またしても何も知らない元スズカの同室ウマ娘 作:一般通過どうした急に
「んー……なんか随分止まるな」
郊外をランニング中、妙に赤信号に引っ掛かる。帰りだからまあいいか、なんてことを思いつつ学園へと戻る。
次の日
「ありゃ?またか」
またもや赤信号に引っかかる。今度は連続でだ、微妙に間に合わないのが
さらに次の日
「んー………?」
今日は単に買い出しなのだがまた引っかかった。まあしゃーないか、なんて思いつつのんびりと部屋帰る。
なんか最近そういうことが多いんだよねーってカフェに話してみる。するとカフェからは
『どうやら、学園の中で不運を運んできやすいウマ娘が居るようです』
と教えてくれた。ちなみにだがその時カフェはおそらくそこにいるであろう『お友達』に何かプロレス技をかけていた。バンバンバンって床から音がしてるのでそうなんだろう、え?怖くないのかって?
いや、怖くないよ。だってカフェの『お友達』なんだから、当たり前では?
そんなことを聞いて今日もランニングに漕ぎ出してみる。もしかしたらそのウマ娘と遭遇するかもしれないからだ。なんてことを思ってると早々に赤信号に引っかかり始めた
「ふむ」
少し考えつつ、辺りを見回して見れば。小さなウマ娘がそこに居た、彼女も此方を見ていたようで。びっくりしたのかおどおどしてしまっている。まあ私顔つき悪いからちょっと怖いだろうね
見た感じ黒鹿毛……?と思っていると、あっちの方から近寄ってくる。トレセン学園のジャージ着てるからそういうことなんだろう。中等部…なんかなぁ、背ちっさいし?
「あ、あのっ!」
「ん?私でいいの?」
「は、はい」
めちゃくちゃ緊張してるような様子で話しかけてくる推定中等部の子をビビらせすぎないようになるべく優しい声で返事をする。するとちょっと安心したような表情を浮かべる、まあ初対面だしな私は
「その、ごめんなさい」
「……?」
なんで謝られたのか分かんなくて首を傾げる。別に目の前の子になんかされたわけじゃないんだけど、気はあんまり強くなさそうな感じがするけど。んー、どうだろ。こういう子って引かないときは絶対に引かないしな
「ライスのせいで、トレーニングの邪魔しちゃって…!」
「んー……?」
ライス?この子の名前か、なるほど。だけどライス?ちゃん?が邪魔したわけじゃないと思うのだが、赤信号だから止まってるだけだし。
「えっと、その…」
「ライス…ちゃん…でいいのかな?」
「う、うん」
「一旦深呼吸しようか」
テンパリ気味だったライスを落ち着かせて、近くにあったベンチに座りながら話をくことになった。このライスシャワーというウマ娘、なんと中等部ではなく高等部である。スペよりちっさいのはびっくりした。失礼だけど
で、例の不運を運んでくるウマ娘はどうやらライスのことらしい。生まれつき不幸なことが周りで起きやすいんだと、さっきの赤信号連発とかそういうの
自分のこと途中どもりながら言うライスに相槌を打って話し終わった時に思ったことは一つだけ
「でも、それってライスのせいなの?」
っていうと本人はめちゃくちゃ驚いていたというか。何を言われてるかわからないっていう風だった。いやそうじゃない?だって別にライスがしようとしてしてることじゃないし
「そ、そう…?ライス悪い子じゃない…?」
「どこをどう見たらそう見えるの…?」
おずおずって言ってくるライスにさらに首を傾げる。仮にそういう体質があったとして、それを誰かのせいにしたり、それを悪用してるわけでもないんだし、別に悪い子ではないのでは?
「そっか…ありがとう、セルメントさん」
「どういたしまして…?」
よく分からんが感謝されたみたいだ。まあそんなことは割とどうでもいいか
そんな事を思いつつ、ライスと一緒にトレーニング……ではなく、散歩することになった。まあ今日ぐらいはこういう日があったらいいんじゃないかな
「〜」
鼻歌交じりにライスの手を取りつつ歩く、ちょっと歩くとはぐれそうになるからこうしておくしかない。ちょっとライスは驚いてたけど。素直に着いてきてくれた、良い子である
「せ、セルメントさん」
「んー…?歩調速かった?」
「ううん、そうじゃなくて…えっと。今日はありがとう」
「別にいいよ、ライスと知り合えたし」
ライスは話してみると普通にいい子だった、普通に。引っ込み思案なところはあるけど、ちゃんと会話できるし。変なこと言わないしな
歩いてる途中は結構いろんな話をした。お互いの適正距離はどうなんだろうっていう話のこと、趣味のこと。ライスは絵本が好きらしい、結構可愛い趣味してんなって思う
そうして帰ってるときのことである
「……っ」
ちょっとライスの歩調が崩れる、もしかしてどっかくじいたのかもしれない。ウマ娘にとって足っていうのは消耗品でも有るし。生命線でも有る、そしてまだデビュー前ってこともあるので大事にしないとならんのです
「ライス、どう?歩けそう?」
「多分大丈夫だと思うけど…うう」
しょぼんてしつつちょっと泣きそうな雰囲気になってる。やめろやめろ、私が虐めてるような気がしてくるんだけど!!とはいうが、ほっとくのもあれなのでライスの前でしゃがむ
「ほれ」
「えっと…セルメントさん?」
「早くして」
「う、うん」
そのまま歩いたらもっと悪化するかもしれないんだから、しょうがないでしょ。そこで悪化したら私の責任にもなるんだし。はよ
「失礼、しまぁす……」
ゆっくりとライスが背中に乗ったのを確認すると。ゆっくり立ち上がる、初めての視線の高さにびっくりしたのかライスがしがみついてくるけどまあ気にしない気にしない。
「揺れたりしない?」
「うん、大丈夫」
「それじゃあ、レッツゴー」
「おー…?」
のんびりと学園に戻る、途中信号機に引っかかったけどライスと喋ってたので特に暇になることもなかった。本人は結構気にしてたけど
「ライスと喋る時間が増えたからいいよ」
っていったら特にそこに関しては言うことはなくなった、まあ可愛いしねライスは、もっといっぱい喋りたいのは有るから。話してて楽しいのと、あんまり関わってこなかったベクトルの人だし
そんなこんなしてるとライスがすやすやと寝てしまった。結構トレーニング頑張ってたみたいだし、まあ仕方ないんじゃないかな。寝れる時に寝ておかないとね。そして学園へ到着、美浦寮へと連れて行く。ヒシアマゾン寮長はライスをおぶっている私を見てなんかやれやれ顔だった、なんでだよ。
事情を喋ってライスのお部屋へ、同室の子がもう部屋にいるようなので。その子に預けるだけでいいかな、なんて思ってたりしたんだけれども。
「ライスシャワー連れてきたよ」
「分かりました、ありがとうございます……あれ、セルメントさん?」
「おお、ロブロイ。お前の同室だったんだ」
大きめの眼鏡をした奴が出迎える、この子の名前はゼンノロブロイ。伝記とかが好きな文系少女だ、前に図書館で本の整理してる時に。背が足りなくて上手く行ってないところに遭遇して手伝ったことがあったりする。たまに一人になりたいときは図書館に行ってロブロイと過ごすことも有る
なんというかこう、お似合いの同室だと思う。どっちも本が好きだし、大人しそうだからな。喧嘩とかもないんだろう
「ええとその、ライスさんは夢の中でしょうか…?」
「まあね、ちょっと疲れちゃったみたいなんだ。寝かせてあげよっか」
そう言って、ライスたちのお部屋に入る。やっぱり本がいっぱいだな、なんて思いつつもライスをベッドに寝かせて、軽くくじいた方の足をテーピングしておいてやる。明日ちゃんと保健室に行くようにもロブロイに伝言しといたから大丈夫だろう
そしてそそくさと退散する、あんまり人の部屋に長居するもんじゃないしな。遊びに来たわけでもないし、そう思いながらロブロイによろしくと伝えて帰る
なんでか分からないけど、帰ったらフジ寮長にめちゃくちゃ弄られたし。通りすがりのトレンディから青春ね!と言われたり。エアグルーヴからは呆れられつつ、スズカからはなんかまたすごい視線を受けたりした。なんでだよ別にいいじゃんか交友関係広げても
そしてその夜なんでかライスとロブロイと3人でめちゃくちゃ電話で話しした、なだめるの大変だったけど。今度3人で出かけることになった。まあ私は付き添いというか荷物持ちみたいな感じでちょっと遠くから離れてみてようかななんてことをカフェに言ったら。これまた半眼で見られた、今でも納得してないぞカフェ
Q.なんでクソボケムーヴみたいなことするんですか?
A.自分はあんまり良くない先輩だと思ってるからです(自己評価低め系ウマ娘)
仲良くはしたいんだけれど。それはそれとして、他のことライバルとかかけがえの無い親友ができたりするとそっと離れるタイプ(離れられるとは言っていない)
レース描写って…いる?
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いる
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要らない
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レースするの?ギャグ小説なのに
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やれ