ノーステフ・ノーライフ   作:sayutan

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二周目最初の敵はラスボス級が基本でしょ?

 あなたは自然的恐怖を感じたことがあるだろうか。そう。自分より強い者が自身の安全を脅かすと、本能的に感じた者、もしくは動物と対峙した時の感覚だ。おそらくないのではないか。精々黒光りするGや、這いよる百本足を家の中で見つけた時の恐怖くらいだろう。…あれでも相当であるのは認めるが。

 

 動物園などにいる動物を見て、そのような感覚は味わえないだろう。なぜなら安全がほぼ確立されている状態では死ぬ危険性はないと理解しているからだ。御金を払ってまで、命のやり取りをしていた対象と対峙し互いを観察しあうこの行為は、安全が保障されていなければしないだろう。弱きものを愛で、強き者を嘲笑する我らは、果たして、安全が崩壊したとき、それらに殺されることに文句は言えるだろうか。自由を奪われ、馬鹿にされ続けた者が、枷が外れたのを認識したとき、氾濫した者のとる行動は、火を見るより明らかだろう。

 

 

 

 まぁ、いろいろ言ってたが、今は盟約という檻に互いに入って眺めあっている。神霊種(オールドデウス)が100寄って来ても大丈夫な安全が確立しているにもかかわらず、どうしてもまあこんなに脳みそが「逃げろ。さもなくば死ぬぞ。」と、警報を鳴らしまくってるのはなぜでしょう。答えは目の前にいる天使(悪魔)のせいです。わぁ~い。

 

「何か報告があるのなら受け付けますが、それ以外の用なら消えていただけないでしょうか。子猿。」

 

 と、話しかけてもらって、やっと白目から回復し、背を向けて三歩ほど逃走している自分を認識し、ついでにちびっていることも確認した。

 

(オムツはいといてよかった~)と、内心思いつつ、

 

「いや、ピンポンダッシュしようとしたわけじゃないんですぅ!殺さないでくださいお願いしますぅ!!」

 

 と、流れるように土下座をかますシュウ。理由よりなにより謝罪を最優先して即行動。光さえ惚れ惚れするほどの速さを見せつけた小動物に対し、

 

「はぁ、猿モドキに許す許さないの判決を言い渡すことすら徒労に感じるので、お願いとやらは却下させていただきます。」

 

「さいですか…。」

 

「ところで、本当の要件は何でしょうか?事によっては首ハネの刑にしますが♡」

 

「レア度すら存在しないような人類種(イマニティ)の首ハネて何か得でもあるんですかねぇ…。」

 

「ギャーギャー鳴く猿の息を止めるのに最短の方法だと思われますが?」

 

「おっしゃる通りで。」

 

と、同意を示して一息入れて

 

「あなたの図書館の本を読ませていただきたい。あと、あなたの持つ私空間の一つの調理場を使用させていただきたk

「却下でございます♡」

「そこをなんとかあぁーーーーーーっ!!」

 

 即却下を即懇願で応える。

 

 こっからが勝負だっ!!

 

「どうか私に本を読ませてくださいっ。様々な知識を知りたいんです。何のジャンルかっていうと料理ですっ!知って、あわよくば作らせてほしいですっ!作るのがダメなら読ませてもらうだけでもウ~オールオッケ~♪ですっ!すいませんふざけましたごめんなさいっ!あー、本が傷ついて欲しくないなら盟約で縛ってもらってもかまいませんっ!貸し出させてもらえるならなおうれしいです!ダメでもいいです立ち読みだけでもいいですからぁ!どうか、どうかこの小さなバカ猿にお知恵ヲォ!!」

 

 これぞ必殺「まくしたてる」っ!!これで相手の判断力は相応に減衰s

 

「私利私欲による要望のため却下いたします」

 

「どうか理由をお聞かせくださいいい!!!」

 

「先ほどの言葉の意味すら理解できない無能に渡す知恵など無駄にされるのがオチだと思うのですが?」

 

「ならば私の作った料理を提供するというのは…。」

 

「我々天翼種(フリューゲル)は食事を必要としない種族ですので、その提案はメリットにはなりえませんね。」

 

「なら異世k…あー…。」

 

『異世界』と言いかけて言葉を止める。これは空白たちがジブリールに対して提示できた唯一の餌、チップである。これを彼らより先に渡すということは、彼らの盤上の世界(ディスボード)攻略が、さらに困難になることが予想される。まぁ、『  』(くうはく)ならこの程度何とかしそうだけどね。

 

 とりあえずあまりよくないカードだと感じ、別のカードを切る。

 

「なら、あなたの話し相手になるというのはどうでしょうか。」

 

「話し相手…ですか?」

 

かかったっ!

 

「そうです!ほら、知識とかって得たときって感じるものがありません?好奇心や疑問とか。」

 

「それを僕が聞いて受け止めてハネ返します!私なりの考えを!」

 

「なぜ私に話し相手が必要だと思うのでしょうか?」

 

 

 

「なぜって、」

 

ここでチート能力発動!原作知識ッ!!

 

「だって、えーと、あなたの名前わからない(フリだ)けど、あなたがここに来た理由って他の天翼種(フリューゲル)と意見が合わなかったとかじゃないの?」

 

..................................。

 

「というわけで、少しは話し相手になれるかなぁっとぉ!!?」

 

いきなり目前に現れた双眸が、体中に鳥肌を立たせ、冷や汗が尋常じゃないくらい流れた。

 

その琥珀色の瞳に秘められていたのは壮大な殺意と幾ばくかの好奇心だった。

 

「…いいでしょう。それを条件に本を読むことを許可いたしましょう。まぁ、盟約である程度の行動制限はこちらで決めておきましょうか。」

 

「あ、ありがとうございますっ!!!」

 

「ハァ…このチビザルに埃ほどの好奇心が出てしまうとは…。」

 

 

 

 

 

 

 

これにより、天翼種(フリューゲル) ジブリールとの継続的交友関係を結ぶことができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

計画通りっ!!(←後付けの大嘘)

 

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