ようこそ選択肢に振り回される人生へ   作:らら

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そう言えば学生証云々が配られる時矯正くんトリップしてたな…と思い出しました。


第十七話 ガクセイショウ?ナニソレ?

 

俺が今日一番危惧していた入学式は選択肢の横槍が入らず、無事に終わった。

 

……本当によかったっ!いきなり歌って踊り始めるとか出てきたらマジで発狂してやるところだったぜ。

 

…あとなんか遠目に見覚えのある銀髪の少女が居た気がするんだが、気のせいだよな?最後の伝言怖かったから会いたくないよ?……うん!気のせいだな気のせい!!きっとここに住み着く妖精を見ただけだ!!

 

いやー可愛かったなぁー!!妖精ってほんとにいるんだなァー!!

 

きっと【有栖お姉ちゃんに会いに行く】【見なかった事にして入学式に集中する】なんて選択肢が出たのは運営側のミスかバグだろうなっ!!

もしくは白昼夢を見てたかのどっちかだ!!ははっ!!

 

 

しかしあれだな、午後の時間が丸々余っちまったな…何しようか?清隆とスマブラでもしようかな……こっそり持ち込んでるし……

 

【矯正と愉快な仲間達(清隆、堀北、佐倉)と一緒に辺りを散策する(通常ルート)】

 

【堀北鈴音のみを誘い辺りを散策する(堀北ルート突入)】

 

【佐倉愛里のみを誘い辺りを散策する(佐倉ルート突入)】

 

【綾小路清隆のみを誘い辺りを散策する(綾小路ルート確定)】

 

だから一つおかしいんだって!!なんでルートに男が入ってんだよ!?

 

しかも一人だけ突入じゃなくて確定だし!!

 

そんなに俺とアイツをくっつけたいか選択肢っ!?勘弁してくれ!!

 

 

かと言って個別ルートは有り得ない。

 

何故なら俺の本来の計画は伝説の超ハー↑レム帝国を築き上げる事なのだからなぁ……ふぁ〜はははw(親父ぃ)

 

こんなクソみたいな呪い背負ってんだっ!!そんくらい許されるだろ!!

 

通常ルートだオラァァァン!!

 

「三人とも、よかったらこの辺りを一緒に散策しないか?どんな施設があるか確かめてみたいし」

 

「それがいいでしょうね。これからここで生活するんだもの、何があるか確認しておいた方がいいわ」

 

「オレはコンビニに行きたいな。前々から興味があったんだ」

 

ほむほむ。二人は参加確定という事で……あとは…

 

「そうか。……佐倉は?」

 

先程から黙っている少女に向けて問い掛ける。

 

「わ、私は……ご、ごめんね……ちょっと…疲れちゃって……寮に戻って休もうと思ってるの」

 

な、なんですと?……くっ、気付けなかった…!!何がハーレム王だ!!女の子の体調一つ察知できないカスにそんなものなれるわけないだろ!!

 

「…大丈夫か?ごめんな、気付けなくて……そうだ、何か良いものがあったらメールで送っとくよ。だから安心して休んでくれ」

 

今のメールで送っとくよのさり気ない気遣い…百点じゃない?さすが俺っ!!

 

カッコイーッ!!惚れちゃいそーだぜ!!(木原君)

 

「う、うんっ!……ありがとね、矯正くん」

 

笑顔が素敵っ!!こっちこそ感謝だよ!!ありがと──────

 

【「そうだ、何か良いものがあったらメールで送っとくよ。だから安心して休んでくれ」】

 

【無理矢理にでも佐倉を連れて行く】

 

ウッソだろおまえっ!?

 

同じセリフ二回も言えってのか!?しかも身を案じる系のセリフを!?

 

なんだその恩着せがましいやつ!!キモいよ!!

 

こう言うのは一回だけサラッと言うからカッコいいんだよ!!

 

うっわいやだ!マジでいやだ!!佐倉に「なんだコイツ」とか思われたらあちし生きていけないッ!!

 

下は論外だしな!!鬼畜すぎんだろ!!

 

「そうだ、何か良いものがあったらメールで送っとくよ。だから安心して休んでくれ」

 

「え?う、うん…ありがとう……?」

 

全く同じ言葉を投げかけられ、戸惑う表情を見せる佐倉。……そりゃそうじゃ(オー○ド)

 

でも思いのほか引かれなかったな…よかったよかった、世の中には大事なことは二回言うって文化があるし、ここまでならまだ許容範囲だよな。

 

ふー安心し───

 

【「そうだ、何か良いものがあったらメールで送っとくよ。だから安心して休んでくれ」】

 

【無理矢理佐倉の部屋に押し入る】

 

どんだけそのワード気に入ってんだっ!!

 

繰り返しとか味しめすぎだろ気持ち悪い!!

 

そこまで俺が嫌いかッ!?性格悪スギィ!!

 

確かにそのセリフちょっとカッコいいかもって思ったよ!?調子乗ったよ!!

 

でもそんなに虐めなくていいじゃないですか!!

 

いい加減勘弁してくれ!!お願いだから!!

 

「そうだ、何か良いものがあったらメールで送っとくよ。だから安心して休んでくれ(震え声)」

 

ごめんなさいぃ!!変なbotみたいになっててごめんなさいィィィィィ!!!!!

 

「……あ、ありがとう……」

 

ぐふっ、声がっ!声がちょっと引き気味になってる!!(\(^o^)/)オワタ

 

もうっ、もう送ってくんなよ!?これ以上は修復不可能な精神的溝が────

 

【「そうだ、何か良いものがあったらメールで送っとくよ。だから安心して休んでくれ」】

 

【かっこいい(笑)ので上記の台詞をあと百回繰り返す】

 

うわぁぁぁぁぁぁぁぁああぁあぁあぁあぁあぁぁあぁぁぁぁあっっっ!!?!?!??!??!??????

 

マジか!?マジかコイツ!?有り得ねえ!!

 

今世紀史上一番やっちゃいけないことやってる!!

一線越えたなこの野郎っ!!

 

どんだけ卑しいやつなんだよ!!一回言えば十分なんだよ!!

 

おまけに(笑)とかつけて馬鹿にしやがって!!

 

クソがァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!

 

「そうだ、何か良いものがあったらメー「矯正くん。そう何度も言わなくてもわかってるわよ。佐倉さんも困ってるでしょう?」

 

「堀北あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」

 

「!?ちょ、ちょっと!泣かないで!泣かないでったら!!」

 

止めてくれてありがとう!!ほんっとにありがとう!!大好きです!!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あの後愛想笑いの極みに辿り着いた佐倉を見送り、俺の保護者(暫定)二名を引き連れてコンビニへと向かっていく。

 

道中、この二人は俺が教室で世紀の大転倒をお披露目してトリップしてた時に知り合った事を教えてもらったり、

清隆が「おまえがあんなに泣き喚いてるのを見るのは久しぶりだな」とかほざきやがったせいで

堀北に有栖お姉ちゃんの件がバレそうになったりと色々あったが、それでもなんとか無事にコンビニへと到着した。

 

……ほんとに学校の敷地内に店があるんだな…すげえ。

 

「…これがカップ麺か……こんなに種類あるんだな。…おっ、見ろよ一択、Gカップだってさ。凄いサイズだよな」

 

はしゃいでんなぁコイツ…無理もないけど。

 

にしてもGカップ……一瞬『堀北さんはそんなに胸無さそうですよね!』なんてど畜生な考えが頭に浮かんでしまったが、

 

どう捉えてもセクハラ案件なのでこの事は僕の胸の内に秘めておくよ……

 

【堀北はGカップなさそうだよな!ハハッ!!】

 

【実際に揉んで確かめてみる】

 

胸の内に秘めとくっつってんだろボケナスッ!!

 

一々言わせようとすんな性悪っ!!

 

あと下のダイレクトなセクハラ攻撃やめろ!!捕まるわ!!嫌われるし!!

 

「堀北はGカップなさそうだよな!ハハッ!!」

 

言ってしまった。死にてえ……

 

「……矯正くん。いくら私でも流石にその手の冗談は怒るわよ?調子に乗らないで」

 

「……スイマセンデシタ」

 

謝ることしかできねえ…俺が悪いんだよ……

 

再び訪れた気まずさMAX空間をどう破壊しようかなーと真剣に悩んでいると、その空気を払拭する為にかあの男が動き始めた。

 

そう、俺のフォローをさせたら右に出る者はいない(と言うか誰も出たがらない)綾小路清隆だ。

 

ヤツは徐に髭剃りを握りしめ、堀北に向けてドヤ顔風味の表情でこう言い放った。

 

「悩んでるならこっちの五枚刃なんかどうだ?綺麗に剃れると思うぞ」

 

……何が?

 

「一体、私に何を剃れと?」

 

ハイッ!僕もそう思います(トランクス)

 

「……それはほら、顎とか腋とか、下の───何でもありません」

 

何言ってんのおまえっ!?女の子相手に下の毛の話とか正気か!?それは悪手だろ蟻んコ!!

 

俺のド直球な下ネタに釣られたんですの!?それとも同じ穴の狢になることで相対的評価を合同にしてくれようとしたんですの!?

 

だとしたらごめんな!!マジで!!

 

「……あなた達二人、女性に対するデリカシーがなさすぎるわ。私じゃなかったら平手打ちの一本でも貰ってるところね。猛省しなさい」

 

「「ごめんなさい」」

 

……選択肢に強要されて言わされた俺より素であんなジョーク飛ばす清隆の方がやばいんじゃね?と思ったのはここだけの話だ。

 

「その謝罪が嘘でない事を祈っているわ。…特に矯正くん?分かっているわね?」

 

【あっ、はい】

 

【お前に言われんでもわかっとる!!】

 

煽るなって!!怒りを蒸し返すなよこのバカっ!!

 

くっそ上しかねえ!!唐突逆ギレクソ屑男になるわけにはいかねえからな!!不本意だけど!!

 

「あっ、はい」

 

「……真面目に聞いてる?本当に分かってるの?」

 

【そうかなぁ】

 

【どうかなぁ】

 

煽り検定一級かお前っ!?素直に分かってるって言えばいいだけの話だろ!!

 

何でそんなに相手の神経逆撫でするの好きなんだよ!!

 

絶対悪神だろてめえっ!!さぞかし醜い姿してるんでしょうねぇ!!

 

……逝っ!?くぁwせdrftgyふじこlp くぁwせdrftgyふじこlp くぁwせdrftgyふじこlp くぁwせdrftgyふじこlp!!?!??!???!

 

待ってごめん!ちょっと言い過ぎだぁっ!?イタイイタイイタイィィィィィ!!!!!選ぶ!!選ぶから抑えて!!

 

おかしくなりゅぅぅぅぅぅぅうゔぅうぅぅぅぅぅうぅぅぅぅう!!!!!!!!!!!

 

「そうかなぁ」

 

マジで死ぬかと思った…醜いって言われてここまでキレるって事はもしかして女神様なのかな……悪女すぎない?

 

「……怒るわよ?」

 

「嘘です!全て嘘です!!(トランクス)」

 

「その口調はなに?ふざけているの?」

 

そんなやり取りを続けていると後ろから清隆が

 

「なあ。これ、どういうことだろうな?」

 

と話しかけてきた。……貴様俺が彼女を煽り始めてから即退散したな?

……とんだ腰抜けじゃのう(羨望の眼差し)

 

視線の先には''無料''と書かれたワゴンに、一部の食料品や生活用品が詰められており、

歯ブラシや絆創膏といった日用品は『一ヶ月三点まで』と但し書きまで添えられていた。

 

その異質さに怒り心頭の堀北さんもそっちの方に意識が逸れたらしい。…よかった……。

 

「(ナイスだ清隆!!)……(☆`• ω •´)b」

 

バレないようにこっそりサムズアップを送る。

 

「(気にするな)…… (・ω・)b」

 

心の友よ〜(ジャイ○ン)

 

そんな以心伝心してる俺たちを尻目に、堀北は無料商品について考察を重ねて行く。

 

「ポイントを使い過ぎた人への救済措置、かしら。随分と生徒に甘い学校なのね」

 

……正直この学校のシステム僕と契約して魔法少女になってよ!並の胡散臭さを感じるんだが……俺が貧乏性なだけですかねえ?

なんか起きてから『聞かれなかったからさ。知らなければ知らないままで、なんの不都合もないからね』とか言われない?大丈夫?

 

「っせえな、ちょっと待てよ!いま探してんだよ!」

 

うるさっ!?誰だ店内で大声出してる大馬鹿者はっ!?

 

周りのお客さんの迷惑でしょ!静かにしなさい!!

 

「早くしてくれよ。後ろがつかえてるんだからさ」

「あ?何か文句あんのかオラ!」

 

どうやら様子を見るに会計で揉め事をしているみたいだ。

 

…ん?あいつ須藤くんじゃね?俺のうまぴょい伝説発生原因の不良くんじゃね?……仕方ない…元中二病のよしみだ、助けてやるかぁ…。

 

【極めて友好的に話しかける】

 

【ウスノロ…払えんぜ、おまえは…と煽る】

 

友好的だろ決まってオラァァァン!!!!

 

「し゛ょ゛うがな゛い゛な゛ぁ゛須゛藤゛く゛ん゛は゛ぁ゛」

 

なんだこのダミ声!?もしかしてドラ○もんか!?

 

お前の友好的印象青狸かよ!!確かにそうだけどさ!!

 

喉イテェ!!声優さんすっご!!

 

「あ!?なんだお前…って矯正じゃねえか、何の用だよ?」

 

「なんか揉めてたから心配になってな、どしたの?」

 

「…学生証忘れたんだよ。これからはあれが金の代わりになることを忘れてたんだ」

 

……がくせいしょう?なにそれ?そんなのいつもらったの?

 

「ちょーと待ってね?……なあ清隆、学生証ってなに?お前持ってる?」

 

丁度後ろまで来ていたので、尋ねてみる。

 

「…ああ、そう言えばあの時おまえ机に突っ伏して外界を遮断してたな。……机の端に置いてあるか、若しくは佐倉が持っててくれてるんじゃないか?

 おまえの代わりに資料とか受け取ってまとめてたみたいだし」

 

えぇ?目立ちたくなさそうなあの娘にそんなことさせてたの俺ェ?その上で心配してくれてたの?天使?……やばい、久しぶりにマジで消えたくなってきた。

 

「清隆、ちょっとここ任せていいか?佐倉に電話して確認してみる。……休んでるとこ悪いけどさ」

 

「それがいいだろうな。……こっちは任せろ」

 

ありがとよ!親友!!




佐倉さんは天使、はっきりわかんだね。
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