死神さんに間違えて殺された主人公がSAOの世界に転生する話

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ネタが浮かんだのでレポート放り投げて書きました


SAOの世界に転生してみるテスト

目的を持って生きるというのはとても大事なことだ。

 

夢を持って生きて目標を達成しようと努力する、例えその夢がどんなに荒唐無稽であろうとも目標を達成しようとする姿は多くの人に美しく映るだろう。

 

では逆に何の夢もなく目標もなく日々を惰性で生きている人はどうだろうか?

その人は人生を無駄にしているのだろうか?いや、そう断言するのはあまりにも早計だろう。

どれだけ怠惰に暮らしているように見えても人は短期的な目的を持って生きているものだ。

 

遊びに行きたい、美人と付き合いたい、出世をしたいetc.…

どれだけ俗な願いだろうとそのために行動するのは何も悪いことではないし現に大多数の人がそうであろう。

 

ならば、短期的にも長期的にも何も目的なく生きてきた自分の人生には何の意味があったのだろう。

この周りに何もない真っ白な空間で私はそう自問自答を繰り返していた。

 

子供のころから何のために自分が生きているのかが理解できなかった。

自分で行動してもたらされる結果に心が何も動かされなかった。

「恥の多い生涯を送ってきました」 そう書いたある文豪の小説も自分にはうらやましいとしか感じられなかった、彼には恥と言い切れるだけの出来事をなしていたのだから

私の人生は羨望と諦観しかなかった。

自分の周りに生きている人が何かに向かっているのをみてまぶしいと感じ、自分の行動には目的も達成感もなくただ結果があるとしか感じられなかった。

 

そう、私の覚えている自分の人生の最期は赤信号に飛び出した子供を庇ってトラックにはねられたところで終わっている、恐らく自分は助からないだろう、最後の瞬間に感じていたのも自分の行動に対する冷静な分析であった。

自分は正義感や義務感で子供を助けたのではなく、ただ社会通念的に美徳とされていることを日々積み重ねていた癖によるものだと。

 

(ああ、何も語るところがない生涯を送ってきました)

 

自嘲的にそう考える自分の二十数年の人生はその一文で表せてしまうのだから。

 

「そう、自分のことを卑下する物じゃないよ」

先ほどまで自分以外にいなかった空間に私と同い年くらいの青年が立っていた

 

「どちら様かな?」

 

私の問いにその男は端的に

 

「わかりやすく言うなら死神かな」

 

ごく自然に天気の話でもするようにそう嘯いた

 

「そうか、死神様かではおれはこれから魂でも刈られてしまうのかな?」

 

私は冷静にそう返す、俺の記憶と分析が正しいならば私の人生はあのトラックにひかれた瞬間に終わってなければいけないのだから。

 

死刑執行を待つ死刑囚のような気持ちの私に彼は

 

「いや、あなたの死は事故でね、死神も全能ではないんだよ、そして一度死亡が決定していしまったからにはその事象は覆せないんだ」

 

「そうですか、それで私にどうしろと?」

 

いまさらあなたは死ぬはずではなかったと言われても遅いし、また死という人にとって最も避けるべき事柄を受け入れている私にはその後など会ってないものだ、今こうして考えを巡らせていることだって本来ならば受け取ることのできない幸運なのであるから、いかような処分であろうと異論などあるはずがない

 

「死神のルールでは間違えて死亡して輪廻の輪から外れた魂には二つの道を用意することになっていよ

 

一つ、魂の集会所にて本来自分が死亡する時間まで待機すること

もう一つは、異世界に転生することで時間の調整を行うこと。

大概の人は後者を選ぶね、待機と言っても数ある世界の魂が多く集まるから時間の流れは一定ではないから運が良ければ数時間、悪ければ数千年待たされることになるからね

さぁ、きみはどちらを選ぶかな?」

 

その言葉を聞いて私は選択をした

 

「私を転生させてください、俺にもう一度人生をください、今度こそ私の人生にも意味があったと思いたいんです。

振り返った時に何もないのはもう御免なんだ、だからどうかもう一度だけチャンスをください」

 

何も成し遂げることができなかった人生に意味を持たすことができるならばその後地獄に落ちても構わない、このまま無意味に消えていくのだけは嫌だった。

 

「いいよ、ではあなたにチャンスを与えよう、それではよき生を」

 

その言葉と同時に自分の存在が消えていく感覚を覚えた、まるで疲れ切って夢に落ちるかのように意識が身体が消えていくのが分かる。

いよいよ何も感じれなくなったときに最後に死神がこうつぶやいた。

 

「君の転生先はソードアートオンラインの世界だそこで何をなすのも君の自由だ今度は悔いが残らないように祈っているよ」

 

(死神というのは案外親切なようだ)

そんな感想を持ちながら私は一度目の人生の幕を引き、新しい人生の舞台に立った。

 

ソードアートオンライン

世界初のVRMMORPGとして発売されたそのゲームが実は製作者の手によってゲームオーバー=現実での死亡となるデスゲームとなり、主人公は仲間とともにゲームのクリアを目指すという前世で大変人気のあったライトノベルだ。

そこに転生することになった私は自分の境遇のあまりの幸運に死神に感謝した。

 

作中の主人公は突然のデスゲームにも関わらず自らの信念で持ってゲームを攻略するというもっとも過酷な立場に身を置き、プレイヤーやGMからの理不尽にも負けず、心が折れそうになりながらもあくまで目標に万進していた。

 

その姿はまさに私の理想そのものだった。

原作を読みながら何度その場所に立ちたいと夢想したことか。

彼らのように明確な目標にむかって命を燃やしたい、彼らの横に立ちともに冒険をしたい。

 

ゆえにこの世界に転生できたことは幸運であり、SAOを入手するため、そして、そこで彼らと共に冒険する資格を得るべく転生を果たした後はただがむしゃらに努力した。

 

前世でも勉強はけして苦手ではなかった、私にとっては娯楽も勉学も等しく心を動かすものではなかったのだから当然だ。

どちらも望む成果が出せるようになるまで効率よく行動していけば自然と達成されるのだから同じことだった。

しかし、この世界での勉強はゲームはなんと素晴らしいことか!

私が一時間勉強すればヒロインであったアスナが原作で心配していた現実世界での勉強の遅れを取り戻す手伝いができるだろう。

私は単純な勉強だけでなく様々な資格にも手を出した、SAOの世界はよくある中世のイメージであったから現実ほど便利ではないだろう、実際システムの恩恵を受けながらも調味料などがなく苦労している描写もあった、なにが役に立つのか分からない以上、無節操と思われようとも手当たり次第に使えそうな技能は身に着けるべきだと考えたのだ。

そのほかにも一万本しか発売されないSAOを確実に手に入れるためにいろいろなところに人脈を作っておくのも大事だ、いざとなれば友人一同を使っての人海戦術をとるしかないのだから人脈はあるにこしたことはないし恩もできる限り売っておくべきだろう。

 

それと並行して原作キャラを見つけてその年齢からSAOのおおまかな発売時期の推測も抜かりはなかった。

もし私がシリカなどの年少組と同年代ならばSAOを手に入れるのも一苦労だろうし、彼らの手助けをするなどいくらゲームでは実力主義がまかり通っていると言っても困難であったことは想像に難くない。

 

そんな最悪の想定も杞憂であった、いや、むしろ自分で想定していた限りでは最も最良な時期に転生させてもらったようだ。

 

それは、私が大学の三回になった時のことだ、これから先の就職先をどこにするべきか悩んでいた私に友人が一つの噂話を持ってきた、いわく今年の一回生にとてつもない天才がいるらしい、その一回生の名前は

 

茅場晶彦

 

その名前を聞いた瞬間私は歓喜に身を震わせた

その人物こそが私の生涯をかけたいと願ったSAOの開発者その人なのだから。

私は茅場晶彦の三歳年上に転生していた。

つまり、SAOが発売されるまでに残り十年近くの猶予があるというこれ以上ない証拠であった。

 

それから十年はあっという間に過ぎていった、就職先はSAOの購入資金さえ確保できるならばどこでもよかった、どうせSAOに監禁されるのならばどこの会社に入ろうとクビになるだろうと考えていたし、同様の理由で恋人もとくには作らなかった。

強いて言うならばクリア後にはSAO帰還者を集めてゲーム会社でも作るのも面白いと思った程度か(そのために会社法なども勉強しておいた)

 

そして、今日待ちに待った日が訪れた、本日の正午私は二度目の人生においての最大の目標を達成するのだ。

 

ああ、今の気持ちをなんと言い表せばいいのか、前世今世と合わせ80年近くも生きているがここまで心が滾ったことはない、ようやく私は私の生きる意味を見いだせたのだ。

おそらく始まりの街で死亡したとしても私は死神と笑顔で再会し、まるで命の恩人に対するように心からの感謝の言葉を言うことができるだろう。

 

こんな取り留めもないことを考えていないと今の私の浮足立った心は落ち着いてはくれない、今この瞬間もまるでサンタクロースを待ちわびる子供の用にウキウキとしている。

 

やり残したことはないだろうか? これまでの人生すべてを準備に抜かりはないか自問自答する。

 

私はきちんとなすべきことができるだろうか? これまで一度も感じたことのない目標を達成できるか不安に感じる感情さえ愛しい

 

何度もページをめくり心のなかで共に冒険した彼らに出会うことができるだろうか? まるでおとぎ話の妖精と対面するかのような昂揚感さえある。

 

自分の中で感情が入り乱れて一瞬たりとじっとしていられる気がしない、そして、今自分が見ている世界が極彩色に色づいていくのが分かる。

 

SAOのサービス開始の時刻が近づくにつれ自分の内の深いところから全く知らない衝動が湧きあがってくる。

こんなものは知らない、なんと呼べばいいのかもわからない。

歓喜?不安?好奇心?

こんな感情が自分に眠っていたなんて信じられない、この身を焦がしそうなほどに強い思いが今まで燻っていたなんて思いもしなかった。

今にもこの身を焼き尽くしそうなこれはなんなのだろうか?

その答えを見つけた時私は初めて普通の人として生きていくことができるのではないのだろうか?

そう、強く思った

 

さあ、やっと待ち焦がれた時間がやってきた、きっとここから私の人生は始まるのだろう

きっと私の前世に意味がなかったのはこれから始まる人生と対比するためだったのだろう。

 

さあ、人生(ゲーム )を始めよう!

 

 

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需要がありそうでまたネタがでたらこの続きを書くかもしれないです

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