遅れて申し訳ないです…
台風の片付けとか、仕事のゴタゴタがやっと始末着いたので投稿します。
〜束side〜
『( °᷄ ὢ°᷅)و…あんの愚物共ォォ……いっくんを見捨てた挙句にちーちゃんに迷惑ばっか掛けやがってぇぇぇぇ…』
モニターに移されたその蛮行を見ていた束の其の顔はドイツ軍がやらかした過去の出来事と、今現在…アリーナのカメラをハッキングして見ていた映像により、当時の怒りが再燃していた。
『あのクソカス共いつか消してやろうかな?…って思ったけど、いっくんの怒りが想像以上だったね〜……それに…
束の視線はアリーナを覆い尽くし咲き誇った氷の華に注がれていた。
芸術性においては見事としか言えない造形の氷茨と大輪の薔薇はアリーナを銀世界に変貌させる程であった。
『確か、いっくんから聞いたけどこの魔法の原形は[ハーフエルフの少女]から習ったって聞いてたけど…[人]の規格でコレなんでしょ?…[ハーフエルフ]だとどんな規模になるのさ………ッッッ……もしかして水気がある空間だと氷の武器作り放題?』
もっと緻密で繊細で剛健で靱やかで硬い氷の造形がその[ハーフエルフ]は可能だと考えた瞬間に束は少しだけゾッとした。
空気中の水分を集め水泡を限界まで取り去った氷の硬度は金属並と聞く。そこに魔法による強化が入ると……ほんとに酷いことになる。
『にしても、[縛り]アリかぁ……多分ものともしないんだろうなぁ…それより何で来るのかが楽しみだなぁ…よぉし!!寝よう!!』
一夏の隠された未知の力にワクワクが止まらない[蓧ノ乃束]……
その概要をところ余さず観る為に充分に睡眠を取ろうと布団の中に飛び込み就寝した。
が……
『(ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”!!!興奮し過ぎて寝れねぇぇぇぇ!!!)』
その時の様子を目視したクロエ曰く、極度の興奮状態は睡眠すら妨げるのですねと苦言を零していた。
〜翌朝・一年三組〜
「と、学年対抗タッグマッチトーナメントに関しての説明は以上です。
ネロ・フェネクス君に関しては、かなりの制限を儲けた上での出場になりますがよろしいでしょうか?…」
「…了承しよう…元より"学園長"が言った事だ……」
「では他に質問は無いですか?無ければ説明と本日の授業日程の全てを終了します。」
三組の担当教諭による説明会とこの日の学業が終わりを告げ、休み時間……
ネロは保健室へと足を運んでいた。
林檎が入ったバスケットを片手に、保健室へとお邪魔したのだ。
事前に許可はとっている…
〜保健室〜
「やぁ(*´-ω・)ノ……」
「…あぁ…君か……済まないねぇ…態々……」
真っ白なベッドに横たわるロランと乱音が上体だけ起こして来客を歓迎する。その肌には包帯が巻かれており、中々に重い傷だったと見受けられる。
「ねぇ、[黄金の恵み]?だったかな?アレなんで跡も消せないのよ( ー̀εー́ )……ありがと…」
「アレは失った体力と傷を塞ぐことを重点に置いてるからな……仕方ないんだ…すまん」
「…ふむ…
傷を治す為に行使した[黄金の恵み]と言う祈祷についての欠点などを指摘されたが、回復魔術においては、もっと上があると尋ねられ……ネロは頷く事で肯定の意を示した。……何より
手慣れた手つきで何の変哲もない短刀を林檎に滑らせ、皮を剥いていくネロ。
……シャリシャリと、静かな部屋に林檎の皮を削ぐ音が響き渡る。
……そして切り分けられた林檎が皿に並べられて私たちの前に出される…御丁寧に、兎の形にカットされていた。
「……そういえば……ロラン達は俺が使う武器を見せるっていう約定があったな…」
「そうだった!今見せれるのかい?」
そう言ったロラン達はネロの手元を見つめる。
すると、ネロはその手に1本の長物を出現させた。
淡い若草色と小金色の光と共に現れたのは木でできた手彫りの双薙刀。
……その武器の銘は[トネリコの双薙刀]。
薙刀の癖に残属性が無く変わりに打撃属性・聖属性が付与された極普通の双薙刀である。
「…木?の双薙刀よね?…」
「この薙刀はなんだ…昔リフレッシュのために立ち寄った屋久島の"ジョウモンスギ"の様な雰囲気を感じるが…」
「…あぁ…コレの原材料?…ファウナ様が住まう
「え!!!Σ(゚ロ゚!(゚ペ?)???…神様の住居の壁何だよね?[世界樹]って…」
「なんて不敬な事してるんだい!!」
「違うって…剪定した枝の1部を削り出して加工した奴だってば…」
……[トネリコの双薙刀]の由来を聴き仰天するロラン達だが、制作過程も材料もぶっ飛んでいたのには閉口するしか無かった。
そう…枝の1部を加工したと言うのだ。
見せてもらわぬ事には分からないが、[世界樹]が相当に大きい事は嫌でも分かる。だが、枝の1部だけでこんなにも丈夫そうな加工品なぞ初めて見たのだ……驚くなと言うのが無理な話である。
「…専ら、儀礼とか…刃傷沙汰無しの剣舞に使用しております。」
「そうか…まだほかには無いのかい?」
「…なら、タッグマッチトーナメントで使う武器のひとつをお見せしよう」
…[トネリコの双薙刀]を若草色の光と共に収納したネロは、次に紅く燃え盛る紋章に手を突っ込みソレを取り出した。
傍から見れば孔雀の尾羽だった。
「…これを使うのかい?…しかしコレは……」
「…凄いわね…気の所為か光を放ってるわ……」
「…銘を[紅炎の火鞭]♪コレでも鞭にカテゴリーされるんだぜ?そんでもって俺の名前の由来…[フェネクス]の由縁だよ……」
「コレが?!そうか…鞭なのか……振るったらさぞ幻想的だろうな…」
「これ…まさか本物の不死鳥の尾羽を表した武器?まさかね…」
「…(-ω-´ )ぷい……」
…乱音はそう評したが、ある意味正解である。
コレを授けたのは[小鳥遊キアラ]と呼ばれる不死鳥の娘であり…自身が課した依頼を達成した褒賞として自らの尾羽を躊躇無く引きちぎって授けたのである。
流石フェニックス。テラ幻獣種。…その豪快さは再誕した時に元通りになるからという余裕から来てるのだろうか…因みに鳥類?が自らの羽をあげる意味を知ったのは全てが終わってからであった。
余談ではあるが…ネロの下の名前を決める時、誰の由来にするかで最強決定戦が勃発……最終的に勝ち抜いた[小鳥遊キアラ]のフェネクスと云う銘を拝借する形になった。
(一時期[ネロ・
その後も武装の紹介もしながら、談笑していると山田先生が訪れ、ロランツィーネ・ローランディフィルネィと鳳・乱音さんの傷と機体ダメージがCへと達している為に出場は出来ないと告げられた。
その時の2人の顔は(悔しい)と言う感情がひしひしと伝わっており、山田先生も悲痛な顔をしていた。だが、2人はネロに向かってこう言ったのだ。
「ネロ!アンタ負けるんじゃないわよ!!クーリェにあんな事した輩にいっぱい喰わせてやりなさい!!」
「君がクーリェと組んだ場合もだが、あの女を"折る"事は出来るかい?…あの女は誰かの為に闘う君が弱いと言った!私を咄嗟に庇ったクーリェを愚か者と断じた!あのアリーナにいた皆を怖がらせた!そのツケを私が払いたいところだが、このザマだ!今回は君に譲ろう!……だからだ…"勝ってくれ"!!!」
ネロはそう嘆くロランの目に涙が零れることに気付き、こう宣告した。
「…勝つ…絶対に勝つ……保証しよう!」
そう確信をもって宣誓したネロに満面の笑みを持って答えた2人は、其の儘電池が切れた人形の様に眠りについた。
ネロは保健室を出たあと、山田先生にアリーナの使用許可を貰った。
これから行うのは鎧の選定や使用魔術の選抜…更には選んだ武器のチェックである。
……しばらく経って…
『良し!コレで行こう……』
持っていた一枚の紙にまとめ書きした内容は……
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《使用装備一覧》
《カーリア騎士の装具》
・そらの羽根ペン[戦技:彗星乱舞]
・カーリアの中盾[戦技:カーリアの返法]
《使用魔法》
・輝石の礫
・結晶散弾
・ローレッタの絶技
・みこめっと
・
と一方はかなり弛めに決めたらしいが次のアセンがヤバかった。
《失地騎士の鎧》※軽装じゃない方
・大龍槍[専用戦技:雷霆]
・細石の聖印
《使用祈祷》
・オウガの雷槍
・古龍の雷槍
・原初の雷霆
・鳴神の薙刀
・シバルバーの大鎌よ!
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まぁまぁ殺す気で言ってるのだが最後に至っては完全にぶち殺す気で居るらしい。
因みにこの纏めた書類を提出した時は学園長共々教師陣は苦い顔をしていた。
……〜当日〜
…その日は朝から堰を切ったような大騒ぎ。
世界中から要人達が自国の生徒の成長ぶりを見に来たりする重要な日…そして、生徒達にとっては今までの成果を出し切る時である。
3年生は最後である為言わずもがな、2年生や1年生はまだまだチャンスがあるとはいえ外部にアピールするには絶好の機会である。
その所為か、学園内はいつも以上の盛り上がりに満ちていた。
……そんな中、[織斑千冬]は自分の寮部屋の片隅に存在する位牌ととある少年の顔が写った遺影に線香とお供え物を添え、静かに黙祷していた。
暫くすると扉がノックされる。
「…入っても良いが…遅れるぞ…"一夏"……」
『…なに…身内とのちょっとした与太話だ…』
その正体はネロであり写真の主[織斑一夏]と…かつては名乗っていた。
そしてネロは[織斑千冬]と対面している遺影を見て面食らった顔をしていた。
『?!…にしても自分の遺影を見るのは……中々腹立たしくなるな…』
「ハハ(苦笑)……確かに或る意味"生前葬"されているのだからな。しかし、"一夏"?会場に行かなくていいのか?…クーリェがお前を探していたぞ?」
その答えに千冬は苦笑した。自分の遺影を見るとかいう一生に一度も無い?大イベントなど経験したことがないから何も言えない。と言うか自分の墓を見ても動じないそのメンタルは見習いたいくらいだ。
『(実際は、弾の奴に聞いて初めて知ったからな……)』
「懸念だが、お前の応援に来るのは…"人類"何だろうな?」
『…心配するのはわかるが"人間性タップリの人選"だから大丈夫……多分…』
応援に来るという人選に心配するのも理解が出来る。何せ、ネロは自分の知り合いが軒並み人外ズが締めていた。加えて、その場に居るだけで世界に多大な影響を齎す者達が多いので人選に割りと苦労したと[異界通信]を介して[Aちゃん]に報告を受けた時は、(帰ったら労うか)と思うほどであった。
その分問題の無い人を選んだので大丈夫と班を押され、一安心したネロ。
……暫くして、着いたので迎えに来てほしいと言う連絡が来たために、部屋に居る姉にしばしの別れを告げ、転送門の元に向かう事にした。
『誰が来たのかね?…"まつり"とかならいいんだがなぁぁ…』
そう愚痴をボヤきながら、迎えに行くために向かうことにした。
さて誰が来たのやら……
……次回に続く!……
【The・CELL】
[ホロアース]と[レインボーアース]の境界面が接触、融合した時に、時空の綻びから突如として出現した巨大な漆黒の建造物
……太古よりその建造物は牢獄として機能していたらしいが、何時しか、時の果てに忘れ去られたらしい。
先遣隊として入ったエデンの人類学者[オリバー・エバンス]は建造物内で能力の一切が不明な異種族に遭遇。
同人物により、[[禁域指定]]の判を押され、大規模な突入はもう少しあとになった。
……能力は…[最悪]に尽きますね……By・オリバー