2回目である   作:dahlia_y2001

4 / 7
2回目である その4

 

 

 

2回目である その4

 

 

 

 

2回目のセブルスはイルヴァーモーニー魔法魔術学校で平穏な学校生活を満喫していた。今のセブルスはプリンス家の直系として可愛がられ教育されたので、どこからどう見てもいいところの坊ちゃんにしか見えなかった。セブルスは同室の子と仲良くなり、イルヴァーモーニー魔法魔術学校では寮同士の諍いはないので寮関係なく友人も出来た。心底、学校生活を楽しむセブルスは友人に尋ねられて、深く考えもせず素で答えてしまう。

 

「移動教室中に攻撃される心配はないし、友人と話していて後ろから攻撃される警戒しなくて良いし、人気のない場所で間違っても一人にならないよう気を使わなくても良い。気を張らずに学業だけに集中できるのが本当、楽で楽でアメリカの魔法学校を選択して良かった」

 

効いた友人たちは顔を引きつらせる。セブルスがイギリス魔法界からアメリカ魔法界へ移住したプリンス家の直系というのは周知の事実だ。イギリス魔法界の闇が酷い。いや、イギリスの魔法学校が酷いのか?

セブルスはそんなつもりは全くなかったのだが、イルヴァーモーニー魔法魔術学校の生徒に多大な誤解を与えたのだった。

 

 

 

 

レギュラスは相当苛立っていた。ずっとセブルスを捜していて、最悪、ホグワーツ入学で接触出来るだろうと思ってたが、セブルスは入学していなかった。父に頼んで今年の名簿のみならず、入手できる近年の名簿も確認したのだが、セブルス・スネイプの名前はなかった。次善の策で馬鹿兄にはセブルス・スネイプに危害を加えないよう釘はさしておいたが、どれくらい効果があることか。レギュラスには馬鹿兄に対して欠片も信用がなかった。

ざわざわと心が騒ぐ。先輩が存在しないなんてこと、心に兆す不安にレギュラスは首を振った。

 

 

 

 

グリフィンドールの先輩としてフランク・ロングボトムは冷ややかにポッターとブラックを観察していた。1回目と同じく、この二人は歪んだ正義を大義名分に悪戯を繰り返し、寮監のマクゴナガル教授も大概、手を焼いている。フランクから見て、彼らはスリザリンの差別意識を非難しているがマグル育ちのセブルスを平気で虐めていたのだから自身の差別意識に気付いていない分、罪深い。そもそも、名家の直系がどう見ても虐待受けている、そして後ろ盾のない同級生を二人がかりで虐めるなど、とても名家の教育を受けた者の所業ではない。名家の者は家の影響力を決して忘れてはならないのだ。

今回、セブルスはいないが、彼らは1回目と変わらずスリザリン生に攻撃を加えている。しかし、後ろ盾のない生徒を虐めるのと名門貴族の子女を虐めるのは同義ではない。それに、フランクも1回目と同じ真似はしないつもりだった。この件でホグワーツが期待出来ないのは分かり切っていた。そして、フランクには頼りになる母オーガスタがいる。対策は既に立てられているのだ。

 

 

 

 

日刊預言者新聞がホグワーツ隠蔽体質。忖度により名門子息の暴行を揉み消しか!?と一面を飾っていた。当然、イギリス魔法界は大騒ぎである。被害者の父兄は魔法省勤務、貴族など発言力の大きい者が多い。結果、ホグワーツは相当に叩かれた、目に見える改善策ならびに魔法省の監視人の常駐が決定された。加えて、加害者二人には一定期間の自宅謹慎が申し渡されたのだった。

フランクが知る限り、年を経るごとにマローダーズは質が悪くなっていった。早い段階で矯正出来れば良いのだが。

なお、フランクと母オーガスタがイギリス魔法界のマスコミに働きかけたのだ。結果、日刊預言者新聞と魔法省が動いた。

フランクは母オーガスタに本件についての感想を述べる。

 

「俺は彼らが変われるのか疑っているけれど―――せいぜい期待するしかないかと思う」

「その実際的な頭はロングボトム家当主にふさわしいね」

 

フランクのみならずオーガスタもこれで彼らが変われるとは思っていなかった。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。