ホロライブ・ザ・リング   作:坩堝の騎士王

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[ロゼミの花弁]

薔薇の花束を型どった鞭
花弁一枚一枚が薄い金属の刃物で構成されており、傍から見たならば芸術品のような美しさを感じとれる。
ひとたび振るえばその白銀は獲物の血潮により紅く華々しくなる

……震えて語れ、薔薇騎士の有り様を……




〜託宣と主従と〜

 

〜[ホロアース]ワールドポータル前〜

 

レインボーアースからゲートを潜り戻ってきた私達に一夏は、あと少しだ

け用事があると言い私達をIS学園のゲート前に誘導した。

 

「一夏…今日は有難う…また後でな(o・・o)/~」

 

「ばいば〜い…」

 

「おう、後でな〜」

 

そう言いながら転送ゲートの中に入っていく一行を見守り、最後にロランが潜った所で、ゲート広場から離れた一夏は、とある場所へと向かうために、準備を始める。[カーリア騎士鎧]から[坩堝の鎧]に換装した一夏は、オルドビスの聖剣を背に帯刀した。

 

「さて…他に出向くところはあるが、先ずは彼処だな(´-ω-)ウム」

 

そう言って[坩堝の斧兜]の覆いを下ろすとゆっくりと街道を歩き始める。

向かう先は、[淵源の太湖]……そこに居る"ザリガニ"を一匹仕留めて持って行こうと思案していた。

〜[古都・白上の里]〜

 

「…フブちゃん、この戟槍どうする〜?」

 

「…ん〜…今は観光資源になってるけどね〜」

 

雅な意匠が施された古都の中枢に近い場所に白と黒のコントラストが半々でデザインされた戟槍が地面に突き刺さってる珍妙な光景は神秘的ではあるが問題はその戟槍のサイズである。

 

「……ウチら、こんなデカい戟槍を何本もぶっぱなされてよく生きてたね〜……」

 

「…コレで、ARySの全盛期じゃないって言ってたからね〜よく持ったよね…それでもこのバカでかい戟槍を少しづつ削って……確か[混乱の苔薬]?それの治癒効果を高めたってシオンちゃんが言ってたよね…」

 

冗談みたいなサイズの戟槍が突き刺さっているにも関わらず、古都の住人は自分達の里の主神である[白上フブキ]とその衛従である[大神ミオ]への挨拶を交わし、里の生活を回すために行動を始める。その[白上フブキ]の腰部から下がっている尻尾の本数は()()と神としての格が段々と成長している証でもある。反対に[大神ミオ]の尾の本数は一本だが、その尾の毛並みは並の神獣には出せない滑らかさと柔らかさを持っている。

 

すると、街の入口から、重戦車と同等のサイズのザリガニが担がれた状態でやってきた。担いでいるのは当然、一夏である。

 

「うぇっ?!"一夏君"?!…何そのザリガニ!」

 

「おぉ〜…デカイね〜…茹でガニ何人分になるかな〜」

 

「…やぁフブキ…ソレに……"ミオさんも"……」

 

「…う…うん……ウチも嬉しい…よ?…」

 

「およ〜ミオしゃは何でそんなにかしこま……()()か〜」

 

アレ…とは、皆が正気を取り戻し、律が世界を覆った後の出来事になる。

ぶっちゃけると、発情期に入っていたミオしゃの視界に一夏が知らず知らずの内に入ってしまったのが悪いのだが……結果は言わずもがな、悪意がないので一夏は気配感知が働かず、更に、ミオしゃのストッパーである[白上フブキ]もこの時は不在だったため、まぁ結果的に美味しく戴かれたのである(意味深)。

それからなのか自分の気持ちを自覚したミオしゃは押せ押せの精神で猛アタックを敢行しているが、五大神や、×××××××が尽く阻止している。

そして今も一夏を見つめるミオしゃの目が若干捕食者モードに入っているのを察したフブキは一夏にある言伝を伝える。

 

「そういや元の世界の異変は解決したのかい?」

 

「……ん〜…まだっぽいですね〜引っ張られる感覚は未だに有りますし…」

 

「そう言えば、Hloxに来てってクロエちゃんから伝言を貰ったんだけど?」

 

「!!…分かりました。すぐ向かうわ!…それじゃフブキ様!お元気で…ミオ様もお元気で!……」

 

一夏は2人に別れを告げると[霊馬]トレントを呼び出しHloxが管理してるエリアへと全速力で向かっていく。

〜[秘密結社Hlox本部周辺]〜

 

トレントを走らせ、半刻が経った頃、とある場所に着いた。ココはHloxの本部がある場所から1kmは離れているのだが、ここでトレントから降りる。その理由は、

 

『『『『ハイジョッ!!ハイジョッ!!!』』』』

 

「うわぁ…まだガードロボ生きてたのがあったんだ…」

 

白衣こよりの創った"制圧用ガードロボット君マークII"が四機ほど動き出したからである。

とはいえロボットに取れる対策は限られている。その為一夏は、[幻想律の聖印]を取り出した後、ある祈祷を行使した…その名は……

 

「[黄金の剣戟]!!!」

 

黄金の幻影で象られた鉤刀が一夏の右肘に現出。そのまま…横凪に振り払うと、黄金から発した斬撃は放射状に拡がり、ガードロボの装甲をいとも容易く破断した。

 

『『ガッ…ガガガッ……ゥゥゥゥンンンン………』』

 

右肘の鉤刀を消し、一夏は再び歩み出すが、謎の気配と共に背中の聖剣の柄を握り締める。

 

\\\ヴォン///

 

「…確保…」

 

「なにッッ!?…しまっ……」

 

振り向いた瞬間に一夏の背後に開いた黒い渦から顕れた両手が一夏を抱き締めるように掴まえ、黒渦の中に引き込んだ。突然の出来事であったため一夏は、なすすべも無く引きずり込まれた。

 

……[???????]……

 

ペイっ…

 

「…総帥…ちょっと強引が過ぎる…」

 

『むっ…それは済まんな?"新人"!』

 

"ワームホール"に引きずり込んだ両手の主はHloxの総帥にして全知の悪魔(ラプラスの悪魔)の名を冠する…[ラプラス・ダークネス]であった。

だが普段の姿と違い、今は大人としての姿である。

定期的に力の釣り合いをとるために容姿を変えることがあるらしい。

その力を応用して今は己の領域である破れた世界(裏世界)に引きずり込んだらしい。不安定な状態で"ワームホール"を通過させられるという暴挙は、"フィラデルフィア号"事件と同様の結果になりかねないのを分かっているのだろうかこの総帥は……。

 

『腕がサヨナラバイバイしなくて良かったな!"新人"!』

 

「良かねぇよ…で…何の御用で御座いますか?総帥殿…」

 

『なぁ、新人…私はおまえに待ち受ける苦難に挑ませ無い様にするならば怒るだろうか?』

 

「過保護ェ……」

 

『お前の過去を見たんだ……いやでもああならざるを得ないだろう…ソレにあの世界にはどうしようも無いのも存在する…だが…対抗手段が無いという訳では無いぞ!』

 

するとラプラスは、1つのスクロールを異空間から取り出すと一夏に手渡した。

 

「これは?……」

 

『読むが良い!ソレは、新人!お前にとっての"永遠の伴侶"から受け取ったのだからな!。」

 

一夏は、早速読み始めた。そこにはこれから何をして欲しいかの大まかな内容が綴られていた。それと神の権能の1部を行使できるタリスマンが一つと新たな祈祷と魔術、そして遺灰が封入されていた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ー王よ

星の王よ

ホロアースに帰ってきて欲しい

 

あの地の異変は外なる神のみでは無い

外なる神の[手駒]が既に侵食している。

 

王の手なら手駒を滅する事は可能だが

その後は王の手を借りずあの地の者達で解決する義務がある。

 

更に問題が1つ

あの地に"悪神のソウル"を感知した

私は表立って動けない…残滓は残さずに滅して欲しい

 

王よ

貴方が戦うという選択を取るならばめいいっぱいの加護と祝福を授けておこう

どうか……無事でいてくれ…

 

PS・神になったとはいえ私も寂しいんだよ?By×××××(ときのそら)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

手紙の最後の子文に一夏は苦笑した。だが横から覗き見したラプラスは、最後の文にノイズが掛かり見ることが叶わないと言っていた所を見るに、矢張り覚えているのは()()()()()()()()()()なんだと1人思う一夏。すると一夏の行先を示すかのように白金の光がある方向を示した。そこには黄金の波紋が拡がっておりそれはあの世界に再び向かう転送門のようだった。

 

「…すいません…"総帥"…俺は行きます…」

 

『そうか……お前はそうだったな……何時も…』

 

『並ば、行ってこい!そしてコレは私からの《命令》だ!必ず、生きて帰ってこい!』

 

転送門に向かって歩く一夏は、ラプラスのギアスに拳を天につきあげる形で応えた。そしてそのまま、黄金の転送門の中に消えていった。

そして波紋が消えた暫く後にラプラスの元に4人の少女達がやってきた。

 

「ラプ殿〜良いんでござるか?〜」

 

「"総帥"あの新人君は帰って来ますよ♪」

 

「そうだよ(*^^*)こよが解剖するまで死ぬ筈ありません!」

 

「え〜さかまたと一緒に居るんだも〜ん」

 

『喧しい!新人がそう簡単に死なんのはお前達も知ってるだろ!」

 

現れたのは、大太刀を背負ったHloxの用心棒?[剣聖・風真いろは]、Hloxの女幹部[高嶺ルイ]ちょっと過激な発言(若干マイルド)をしたのはHloxのずの〜[博衣こより]、そしてHloxの掃除屋でインターンでもある[沙花又クロエ]である。因みに、一夏にとってクロエは先輩でもある。

 

「矢張り、総帥にもあの手紙の文字は分からなかったんですか?」

 

『あぁ…あの手紙…ワガハイにも()()()…」

 

「愛弟子に聴いても、はぐらかすんでござるよ〜」

 

「こよが解読しようとしても、全部の古代文字や異国の文字すら当てはまらないんですぅ…」

 

『いな…アレはそんなモノじゃない…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…何やら思った以上に知られたくないのか?…ブツブツブツ…………』

 

「何かラプちゃんが自分の世界に入ってるよ〜でも総帥の知らない事は確かにこよも調べたいな〜」

 

「でもラプち〜に分からなかったらこよりもお手上げなんじゃないの〜?」

 

「…………それ言わないで(ノД`)シクシク…」

 

…Hloxのメンバー達は少数だがそれぞれが秀でた天才達の集まりであり、一夏はかつての冒険でかなりお世話になったのだ。

本拠地は、世界征服活動の反動(ペナルティー)が凄まじいが、再起しようと奮闘中である。序に領地拡大の為、混沌の浄化に励んでいる。

 

……一方……

 

「…よいしょっと!よし!帰って来ました」

 

IS学園にある転送門の近くに降り立った一夏は[坩堝の鎧]から[学園の制服]

へと換装すると、そこから教室棟へと歩いて行く。この時の時間は夜…月と星が一夏を祝福するかの様に輝いていた。……

そのまま寮部屋に着くと、夜ご飯を作り、食した後、明日の学業の準備を済ませ床についた。

 

…………続く……

 

 





[迸る月光]

右目から発射する[月]の魔術
月光の力を右目に圧縮し一直線に発射する
其れは[夜]の冷気を帯び斜線状を氷晶が覆い尽くす。
連射が可能
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