世界を救った暗殺者はダンまち世界に転移する 作:一般リターナー兵士
読んでいただきありがとうございます!
コメント、お気に入り、評価も本当にありがとうございます!!
コメ返しまでちょっと手が回りませんが、コメントは全部目を通しています……暖かいコメント本当に嬉しいです。
前話の前書きで誤字の話をしておきながら、よりにもよってサブタイを誤字った愚か者の私です。コメント見て慌てて直しましたわ。
今回は繋ぎ回だったり。
特殊タグを効果的に使うのって難しいですね、アニメーション増し増しのプレゼンみたいになりますわ。
次回は納得いくか諦めるまで書く予定なので……更新時期は不明な感じになりそう。
「みんなで楽しくお酒が飲みたいわ!!」
こいつは本当にどういう思考回路をしているのだろうか?
早朝という訳では無いが、まだそれなりに早い時間だというのに……突然家にやって来て挨拶もなしに第一声が「酒が飲みたい」とは、どうすればそうなるんだ。
「輝夜、説明を頼む」
アリーゼに聞いてもどうせまともな答えが返ってこないのはわかりきっているので、アリーゼの後ろで苦笑しながら俺に一礼をする輝夜に説明を求める。
「おはようございます、シャドウ殿。稀によくあるアリーゼの唐突な思い付きです。最近はシャドウ殿の活躍もあり
稀によくあるじゃなくて、普段から思い付きで行動している事のがアリーゼは多いだろう。
そういえば、少し前にアストレアから俺との連絡役を輝夜以外に増やしたいと提案されていたな。
都市の巡回とダンジョンの攻略に加えて、輝夜には副団長としての仕事もあるから忙しいのだろうと思い、アストレアの方で人を選び、必要なら俺の事情も話していいと許可を出した覚えがある。
紹介される予定のライラという名にも覚えがある。たしか小人族の団員で、二つ名は『
「酒を飲むついでに新しい連絡役を紹介するのは構わないが、場所はどうするんだ?俺とアストレア・ファミリアが一緒に酒場などに居たら目立つだけだぞ」
「そうね!私のような美少女が一緒にいたら目立っちゃうわね!だから、考えたわ!!此処でやればいいのよ!元々は酒場だったのだからピッタリね!!」
アリーゼの容姿が整っているのは客観的には事実なのだが、何故そうも自信満々なのだろうか。
少しは遠慮というか謙虚さを身に着けるべきな………いや、謙虚なアリーゼとかアミッドに治癒魔法を頼むことになりそうだ。
「参加するのはシャドウの事を知ってる私と輝夜、ライラにアストレア様。リオンはシャドウと喧嘩になっちゃうかもだから、ホームでお留守番ね」
「そして、開催は今日の夜よ!!」
ドヤ顔で宣言されてもな、こっちの都合を聞いてからにして欲しいのだが。
「アストレアやライラという奴はそのことを知って……ないのか」
輝夜が無言で首を横に振っていた。アリーゼめ、何も考えず完全にノリで話しているな?
思わずため息が出た。まぁ、アリーゼの突拍子もない言動にもここ数ヶ月で慣らされてきたのだ、このくらいならまだ大人しい方だ。
「輝夜、適当に金を渡す。お前らの酒の好みなど知らんから、つまみと一緒に買うといい。あと、アストレア達への連絡も頼む」
「アストレア様とライラへの連絡はわかりましたが、アリーゼが言い出したことですし、酒などの費用はこちらで出しますよ?」
「
「正義の眷属としては素直に受け取り難いお金ですね。しかし、せっかくのシャドウ殿からのご厚意ですし、受け取らせて頂きます」
「あ、私シャドウの作ったご飯が食べたいわ!!」
こいつ、本当に自由だな。
「なら輝夜と一緒に買い出しに行って材料を買って来い」
なんだ輝夜、何か言いたげな微妙な表情で俺を見るな。
「いえ、なんだかんだ文句を言いますがシャドウ殿はアリーゼには甘いなと」
「多少は自覚はしてるが……断ったら断ったでうるさいだろ」
了承しても拒否してもウザ絡みされるのは変わらないのだ、なら僅かでも被害が少なくなる方を選んでおけば俺の気が楽だ。
部屋から金を取って来て、アリーゼと輝夜に渡して買い出しに行く2人を見送る。
こうなったのなら仕方ない………気は乗らんが、準備するか。
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「お邪魔しますシャドウさん」
「お邪魔するわ。これ、お土産ね」
「私もお邪魔するわね」
何故か、アストレアと一緒にアミッドとへファイストスも来た件について。
いや、どうせアリーゼが誘ったのだと思うが……誘ったのならそれはそれで構わないが、事前に言って欲しかった。
アリーゼに聞けば「伝えるのを忘れていたわ!!でも、お酒はみんなで飲んだ方が美味しいもの!聖女ちゃんとヘファイストス様ならシャドウの事を知っているから大丈夫!」とか言いそうだ。
実際、後でアリーゼに聞いたら似たようなことを言われた。
「それで、お前がライラか」
アストレアの横にいる桃色の髪をした少女。
小人族を間近で見たのは初めてだったが、歳はアリーゼ達とさほど変わらないはずなのに、本当に子供にしか見えんな。
というか、何やらガッチガチに緊張した顔でこちらを見てくるんだが、どういうことなのだろうか?
「お、お初にお目にかかります。アタシじゃなかった、自分はライラと、い……申します!」
これ、緊張しているのではなく俺のことを怖がってないか?
「アストレア、俺のことをこいつにどう伝えたんだ?」
「私は事実しか伝えてないわよ?」
アストレア曰く、異世界から来た暗殺者でアストレアと個人的に契約を結んでいる。
この事をアストレア・ファミリアで知っているのはアリーゼ、輝夜、リオンのみ。
ファミリア外ではディアンケヒト・ファミリアのアミッドとへファイストス。
今は輝夜が俺との連絡役をしているが、輝夜の負担が大きいのでライラにも連絡役をして欲しい。
「で、他には何を伝えた?」
さっきの内容だけでこんな風になる訳がないだろう。
「私はさっき貴方に言ったくらいよ。アリーゼか輝夜じゃないかしら?」
ライラに視線をやると、首を縦に振っていた。
「まぁいい。アリーゼ、4人を席に案内してくれ。輝夜は酒と料理の配膳を頼む」
へファイストスから土産を受け取り、アリーゼと輝夜に指示を出し、中断していた調理に戻る。
といっても、もうほとんど出来ているので適当に皿に盛り付けて終わりだが。
年齢的にアミッドに酒を飲ませてもいいのだろうか?たしか13か14だった気がするが。
「アミッド、お前は酒を飲めるのか?」
「あまり強くはないですが飲めますよ?」
飲み過ぎてしまったら魔法も使いますから大丈夫ですと言われても、お前の治癒魔法は酒の酔いに効くのか?酩酊を
というか、酔っていても問題なく魔法は使えるのか?最近は並行詠唱とかいう動き回りながら魔法詠唱を行う技術の練習をしていると言っていたから、それで魔力操作の精度が上がったのだろうか?
ふと……魔法で船酔いを治そうとした馬鹿を思い出した。
馬鹿は魔法を使った後「だいぶ楽になっ……うっ」と呻いていたな。
酔いの原因である船から降りていないのだから、一時的に楽になった所で無意味だろうとは思ったが、面倒なので指摘はしなかった。
「酒精の弱い酒も用意してある。好きな物を飲むといい」
「はい。ご配慮ありがとうございます、シャドウさん」
まぁ、酒と船の酔いは違うだろうし、アミッドが飲み過ぎるようなら適当に止めればいいか。
出来た料理を皿に乗せ、輝夜に渡してテーブルに酒と料理を並べてもらう。
アリーゼにはグラスに酒を注いでもらって、それぞれに渡してもらった。
「みんなお酒は持ったわね!それじゃあ、乾杯はシャドウにしてもらいましょう」
「ここまで仕切ったのだから、そのままやればいいだろうに……まぁ、特に言うことはない。アリーゼの思い付きとはいえ集まってくれたのだ、適当に飲んで食べてくれ、乾杯」
乾杯、と声が響く。
アミッドが果実酒、それ以外の奴らはエールが注がれたグラスを鳴らす。
「これ凄く美味しいわ!聖女ちゃんも食べてみて!!」
「………美味しい。これシャドウさんが作ったんですか?」
「すげぇな。普通に金取れるぞこれ」
「えぇ。これだけの料理を作れるなら、シャドウ殿は酒場のマスターでもやればいいのに、勿体ない限りです」
「お疲れね、アストレア。最近は特に忙しいみたいだけど、大丈夫なの?」
「ありがとうへファイストス。そうね、もう少しと言った所かしらね」
女が3人集まれば姦しいというが、少女が4人に女神が2人だとなんと呼ぶべきなのか。
あとアストレア、お前やお前のファミリアが忙しいのは
俺はお前に奴らの情報を流しているだけだ。
各々酒は進み、料理が少なくなって来たので追加を出す。
どんどん減っていくのだが、お前ら普段どんな物を食べているんだ?そんな必死になって食べるような物ではないだろうに。
しばらく飲み食いをした後で、ライラとの顔合わせもしたが、何事もなく無事に終わった。
話し合いの最中に、何故俺のことをそこまで怖がっていたのか理由も聞いた。
アリーゼと輝夜に色々聞いたが、Lv.4で戦闘能力が高いリオンと輝夜の2人を相手に模擬戦をして怪我ひとつしない。また、2人に怪我をさせなかった実力者を相手を前にして怖がらない方がおかしいとのことだった。
あと、たまに行われている訓練の内容も聞いたらしい。
訓練の内容と言われても、アリーゼと輝夜が反応出来るギリギリのラインを見極めた攻撃を行い、2人に対処させているだけなのだが?
工夫している点といえば、慣れさせないように注意しながら油断した頃に死角から攻撃を入れたり、不意打ち対策にわざと殺気を込めずに急所を狙った攻撃をするくらいだ。
最初は何も出来ずに死亡判定を何度もくらった2人だが、最近は反撃まで出来るようになって来ている。
その程度なら俺以外にも出来る奴はいるだろうと抗議したが、話を聞いていた全員に「何を言っているんだこいつ」という顔をされ首を横に振られた……解せぬ。
「輝夜やアリーゼと仲良くしてくれているみたいで嬉しいわ」
「輝夜には世話になっている。アリーゼは色々と振り回されることが多いがな」
こちらに来たアストレアに言葉返すと、くすくすと酒を片手に笑われた。
いい笑顔をしているが、えらく上機嫌だな。酒を飲むとこうなるのか?
「アリーゼ、あれで貴方に甘えているつもりなのよ?貴方を振り回してるのも不器用に甘えているの。あの子、色々と無理が出来ちゃう子だし。自分一人じゃ出来ることが限られているのを知っているから、周りや仲間に頼ったり出来る子だけど……誰かに寄りかかったりするのは苦手なのよ」
「輝夜も貴方には随分と心を許しているわ。輝夜は育ってきた環境が少し特殊だったから、すごく警戒心とかが高いのにね。そういえば、ライラも連絡役にするって伝えたら、とても嫌がったのよ?どうしてかしらね、シャドウ?」
そんなことを言われてもな、それにお前のその表情は主神というより、姉か母親のようだぞ。
「私の娘たちをよろしくね、シャドウ」
俺は答えを返す代わりに無言でアストレアのグラスに酒を注いだ。
わざわざ答えなくても、アストレアならこれで理解をするだろう。
俺の言いたい事とアストレアの理解が違う可能性もあるが、それは知らない。
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「どうかされましたか?」
「輝夜か。少し、思い出したことがあった」
あいつらと酒を飲み交わした回数は少なかったな。
セッツァーやエドガーとはたまに飲む機会があったが、ロックとは機会に恵まれなかった。
ティナやセリスはあまり酒を好まず、カイエンも似たようなものだった。
マッシュは静かな酒が苦手で、飲む時はモグやガウ、ゴゴとウーマロを捕まえて騒々しく飲んでいたな。
ストラゴスはこっそり酒を飲もうとするリルムに子供だからまだ早いと説教していたか。
説教から逃げてきたリルムに水で薄めた甘めの果実酒を渡したら、後でティナとセリスにバレて俺まで怒られたこともあったな。
「それと、この光景も悪くない。そう、思っただけだ」
酔ったアリーゼがアミッドに絡んで、アストレアがアリーゼを窘め。
ライラが呆れたような顔をして、輝夜がフォローに入る。
そんな他愛のない光景をヘファイストスが静かに酒を飲みながら眺めている。
かつての仲間たちとは叶わなかった。
もしかしたら、瓦礫の塔で死を選ばなければ叶っていたのかも知れない。
ケフカを殺し、平和になった世界であれば……きっと。
未練だな。
だが、それでいいのかも知れない。
かつて叶わなかったからこそ、俺はこの光景を尊いと感じられる。
こんな光景を、また見てみたいと思えるのだから。
何故、俺は忘れていたのだろうか
現実は無慈悲で、残酷で
気が付くと、大切なものは
いつも、手の届かない場所で
零れ落ちてしまうということを
問…シャドウって関わるの女性ばっかりだけど、男の知り合いはいないの?
解…たまに飲みに行く酒場で名前も知らない猪人の男と静かに酒を飲み交わしたりはしてるよ
問…その猪人って美の女神ガチ勢の人?
解…いぇす
問…シャドウとその猪人ってどっちが強いの?
解…シャドウ。猪人は最低レベルを1つ上げないと勝ち目はない
「私が残るわ!だって、私はアストレア・ファミリアの団長なんだもの!!」
「愚か者め、私を心配するなど100年は早いぞ。ポンコツエルフのクセに」
「恩恵が、きえ、た」
「ライラぁぁぁぁ!!やれぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「生きてさえいてくれれば、私が絶対に治します」
「オラリオを滅ぼすためだ!!まずは貴様ら正義を名乗る愚かぐぎゃっ!?」
「フレイヤ様の御心のままに」
「すまない、
「アリーゼ、輝夜。頼むから存分に恨んでくれよな」
「嫌だ!!嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「帰ったら、シャドウに素直に甘えてみようかなぁ……なんてね」
次回 『014 悪夢 (ジャガーノート)』