腕の良いアホトレとモブウマ娘   作:リボガンに恨みを抱く物

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スカウトとか無理ゲーじゃね?

新人トレーナーワイ、スカウトができなくて崩れ落ちる。

 

トレーナー試験はアホ程難しい、そして試験を合格した上で中央トレセン学園に雇われるのはさらに難しい。

 

そんな倍率が100倍を超すような超難関を突破して無事にトレーナーになれた俺は模擬レースを見てこれはというウマ娘を見つけスカウトしようとしていた。

 

「そこの君!そう!俺トレーナーなんだけどスカウトされないか!俺なら他の人と違ってマッサージとかできるんで他の人より怪我しにくいしなんなら食事の管理とかしておいしいアスリート飯とかも作れるから他の子より強くなれるし最新のトレーニング理論を使ってマンツーマンで指導できるし絶対他のトレーナーより良いし俺と一緒にレースで最強を目指してみないか大丈夫不安もあるだろうけどしっかりサポートするから間違いない絶対いけるいけるいける頑張れる!俺達ならG1総なめだってできる!一緒に頑張っていこう!良い匂いのする相手なら遺伝子から相性良いらしいから大丈夫だって安心しろよぉ!」

 

「あっ結構です」

 

そういうとスカウトした子は大体はダッシュですぐに逃げられてしまう、凄そうな子はみんなベテランが持って行ってしまうんだね、かなC。

 

まぁ実績あるベテランと新人だったらそら新人は選ばないよねそうだよね。

 

悲しみを堪える事を知る、これが大人になるって事なのねと思いながら引き続き違う子をスカウトに行く。

 

再度スカウトに行ったらまた別の先輩とカチ合ってしまった模様、伸びそうだと思う子ってやっぱり誰が見てもそう見えるんすねぇ。

 

一応アピールをしてみるけどやっぱ厳しいねんな…。

 

模擬レースの度にこれ!って子に声を掛けてみるけど中々契約してくれる子はいない、生徒数が3000人を超えてる割にトレーナーは百人程度だからもっと楽にスカウトできると思ってました、な…泣きたくなりますよ。

 

マッサージとご飯作るのが得意だからそういう所で差別化して、他のトレーナーより良い指導ができますってのがウリだったんだけど誰も話を聞いてはくれない。

 

やっぱ実績!実績が無いとお話にならない!

 

サブトレーナーという子弟制度みたいなのを利用して有名トレーナーに弟子入りした事もあるから指導もバッチリだぜ!みたいな武器が無いと新人はアカンかったんや!

 

声を掛けても掛けてもお断りメールや!貴殿ますますの活躍を期待するんじゃねぇ!お前が(俺というトレーナーの元で)活躍すんだよ!あくしろよ !!!

 

はぁー…トレーナー止めたくなりますよぉとか思ってたそばからたづなさんにははよ担当決めろそろそろメイクデビューの季節やぞ、とせっつかれる始末。

 

お相手がいねーんだよ(半ギレ)とたづなさんに言えるわけはないので今一生懸命探してますと言ったがマジでスカウトできる子に当てがない。

 

誰も担当してないトレーナーとか学園に必要?存在価値ある?って話なのわかる?、そろそろ首が涼しくなってきましたよ。

 

どーすんだよオイ、あんな辛い試験を突破してやっとの思いをして入ってきた職場を離脱?い・・・いやだぁ・・・!あんなに勉強したんや!青春のほとんどを捧げてやっと得た仕事なんや!ワイ止めたくない!トレーナー続けたいよぉ!

 

とか、なんとか。

 

考えているうちにメイクデビューの時期すら来てしまった。

 

ああ、終わった。

 

他のトレーナーはもうかなり長い時間ウマ娘にトレーニングをさせてメイクデビュー戦を走らせてしのぎを削り合ってる。

 

その頃俺はまだ担当ウマ娘が決まってすらいなかった。

 

もう~これは~…タイムアップぅ~…ですかねぇ~?

 

最近はもうたづなさんや理事長の視界に入らないように逃げ続けていたがそんな事をしてもクビ宣告からは逃げ切れやしないだろう。

 

はぁ~と重い重い溜息を一つ吐いて覚悟を決める、理事長に担当が見つからない無能ですいませんと謝罪して処分を受けるのだ。

 

死ぬほど重い気分になりながら理事長室に向かう。

 

やだなぁ、何言われるのかなぁと思いつつ足を動かす。

 

言い訳を考える時間が少しだけ欲しくてわざわざ遠回りをした。

 

そしたらなんか木の穴に向かって叫んでるウマ娘を見つけた、どうにも最近契約解除された事を叫んでる。

 

契約…解除?

 

一瞬その贅沢な言葉の意味を理解できなかった、五秒程考えてやっと意味を理解できた時、自分にやっとチャンスが巡ってきた事を理解したワ

シ24歳。

 

もう誰でもいいから俺の担当になってほしいという気持ちを隠す事なく全力ダッシュである。

 

これが担当を導く指導者の姿…?

 

あまりにも欲望に忠実で見苦しい。

 

クビ宣告を目の前にしてなりふり構ってないにしてももう少し取り繕うべきなんじゃと自分で思いながらも叫んでたウマ娘の前に到着。

 

ニコニコ顔で一言。

 

「君ぃ!契約解除されたんだってね!それじゃあ俺と契約して新しいスタートを切ろうじゃないか!」

 

全力で走ったせいで息が切れて呼吸が荒くなってぐへへへへぇって感じに。

 

そんな俺を見てうわっ突然なんだコイツという顔をされたけど気にせずプレゼンを続けていく。

 

新人トレーナーである事、サブトレーナー経験とかは無い事、でも他のトレーナーと違ってマッサージや食事の管理を行う事ができるので他のトレーナーと組むよりも良い指導ができる事等をプレゼンしたらなんとOKが貰えたのだ。

 

これでクビ回避はできそうだし、指導者としてのスタートもできる!

 

クビギリギリの瀬戸際で契約が決まった俺は報告の為二人で理事長室に行く事にした。

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