やっと第三回イベントですわゾ。
今回はあんまり進展がない話です。しかも短い。
さて、次の話は見せ場もあるだろうし、気合い入れて執筆しようかな……っと。あれ、なんだろうこの機械。
挽き肉を作るやつかな……?
カチッ
〜〜〜♪
……あっ、この音楽もっと聞きたい!(目が黄色になりながら)
第三回イベント当日。私がログインした時には全員揃っていた。イベント開始時刻にはギリギリ間に合ったから許して欲しい。ちょっと後輩の仕事を手伝っていただけなのだ。
何故かメイプル、サリー、カスミの三人は羊毛で作ったらしい装備を着ているな……うん、多分似合ってる。自信はないけど。
あ、思い出した。たしか、羊毛を使った装備をしていると今回のイベントで集まるドロップアイテム数が上がるとか聞いたな。そう言えばここ最近サリー達が【毛刈り】ってスキルで集めていた気がする。メイプルが羊毛集めに凄く貢献したとか言っていたが、どう言う意味かは知らない。
私も一応スキル自体は覚えた。【模倣】を使った状態なら私も武器を待てるSTRを得られるからな。まあ、あまり使う機会は無かったが。どうも最近仕事都合で他のメンバーと予定が合わなかったのだ。一応毎日ログイン自体はしていたが。
「あ、ソラノ〜……ちょっと相談があるんだけどぉ……」
私に話しかけて来たのは嫌なねっとりとした口調のエリー。メイプル達が着ているのと似たような装備を手に持っている。顔面とスタイルをどぶに捨てているだけあって見事な残念人間だな、リアルと全く変わらないその仕草には最早尊敬すら覚える。恥と言う感情が無いのかこいつは。
「えっとねぇ……ソラノにもぉ……この装備着て欲しいなぁってぇ……」
「別にいいぞ」
「えへへぇ、そんな嫌がらずにさぁ……あれ?」
「別にいいぞ」
それを着た方が効率が良くなるみたいだしな。多少ステータスは落ちるが……まあ、なんとかなる範囲だろう。
「え……えぇぇぇぇぇぇ!?」
「うるさいぞエリー。耳に来る」
私はエリーから装備を取り上げて装備してみる。なんか暖かそうな格好だなこれ。
「絶対ソラノなら嫌がるから私が巧妙にせっとくして無理矢理着させて恥ずかしがる姿を写真に残す計画が〜!」
「何故わざわざそのようなことを口にするんだお前は……あまり変なこと言ってると口を縫い合わすぞ?」
「ヒョエッ……」
こいつとはもう数年くらいの付き合いだが未だによく分からないことが多いな……掴みどころが悪い意味で無い奴だ。
「でも意外……てっきり、カスミみたいに恥ずかしがると思っていたわ」
「あ、私も……」
イズとサリーは意外そうな声を上げる。
「……普段からあれを着ているのに今更、な」
「ああ……」
イズとサリーは私の言葉に納得を見せたらしく何度もうなずいている。ふと顔を向けるとカスミがハッとした表情になっていた。
……うん、私がより恥ずかしい格好をしているのにこの程度で〜みたいなことを考えているんだとしたらなんかちょっと複雑だな。
「わあ、ソラノさんも似合ってますよ!」
「ん、そうか……まあ、たまにはローブを被らずに出歩きたいからな」
私だってたまにはこう……おしゃれみたいなのをしてみたくなってもいいだろう?
「うわっ、今ソラノらしくないこと考えたでしょ?」
「蹴り落とすぞ」
「わーん、怖いよー」
棒読みで叫びながらギルドホームの出入り口に走るエリー。あのマイペースな性格はどうやって形成されたのやら。
「エリーさんとソラノさんってすっごく仲良しなんですね!」
「……メイプル、君は今の何処を見てそのような感想を抱いたのだ?」
……まあいいか。そろそろイベント開始時刻だ。フィールドに出るとしよう。
「私達も行こうか」
「そうだね。それじゃ、第三回イベント……張り切って、行ってみよ〜!」
さて、今日も精々仕事に支障がない程度に頑張ろうか。
◆ ◆ ◆
「っと、これで38個か」
今回のイベントで集めるドロップアイテムを落とすのは牛みたいなモンスターだ。大して強くもないし倒すのには苦労しないんだが、大量に狩るとなるとちょっと面倒だな。群れているところでも見つけたら【アルカナスレイブ】ぶっ放すか……まあ、そんな都合良くは行かないだろうけど。
【フレアアクセル】使ったり全力でダッシュしたりでなるべく移動を素早く行ってるからそれなり数をこなせているな。最近はAGI伸ばしているのが役に立った。
「さて、ここら辺りは全部見たし別の場所に……ん?」
メッセージか……差出人はサリーか。ギルド内のグループメッセージだな。どれどれ……
『ちょっとメイプルのことが気になってるんですけど』
ああ、やっぱり二人は親友なんだなぁ。私とエリーなんかよりもずっと友達らしい。
『ああ、たしかにメイプルには不向きなイベントだったかもな』
『それに、一人だと変なことやらかさないか心配で……』
うん、全員仲が良いようで何よりだ。思えば、学生時代の私の周りの人間は大体ギスギスしてたな……ロウ以外。思えばあいつの存在が割と癒しだったのかもしれないな。
『じゃあメイプルちゃんにイベントのアドバイスをしましょうよ』
『賛成!」
「賛成!」
返答早っ。
『意外と集まらないよな。でも集中して頑張ろうぜっ!』
『草原には人がいっぱい来るから仕方ないよ。焦らず、のんびりといこうね』
『みんなが殺到しちゃうと、狩れないわよねぇ。コツコツと一歩ずつ……牛歩作戦よ〜』
クロムにサリー、イズも……優しい奴だな。私にはちょっと照れ臭くて真似出来ないかもしれない。
『みんなアドバイスありがとう。頑張ります!』
でも、一言くらいなら。
『その勢いで、頑張れ』
……さ、イベントに戻ろう。草原のフィールドは競争率高いみたいだし、フィールドの端っこにでも向かおうかな。
◆ ◆ ◆
「「「イベントお疲れ様ー!」」」
そんなこんなで、特にハプニングは起こらずに第三回イベントは終了した。エリーはちょっと不満そうにしていたが、なんだかんだ私は平和が一番だと思ってる。何もないに越したことはないのだ。
「おー、【集う聖剣】と【炎帝の国】だ。あいつがいるとこが一位か……」
エリーがランキング表を見て苦い顔をしている。どれだけ嫌いなんだか……それにしても、ロウのいるギルドは結構大規模みたいだな。あいつはあれでいて優秀だし、大人数のギルドでも頭角表してるんだろうなぁ。実際装備も高そうな感じだったし。
「どっちももう三層に行ったみたいだね」
「まだ解放されたばかりなのにか? 忙しないな……」
ゲームを本気でやってるんだな……私にはあまり理解できないが。これでも私はのんびりプレイしているつもりなので、疲れるくらいゲームに熱中するのはどうかと思う。あくまで気分転換に遊ぶくらいでいいだろうに。
ま、楽しいと言う気持ちは分かるけどな。実際私もここまでこのゲームを続けるとは思ってもみなかったし。
「ごめんね、今回はあんまり活躍できなかったよ」
「でも、個人報酬には届いたんでしょ?」
「うん、【カウンター】のスキルを取ったよ!」
そう言えば個人報酬なんてものもあったな……私はたしか【祝福】ってスキルを取った。範囲内の味方のMPを徐々に回復させるスキルだ。ギルド内でMPを使うのは私とカナデくらいだから恩恵が少ないのは百も承知だが、これくらいしか欲しいと思えるスキルがなかったんだよな。うーん……全く役に立たない訳じゃないし、いいか。
そうそう、ギルド報酬を忘れてたな。今回は皆が頑張ったお陰で最高の報酬を貰えたらしい。
「これ、ギルドメンバーのSTRが3%上昇するんだよね」
「積み重ねが効いてくるって訳だ」
クロムの言う通り、積み重ねは大事だな。普段から細かいことを疎かにしている大きくなって返ってくるものだ。
「でも、メイプルちゃんやカナデっちとソラノには意味が薄いかなぁ」
「まあな。まあ、気にしてはいない」
「ふふーん、私にはあるんだなぁこれが!」
む?
「それじゃあ、第三層に向かおーう!」
……何だろうな、この寒気は。ちょっぴり嫌な予感がしてきたぞ。
この後、ギルドメンバー全員で三層に行く為に倒す必要のあるボスと対面した。デカい木の真ん中に人の顔みたいなのがある奴だな。火とか効きそうな相手だが……
メイプルはなんか化け物みたいなのを使役していた。なんだアレは……
だが驚くのはまだ早かったらしく、終いにはメイプル自身が黒い化け物になってボスと取っ組み合っていた。
せめて人の姿は保とうぜ、メイプル。
【祝福】を五回使っても影響を受けた人が苗木になって伝染性が高い有害物質が分泌されたりはしないのでご安心を。
世界樹「そんな酷いことする奴いる? ありえねーw」
ペスト医師「なんで祝福と言う字面からそんなことが起き得るんですかねぇw」
管理人「(#^ω^ )ピキピキ」
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ぶっちゃけどのお方の登場を期待している?内容によって色々考慮します。
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白夜
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ドンファン