ノーステフ・ノーライフ   作:sayutan

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ビーチサイドの暑い余暇(前編)

 夏!!海!!砂浜ァ!!ビーチサイドォォ!!

 

 夢にまで見たリア充フィールドが今ここにっ!!半引きこもり生活10年っ!!『友達』という存在がいなくなって外に出る機会などあるわけもなく!!ただ暑くて恐らく来たとしても海の家でヌボーっと過ごすのがオチだと容易に想像できるレジャースポットであるがしかしっ!!

 

 絶世の美女たちが肌を表し!!キャッキャ、キャッキャと騒ぐ姿を見れるのなら話は別だぁっ!!

 

 日照り?肌が焼けていいじゃないか!!砂浜?砂のお城が作れるじゃないか!!海?透き通る青色だリゾートだっ!!

 

 さぁこいっ!!

 

...え?なんで海に来ているかって?ならば、原作を知らない方に短く説明しよう!!

 

 前回私とステフといのの仕事終わりのお茶会に乱入した空たちがもって帰ってきたお土産は、何と吸血種(ダンピール)海棲種(セイレーン)が絶滅の危機に貧しているため、それを回避すべく海産資源を得る事を条件に海棲種(セイレーン)の全権代理者であり眠り姫である、ライラ・ローレライを起こしに海棲種(セイレーン)都市、オーシェンドヘ向かうという吉報だった。そのついでに、海に行くと言うことでキャルゲには欠かせない水着イベントを回収すべく、東部連合の技術力を駆使して作られた水着を持って、せっかくの海を満喫しようじゃないか!!という理由で来ております。

 

 え?なんでそのシーン書かないのかって?書いててあんまり面白くなかったそうです。てへ♪(←作者)

 

 それで今は女性陣の着替えを待っているところですね。

 

「ふぅ...しゃーわせ♪」

 

 海を眺めつつ、そんな思考を巡らせていると、後方から感嘆の声を漏らしているのは、複数の水着姿獣人種(ワービースト)に扇がれつつ、グラスに注がれた液体をストローで飲みながら寛いでいる空である。

 

「おくつろぎいただけてるようで何よりです。」

 

 その言葉で気がついたのか、獣人種(ワービースト)の肢体を眺めていた空の視線がこちらに向く。

 

「お、シュウ。お疲れさん。今日はせっかくの海だ。楽しんでくれ♪」

 

「はい。お言葉に甘えさせていただきます。」

 

 空は返事を聞くとすぐに獣人種(ワービースト)の方に向き直り、鼻の下を伸ばすことにいそしむ。さすが童貞。いや、それは俺も一緒か...

 

「おや?空殿とシュウ殿。着替えがお早いことで。」

 

「ちょっと待てっ!!なんでじいさん(ふんどし)なんだよ!?」

 

 遅れてやって来たいのの姿を見てすかさずツッコミをいれる空。そりゃそうだよな。相撲をとるわけでもないのに海で褌する人いたら怖えよな。

 

「おや?これが獣人種(ワービースト)に伝わる水着でございますが、何か間違っておりますかな?」

 

「何もかもが間違ってるよっ!!」

 

「それより空殿の方が余程変に思われますぞ?シュウ殿や私のように下だけに着衣するのが、肌を見せ合う礼儀だと思われますが?」

 

「畜生!!二人ともいい体つきしてっから堂々としてられんだろうが!!」

 

「はっはっは。空殿は自身のボディにそんなに自信がないのですかな?男は筋肉こそ命ですぞ?」

 

「くっそお...山ほど女娶ってるだけ説得力がありやがる...つか何でシュウまで細マッチョなんだよ!?」

 

「あ、空様ご要望の沸騰風呂の薪割りを私が担当しておりましたので、随分と鍛えられました。」

 

「マジかぁ...俺の周りの男が魅力値を上げているというのに、俺は何やってんだぁっ!!」

 

 いや、空は白からの好感度カンストしてっから大丈夫だと思うよ?今の世は物理的力はほとんど必要ないしな...あ、東部連合の時は必要だったか。ま、逆手に取る方法なんていっぱいあるんだし、そのままの空でいいと思うよ?むしろ空が筋肉モリモリマッチョマンの変態に物語が進むほどなっていったら...それはそれでありかも?

 

「あ、あの...着替え終わりましたわ。」

 

「おう!!ステフお疲れさ...ま...」

 

「ほう、さすがの着こなしというべきですかな?」

 

「そ、そうですの?それはよかっ...」

 

「なんだって!?89、58、89...戦闘力、50万だとっ!?」

 

「な、何で知って...って違いますわよっ!!何の話ですのよっ!!」

 

 ステフは身をよじって自身の体を隠そうとするが、余計に扇情的に映ってしまっているのに気が付いていないらしい。

 

「ぐぬぬ...ステフのくせに、生意気な...っ!!」

 

 思わずタブPCを起動して連写するほど、空の中でステフの体に対する評価は上がっているようだ。

 

「そ、そうなんですの?え、あ、と、ところで、シュウは何か言うことありません...の...?」

 

 いつもは罵倒したり無理難題を押し付けてくる空だか、意外なことに素直に褒めて(?)きたので、ステフはシュウの方に話題を逸らそうとしたのだが...

 

 

 

 

「          」

 

 

 

 

 シュウは、その場で停止していた...

 

 

 

「シュ...シュウ?どうしたんですの?」

 

 ステフがシュウの目の前までやってきて、ようやく意識が戻ったのか焦点の合っていなかった視線をステフに戻して、 

 

「はっ!!お、お嬢様...申し訳ありません。一目惚れゲフンゲフン!!見惚れてしまっておりました。執事としてあらぬことをしてしまい、本当に申し訳ありませんでしたっ...!!」

 

 深々と頭を下げて謝罪するシュウ。

 

「い、いえっ!!じゅ、十分伝わったからいいですわ...うん!!そうですわっ♪」

 

 どこか嬉しそうなステフにシュウは一安心して姿勢を正す。

 

 うん...その...なんだ。挿絵でわかっていた通りの姿だったんだが、目の前にしてみるとやばいな。表情、ボディラインが暴力的な魅力となって脳を揺さぶってくる...ただ単にリアル水着女性を見る経験が少なかっただけかもしれないが、それに上乗せして二次元のわがままスタイルっ!!それでこの性格とかもうノックアウトされないほうがおかしいって...

 

「チッ、上手いこと言いやがって...」

 

「シュウ殿は女性の扱いに多少の心得があるようですな。関心関心。」

 

「俺にはねぇってのかよ!?」

 

「女性のスリーサイズを本人の前で暴露するのはあり得ないと思いますわね...。」

 

「ステフまんざらでもなかったじゃん!!」

 

「ちょっ!!それは盟約によるもので...っ!!」

 

 と、ステフが言い訳を始めようとした時、

 

「ようよう、やけに楽しそうやないの。あても混ぜてくれへんか?」

 

「申し訳ありませんマスター。少々手間取ってしまいました。」

 

 着替えを終えたジブリールと巫女が空達の元へやってきた。

 

「お、巫女さんにジブリールがご到着...か...」ガクッ

 

「巫女様、お待ちなどしておりませんぞ。私も今来たばかりでございま...す...」ガクッ

 

 と、二人を見つめるや、空といのはその場に倒れこみ、天を仰いでこの世に生を受けたことを神に感謝してむせび泣いていた。あまりの二人の美しさに感動の境地に陥ったのか、ふぅ...と小さくため息を漏らすと同時に、

 

「ああ、なんかもう満足しちまったな...」

 

「奇遇ですな。私もそう思っていた次第にございます。」

 

「帰ろっか。」

 

「ええ、そうしましょうぞ。」

 

 お互いに賢者モードに入ってしまっていた。

 

「ちょっ!!待ってくださいっ!!今帰られたらとっても困りますぅ!!」

 

 もはや感極まって当初の目的を忘れているらしい二人に、慌てた様子で制止をかけるのは、吸血種(ダンピール)プラム・ストーカー。空視点をかなりすっぱ抜いたせいで今回が初登場である。よくある吸血鬼と同様に日光を浴びることが最大の弱点であるため、魔法で日光を屈折させ、木箱の中で安静にしているという何ともコンパクトな姿である。

 

「あ、プラムいたの?つか水着イベント中なのに箱の中からピーピングってどんだけ覗き見好きなんだよ...」

 

「やりたくてやってる訳ないですぅ!!日光浴びたら死ぬんですぅ!!」

 

 顔が見えていたら涙を流していると容易に想像できる程の悲鳴を上げながら空に訴えるプラムだが、当の空は特に気にせず崇拝という名のカメラ撮影を行っていた。

 

「...何で泣いてやがんだ、です?砂でも目に入ったか、です?」

 

 と、プラムの憐みの声を聴いて近づいてきたのは、スク水に半纏を羽織り、露出控え目でかわいらしさを前面に出した姿のいづなである。

 

「まぁ!!いづなさんとってもかわいいですわよ!!」

 

「ええ、とても似合ってますね。」

 

 遠巻きに空達を眺めていたためか、いずなの存在にいち早く気づいたステフとシュウがいづなに称賛の言葉をかける。

 

「...んぅ?可愛いとかよくわかんねぇだろ、です。それに着づらくて苦労したんだぞ、です。」

 

 どうやらいづなはスク水を着るのに少々難儀したご様子。

 

「そうなんですの?今は大丈夫ですの?」

 

「む、大丈夫に決まってんだろ、です。」

 

 しゃがんでスク水のふちの部分に指を通してきちんと着用できているかを確認し始めるステフに対し、若干くすぐったさを感じるも、いづなは笑顔で答えた。

 

「それならよかったですわ♪」

 

「...世話焼きな奴だな...です。」

 

 若干の照れくささを感じながら空の方に向かっていくいづな。

 

「さて、あとは白様だけですかね?」

 

「そうですわね。空~!!白は大丈夫ですの~?」

 

「んぁ?あ、すっかり忘れてなんていないぞっ!!ちょっと御神体を撮影して永久保存しようとしていただけ...だ...」

 

 と、林のほうを向いて言い訳をしようとした空の前に現れたのは

 

「......遅くなってごめんなさい、待った...?」

 

「......。」

 

 こくんと首を傾げる白に、何も答えることができない空。

 

「おやおや、よう似合うてるやないの。」

 

「しろ、めっちゃきれい、です。」

 

「...ほう、これはこれは。」

 

「さすがはマスター、勿体ないほどの眼福にございます♪」

 

「か、かわいい...はっ!!つい見惚れてしまいましたわっ!?」

 

「ふむ、文句なしの満点でございますね。」

 

 と、それぞれに白に対する称賛を述べた。団扇を仰いでいた獣人種(ワービースト)すらも釘付けになっているようである。

 

...だが、

 

「......にぃ?どうしたの?やっぱり白には似合わない...かな?」

 

 そんな周りの称賛など白にとってはどうでもよく、目の前で微動だにせず自分を見つめる空の感想をただひたすらに待っていた。その懇願にも近い白の視線と言葉がようやく空に届いたのか、

 

「はっ、えっ、あっはい!!いや、違う!!似合ってる!!似合ってるんだが...あれ?白が完全無欠の美人さんってことはわかってるんだが...」

 

 ようやく正気に戻ったのか、しどろもどろになりながらも告げた空の言葉に安堵したのか、白はうっすらと笑みを浮かべ、

 

「...そ....よかっ...た......」

 

 トコトコと空の方へ歩み寄る。

 

「さ、さて、せっかくの海だ!ちょっとそれらしく遊んでみますか!!」

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