雨中紀行〜sleepless rainy days   作:お茶会おじさん

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 投稿速度はとても遅いけど温かい目でみてやってください。

 現在、書き直しを行っております。前半と後半部は話が読みやすくなっておりますが五話以降はまだまだ未熟なままとなっています。


雨中紀行〜sleepless rainy days
1.紀行文のまえがき


 雨が止まないのは、まぁ梅雨だからしょうがない。

 元々雨の少ないこの町に“一ヶ月以上”ずっと雨が降り続いている”、としても。

 

 普段は雨が降らないこの町は、生活用水や農業用水を近くの県のダムから分けてもらっている。新聞に、そのダムの貯水量が載っていて、それを見て一喜一憂するぐらいだ。

 

 ただ、確実に異常気象と呼んでもおかしくないくらいの雨が降っている。いつもなら、梅雨に感謝するのに。むしろ洪水や土砂崩れがまだ起きていないことに感謝するべきなのかもしれないが。

 

 学校はこの大雨で警報が出て休みになっている。雨が止み次第、学校が再開するらしい。そこだけは素直に喜んだ。ほんとに喜んだ。まぁ、学校入ってからまだ2ヶ月も経たないうちに休校になったがな。

 

 ただ、一ヶ月近く家の中にいると流石に飽きる。家の中にずっといるせいかどうかはわからないが、最近、かなり寝不足だ。そのせいでイライラしてきて、ちょっとしたことで喧嘩になる(これは確実だ)。現に今、目の前で親父と姉が喧嘩してるわけだし。

 

「また変なもん作って!!一体何がしたいの!!」

「いや、それは…」

 

 いや、親父、そこはなんかもっと言い返せよ。そんな姿、毎日見てるけどさすがに可哀想だわ。一応、あんたの娘だぜ?期待という期待はしてないけど、少しは父親像を見せてくれよ。

 

 二人は、長方形の透明な机を囲むようにおかれたソファーに向かい合って座っていた。親父のほうが、身長は高いはずなのに、姉のほうが威圧感を持っているように見えるのは気のせいではないだろう。

 

「ねぇ〜、なんで喧嘩してるの~?」

 

 そんな状況を打破するようにやって来たのは俺の妹、雫である。いつも家庭内暴力(常にby姉)を止めに来ている。

 

 齢8歳にして自分が可愛がられていることをしっかりと認識しているらしくその笑顔でもって、ちょうどいい塩梅のところでバランスをとることに長けている。

 

「ああ雫!実はさっきから、お姉ちゃんがいじめてくるんだよ!!」

 

「いじめてないし。そっちがまた碌でもないものを作ったから、家の経費のために注意してるだけだよ」

 

 そんな姉の反論が届いていないのか、親父はハイテンション。きあいためでもしてたのか。攻撃力とか回復力とかアップしそうだ。

 

「おとうさん可哀想…」

 

 自分の娘に慰められるのはどうなのか、と思うが親父は嬉しかったらしい。

 

「ぐふっ」

 

「あ、死んだ!」

 

 気合いを溜めても防御力は上がらなかったらしいな。もしくは戦う前にやられたか。

 

「そのまま置いとく?それとも外に出す?」

 

 さらりと酷いことを聞いてきたが、それじゃ流石に可w哀w想なので、やめてあげてと返し、床に転がった親父をソファに寝かせた。

 

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 家の中には計4名が住んでいる。父、姉、俺、妹だ。母は遠い昔になくなってしまったようだ。なぜかは分からないが写真もない。常にないから意識することもあまりないのだが、まぁ時々寂しく思ったりする。

 

 前に何度か母さんについて聞いてみたりしたが、親父や姉に母さんの話を聞いても何も答えないor母さんの自慢話ぐらいしか返ってこないので、いつからか深く詮索するのはやめた。

 

 でも、みかんや桃を食べる早さは俺と同じくらい早いらしい。これが唯一の遺伝かもな。そう思いながら、俺はソファに横になった。今は...午前10時。宿題も今はないし、お昼まで寝よう。

 

 そう思っていたのだが、ふと今日の喧嘩はいつもよりもうるさかったことを思い出す。リビングに降りてきたのも二階の自室まで声が聞こえてきたからだ。うちの一階は親父の趣味のため、防音対策がしてある。そのため普段は喧嘩してても聞こえてこないのだ。

 

 机の上のミカンを手に取って遊ぶ。ミカンを分解して、一房ずつ積んでいく。三回ほど倒れたところで姉に尋ねてみる。

 

「今日は珍しく結構怒ってたけど、なんかあったの?」

 

「最近雨ばかりだからね。イライラしてるのよ。そこに父さんが、よっしゃー!できたー!とか言ってきたからね、無視してたらうざ絡みしてきてさ。私は私で大学の課題とか試験とかあるし、しなくちゃいけないことがたくさんあるのに、そんなのにいちいち構ってたらきりがないでしょ? 私も十分くらい我慢してたんだけど耐えられなくてさ。わかる!? 父さんが今回作ったゴミ! 全自動卵割りきだったのよ!?どこで何を考えたらそんなものを作るのよ!?」

と、まくし立てながら返ってきた。

 

「ああ、なるほど」俺は最後の一房となったみかんを口に入れながら、相づちをうった。正直そんな低次元のことに興味はないが、親父のテンションが高かった理由はだいたい分かる。最近のこの雨で家の中にいすぎて気がおかしくなったのだろう。姉は姉で日々のストレスを発散させることができていなのだろう

 

 まぁしかし、イライラする気持ちもすごくわかる。よく分かる。すんげぇよく分かる。

 

 この雨が止むまで家の中にずっといるというのは、めんどくさいし、何より暇だ。眠いし。今まではこんなことはなかったんだけどなと、思っていると。

 

「それにしてもこの雨っておかしいよね~」

 姉がそう、話をきりだした。姉は話の切り口がかなり雑なところがある。自身の中で話の流れがすでにできている状態で、それを知らせないまま、話し始めるのだ。迷惑極まりない。

 

「おかしいって何が?」

 

「だってね、最近暇すぎて庭のアジサイの観察記録をつけてるんだけど、日に日に元気がなくなっていってる気がするんだよね。それに......」

 

 ほんとに暇なんだろうな。大学生にもなって、小学生の宿題みたいなことやるくらいには。

 ただ、そんなことを言っても埒があかないので素直に相づちをうっておく。

 

「それに?」

 なんだと言うのか。湿気がひどいとかか?髪長いし。

 

「水が嫌な感じ」姉は真剣な顔で言った。

 

「はぁ」

 

 俺はため息ぐらいしか出せなかった。マジか、ほう、水が嫌な感じだと。予想の斜め上をいく回答を出されて、苦笑ぐらいしか出来なかった。

 

「へ、へー(笑)」

 

「何がおかしい!!」

 

「な、何でもないっす」

 剣幕に押され、黙っておくことにした。口は災いの元。

 

「そう。あ、そうだ!」

 姉が手をポンとうった。

 

「あんた暇でしょ?私は外に出たくないから町の様子を見てきてよ」

 

 嫌だとは言わせない顔で言ってきた。なんだろう、苦行かな?それとも、虐待かな?こんな雨の中外に弟を出すなんて、正気の沙汰じゃないよ。

 

 しかし…すこし気になっているのも事実だ。命令されて動くのは嫌で嫌でたまらないが仕方がない。暇だしな。断ったら何されるか分からんからな。←ここ重要

 

 俺はりょーかい、と重い腰を上げて外に出る準備をしだした。雨合羽にするか、それとも傘にするか。どっちが良いかな。

 

 

 ⋯⋯⋯⋯よし、傘にしよう。玄関先に置いてある雨合羽の袋の中で、カビが大繁栄しているのを見て、俺はそう思った。

 

「夕方まででいいから、その分ちゃんと調べてきてよ~。適当に散歩するだけなら父さんでもできるからね…⋯。もしさぼったら⋯⋯わかってるな?」

 

「あ、ハイ」

 

 そんな会話が聞こえたのか、

「どこ行くの〜?私もいきたーい!」と、ドタドタと雫が来た。

 

 姉が雫を止めようとする声を聞きながら扉を閉める。

 

  さーて行ってくるか~、と背伸びをした────

 

 

 

 ────のだが、けっこう降ってる雨にびびって、固まった。

 




手がいてぇ

次回辺りにキャラ説明入れますかね。
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