腕の良いアホトレとモブウマ娘   作:リボガンに恨みを抱く物

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第34話

 

トレーナーは激怒した。

 

必ず、かの遊びまわっているデブの脂肪を除かなければならぬと決意した。

 

トレーナーにはご当地グルメがわからぬ。トレーナーは、トレセン学園所属である。

 

坂路を走らせ、担当ウマ娘のケツを叩きながら暮らしていた。

 

けれども体重に対しては、人一倍に敏感であった。

 

今日未明、男はトレーナー寮をブチギレながら出発し、野を越え山越え海越え、およそ2500里離れたこのロンドンの街にやって来た。

 

そして今、担当は目の前にいる、ニコニコしながら話し掛けた。

 

「おう、久しぶり!元気してたか?ニエル賞のレースみたよぉ」

 

トレーナーはそう話掛ける、鋭い眼光、ねっとりとした口調、粘ついた怒りを隠そうともしてない、笑顔とは本来攻撃的な物であるというのにも納得だ。

 

「ありがとうございます、いやー勝ててよかったです?」

 

危険を察知したマーチが目線を逸らしながらアハハハ…といった感じで対応している、視線は彷徨い逃げ道を探しているがそれは無駄であった。

 

タイヤ引きのトレーニングをする為に入った用具室は出入り口が一つしかない、トレーナーの後ろだ、それでも諦め悪く窓や通気口等から逃げられないか辺りを見回すが何もない、とりあえず明らかにキレてるトレーナーを宥めようと口を開こうとするがその前にトレーナーの怒声にさえぎられた。

 

テンメェエエエエエ何やってんだァアアアアア!!!!

 

「なんだこのもちもちぷるるんボディはよテメェどーなってんだよあぁん!?アスリートの体かこれがよぉ!?なんか言ってみろオラ!」

 

そういうやいなやトレーナーはお腹を摘まみだした、服の上からはわかり辛いが指の間に摘まめる程には肉がついていた。

 

「ちょっとやめてくださいよ!突然お腹に触るなんてセクハラですよセクハラ!何考えてるんですか!?」

 

「テメーこそ何考えてんだオォン!?この腹どうなってんだよ!オラ!言ってみろやデブ!というかテメーなんで坂路一日10本走って太るんだよどんだけ食ってんだデブ!ありえんだろおいコラ!」

 

お腹を摘まんで上下にぷるぷるしているトレーナーは完全にキレ散らかしていた、正気を失う程キレ散らかしていた、アグネスのヤベー方も大概だがコイツも目を離してはいけなかったのだ。

 

楽しそうにブクブク太りやがってこのデブが…高級スパに観光に旅先の飯にとコイツが楽しんでいる間に自分はタキオンの後始末ばかりさせられていたのだ。

 

教室を爆破してガチテロリストみたいな事をしだしたり、実験と称してそこらへんのウマ娘を捕まえてヤバそうなお薬飲ませようとしたり、図書室で本を出しっぱなしにして帰ったり、小さな事から大きな事まで色々やらかしていた。

 

そのたびに方々謝りに行く土下座行脚、理事長とたづなさんには何度申し訳ありませんでしたと言った事か…。

 

教室爆破に至っては今までと違って文句を言う先があるだけマシだとしみじみ言われて絶句したもんである、ウルトラスーパー問題児がすぎるんだよぉおお!世間の生活指導の先生はいつもこんな苦労をしていたのだろうか?今度からは優しくしてあげてほしい。

 

しかもやらかした本人は大した反省もせずにまた頭下げてきたの後始末ご苦労くらいな態度なのだ、その分トレーニングも苛烈を極めようものである。

 

そうしてタキオンに注意を持っていかれた間にマーチがこの始末である、ストレスは天元突破して壊れた。

 

オメェ…オメェらはよぉ!と泣きながらマーチのお腹を摘まんでブンブンしているトレーナーは当分お腹を激しく上下にぷるんぷるんするのを止めなかった

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