それでは、早速小説に行ってみましょう。
機体の整備をお忘れなく。
我らボーンアロー隊は、帰還連合の最後尾を飛行していたので、自動的に、俺らが最初に攻撃を仕掛ける。レーダーには、後方に無数の青い点が存在する。
対する敵は、赤い点が12個。敵が中距離空対空ミサイルを搭載していても、問題なく落とせる戦力の差。
敵は本当に、金を溝に捨てたいのだろうか?
『ハヤブサからボーンアローへ、データリンクを通じて、敵の情報を収集する。接近してくれ。』
『いや、近づいているのわかるだろ!高性能AWACSだし。』
『おーい、オメガ、聞こえちまうぞ。』
『ボーンアロー1の言う通りだ。聞こえてるぞ、ボーンアロー4。』
『うげげ……聞こえてた……』
そうこうしてる内に、目標まで4キロのところまで到達した。
俺は、いつでも回避できるように準備する。本当に中距離空対空ミサイルを搭載しているかも知れない。
『そろそろ肉眼で見える距離だな。』
「ああ、そろそろだな。」
前方に薄く、平べったい飛行物が見えてきた。
『データリンク開始。』
『!?なんだと………….』
『どうした?何か分かったか?』
『…………敵は武装を一切搭載していない………』
『はぁ?じゃなんでこいつ等はここに来たんだ!?』
『分からん。とにかく、撃墜するんだ。』
肉眼でも見えるが、確かに、ミサイルは勿論のこと、機関砲や偵察装置も搭載していない。何の為に………..
『とにかく落とすぞ!ヴァイパー、FOX1(セミアクティブレーダー誘導ミサイル発射)!......くっ!レーダー照射が外された。あいつ等、機動性は高いようだ。』
機動性が高い…なら、機関砲でっ!! ヴァイパーのミサイルをかわしたUAVに正面から機関砲をブチ込む。しかし、敵機、左急旋回、その後上昇。ならばこちらも、愛機を減速させ、機首を上げ急上昇。今度こそ胴体にブチ込む。2コンマほどで撃ちだされた機関砲は、ステルス機のボディを穴だらけにして、穴だらけの飛行物体は爆発する。
「はぁはぁ……やったぜ。」
『ルーキーに持ってかれたか。やるな、リーパー。』
『おい、まだ終わっちゃいねぇ、まだ11機もいるんだぞ。』
『んじゃ、俺も戦果挙げちまうぜー。』
『ふん、俺もだ。』
「もっと撃ち落としてやるよ。」
『こちら百里第2飛行隊。俺らも忘れちゃ困るぜ。』
『こちらアローズ社航空部隊第一航空師団第5飛行隊リーフ。加勢に来たぜ!ボーンアロー。』
後の部隊も追いついたようだ。これで、らくにn..
『作戦機全機警戒せよ!!繰り返す!!全機警戒強化!!』
な、なんだ?いきなり、ただ事ではなさそうだ。警戒強化と聞き、神経を張り廻らす。
『なにかあったのか?』
『全機に通達、巡航ミサイル飛来、巡航ミサイルが飛来した!!』
「なに!?」
『目標はどこだ!?都市部か?国連軍艦隊か?』
『飛行中空域、高度から推測……?目標は海だ、このまま行けば、あの巡航ミサイルは海に落ちるコースだ。』
『は?敵は何がしたいんだ!?』
『これも囮じゃないのか?』
『レーダーに他の機影は無いぞ。』
『巡航ミサイルが進路を変えるかもしれない。隊長、撃墜しましょう!』
『その必要はない、イージス艦や防空拠点が何とかしてくれる。UAVを落とすぞ。』
自衛隊機や、国連軍機の通信が飛び交う。この場合は、情報の重要性を聞き分けることが大切だ。
『ハヤブサから、全作戦機へ、最新の巡航ミサイル情報を送る。巡航ミサイルは作戦空域を経由し、東京湾に落ちる。手を出さなくていい。いざとなったら、イージス艦や防空拠点が撃墜する。全機、敵UAVを撃墜せよ。』
『……おい、巡航ミサイル、ありゃ小さくないか?』
『だな、トマホーク、巡航ミサイルと比べても、小さいな。あれじゃ、精密な誘導機器を積めなさそうだし、進路変更なんて出来ないんじゃないのか?』
確かにあれは、小さいし見たことが無い。このUAVといい、新型ラッシュが続く。
『ハヤブサより全機へ、さらに二機の巡航ミサイルが飛来!』
なに?じゃあ今飛来したのが本物なのか!?
「ボーンアロー3よりハヤブサ、飛行ルート、高度はさっきと同じなのか?」
『今、解析する。 ああ、一機目と同じ高度、ルートだ。これも海に落ちる。』
全く敵の考えていることが分からない。何故、巡航ミサイルを撃ったんだ? もしや、威嚇の為か?
UAVの方は残り5機。もうすぐ、今度こそ帰還出来そうだ。
『全機、一発目の巡航ミサイルが空域に突っ込んでくるぞ。国連艦隊第27飛行隊、航空自衛隊百里第4部隊は、巡航ミサイル飛行ルートに近い。注意せよ。』
『うお!俺の下を通って行きやがった。』
『さて、んじゃUAVおt…』
ゴオォォォォォン!―
『う、うわぁーーーーー!!................』
『く!なんだ!?う、うわぁーーーーーーー!!..........』
『お、落ちるぅーーーー !!!...........』
『ああ、、死にたくないぃーーーーー!!!.............』
分からない。何が起きたか分からない。誰か俺に説明してくれ、この状況を。
激しい轟音、閃光、衝撃波……..爆心空域では今、デカイ火の玉ができている。
火の玉から落ちている、F-15、F-18やSU-33のような、火まみれの欠片。
さっきまで、あの空間には、たくさんの味方がいた筈だ、レーダーを見る限り、その空間には、青い光点が一つも無い。
―巡航ミサイルが空中炸裂した―
やっと状況を飲み込むことができた。だが、俺の体は、恐怖に取り憑かれそうになっている。
『おい、何があった!?あそこの味方がやられたぞ!!』
『なんなんだ!?あの巡航ミサイルは!?』
『被害状況を伝えてくれ!!』
まずい…味方が混乱し始めている。何とかボーンアロー隊は冷静のままだ。
『信じられねぇ………』
『俺だって信じられねぇさ!!ヴァイパーよりボーンアロー各機!とっととUAVをかたずけて、こっからオサラバするぞ!!いいな!?』
『ハヤブサより全機へ、被害状況を伝える。国連軍艦隊飛行部隊第27部隊、同じく第31部隊、航空自衛隊百里第4部隊が、いずれも全滅した。 各機、撤退は現在許可されない、巡航ミサイル到達前にUAVを全て落とし、その後撤退せよ。』
「まぁ、だろうな。」
『報酬上乗せだな!ボーンアロー隊、行くぞ!!』
敵機残りは4、巡航ミサイルはあと2分で到達ってところか。やるしかないな。
やらなければ、俺が死ぬかもしれない。
右の一機に狙いを定める。ヘッドオン(敵と正面から対峙している状態)での攻撃で仕留めるのは至難だろう。ならば、ドッグファイト(敵の後につき、攻撃する空戦で最もオーソドックスな攻撃方法)に持ち込む。
加速し、敵の後方への回り込みを試みる。だが、敵も馬鹿じゃない、敵機前方へ加速、ヘッドオン!! 敵機との距離300、200、150!ここだ!!
一時減速し、機首を上げ、180度ピッチング(上下回転)、終了後、いいかんじに敵機の尻が見えた。
FOX1!!同時に機関砲を尻にブチ込む。 ミサイルは敵機後方で炸裂し、機関砲はエンジンに命中。敵は爆発四散する。皆は!?
ブロンコ、オメガは敵機とドッグファイト中、ヴァイパーは俺より早く敵を撃墜していた。
ふとレーダーに目をやると、巡航ミサイルが近づいている。だが、明らかに動きがおかしい。ジグザグに飛行している。
「なぁ、ヴァイパー、巡航ミサイルがよ…明らかに変な動きしてるぞ。」
『え?ああ、確かにこれは変だな、誘導が効かなくなったミサイルのように。ん?....こいつはもしや….』
『よし、葬ってやったぜ。』
「流石だなブロンコ」
『今ブロンコが撃墜し、敵機は火の玉だな….巡航ミサイルは!?....』
『ブロンコ、リーパー、レーダーを見てみろ!巡航ミサイルが消えたぞ!!』
『ハヤブサより全機へ、巡航ミサイルが海に落ちた!!UAVもボーンアローが撃墜した!!よくやった!!全機帰還せよ。』
『ふー、終わったぜ』
「お疲れ、オメガ」
『なぁ、皆聞いてくれ、あの巡航ミサイルは恐らく、UAVが誘導していたんだ。だから、小型にも関わらず、あんな量の爆薬を積める。』
「ああ、そうらしいな、一機づつ落として行くうちに誘導性能が落ちていたんだ。基地に帰ったら報告しよう。」
『だが、結構な数の犠牲者が出ちまったな………..』
『ああ………..』
『ハヤブサより全機へ、犠牲者の数が明らかになった。自衛隊員9人、国連軍兵士23人合計32人だ。 全員、黙祷。』
その夜、百里基地と国連軍第5艦隊旗艦ウォードにて、犠牲者の通夜が執り行なわれた。
その夜は、雨は降っていなかったが、厚い雲が空を覆っていた。
ってなわけで初陣終了です。いかかでしたか?
感想等をいつでも待ってますので、お気軽にどうぞ!!
それではまた次回お会いしましょう。