蒼都になったけどバンビちゃんが死ぬほど面倒臭い(※死ぬ) 作:黒兎可
アニメ3期前にちょっとだけリハビリ・・・、ダイスがあんまり荒ぶらなかったので、あまり動きのない話になります汗
下ネタ注意
「帰ってきたら前髪野郎ォが汚ねェ噴水になってた件について」
「鉄臭いですよ~~~~ぅ! バンビちゃん……、せめて自室でやって欲しいと思うの。ブルーすぐ
「ジジのゴキブリ野郎は喜びそーだけどなァ」
「ち、違…………! バンビエッタちゃんのせいじゃないもの、違うもの絶対!」
(違くはないんだよなぁ……、というよりミニーちゃん慣れて来たな。僕がバンビちゃんにぶっ殺されるの見るの)
何時もの場所のソファの上、丁度首が落下し真っ赤な噴水と化した
まあ、具体的な内容がなく「私、悪くないし!」「ちょっと手が滑って……」しか言っていないあたりで、本人もちょっとは罪悪感があるのかもしれないが、全くブルーに謝る素振りがないあたりは通常営業。ブルーから勢いよく放出される鉄さびの匂いには、特に気にした様子もない。バンビエッタは、今日も変わらずのバンビエッタ・バスターバインと言えるかもしれない。
(何か知らないけど、ヤッた後に落ち着いて冷静になった時に殺される確率高いんだよな。何だろう、無防備な自分の姿を見られるのが怖いのかな。
まあ、ピロートーク中にはされないだけマシかもしれないけど)
なおこの時点のブルーは、将来的にそのタイミングで爆殺される未来が待ち受けていることを知らない。
「前から言ってっけど、オメーそんだけブルーのことブッ殺してると、俺らだけじゃなくて全体的にヤベェぞ……。斬殺も爆殺も。ブルー殺そうとか言ってる出歯亀野郎すらドン引きしてんぞ。オメーの方が先に闇討ちされんじゃねェのか?
なんなら一度、聖文字使わないでもっと身体鍛えとけよクソビッチ。真面目にしてるっぽいのをもっとアピールしとけ」
「クソビッチ言うのは止めなさいっ!
というか、それアウトじゃないのっ! 私、わりと真面目にそういうトレーニングとかやってるつもりだけど、流石に素のパワーでミニーに勝てるとは思ってないし、キャンディやリルも歴が長いから、色々心配だもの。うん…………、大丈夫、大丈夫よね、うん」
「バンビお姉ちゃん、どうどう……」
「首だけで言っても虚しさが勝つと思うの…………」
リルトットから傘を借りて、ブルーの血からさらりと身を護るミニーニャの発言である。
「しっかしクソビッチに筋肉女も、慣れたモンだよなァ。身体もそろそろ血が止まってきたけどよ、全然ビビりもしてねーし。……いやクソビッチは最初からか。
感化されたっつーか、朱に交わりゃ何とやらっつーか」
「リルお姉さんその呼び方止めて!」「だからビッチは止めなさいって言ってるでしょっ!」
「あの、僕の首から上で遊ぶのは、あ、ああああああああ~~~~~~っ」
二人を揶揄いながらニヤニヤしつつ、ブルーの頭蓋を天地逆転させて持ち指先でボールのようにくるくる回すリルトットのお遊びには、呼び名にツッコミを入れる女子二名は何一つ意に介していなかった。
(まあ、こーゆー扱いは慣れっこだから良いんだけどね……。リルトットちゃんがこういうことやるのは、珍しい気がするけど。なんか楽しそうなのも珍しいし?)
閑話休題。
噴水が止まった後、リルトットが「ホイッ」と適当に放り投げて接合。当然のように再生したブルーに「気付けにこれでも食っとけ」とポーチから菓子を手渡す。出されたものは、一般的には日本で饅頭と呼ばれる菓子であるが……、こう、ワカメに手足の生えた独特のキャラクターが包装紙に描かれていたものだった。
なんなら剥がした饅頭そのものにも、そのキャラクターが焼き印されている。
「何なんですぅ? それ。ブルー読めます?」
「わかめ……、
(わー、わかめ大使だ。リアルだとこう…………、得も言われぬゆるさがあるなぁ)
ありがとうと言いつつもリアクションに困っているブルーに、背中に宇宙と猫を背負っていそうなミニーニャは脳が混乱している。その菓子の正体、正体それがここにある理由を正しく理解できたのは、ブルーを除けばバンビエッタくらいであった。
「あれ? わ
……もしかして、痣城剣八が殺された?」
意外と、騎士団聖兵が主に収集している
ブルーに手渡したものと同様の饅頭を手に取り「口を変形させて」1口でたいらげるリルトットは、「察し良いじゃねーかバンビ」と肩をすくめる。
「殺されちゃいねーらしいが、少なくとも『瀞霊廷を侵食していた卍解』は消えたらしいぜ。これで前より情報収集とか侵入もやりやすくなったって話もあるらしいが、俺としちゃ尸魂界側の食いモン盗めるようになってるだけ、バリエーション増えるから万々歳てとこだなぁ」
「それで機嫌良いのか、リルお姉ちゃん」
「ま、情報集まるのは良いことなんじゃない? それだけ私が死なないで済むわけだし」
「二言目にすぐ自分の命が出て来るバンビちゃんは、ちょっとどうかしてると思うの……」
「何でもかんでもすぐ身代わり見つけたら逃げ出すオメーが言うのかよ、それ……?」
「仲間の命、どーこー言う様な組織でもないでしょ? 騎士団って。……あ! でも、バンビーズはちゃんと生き残らないとダメよ? 私とブルーだけ生き残ったって、つまらないし、寂し…………、いや、何でもないっ」
(原作だとバンビちゃん一人だけ、独断先行? 仲間外れ? の末に完全に殺されてるからなぁ……。あっ味は普通に美味しいや、おまんじゅう。しっかり甘くて)
今の発言がことごとく(原作的な)将来に刺さっている事実に、ブルーは何とも言えない表情で饅頭を口に含んだ。なおブルーの長めの前髪に隠れて、その生温かな視線はバンビエッタに気づかれない。
痣城剣八……、尸魂界の死神たちが
個人の人格や詳細などについては割愛するが、尸魂界にてとある大罪によって大監獄の最下層、「無間」と呼ばれるその空間に今現在も囚われている男であるが。かの死神の斬魄刀の能力こそが、融合。男はその力で、瀞霊廷「そのもの」と自らの存在とを融合させていた、というのがここ数百年における帝国の見解である。
その特性上、例え何処に囚われていたところで、男にとっては全てが無意味。脱獄もその気になれば容易な上、嫌に死神という職務に忠実を極めた異常者であったと伝えられている。
つまり「
瀞霊廷と融合している以上、瀞霊廷内にて滅却師の存在が現れれば、例えどれほど誤魔化したところで「直接的に」認識され。口封じに滅ぼすことすら難しく、また男の性格もまた問題である。おそらくその大願すら一端置いておき、「かつて死神が滅ぼした数多の滅却師が、瀞霊廷の影から現れた」という、帝国にとって最も致命的な情報を死神たちに共有しにかかるだろう。
ユーハバッハの
「ミニーちゃん、あーん」
「あーん♡」
「……ねえ、ブルー? どうして私にはくれないの? なんでわざわざ半分に割ったの、ミニーにだけあーんしたの? ねぇ、こっち向きなさいよブルー、ちょっと」
「つーかヘドロ野郎ォがいねぇな。どうした? ……いや居ても逃げ出してんだろォが」
「ヘド……、ノト君のこと? えっと、ハッシュヴァルトさんが、ペペさんと対決させたときの動きを見たいって。能力の強弱を見たいのかな? わからないけど」
「どっちが勝ってもロクなことにならないと思うの」
「勝った方が騎士団で最もゲロ以下なブタ野郎ォになるだけだろォが」
(勝っても負けてもこの扱いの悪さよ……、ノトくん合掌)
ちなみに「おっもしろそー♪」と興味本位で観戦しに向かったジジが、後日詳細を濁す程度にはこの世の地獄が現出していた。というか現在進行形で現出しているのだが、知らぬが仏であろう。
リルトットと話しながらバンビエッタの追及を無視してるブルーに「何でリルにはそんなに甘えるのよ? おっぱい好きなんでしょ? リルなんてツルッツルじゃない?」と目から光を消して詰め寄っているバンビエッタ。それを見て「むむっ」とスカーフを外し、上着のボタンを外そうかどうか迷っているらしいミニーニャたちを見て、ため息をつくリルトット。
やっぱ俺らの所にいてまともな男に育つワケねーな、と確信に満ち溢れた諦観であった。
「そんなに女好きって訳でもなさそーだから、そこだけはマシか。実際、手ェ出してンのはバンビとミニーだけだし」
「手を、出してる…………? 出して、僕から……?」
「…………はっ? いや、ブルーお前、まさかずっとアレか? ずっと『襲われ』てンのか? 自分からヤッたこと無ェのか?
いやちょっと待てよ、オイオイ……」
饅頭もう一個食うか? とポーチをあさり出したリルトットに、大丈夫大丈夫、と笑うブルー・ビジネスシティ。内心はちゃっかりしているから「それなりに」役得と思ってはいるが、実際問題彼に選択権があるかどうかは……、追及するだけ野暮かもしれないし、そうでないかもしれない。
少なくともリルトットは、目が据わってる彼を見て追及を諦めた。
ちらりと、何か恥ずかしがってるミニーニャと、闇に呑まれてるようなバンビエッタを見て、お前等どーするつもりだよ、と半眼になるリルトット。
ブルーは何やら「あれ? でも最初からそういえばミニーちゃんも……」「バンビちゃんはそもそもアレだったし……」とブツブツ独り言を続けており、その発言は聞いてなかったが。バンビエッタとミニーニャは、リルトットの方を向いて疑問符
「どうするって、何をですぅ?」
「どうするもこうするも、何の話?」
「いやお前等、一応休戦はしてっけど『雌雄は決する』つもりなんだろ? どっちが上かとか。今のままだとブルー、死なないにしてもそのうち胃に穴開くぞ……」
「別に再生するから、大丈夫じゃない?」
胃に穴が開くことは否定しねーのな、と思いつつも、藪蛇ゆえにか指摘はしないリルトットであった。
「でもどうするって言われても……、あたし達のことはともかく、とりあえずあの鼻毛出てるデブ、ぶっ殺さない? ミニー。何かの隙に。ブルーといちゃいちゃしてると、何かすーごい虫でも見るみたいな目を向けて来るし」
「そんな目で見られるのは、バンビエッタちゃんくらいだと思うの……」
「何で?」
「えっ?」
「えっ?」
「倫理観、地獄かよ」
リルトットの発言が聞こえなかったのか、本当に不思議そうな表情をしたまま数秒の間、ミニーニャと視線を交わしたバンビエッタだった。
流石に耐えかねて、ミニーニャの方から会話を再開する。
「……あのキモい人、ブルーのこと操ろうとたまにしてるからぶっ殺すのは賛成だけど、そう言う事じゃないと思うの。ん~……、増やした方がブルー、安全ですぅ?」
「何だよ増やすって」
「もっと皆でブルーを共有財産にしても良いって最近思うの」
「何言ってるのよミニー!?」
「正気かオメー!?」
「だって、考えてみて? リルトット先輩。キャンディス先輩は――」「……いや、毎回思うけど呼び方毎回全然違うじゃねぇか、ミニー」「――って、それは、大体気分で決めてるの。で、キャンディス先輩は手が早いみたいだから、色々な男の人に手出ししてるし、最近ブルーを見てる目も怪しいし……。ジゼルもブルーと仲良しさんだし、たまに舌なめずりしてるし。
私たちの中でこんな状況、あんまりよくないと思うの」
「ミニー、その話詳しく。二人とも殺すから」
「バンビエッタちゃんも
「ぐうの音も出ねェ」
いまだブツブツと思考の海から帰ってこないブルーはともかく、そんな彼の頭を首でも絞める様に抱き着いてたバンビエッタが「何?」と、これまたきょとんとした表情。精神年齢が見た目より一回りは幼そうなリアクションであるが、実態が実態なので恐怖映像の類であった。
そして「とりあえず首絞めンのは止めとけ」とバンビエッタにツッコミを入れるリルトットに、ミニーニャは腕を組んで半眼になった。
「私としては~、そういうリルトット先輩の方が気になる」
「あ、それは確かにあたしも気になるわね」
「気になるって、何がだよ」
ポーチからまた取り出した饅頭を、今度はちゃんとした口で食べるリルトットに、ミニーニャは問い詰める。なんとなくだが、雰囲気はまるで裁判か何かのよう。
「ブルーが一番懐いてるの、間違いなくリルトット先輩ですし。困ると何だかんだ、リルトット先輩の方に行ってると思うの。昔から。
リルトット先輩もなんだかんだ、ブルーのことは甘やかしてるし……、私たちとか、他の団員相手に御菓子恵んだりはしてないと思うの」
「は? いや、バンビだろ一番懐いてンのな。後コイツ、オメーより実年齢ガキだしなァ……」
「今だってそうだし、ブルーにたまにチョコレート食べさせてるのとか、ちょっと、他の相手だと考えられないと思いますぅ。
それに年齢で言うと、エス・ノト君の方が絶対幼いもの」
「いや、そうは言ったって『ガキの頃に死んで』こっちに来た奴と、『大人になってから死んで』こっちに来た奴を同列で語れねぇだろォが羊女」
霊的な成長で言ったところで、精神的に俺らの所でフツーに育っちゃいねェだろ、と言うリルトットであるが、ミニーニャの目は半眼のまま。
なおバンビエッタは「ミニーだって困ったら最初にリルのこと頼ってるじゃない、いっぱい」とミニーニャを背中からナチュラルに撃っており、共闘戦線(?)には向かないらしい。
「ホントに狙っていないです?」
「いや、そもそも無ぇだろコイツ。俺らのこと、胸しか印象が頭に無かったろォが。
ビッチはともかく、俺とかジジは対象外だろ」
「そんなこともあったわね、なんか懐かしい……」
「その話題になると私、身長のことしか思われてなかったことになっちゃうの…………」
話題に上げた過去の事件(?)により、一応は追及を躱せたと思ったリルトット。面倒くせーな、という内心が表情に出ており、ブルーに向けて「まっガンバよ。骨くらいは拾ってやらァ」とひらひら手を振り、未だ鉄さびの匂いが充満している室内から退出しようとして…………。
「でも、胸がまな板だって〇〇〇出来るじゃない?
リルが小さくても
「バンビちゃん!?」
「バンビエッタちゃん!!?」
「オメーそういう所だぞ、このサイコビッチが……」
思考の海に囚われていたブルーすら我に引き戻して、三者から一斉にツッコミを入れられるバンビエッタは、やはり「私、何か悪い事した?」と言わんばかりの無垢な感情で、きょとんとしていた。
【おまけ】
「あれ~? バンビちゃん、どうしたのさ~」
「あ、アイツ……、じゃなかった、
「何々~? ついにやらかしちゃったの? バンビちゃん粛清されちゃうの? イエ~イ!!」
「されないわよッ! まあ、何か軽率にお年玉なんてねだるんじゃなかった……、脚、痺れてる…………」
「オトシダマ?
んー、でも粛清じゃないんだ。な~んだ、つまんないの~。ゾンビエッタちゃん計画はまだまだ先か……(チッ)」
「ゾンビエッタちゃん計画!? 何それ、私の、バンビエッタちゃんの尊厳と言う尊厳を折りに来てそうな計画名!!?」
「うそうそ、冗談だってば~♡ バンビちゃんは可愛いな~もう♪ 昔より可愛い所、いっぱい見れるようになったし……、やっぱりブルーのお陰かな? 隙だらけになったってことなんだろうし。これはこれで悪くないにゃ~…………(虐め甲斐があるし)」
「何よ、バンビエッタちゃんは昔っから可愛いじゃない?」
「ま、それはね~? バンビちゃんは可愛かったよね~!(……顔だけは)」
「何か言ったジジ?」
「いんや、何も言ってないにゃ~! でも実際、ブルーと一緒にいると前よりバンビちゃん、あんまり周りに八つ当たりしないから、ちょっと落ち着いた感じになってるよね~」
「そう? あたし、別に何も変わった気はしないんだけど」
「うんうん! こう、すっごい安定してるって言うか…………、何か全然知らない相手にでも寝取られたら脳みそ破壊されちゃいそうなくらいべったりしてるよね~(じゅるり)」
「不吉なこと言うんじゃないよジジ! ちょっとこっち来なさい、あなたには上下関係ってものをわからせ――――痛ッ!? ちょ、腰が、ずっとずっと据わらされてたから足が固まって、立てな……」
「椅子から転げ落ちるバンビちゃん、かっわいー♡ にゃっはは~!」
なお、そんな風にバンビエッタを虐めて遊ぶジジの姿を、物陰からブルーがドン引きした目で見ていたのは余談である。