何で二度も同じ事を…
割とアステカチックなEN地方の面々……
クラス対抗戦一年の部の最中、[鳳・乱音]のISが黒泥の様に溶けて、
省くが、更に現れた【赤黒い人型】も倒してくれたということには感謝しているが、私達は、その兜の下を見てしまった時にどうしても確認したい事があったので、理事長室まで同行してもらうことにしたのだが、コレまた、あっさりと向こうの承諾を得たことに驚いている。
「(まぁ、束と、つるんでいたのは以外だったが……だがあの薄紫のISを纏った者から感じた視線の正体は一体?……)
と思いながら、会議室に入室した私は驚愕した。なんと、先程の鎧騎士が、束の奴と談笑しているではないか。フードを取っているため鎧兜の頭頂部にチョコンとたっている鷲の飾りが気になるが……
「(??…いかん、友人のありえない光景を脳が拒否しているな)」
「おっ!、やっほーちーちゃん、ほーきちゃん( *ˊᵕˋ)ノお久〜♪」
「失礼ですが、束博士。積もるお話は後でお願いします。……織斑先生…箒さんもこちらにおかけください。」
と、私達に声を掛けた壮年の男性の名は、[轡木重蔵]この学園の理事長であるが、表向きは彼の妻が務めている。何せ、男が上に立つなど言語道断と吐かす委員会共による茶々を入れられたくないと、彼自身が選択したのだ。そして会議が始まり、理事長は早速切り出した。
「ソレでは……なんと呼べばよろしいのでしょうか?」
『ふふ…さぁな?"ネロ"か、
「では、ネロさんとお呼び致します。早速ですが、我が学園の生徒及び、教員方の危機を救って頂き有難う御座います。それを踏まえて、お話致しますが、貴方は一体何者ですか?……織斑先生の表情から、察するに縁のあるものと察しますが、ご返答を……」
『……唯の"世捨て人"だよ…』
[轡木重蔵]の質問にネロと言う人物はただ一言、"世捨て人"だと答えた。
「なぁ…イチカ兄さん……話だけでも言ってあげたらどうだ?」
『……確かに、マドカの言う通りだな…そうだよ、あんたの言う通り俺は、"織斑一夏"その人物さ…最も
「(そうか……一夏……何だな……生きててくれたのか、良かった)」
「済まないが、一夏?……[異物]とは、どう云うモノなんだ?まさか
「織斑先生…先ずは、なにゆえ、"彼"が此処に居るのかを聞かなければなりません。宜しいですか?"ネロ君"?」
そうして、イチカは、この世界から消えてからの事柄を話し始めた。
…[ホロアース]に初めて流れ着いた一夏は、それはもうパニックになっていた。唯、非常識には束さんのお陰で慣れっこだったので、それ程、慌てなかった。
「いやぁ、最初は、ヤバかったなぁ…」
「技術は(多少)あるけど、物資は無い仲間も居ない、武器は、使った事の無いブロードソードと鉄の盾位で……無い無い尽くしの中で出会ったのが、
[ラプラス]だったなぁ…そういやあの時は[皇]…なんて名乗ってたな……」
「…その、[ラプラス]と呼ぶ子達が一夏の助けになってくれたのか?」
コクリと頷いた一夏は、とあるタリスマンを見つめ微笑んでいた。
「俺が自分の意思で選んだ、総帥だ…最初から最後までやること全てを見守ってくれた。喧嘩もしたけどな…」
「中々、恵まれていたんだな…一夏…」
「一時期、滅びの焔を継いだ時はマジで殺されると思った(-_-;)」
とあるループの時に、何をとち狂ったか、
「其の、滅びの焔というのは一体?」
「何と言うか……"外なる神"が齎した焔というか、世界を燃やせ!全てをひとつに!…何てイカれた思考に誘導するやばい焔としか……学者組が絶賛研究中ですし……」
…"滅びの焔"に関しては、[レインボーアース]と、[ホロアース]の科学者組が共同で研究している。そして確実に、なにか知ってそうな[
そんな厄ネタが満載なのが、[ホロアース]なのだと一夏は告げた。じゃあ、何をしていたのかと聞かれると……こう応えた。
「まぁ、それは一旦置いといて、何をしていたのかと言うことを、色々端折りますと、世界を相手にした殴り合いです。」
「ん?……殴り合い?」
「もっと優しく言いますと、神々VS俺+aの大戦争です。」
(((((…( ゚д゚)…( ゚д゚)…大戦争…)))))
一夏の口から出てきた、"大戦争"と云うワードに顔をグッと引き締める教職員や生徒会らしき面々達。
「…織斑君…よく、正気でいられましたね…」
「まともじゃいられなかったんですよ。狂ったやつが一周まわってマトモに見えるだけです…心は幻想と虹の狭間で捨てました。」
「それはさて置いて…俺は俺の事を話しました。次はこの世界のことを話してください。俺だけ話してそちらが話さないのは、筋が通らないでしょう……」
「分かりました、お話致しましょう。」
そして、[轡木重蔵]は、この世界のことを事細やかに話し始める、途中に他の教員や、生徒会の面々による主観の話も交えながら、一夏に説明していく。
「……と、言うわけなんです。」
「……よくよく考えたら十年も持っただけ奇跡だろ…(´д`)もっと速いと思ってた…」
ソレは、ド直球な一夏の感想であった。
が、その評価に誰も、言い返せないのが、事の重大さを物語っていた。
「こんなんじゃ、ホントに滅ぶぞ?星海からの脅威とかじゃなくて、人類同士のみっともない内ゲバで……」
「その通りです…この世界は、[神]に祈りたくなるほどに腐り果てています。」
「その[神]に祈っても無駄かも…この世界、その[神]から見捨てられてるからなぁ……」
「「「!!??」」」
「な、何故なんですか!?」
「俺の世界の事情は聞いただろ?人も神も妖も、先の戦争でボロボロの大地を復興させにゃならん…だから、他の世界に手を拱く暇が無いんだ。それでも俺を送り込んだ理由は、其の[異物]が絡んでいるからで、逆に言えば、[異物]が関係してなきゃどうでも良いんだ。」
「そ…そんな事って……」
「違う世界の[神]とはいえ、この世界は[神]に見捨てられているんだ。
そしてそんな世界にしたのは、この世界にいるお前達なんだ。」
「…その通りですね…ここまで腐らせてしまったのは、この世界に生きる私達です……」
暫く、会議室内を沈黙が包んだが、なんとか復活した理事長が質問を続けた。
「それで、ネロさんは、今後、どうされるおつもりで?」
「暫く…と云うよりこの学園に腰を据えようと思う。今後、乱音に取り付いていた。土竜の様に他にも[異物]を宿している奴が来るかもしれんからな……」
「他にもいるんですか!?」
「その可能性があるという事だけだがな…と言うか、一番の問題がある。」
「「問題?」」
「乱音さんのISが変化したんだろ?しかも、クラス対抗戦だった故に、衆目の目の前で変化したわけだが……どう釈明する気なんだ?」
「「「あっ!?」」」
一夏の言う通り、今の乱音は、誰がどう見ても化物としてしか捉えている。たとえ、本人が違うと言っても、周囲は信じてくれやしないだろう。事情を知っているこの場の教員一同は、打開策を考えるが、そう簡単に思いつかなかった。
「じゃ、束さんが言うよ。アレってウイルスみたいなもので、操縦者を取り込んで、死ぬ迄、暴れ続けるタイプと言ったら良いかな•́ω•̀)?そしたら、ネロ君のISは、アレを打ち倒す能力を持っていると言えばいいんだよ!」
「束博士…それで行きましょう…では、ネロ君、貴方の転入を歓迎致します。」
「…では、お言葉に甘えまして……宜しく御願いします!」
こうして、一応の拠点と味方を獲得した一夏。戦いの場に置いて帰る場所があるというのは、自身を奮起させる為の導でもある。
「えっと、理事長…[転送門]の設置とかは、出来ますか?時々戻らなきゃいけないんです……」
「あぁ!ネロ君、確か、向こうでお祭りある時は帰るって言ってたね♪束さん達は、それに招待して貰うんだ♪」
「ちょうどゴールデンウィークですので、外泊?の許可は出しましょう。」
「ちーちゃんも、ほーきちゃんも来る?」
「ならば、是非とも招待して頂こうか?…丁度、一夏の上司とやらにも、挨拶をしておきたいからな……」
[レインボーアース]にある[桜魔皇国]にて、行われる[建国祭]…神、人、妖、が集う。その過程で行われる[決闘祭り]…今年は、ネロが開幕の音頭を担当するからだ。
外部に見せるとして、、[ジェネラルフェスタ]は、刺激が強い為、丁度、タイミング良く行われる[建国祭]の方がいい塩梅だと考えたからである。
「じゃあ、俺はあの子の様子診て来ないと…其れでは……」
と言い、ネロは、理事長室を出ていった。
そして静寂に包まれた室内で、[轡木重蔵]は、会議室に居た面々に改めて問う。
「さて…皆さんは彼のことをどう思いましたか?…」
すると、オランダ代表候補生[ロランツィーネ・ローランディフィルネィ]がその問いに、答えた。
「私は彼の話をもっと聞いてみたいと思ったのさ。…彼の紡いだ冒険譚は神話に匹敵するよ!」
カナダの代表候補生にして世界的に有名なアイドルの[ファニール・コメット]と[オニール・コメット]は、ロランと同じく、ネロのいた場所やその冒険譚について、興味津々であった。
「…凄かった…格の違いというか…彼の話を聞く限り、私達がやってる[戦い]は何だったんだろ?と思い知らされたと言いますか……」
「お姉ちゃんと同じかな?……唯、彼が居る所に行ってみたいな〜なんて考えちゃったな( ˊᵕˋ*)…」
「クーリエは……羨ましいな…って思った……」
ロシアの代表候補生である[クーリエ・ルククシェフカ]はネロの生き様を羨んでいた。自分の運命に抗い、ひっくり返し、自身が仕える、主の運命すら覆して見せた…正しく、[神話]の英雄そのものの生き様に。
「クーちゃん?それはどうして?……」
「……………」|ω・`) ))ススッ
「…言えないんですか?」
「ごめんね…こんな事言っておいて……」
「構いませんよ…誰にだって言いたくないことの一つや二つ有りますからね、ですが、クーリエさんはそれが原因でネロ君の生き様が羨ましいんですね?……私からは、小言かも知れませんが、勇気を出して言ってみたらいかがでしょうか?……応えてくれると、思いますよ?」
「クーリエちゃん、私達でも何か力になれるかな?」
「……あ…ありがと……」
クーリエは、理事長や周りの代表候補生達の気遣いに心から感謝をしていた。
その後、[轡木重蔵]は千冬や他の教職員、代表候補生達に、束博士からの説明が明日あるということを伝えて欲しいということだけを伝えた。
〜決闘祭り〜
〜…男女関係なく優れた[戦士]達がしのぎを削り、己の武勇を示す為に、参加する血の気の多い祭り……勝てば、[タイマン最強]の座を獲得出来る。…決闘祭りは武器を使わない。拳と鍛え上げた己の肉体美を惜しげも無く魅せつける
※…男女共に、サラシを巻き、ズボン着用の元…
どちらかが降参するまで殴り合う。
野蛮そうに見えるが、武器を使うよりはシンプルだ…
神や妖達は、人の勇姿に沸き立つ。なんなら妖達も混ざる。
神達は、人がどこまで抗うのかを試し、妖達は、血湧き肉躍る正真正銘の[闘い]を楽しむ為に……