ようこそ選択肢に振り回される人生へ 作:らら
「あっ、おはよう矯正くんっ!……な、なにしてるのこんなところで……修行?」
オッス!オラ矯正一択!!本物のせええ人の戦士だ!!
いや〜朝っぱらから【誰かに挨拶されるまで逆立ち腕立て伏せをやり続ける】または【無限腕立て編開幕ッ!なるか!?100倍界王拳ッ!!】
なんちゅうふざけた選択肢が出ちまったもんだからどうしようかと思ってたぞ!!
けんど佐倉が来てくれて助かったぜ!やっぱおめえすげぇなぁ……若えのによ……へへへ!
「ああ!おはよう佐倉!!これはちょっとしたラジオ体操みたいなもんだから気にしないでくれ!!」
佐倉が挨拶してくれた事により身体の呪縛が解けて自由になる。
これが……自由だっ!!
……まあ別に今更逆立ち腕立て伏せくらい何回やっても対してキツくはないんだけど……精神的には結構来るからな……やめて貰っていいですか?
「そ、そうなんだ……変わったラジオ体操だね……お水あるけど飲む?」
そう言ってペットボトルを差し出してくれる佐倉。……よく持ってましたね?
それにしても相変わらず天使みたいに優しい娘だな……結婚し(以下略)
「さんきゅ。丁度よか──
【有難き幸せ…と仰々しく受け取る】
【口移しで飲ませてくれ…そうすりゃオラとおめえとで合体出来るんだっ!!】
お前は相変わらず悪魔みたいに腐った神だな本当にっ!!
少しは人間の佐倉を見習っていい娘になれっ!!頼むから!!
合体ってなんだ!?お前それ違う意味での合体だろ!?madの見過ぎなんだよバーカ!!!!
「有難き幸せ…流石佐倉だ……一生着いていきます」
「あ、あはは……一生着いてこられるのは……ちょっと困るかな……」
朝っぱらから困らせてごめんねい!!!
それに今日5月初頭だぜ!?新しい季節が始まるんぞよ!?そんな記念すべき日にこんな事して佐倉を困らせんなッ!!
大人しくしてやがれですの!!
「冗談だよ冗談。あと水ありがと。感謝の極みですの」
朝から疲れるよねーほんと……ただでさえ毎日筋トレしなきゃいけないのになんで追加でやらせるんだよ…しかも今の量昔の10倍だぞ頭おかしいわ
……どんだけ筋肉好きなんだよこの駄女神……はぁ。
大天使サクラエルと話してメンタル回復させんとやってらんねえぜよ……マジで。
【当たり障りのない話題を提供する】
【当たり触りたい巨乳をサスサスする】
死んでくれッ!!頼むから死んでくれッ!!
もう喋んなおまえっ!!静かにしてろッ!!
「……そう言えば佐倉、今日ポイントって振り込まれてた?俺は振り込まれてなかったんですけど」
「えっ!?矯正くんも?……私も、振り込まれてなかったかな……どうしてだろうね?」
あら?てっきり俺個人に対する学校側からのイジメかと思ってたけどそうでもないみたいね……よかった。
けど俺だけじゃ無いってことはバグじゃなくて仕様って事になりそうだな。……どう言う仕様?あれ?やっぱこの学校のシステムってぼくの名前はきゅうべえ案件だったりする?……ま、まさかね…その様な事があろうはずがございません(現実逃避)
「まあ先生に聞いてみるのが一番だろ。ホームルームあるし」
ほむるむって略すとほむほむみたいになって可愛いよね(唐突)
「……なんだか矯正くん、あんまり気にしてないみたいだね?ポイントが入ってきてないの……」
余裕極まりない俺の態度を見て佐倉がそう溢してくる。……気にしてはいますよ?重要視してないだけで。
……だってぶっちゃけポイントなくても俺は別に困らないしなぁ……屋根付きの部屋+無料の定食もあるし……寧ろ天国ですの!!
ここに入るまでの地獄の野宿生活に比べたら衣食住揃ってるここはまさにエデン!!最高ですの!!
思い返すとあの選択肢は本当に頭がおかしかった!アレだけはマジで有り得ねえ!!期間長すぎだしキツすぎだし思い出したくもねえわっ!!
歴代最強ランキング作るとしたら筋トレか野宿かのツートップだからな!!マジでッ!!
そう考えるとやっぱりこの学校は天国だ……聖母と天使と親友もいるし……一人なんか邪悪の化身みたいなヤツもいるけど……それでも天国だ!!
「気にするって言うか……だって無料で屋根付きの部屋に住めるんだぞ?飯もあるし。
だったらポイントの有無なんて些細な問題でしかなくないか?」
野宿は……野宿はイヤじゃ……はりー……たすけてくれぇ……。
「そ、そうなんだ……でも、確かにそう考えると結構破格の待遇だね。……な、なにか裏とかあるのかな……」
【ありますねぇ!!】
【ありますあります!!】
断言すんなよ!?まだ何も分かってねえからっ!!
無駄に不安煽る様なマネすんなこのクソバカッ!!
あったとしてもって言うか多分有るんだろうけど俺はまだ気づいてねえんだよっ!!
せめて清隆居る時に出してくれ!!アイツだったら何とかしてくれるだろうから!!
「ありますねぇ!!」
ありますあります!!(やけくそ)
「!?……や、やっぱりあるんだ……矯正くんは、もう気づいてるの?」
佐倉から期待の視線、刺さる。
……気づいてないですよーと声を大にして言いたいです、はい。
……ただ俺はっ!佐倉の前ではっ!!格好つけていたいっ!!!!
口を回せ俺ッ!役目でしょ!!
【私の残りポイント数は…8万5000です……】
【一々説明するのも面倒だ…てめえで勝手に想像しろ……】
急スギィ!!この流れで残ポイント数自慢するのは意味分かんねえよ!!しかもリアルだしっ!!
せめて53万とか一発でジョークだってわかるのにしろやっ!!ほんとにただの自慢厨じゃん!!
あと佐倉にてめえだなんて言えるわけないだろ!いい加減にしろっ!!
「私の残りポイント数は…8万5000です……」
唐突すぎマジワロエナイ。
「……そ、それはすごいけど……どうしたの急に?」
以心伝心全く同じ!!禿げ上がるほどに同意しますわっ!!
「なんでもないです。…それよりほら、早く教室行こうぜ。ほむるむ始まっちまうですの」
裏に気付いてる云々の話は誤魔化しましょう。それが最善ですの。
「あっ、うん。そうだね、ちょっと急がないと」
【早くしろッ!間に合わなくなっても知らんぞーッ!!!!(ダッシュ)】
【早くしろと言うのが分からんのかーッ!!!!】
うるっせえなっ!今向かってんだろうが!!!!
誰のせいで遅くなってると思ってんだ!!
自分の事棚に上げてんじゃねえぞこの野郎ッ!!
「早くしろッ!間に合わなくなっても知らんぞーッ!!!!」
「あっ!?矯正くんっ!?別にそこまで急がなくても……!!」
すまん佐倉!置いていくしかないんだッ!!許してくれ!!
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教室へ着きしばらくすると、5月最初の学校開始を告げる始業チャイムが鳴った。
程なくして、ポスターの筒を持った茶柱先生が入ってきた。
……う〜む、やっぱりスーツと巨乳の相性は最高ですねぇ……谷間が丸見えですわよ?
実にはしたないですの!!目の保養に最適ですの!!いいぞもっとやれですの!!!!
……けどなんかいつもより険しい顔しててこええですの……。
「せんせー、ひょっとして生理でも止まりましたー?」
池がまさかの発言を繰り出す。
……いやアイツ最低だなッ!?ド直球すぎんだろビックリしたわ!!
セクハラはいけませんよ!絶対になッ!!
……櫛田?いやアレはセクハラって言うより不可抗力だから……仕方なかった、ってやつだ……。
「これより朝のホームルームを始める。が、その前に何か質問はあるか?気になることがあるなら今聞いておいた方がいいぞ?」
池のセクハラ発言を完全スルーか……さすが大人の女性ですね。相手にしてないとも言えますけど!
「本堂、前に説明しただろ、その通りだ。ポイントは毎月1日に振り込まれる。今月も問題なく振り込まれたことは確認している」
生徒の一人の「ポイントが振り込まれていないんですが?」と言う質問に対して返ってきた答えがこれだ。
……あっれれー?おっかしいぞー?振り込まれたのにも関わらず増えてない……それってさぁ!0ポイントが振り込まれた……ってコト!?(ち◯かわ)
「ははは、なるほど、そういうことだねティーチャー。理解出来たよ、この謎解きがね」
【てれてーてーてれてーてーててー♪】
【俺に言わせてくれ。ここらでお遊びはいい加減にしろってとこを見せてやりたい】
この緊迫した場面で名探偵コナソのテーマ曲なんて歌えるかっ!!
謎解きって単語に反応して出てきただけだろオマエッ!?
ほんっとうにやめてくれっ!頼むからやめてくれっ!!今だけは大人しくしててくれ!!!!
くっそぉおぉぉぉおぉぉぉぉおぉおぉぉぉぇぇえぇぉぉえええ!!!!!!!!
「てれてーてーてれてーてーててー♪」
唐突にコナソのテーマソングを口ずさみ出した俺に全員の注目が移る。
…デ、デスヨネーコウナリマスヨネー。
誰か止めてっ!!お願いだからっ!!
「……矯正くん。今大事なお話をしている所だから少し大人しくしていなさい」
「ハイッ!!」
全く、堀北鈴音は最高だぜ!!
言葉通りに大人しく座った俺を見て、高円寺も話を再開する。
……ごめんね。
「……簡単なことさ、私たちDクラスには1ポイントも支給されなかった、ということだよ」
「はあ?なんでだよ。毎月10万ポイント振り込まれるって……」
「私はそう聞いた覚えはないね。そうだろう?」
……これって多分一番最初の学生証とか貰った時にされた話なんだよね?
オラその時外界を遮断してたから何一つとして覚えてねえぞ……まっ、いっか!
「先生、質問いいですか?振り込まれなかった理由を教えてください。でなければ僕たちは納得出来ません」
確かに!(ベ◯ータ)やはりあの野郎は天才だ……!
いい質問ですねぇ!!
【さっさと教えろ!この年増女がッ!!】
【( ゚∀゚)o彡゜おっ◯い!おっ◯い!】
やめてくれぇえぇぇぇえぇぇぇえぇええぇぇぇえぇえ!!!!!!!!!!!!!!
何でお前はそう全方位に喧嘩売る真似するんだよ!?バカか!?バカなんだろ!?
どーしようもないくらいのバカなんでしょうねぇえええぇえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!!!!!
「さっさと教えろ!この年増女がッ!!」
はいしんだーぼくしにました。もうおしまいです。ばいばーいみんな。
「……矯正。お前は後で職員室に来い。話がある」
「はい」
こわいですの。殺意の波動を感じますの、
「さて、話を戻すが…振り込まれなかった理由、だったか?……遅刻欠席、合わせて98回。授業中の私語や携帯を触った回数391回。ひと月で随分とやらかしたもんだ。この学校では、クラスの成績がポイントに反映される。その結果お前たちは振り込まれるはずだった10万ポイント全てを吐き出した。それだけの事だ。入学式の日に直接説明したはずだ。この学校は実力で生徒を測ると。そして今回、お前たちは0という評価を受けた。それだけに過ぎない」
改めて聞くとひでぇな…授業中くそうるさかったからなぁ……納得ではありますの。
【………フッ】
【……ウッ……フゥ……】
?何だこの選択肢?……下は論外だから取り敢えず上選ぶか……。
「………フッ」
これさせて何がしたいんだお前は?
だがそんな俺を見て高円寺が楽しげに口を開いてきた。
……なんですの?
「ははは、カーストボーイ。君だけが、このシステムに気付いていた様だね」
……俺がシステムに気付いてた?コイツは何を言っているんだ?……あっ!まさか
授業中で度々出てきた【お前ら!先生がどんな気持ちで授業してんのか分かってんのかよっ!?黙れよ!黙れ!!】
って私語やら何やら注意しまくってた事言ってんのか!?
違うから!別にポイントの為にやったとかじゃないから!!ただの選択肢の気まぐれだから!!!!
【…………フッ】
【当たり前だ。貴様らとは出来が違うんだ】
煽れるかッ!注意した時と同じで総スカンくらうわクソボケっ!!
「…………フッ」
おおー……と言った様な雰囲気がクラス内で形成される。
……やめて!そう言う勘違いされるのが一番辛いからッ!!ただの偶然なんですマジで!!
堀北と清隆と櫛田は「本当かお前?」みたいな顔してるからまだいいけど!!
「けど矯正。分かってんなら言ってくれればよかったじゃん!何で黙ってたんだよ!!」
池がそう問いかけてくる。……分かってなかったからですよーって言っていいですか?
言いたいですの!!
「いや、矯正くんは僕たちに何度も注意を促してくれていた。……それを聞き入れなかったのは僕たちだ。
……あの時、彼がこの事を教えてくれていたら、僕たちはそれを信じたかな?……きっと、半数以上が
信じなかったと思う。だからこそ彼は、黙ってるしかなかったんだ。……すまない、矯正くん」
何この男すっげぇ優しいんですけど。
……これが本物のイケメンか……な、なんか悔しいッ!すんごく悔しいッ!!
でも庇ってくれてありがとう!感謝します平田様!!
初対面の時もげろとか思ってすいませんでした!!
【今はそんなくだらん事を話している場合ではないはずだ!とっととポイント増減の詳細を聞くなりなんなりしやがれっ!!】
【貴様らを許すと思うか?……一匹たりとも生かしては帰さんぞ!!】
言い方ァ!!何でいつもいつも角が立つ様な言い方しかできねえんだよ!?
お前絶対友達いないだろ!!
……ッ!?yvxlolplpqqgqlpbnvxxlyb%☆-×-♪+×-zpplqlvoあばはろあぁれななれにれふふねplppl(l)l)(l@lzlzlzrktsr!?!?!?!?!
いっ、いっだあろろぁぁぁろれあ!!!!!!?????過去最高の痛みなんですけぉぉぇぇぇげぇぇえ!????!?
ごめっ、ごめんって!!謝るからゆるじでェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!?!
友達……いないんでしょうね……