死中に活ッ!笑えよドラゴンッ!!※転生先が絶望的なんだが   作:ストロング西岡

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※そもそもそういうシーンでも無いです。


第二十二話ッ 怒涛ッ、苛烈な責苦ッ!耐えるテレジーは陥落寸前ッ!?※快楽堕ちは無し

 

 新たに調達した武器を携えた私は、来た道を辿ってアジトへと帰っていた。

 

 実はアジトを出る際、マイケルの予定をそれとなく聞いていた。彼によると──。

 

『やはり飾り付けが足りんな』

 

 と、ぼそっと愚痴をこぼすと気付いたときには姿はなく、どこかに行ってしまった。要らないっていつも言ってるんだが、本当に人の話を聞かないな。なんなの私のこと嫌いなの? 一体どこから余計なものを引っ張ってくるつもりなのだろう。というか探して見つかるものなら既に取られてるだろ。

 

 アジトに着いた私は地下への扉を開けると、思案しながら階段をゆっくり歩いていく。

 

「変なの持ってこないといいけど……」

 

「ん、おかえり……テレジー」

 

「ッ!?」

 

 地下部屋に戻るとオーフィアがベッドの上で座っており、お腹を擦りながらこちらを見でぬぼーっとした顔で手を降ってくる。その隣には既に帰ってきていたのかマイケルも居た。

 

「なんで居るのよ貴方ッ!?」

 

「俺が連れてきた!」

 

「お持ち帰り、された……」

 

「つ、連れ込んで……お持ち帰りぃ!? そ、それどういうことよッ!!」

 

 いつの間にか部屋に居て寛いでいるオーフィアと、床で寝そべるマイケルたち2人はどこ吹く風といった様子だ。オーフィアがお腹擦ってたのって、もしかして……ここで…………? 

 

「まあまあ、カリカリするな。そんなことより、良い武器手に入ったか?」

 

「『そんなこと』で片付けるなッ! オーフィア、あんたまさかマイケルと────」

 

「マイケルって、凄いわ……」

 

「っ…………!!」

 

 私は膝から下の力が一気に抜け、腰を抜かしてしまう。二人のマ イペースぶりに苛立ちながらも、私はいつの間にかベッド横に置いてあったソファーに手を置いて、頭に手を当てる。

 

「べ、別にマイケルが誰としたって……オーフィアもそっちに興味あったのね……でもなんで人のベッドなんかでぇ……? ……あ、ああ!!」

 

 私が武器調達に勤しんでいる間にこの二人は……ああぁぁああああ!! 頭を両手で抑え、発狂しそうになる自分を必死に閉じ込める。

 

「い、いひ、いひひひひ…………」

 

「え、キモい……それより、テレジーは見た? マイケルの筋肉……!」

 

「ひひひひ…………き、筋肉?」

 

「おう、見せたことあるぞ。それにしてもオーフィア殿も筋肉が好きとは中々見どころがあるな!!」

 

 なんだ、筋肉の話か……。私は額にできた冷や汗を拭ってほっ、と一息つく。いや、別に安心なんかしてないし。誰と寝ようがマイケルの勝手だし。まあ確かにこのベットはまともな使われ方されてこなかったとはいえ、いざ他人に『そういった』使われるとなると……なんだか心が痛いからやめてほしい。

 

「わたしも……結構ある」

 

 そう言ってオーフィアは豊満な胸部を張る。表情はほぼ変わらないがなんだか得意げな顔をしているように見える。

 

「ほう……是非見たいッ!!」

 

 待ってましたとばかりにオーフィアはベッドから立ち上がると、スカートにスリットが入った黒のワンピースに手をかけ──。

 

「ちょっと待てぇえええいいい!!!」

 

 勢いよく立ち上がって脱ぎかけたワンピースに手を伸ばし、現れかけたオーフィアの素肌を隠す。

 

「ねぇあんた馬鹿なのッ、馬鹿なんでしょッ!! 見せるならもっと別な場所あるでしょ!?」

 

「テレジー……これじゃ脱げない」

 

「脱がせないようにしてんのよッ」

 

「脱がせたいの……? 今日のテレジー、積極的」

 

「違うわッ!! 勘違いすんなッ!!」

 

「ふむ、なるほど……これが『百合』というやつか」

 

「百合は好き……本で見た」

 

「それ絶対話噛み合ってないからッ。違う意味だからッ!!」

 

「女の子同士の恋愛……以外無いでしょ」

 

「合ってる!?」

 

 駄目だこの2人。頭がおかしくなりそう……。

 

 ☆ ☆ ☆

 

「俺が家具をここまで運んでいたら、オーフィアがどうしてもテレジーに会いたいって言うからここまで連れてきたんだ。だがまぁ、俺も男だから女性が家に来たのに何もせず帰すってのも……なぁ?」

 

「わたしは……テレジーが居ない、って分かったから。もう帰ろう、と思ったのだけどマイケルが……。ごめんなさいテレジー。わたしも抵抗、した。けど、わたしは女で……マイケルは、男。マイケルったら力づくで無理やり服を…………」

 

「オーフィアも最初は抵抗したが、俺の自慢のものを見せたら、すぐに素直になってな。すっかり俺の虜になっだぞッ! 俺たち相性バッチリだな!!」

 

「嫌、やめて。思い出すだけで……恥ずかしい。あんなになったの、マイケルが初めて……。でも、もうマイケルがいないとわたし、駄目な体になっちゃった…………ここにいっぱい、教え込まれちゃった……」

 

「もっと色んな事をオーフィア殿に教えたいな」

 

「いやんマイケルったら。テレジーの前でそういうのは悪いわ……」

 

 いくつか事情聴取を行って分かったことがある。ここまでの話を要約すると、まずマイケルはアジトを出たあと目当ての家具や装飾品を見つけたらしい。それらをえっちらおっちら運んでいると、オーフィアが声をかけてきて手伝いを申し出たという。

 

 一緒に運んでくれたオーフィアにお礼は何がいいかとマイケルが聞くと、『テレジーに会いたい』と言った。待てばその内帰ってくるだろうということでアジトに招待したという。そしてオーフィアはマイケルの筋肉が気になるというと、彼は嬉々として筋肉を見せつけてきて──とまぁ、大体そんな感じらしい。

 

「ああそうですか。よく分かりました」

 

「ふふ……テレジー、怒ってる」

 

「怒ってません」

 

「テレジーおちょくるの、楽しい……」

 

「……何にも楽しくないッ。何なのよあんた達っ……うぅ、ぐすっ。私が何したっていうのよぉ……!」

 

 私は涙で霞んだ視界を晴らそうと目を擦る。二人が言ったことが嘘だと分かっていたとしても、冗談でもそんなこと言わないでよぉ……悲しくなるじゃない……。 

 

「そんな顔しないでくれテレジー。オーフィア殿にはテレジーと仲良くなりたいって言うから来てもらっただけだ。さっきのも冗談だ。俺はオーフィア殿みたいな人妻に手を出さんよ」

 

「マイケル。私人妻じゃない……」

 

「人妻じゃなかったら手を出すのね……へー勝手にすれば私の知ったことじゃないしっ。オーフィアって可愛いし綺麗だし私と違って筋肉もあるならさぞ貴方好みの女性でしょうねッ!! あんたが人妻にしてあげればいいじゃない!! どうせあんたも好きなんでしょ──このデカ乳……がッ!!」

 

 バイーン。ボヨヨンボヨヨン。

 

「テレジー。胸を叩かないで……痛いわ」

 

「安心してほしいテレジー。オーフィアは眼中にないッ。路傍の草だッ!!」

 

「マイケル。それ普通に酷い……傷ついた」

 

「何故なら俺には心に決めた人がいるからさッ!!」

 

「え……そ、それっ……誰なの……っ!」

 

「テレジー……おめでとう」

 

「え、私? 私……なの?」

 

「子ども……10人くらい欲しいね」

 

「じゅ、10人も産めるかぁああっ!?」

 

「大丈夫、みんなで育てるから……」

 

「そういう問題じゃないッ!!」

 

 で、でももしもマイケルがほしいって言ったら……頑張っちゃおっかな!? まぁ私、2年前にお腹を蹴られまくったときから月経止まってるから、子供産めないんですけどね!? ははは!! ……笑えん。

 

「まあ、そんなことはどうでもいいじゃないか。それより見てくれ、こんなものを見つけたんだ!!」

 

「…………うん? ……あれ? 今そんなことって言った? どうでもいい、とも言った!? ねぇなんか今日私の扱い酷くない? 私のことなんだと思ってるの!?」

 

「まあまあ、怒らないでくれって。ほら、これを見てくれ。俺も武器を探してみたんだ」

 

 マイケルはベッド脇に立て掛けていた剣を手に取り、鞘を抜く。すると刃こぼれ一つなく、美しく光り輝く刀身が姿を現す。私はその無駄に見事な出来栄えに、満面の笑みでわざとらしく感嘆の声をあげる。

 

「おお、すごーい」

 

「それは剣舞に使う専用のものでな。剣の美しさを引き出すためにあえて切れ味を落としているんだ」

 

「それをどうするのー?」

 

「こんなのでゴーレムと戦ったら一瞬で折れそうだよな!! ははははははは!!!!」

 

「何笑ってんのよッ!? そんな何にも使い所ないゴミ拾ってくんなッ!!」

 

「駄目、マイケル……そんなもやしじゃ、赤子すら黙らせられない」

 

「赤子だけなら十分黙らせられるだろ。子ども10人欲しいって言ったやつのセリフとは思えないなッ!」

 

「ところで私の剣を見て……この子をどう思う?」

 

 オーフィアはソファー横に立て掛けられていた、オーフィアの身長を優に超える馬鹿でかい黒棺を開けた。そして中から黒棺と同じ大きさの特大剣を取り出した。見た目としては処刑用の剣に違いが、刀身が横に太くそして分厚く、全長が1.5メートル程とデカい。

 

 オーフィアはそれを片手で持ち上げて見せると、これ見よがしに天へと掲げる。そして剣が天井に刺さって刀身の半分が埋め込まれた。オーフィアは剣先を見つめた後こちらを見ると、ニヤッと笑った。

 

 人の家の天井に剣刺しといて笑うな。後で塞げよ。

 

「すごく……大きいです……」

 

「マイケル、アウト。……言い方が卑猥よ……えっち。まるでこの子がおちんちんみたいに──」

 

「お前もアウトォ!?」

 

「可愛そうに。この子に謝ってほしい……イチモッツ君に」

 

「ダブルアウトッ!? もはや謝る必要もない名前ッ!! てかオーフィア、あんたそんなキャラだっけ!?」

 

「いひ……いひひ……いひっ」

 

「突然笑い方キモッ!!」

 

「さっきのテレジーのマネ」

 

「そ、そんな笑い方してないッ!!」

 

「ははは!! 似てるぞオーフィア殿!!」

 

「じゅ、10人も産めないわよ……私、貴方と2人きりがいいの……!」

 

「そんなこと言ってないわよ思ってないわよッ!?」

 

「……楽しい」

 

「ふふ……ふふふ。俺もだッ」

 

「楽しくないッ。全然、楽しくないッ!!」

 

 なんなんだよこの状況……この二人を混ぜたら危険だ。誰か助けて……ツッコミ役代わってぇぇええええ!!!! 

 




オーフィア「楽しい……」
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