2回目である   作:dahlia_y2001

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2回目である その2

 

 

 

2回目である その2

 

 

 

2回目の記憶を持つ、セブルス・スネイプ(プリンス)、レギュラス・ブラック、フランク・ロングボトムは各自、自分だけが2回目だと思っている。その為、各自は独自にこの2回目を動いていくのであった。

 

 

 

まず、プリンス家。

いきなり現れた、どう見ても虐待されている孫息子にびっくり。しかも見せつけられた記憶に卒倒しかける。このままでは、ホグワーツで孫息子が殺されかけるし、ヴォルデモートとダンブルドアの良い駒にされてしまうと、一家でアメリカ移住を決意、即、実行した。館や薬草園、荘園は管理人に任せ、魔法具や魔法書はきっちりアメリカへ持参している。その、あまりにも素早い展開にセブルスは半ばあぜんとしていた。頭が回ってきたのはアメリカに引っ越し、瀟洒な館に落ち着いてからだ。

ガゼボにて、セブルスは祖父母と共にお茶会を楽しんでいる。肉親とこんな風にお茶会を楽しめるとは思いもしなかった。

 

「さあ、セブルス。沢山お食べなさい。あなたはまだまだ小さいのだから」と祖母。

「はい、お祖母様」

 

お茶会なのに供されているのはボリュームたっぷりのクラブハウスサンドイッチだ。傍にはプリンス家のハウスエルス・メリーアンが控えている。

食の細いセブルスは、量を増やすより食事回数を増やす方が早いと思ったようだ。そして、菓子より軽食の方が良いだろう、と。

 

「ふむ、珈琲も悪くない」と祖父。

 

アメリカならば紅茶より珈琲だろうと、祖父はすっかり珈琲党になってしまっている。セブルスにも勧めようとしたら、祖母から子供には向いていないとやんわり止められていた。

 

「セブルス、あとで薬草の手入れをしよう」

「はい、お祖父様」

 

祖父母とお茶を楽しみ、祖父と共に薬草の手入れをする。しみじみとセブルスは幸せを感じていた。

 

 

 

そして、ブラック家。

レギュラスは必死でセブルスを捜しているが、いかんせん情報が少ないのとレギュラス自身が子供であることが足を引っ張っていた。ハウスエルフのクリーチャーにも協力して貰っているが、なにせハウスエルフもマグル界には疎いのでどうにもこうにも進展がない。

母と兄は相変わらず派手に口喧嘩している。もはや止める気も心を痛めることもない。苛々してレギュラスが舌打ちしたら、二人はびくりと身体を震わせ口喧嘩を止めた。『こっちを覗いみるの止めて貰えないかな』先輩が見つからなくて焦っているレギュラスに二人に対する心遣いはなかった。

 

 

 

ロングボトム家。

フランクの進言に思うところがあるのだろう、オーガスタは光派閥ではあるがダンブルドアから距離を取り始めた。ロングボトム家はこれにより徐々に光派から中立派になっていく。また、フランクは実力をホグワーツでは隠し、可もなく不可もない成績を出すようにする。

 

「意外に狙った成績を出すのは難しいな」

「悪くても目立つからね」とオーガスタ。

「もっとも、ゲームみたいな面白味はあるけれど」

 

フランクはそう言って笑った。この成績のため、グリフィンドールの監督生にはなれなかったが、1回目のマローダーズの件で走り回ったことを考えると特になりたいとも思わない。

フランクから見てマローダーズは卒業後に周囲から白い目で見られていた。スリザリンを標的にして魔法界でまともに生きていけるとは思えないのだ。1回目は社会が不安定で光闇派で揉めているからマローダーズも無事だったが、卒業後に闇討ちされても文句言えないだろう、と。

凡庸なロングボトム直系、ほぼ光より中立派ということで、ロングボトム家は光派閥からも闇派閥からも急速に関心を失われていくのだった。

 

 

 

 

 

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