セセリアさんがナルシストに言い寄られるようですよ?   作:ガラクタ山のヌシ

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クリスマス回です。
遅れて申し訳ない…。


第156話

12月ともなると、アスティカシアの各寮ではクリスマスムードが流れる。

 

それぞれがカップルでいちゃついたり生徒たちの実家から手配してもらった贅の限りを尽くした絢爛豪華な飾り付けをしたり、場合によっては愛機のモビルスーツにもクリスマスペイントを施し、その華やかさを競うこともある。

 

どの寮もクリスマスということもあってかどこか浮き足立っている。

名門校とはいえ、イベントごとというのはそれだけ年頃の生徒たちを浮かれさせる魔力があるのかもしれない。

 

校内の気温は一定で雪こそ降らないが、そこは映像でホワイトクリスマスの気分を味わったり各々でプレゼントを用意したりと各々が浮かれ気分を隠しきれない様子でいた。

 

クリスマス当日は授業も休みであり、各々が思い思いに過ごすのだ。

そして、ドゥラメンテ達の寮では…

 

「フッ…女装姿のオレもまた美しい…」

「ブハッ!!に、似合ってね〜!!」

 

クリスマスの仮装パーティが行われていた。

なお、ドゥラメンテはくじで引き当てた女装であり、エドモンドはそれを見て抱腹絶倒している。

 

彼のしなやかながら筋肉質な長身に、敢えて安っぽく作られたメイド服は見るからにサイズがあっておらず、せめてと被った金髪のカツラもまた異様なマリアージュを作り出していた。

セセリアもまた、ノリノリで彼に化粧を施していたので楽しんでいるのは間違いない。

 

他は映画のキャラクターであったり、有名な物語の怪物であったりと、比較的安牌なものなのが余計にドゥラメンテの女装姿を浮かせているのもあるだろう。

 

そんなパーティーに参加していたセセリアは普段からは考えられないほど年相応にはしゃいでいた。

 

その手にはカラフルなプリザーブドフラワー。

贈り主は当然彼女の恋人、ドゥラメンテ・シックールだ。

 

「そろそろ部屋がプレゼントで埋まりそうなんですけど〜」

 

ブリオン寮に普段の制服姿に着替えた彼のエスコートでデートから帰ってきた彼女はとてもご満悦の様子だ。

 

抱き合う二人を気遣ってか、クリスマスパーティーもひと段落したからか、或いは自分たちもまたカップルで行動したいからか、部屋に他のブリオン生たちは居ない。

 

「今日は本当に楽しかった〜♪ありがとね〜?」

「セセリアが喜んでくれてオレも嬉しいッ!!愛してるぞ〜!!」

「も〜…相変わらず暑苦しいんだから〜…」

 

セセリアに出された紅茶を飲んで人心地ついたドゥラメンテは、促されるままソファに腰掛けるセセリアに膝枕をされつつ、頭を撫でられる。

 

「まあ、最近はこうして頻繁に甘えてもらえて恋人冥利にもつきますし〜?」

「む?そんなに増えたか?」

「え〜?気づいてなかったの〜?」

 

小首をかしげるドゥラメンテに、セセリアはくすくすと笑う。

 

「それだけセセリアと一緒にいるのが板についていると言うことか。しかし、それはそれで男として…むむむ…」

「別に良いんじゃないの〜?カッコつけなドゥラメンテも良いけど〜…こうやって隙を見せて寄りかかられるのも嫌じゃないし〜?」

「フッ…そう言うものか。しかしこれも惚れた弱みと言うやつか…悪くないなッ!!」

「でしょ〜?遠慮しないで、もっと甘えてよね〜?」

 

珍しく思い悩むドゥラメンテにそう言うセセリアはどこか誇らしげだ。

それからしばらく二人はいちゃついて時間が経過し…ふと、端末で時間を見るとそろそろ良い時間だ。

 

「さ〜て、そろそろみんな帰って来る頃だけど〜…あっ」

 

そう言えばと、何かに気がついた様子でセセリアは撫でる手を止める。

 

「アタシからのクリスマスプレゼントがまだだったよね〜?」

 

そう言うセセリアはいつもの調子でイタズラっぽく笑うと、自身の膝に乗っているドゥラメンテの耳に唇を近づける。

 

「セセリア?一体何を…」

「アタシの部屋で〜…朝まで二人っきりのパーティーやる〜?もちろんプレゼントは〜…」 

 

そう勿体ぶるように囁く。

 

「せ、セセリア!?そ、それは流石に気が早いというか…」

 

ドゥラメンテは一瞬何を言われているのか分からず、フリーズするがその後すぐに彼女の言っている意味を理解すると起きあがりわたわたと慌てる。

 

「ん〜?どうしたの〜?」

 

微笑みを浮かべたセセリアが近付いてくると、嗅ぎ慣れたはずの香水の匂いもつい意識してしまう。

そして、つつつ…と彼女の綺麗な手が迫って来て…

 

「な〜んてね。はいどう…んむ!?」

 

辛抱たまらなくなったドゥラメンテは、そのままセセリアの手を引いて抱きしめ情熱的なキスを交わした。

 

彼女は最初こそ驚いたように目を見開いた後、ゆっくりと瞼を閉じて身を委ねるように彼に寄りかかる。

 

「んも〜…不意打ちとかナマイキなんですけど〜?」

 

数十秒後、そう言うセセリアは責める口調ではあるものの言葉そのものに棘はなく、むしろ上機嫌さすら感じ取れる。

 

「すまない…つい、セセリアが可愛らしくて…」

「まあ嬉しかったから良いんだけどね〜?」

 

くすくすと笑うセセリアに、そう言えばと思い出したようにドゥラメンテは先ほどのセセリアの途切れた言葉の先を問う。

 

「ところで、先ほど何か…」

「ああそれね〜、無しにしてもらえる〜?」

「無しに?」

「そう、その代わり…今日はた〜っぷり他のものをあげるから♪」

 

そのまま戸惑う様子のドゥラメンテは、セセリアの言われるがままに彼女の自室に引き込まれるのだった。




これで結婚まで貞操守れてるってマジ?
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