ホロライブ・ザ・リング   作:坩堝の騎士王

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さぁタッグマッチトーナメント編を開幕させます。

セシリアは折角スナイパーライフル持ってんじゃん?

貴族は[狩猟]をすることもあるじゃん?

じゃあ猟犬代わりにソードビットにしようぜ!

\\なんか化け物ができた。//


〜開幕!一番手は華々しく!〜

〜転送門の手前にて〜

 

『君たちかぁ……』

 

「こんにちは♪一……違った……ネロ君…」

 

「久しぶり〜。此処が"ネロ"の元いた世界?」

 

【カーリア騎士装束】に身を包んだネロは頭部の兜を外し、[ホロアース]から応援の為に来た三人(+1機)と対面していた。

 

『"のどか"が来るのは、予期していたけど…ロボ子さん…なに?そのデカい"コンテナ"……』

 

『…コレ?予備の躯体(アイビス)だよ〜…なんか"オメガちゃん"が凄く嫌な予感がするからって〜』

 

ロボ子さんと呼ばれた彼女は自分の背丈の数倍はあるコンテナを背負っていたのだ。予備の躯体と聞いたネロは、物凄く嫌な予感がするといったロボ子さんに(…でしょうね…)と言う顔を向けた。

 

アイビス……6週目、虹石人ぶっ殺一人旅を続けていた時に偶然見つけた[廃都・メガロポリス]の最奥に安置された、都市の防衛のために配備されていた躯体……そこんじょそこらの戦士だと完封できるくらいには性能も高いのだ。ソレをハッキングして自身の戦闘用躯体(ボディ)にしたのはロボ子さんにしては物凄い偉業だ。

 

すると、ロボ子さんの背負うコンテナの後ろからとある人物が二人歩いてきた……それは、ネロ(一夏)にとって最も感慨深い人達だった。駆け寄ってきた2人からのハグを黙って受け取ると更に後ろからのどかも背中からハグしてきたのだ。久々の再会の余韻に浸る四人(+1機)ではあったが、時間が押していると織斑千冬からネロの持つ端末に着信が入った為にネロは大急ぎで4人をVIP席へと案内し、自分は初戦に出る為に出場選手の控え室へと風の様に駆けて行った。

 

「アズキちゃん?どうしたの?」

 

「…のどかちゃんが…あすなろ抱きしてた( ー̀εー́ )…」

 

『じゃ、僕はアイビスシリーズにいつでも接続出来るように調整して来るね〜』

 

……一方でネロを取り巻く恋模様は、いっそう渦を巻いていた。

 

〜タッグマッチトーナメント会場〜

 

『会場の皆様!遠路はるばるようこそおいでくださいました!!ここに!クラス対抗タッグマッチトーナメントの開幕を……宣言致します!司会進行は"黛薫子"と、「…私、"布仏虚"」が、お送りします!そして特別解説役として[初代ブリュンヒルデ]の"織斑千冬"様に来て頂きましたぁぁ!!』

 

 

\\\ワァァァァァァ///

 

トーナメント戦の会場は類を見ない盛り上がりを見せていたが、会場は本来のアリーナよりもほんの少しだけ広く…エネルギーバリアは[束]の手により数段も性能が向上していた。ー(言わずもがな、"ネロ"の大技対策である)

 

『え〜、[織斑先生]にお伺いしますが、今回は弟さんが出られるそうですが……弟さんを応援はしないのでしょうか?』

 

『……ソレに関してだが、一度修復不能なくらいに〆られて来いとしか言えないな…あの[弟子]を自称するヤツは、特にだ!』

 

『( ゚д゚)……』

 

その言葉に、"黛薫子"と"布仏虚"は苦笑いを浮かべるしかなく、一方で、観客席入れず食堂ホールのテレビ中継を見ていた生徒達は((うんうん))と動作を揃えて頷いていた。

 

『そう言えば、このアリーナのバリアは織斑先生が篠ノ乃束に頼んで大幅に強化したと聞きましたが……』

 

『あぁ、そうだが?……強いて言えば…5倍か、10倍程度だな(´-ω-)ウム』

 

『…そんなに…ですが、何故そこまで?』

 

[布仏虚]が投げかけた質問に、織斑千冬は苦々しい顔をしながらしばらくの間黙っていたがやがてこう、口にした。

 

『"ネロ対策"……だ、そうだ…彼奴のISは条件とか制限をまるっと無視した場合……」

 

『した…『場合?』』

 

『……ISだろうが()()()()で決着が着く可能性があるからな。』

 

ー(…なりますよね!そりゃあ……)

 

織斑千冬の言う事は最もである。まぁ其れに関してのデバフアイテムもしっかり持っている。確かに条件と制限がない場合、太古の神秘を帯びた魔法が災害の如く大暴れする。

 

『そしてトーナメント1回戦の枠組みが発表されまぁす!!1回戦はぁぁ…この方達です!!』

 

そしてアリーナ備え付けの電光掲示板のトーナメント表に1回戦の出場選手名が映し出された。

 

『ネロフェネクス・セシリア・オルコット』

 

VS

 

『ラウラ・ボーディヴィッヒ・織斑秋也』

 

『……うっげぇぇ……この四名による、チーム戦!!もしも1人が倒れても、もう1人が勝てばいいと言うどシンプルなルールです!!…大丈夫ですよねコレ?』

 

『……分からん…"ネロ"は今回にあたって装備に"縛り"を設けているらしい。…それ以降は教えてはくれなかったが……』

 

『そこまでしないといけないんですよね……実力が隔絶してますし…状況を見極めてから動くという行動力がずば抜けています…』

 

明らかに人選に関して((問題児共))隠す気の無い拒絶反応が実況席から流れる。其の説明には、各国の要人達もアリーナに詰めてる生徒達も苦笑いを浮かべていた。

※各国の要人達は首脳達が見たアノ映像を見ています。…三話目のアレ…

その微妙な雰囲気を払拭する為に[黛薫子]は声を張り上げた。

 

『其れでは!!!お待ちかねの第1試合を始めましょーーう!!!』

 

 

〜カタパルト前〜

 

そこには青いIS[ブルー・ティアーズ]に搭乗したセシリア・オルコットと群[カーリアの騎士装束]に身を包んだネロ・フェネクスの姿があった。

 

「(私は、これ以上の醜態を晒してしまっては…この戦法が通じなければ私は…ッッッ)」

 

『(…焦りと……何だ?この不信と潰れそうな心は…)…オルコット…何に潰されかけてるのかは知らんが、助言を言っておくぞ?"お前の羽は偽りか?違うなら証明して見せろ"…』

 

セシリア・オルコットが抱えている不安に首を傾げたネロは少しだけ助言を託し、出撃する為の準備を始める。

その手に雫のような盾と鳥の羽を模した剣を携えた鎧騎士はブザーと共に、スラスターを吹かせたISの後ろに追従するように、アリーナへと躍り出た。

 

 

 

アリーナの中心には、何時ぞやの2人が何やら自信に満ちた顔でこちらを見据えていた。

 

「…フッ……見ろ、私達の汚点と踏み台がやって来たぞ。お前達は私の前に敗北するのだ。」

 

「…時代錯誤の騎士様と遅れた国の崩れかけたお嬢様だなww」

 

『……ドイツと日本の代表候補生は()()()でも務まるようだな?…』

 

「「「( ゚д゚)」」」

 

まるで、挑発を意にも介さないどころか、自分達の心配をしろと言わんばかりの真面目な返しに、段々と顔に青筋が走って行く2人。だが、何かを言おうとしたその時、試合開始のコールが鳴り響いた。その瞬間に、[カーリア騎士の盾]の裏に仕込んだ杖の先からから翡翠の光が迸り……

 

ー[輝石の大礫]

 

「テメェは俺がッガァァァ!!!」

 

『任せたぞ?…お前なら出来る筈だ。』

 

「分かりましたわっ!!」

 

その直後…何かを言おうとした織斑秋也の顔面にスイカと同じくらいの大きさのエメラルドが突き刺さり、爆ぜた。その衝撃で遠くへと吹っ飛んで行く秋也の相手はセシリアに託し、ネロは[ソラの羽根ペン]を抜剣……ラウラは腕部のエネルギーソードでネロ目掛けて斬りかかり、ネロは其れを[そらの羽根ペン]のブレードモードで受ける。……

得意げな顔をして斬りかかったラウラだったが、近接攻撃はいなされ、その勢いのまま前へと進み、振り返りながらワイヤーブレードを射出……したハズだが……。

 

「貰った!!」

 

「よいしょっっ!」

 

『『『!?!?!?』』』

 

『ほう…上手いな…1本目にブレードの先端を引っ掛け、横に回転し、更には縦にも一回転することでワイヤーブレードを巻きとったのか…』

 

実況席の千冬が今行われた動きを詳しく説明するが、第三者からすれば説明を受けても理解するのに数秒かかる。それほどの芸当なのだ……

ネロが横に一回転、そのまま縦に一回転…その途端にワイヤーブレードの軌道が1()()()()()()、他のワイヤーブレードを巻き込む様に静止。6本のワイヤーブレードは複雑に絡まる形で使用不能となった。

それに動揺した隙をつき、青色の大弓を形成。蒼光の矢が四本も番えられ、引き絞られその行為にラウラが気付き、レールカノンによる砲撃が放たれるが、問題ないと言わんばかりに矢を放つ。

 

ー[ローレッタの絶技]

 

放たれた四つの大矢は、放物線を描き1本は砲弾に命中し相殺。残る三本は、餌に向かって突き進む魚のようにラウラへと殺到する。

2本は脚部装甲を抉り、最後の1本は主力武装の[レールカノン]の砲身に吸い込まれるように命中し爆散。

レールカノンは内側から爆ぜて目も当てられない姿となった。

 

『……こんなものか…む?…』

 

突如として、その動きをとめたネロは戦いにおいて、格好の的となっていた。

鎧兜に隠されたその視線はラウラを向いておらず、向こうで行われているセシリアと織斑秋也の戦いに目を向けていた。タダでさえ沸点の低いラウラのその精神を激昂させるには充分だった。

 

「私を無視するなァァァァァ!!!」

 

『…少し黙ってろ…ー[フェルン・フリーレン(遠くに凍る)]…

 

その言葉と共に盾に内蔵された杖の先から、一筋の光がラウラ目掛けて迸った瞬間、氷点下の爆煙が発生する。暫くして煙が晴れると、そこには分厚い氷に包まれたラウラの氷像があった……顔の部分だけが凍ってはいないところを見るに加減はしてくれたのだと教師陣は安堵したが、この試合が終了した時、また発掘作業をしなければいけないという事実に呆然とした。

 

ネロはギャアギャアと喚くラウラを一瞥もせずに、セシリアの救援に向かおうとした……が、その必要が無さそうだと足を止め傍観することにした。

 

 

 

〜[セシリアside]〜

 

「[ブルー・ティアーズ]!!!」

 

セシリアはこの戦いにおいて、自身の切り札を最初から切った。

[戦いの切り札]という前提を覆し、自分が持てる全てをこの戦いに賭けたのだ。更にユニット全てがガンビットでは無く、ソードビットに置き換えると言う普段の彼女を知る者からすれば愕然とするものであろう。

そのかいはあったようだ。

 

彼女には並列思考という高飛車な芸に至るにはまだ足りない。故に、彼女は考えた。貴族としてのプライドを持っても勝てる様な戦い方を探す。

探しに探し抜いて、信頼出来る人(チェルシー)に頼った。

そして見つけた最適解。

生粋のスナイパーであるならビットを使い、獲物を追い立て…隙を晒した所を撃つと言う正解を……

だからこそ彼女はソードビットを各所に配置し、1つずつ動かし、ダメージを与えながら追い立てて撃ち抜く…と言う徹底した慈悲の無いスタイルを確立。

 

ソードビットのひとつに指示を出しながら獲物を追い立てて、そして撃ち抜く。単純作業のように見えるが、精密な制御や動きの予測、また自分も動きながら狙撃地点を変えるなど、彼女が見つけた彼女のみのやり方、荒削りの技術だが、修得するには途方もない努力が必要だと感じさせられた。

其の戦法を見た観客や実況席は困惑・驚愕・感嘆の渦に飲まれる事になる。

 

実況席の反応は極めて直感的だった。

 

『……今のセシリアは[狩り]をしているな…それも猟犬を従えた猟師……成程、1度の敗北が彼女を覚醒させたか…』

 

『…圧倒!!圧倒しています!これが英国代表候補生序列三位!!!一方的に相手を屠る!正しく[狩り]です!若しくは、[指揮者]の方が相応しいのか!!』

 

観客席の反応は……

 

「……(セシリアッッッ…貴女という人は、その腕を何故燻らせていたのですか!)」

 

英国代表候補生序列一位の[サラ・ウェルキン]は自身の後輩の変貌ぶりに

驚嘆しており、

 

「せっし〜本気になると凄い強いね〜」

 

「嘘でしょ…セシリアちゃん……めちゃめちゃ強いじゃん!!」

 

「たった1度負けただけでここまで変わるの!?」

 

「…これが代表候補生なの(震え声)」

 

所属するクラスの皆は代表候補生という名の肩書きに見合う実力を見せ付けられた。問題はセシリアが序列三位という事だ。

 

その会場にいた人間達の感情を捲り上げながら、試合は終盤へと差し掛かっていく。

 

 





〜[カーリアの騎士盾]〜
滴状の盾の中心には加護が盛り込まれた輝石が埋め込まれており、大半の攻撃を受け切ることの出来る防御力を保証する。
また、この盾の裏面には魔術の触媒足る、
杖が内蔵されており、盾から魔術を飛ばす攻防一体の究極系とも言える。


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