宵崎奏の異能セカイ   作:不透明な水滴

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宵崎奏の異能力セカイ

手を伸ばした先には、オルゴールがあった

 

「やっと...見つけた」

 

今まであった不安や緊張が一時的に解かれる

 

もしオルゴールが壊されたり、二度と手に入らなくなってしまったら、お父さんにもう会えない

 

会ってはいけないと思ってしまう

 

「でも、これで全部終わる」

 

終わる前に、まだやるべき事がある

 

目の前に神風が現れる

 

「オルゴールを手に取ったか、まあ、それがどうしたって感じだが」

 

「ううん。もう大丈夫だから」

 

「...なにがだ?」

 

少しばかり神風が焦っているように見えた

 

太宰さんも、乱歩さんも言っていた異能力の覚醒の事だろう

 

私の異能力の覚醒はこのオルゴールが条件に入る

 

神風は覚醒させるために自分で首を切って自害した

 

なら、私だってそれな入りの代償が必要なはず

 

だけど、神風のような肉体的な死ではない

 

精神的な死、だろう

 

覚醒条件はその人にとって恐怖する事をする

 

私はまふゆやお父さんから呪われて、もう肉体的な死だけでは恐怖しきれない

 

精神的な死...私のすることはたった一つ

 

 

 

////////////////////

 

一面が白く、眩しい

 

そこに、ドロドロとした黒いナニカが入り込んできて、綺麗な白が、汚され、壊され、殺される

 

無意識に放置、いや、目をそらしていた

 

二人の呪いを受け持って、人間ではなくなった

 

とうに苦しみなんか忘れてそこにあるのは何もない空間だけ

 

才能があると言われ、音楽に愛されたと言われ、なのに誰も救えなくて、助けれなくて、呪われて、ただ苦しくなるだけ

 

もし本当にオルゴールが返ってこなかったら、私はどうなっていたんだろう

 

さっきまで白かった一面は、既に真っ黒になって、もうどれだけ白を足しても白にはならない

 

私は...既に死んでいたのかもしれない

 

 

 

『私は許すよ』

 

 

 

ふと、聞き慣れた声が聞こえた

 

それは呪い合った大切な人

 

 

 

『私も、許すよ』

 

 

 

その声は、才能が無くても諦めることのない強い人

 

 

 

『止めないよ』

 

 

 

 

その声は、いつも明るく、周りを見てくれる優しい人

 

 

 

その声に気付かされた

 

白を足しても白にはならないのなら、洗い流せばいい

 

まだ、救えてない命がある

 

これがエゴだとしても、それを貫き通さないといけない

 

死なないって、怪我もしないって約束したから、ここで死ぬわけにはいかない

 

ゆっくりと目を開けると、全てが眩しく、私は音楽自体と共存できた

 

それが、運命だとしたら

 

 

 

////////////////////

 

 

 

「さあ、これが最初で最後、全てを終わらせよう」

 

「お前...覚醒したのか」

 

「うん、私を気づかせてくれた大切な人達に、まだ感謝の気持ちを伝えられてないから」

 

不思議な感覚だった

 

体中に音が流れる、消えることのない大切な音が

 

「私は、音楽と一緒になれた」

 

「音楽と一緒...?」

 

「まあ、多分分からないと思うけど...私の異能力の覚醒は、音楽と共存すること」

 

「そして、この世界から音楽が消えない限り、私は死なない、私の異能は、曲の解釈を受け取ること、今の貴方がどれだけ強くても、私は殺せない」

 

「...まじか」

 

「まだやるの?」

 

神風は黙り、ゆっくりと口を開いた

 

「今戦っても俺の勝機は見えないって分かった...なら、俺は逃げさせてもらう」

 

「逃げるのなら、散々攻撃してきたんだから、少し攻撃させてもらうよ」

 

右手の手で銃の形を作り、神風に向ける

 

『共鳴 ヒバナ』

 

次の瞬間、神風の頭が打ち抜かれ、頭が裂ける

 

だが直ぐに再生した

 

「危ないな...俺が覚醒させてなかったらもう死んでた」

 

「それを分かってやったんだよ」

 

私はゆっくりと歩き、階段を降りようとする

 

「おい、俺を野放しにしていいのか?俺を逃せば、探偵社の奴らは余計に焦るだろ」

 

「今戦ってもどちらかが死ぬ訳じゃない、貴方が逃げる方が先、どう頑張ってもこの数秒では貴方を倒せない」

 

「...そこまで分かってるのか...はぁ、俺の負けだ」

 

「俺が負けたんだ、俺が逃げた後、次探偵社の奴らにあるまで何もしないと約束しよう」

 

「うん、そうしてくれると助かる」

 

互いに目を交わすと、神風は突然何処かへ消えていった」

 

「最初に便利な異能力者が居るって言ったのは、こう言う事が出来るからなんだろうな」

 

私の役目は終わった、後は探偵社会のみんなに任せよう

 

私は、本当に約束通り、怪我もなく無傷で帰還した

 

 

 

例の事件から数日後、私はオルゴールが返ってきたことにより探偵社に居る事も無くなった

 

たまに連絡が入るが、それ以外では余り会わない

 

もう別れ、あの時と変わりの無い生活へと戻った

 

異能力も残って入るが余り使うことはない、それが良いことなのだが

 

「やっぱり、人が多いな...」

 

軽い荷物が入ったバックを肩に掛け、そう呟く

 

今日も平和と思った瞬間

 

「誰かその人を止めて!」

 

ふと叫び声が聞こえたのでそっちの方向を見ると、人の荷物を盗ったであろう人がこっちへ来ていた

 

(今なら止めれる)

 

『共鳴 ○○○』

 

そう言うと、盗った人が突然動けなくなる

 

「な、なんだこれ!?」

 

異能力を少し解読したら分かったことがあった

 

私の異能力は既に在る曲は共存するが、造り途中の曲でも共存することが分かった

 

バレない内にその場を去る

 

よくよく考えると、あの状況少しだけ最初の私に似ていたな

 

これからは、私がこの街を守ろう

 

そう決意し、歩き始める

 

宵崎奏の異能セカイは呪いと決意で動き始める




大分フライングしましたがこれで一応完結です!

多分奏の異能力がわかりきってないと思うので一応次で紹介文を載せておきます

近いうちにもう一つ違うのを投稿するかもしれないのとその時はまたよろしくお願いします。

楽しんでいただけたのなら嬉しいです

では
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