転生者がほどほどに原作改変しながらOSR重視な世界で足搔く話 作:タマヤ与太郎
そんなわけで19スレ目、ツナマヨ退治のお時間です。
今回本当に好き放題やってるのでご注意ください。
【ツナマヨ】時灘殿を守り切れなかった件【処理完了】
1:OSR
悲しいね……
[画像]
(時灘が苦悶の形相で息絶えている)
2:名無しの転生者
やりやがった!
3:OSR
俺がたどり着いた時には既にもう……
惜しい人を亡くしたよ。もっと苦しめてやればよかった
4:名無しの転生者
本音漏れてるぞイッチ
5:名無しの転生者
いやまあやるとは思ってたが……
ちなみに具体的に何をしたんだ?
6:OSR
旅禍と戦闘しながら移動している……という体で移動しつつ家に帰宅してたツナマヨを襲撃した
一応貴族街だったし綱彌代家だったからそこそこデカい家だったが、うちよりは狭いな
[画像]
(現代日本感覚だと十分豪邸な家)
7:名無しの転生者
四大貴族の本家の家と比べるんじゃありません
しかし大丈夫だったのかイッチ、この世界線だと当主じゃないし分家の末席のままだったろうから比較的には楽だったろうが
というか一般的な隊長格ぐらいの霊圧はあったよな?
8:OSR
まあな。深夜だったしこっそり忍び込んでこっそり殺してこっそり逃げた
一応世間的には行方不明と言う事にはなるな、死体は疑似亜空間に仕舞った
後で涅隊長にプレゼントするよ
まあちょっと抵抗されそうになったが、そこは滅却師の王すら仕留めた黄金パターンで仕留めた
具体的には不意打ちで投薬→拘束→尋問→月島による過去挟みまくりで矛盾からの自我崩壊
[動画]
(不意打ちで桃真が薬を打ち込んで拘束、銀城による尋問。薬物も使用し洗いざらい吐かされる)
『歌匡殿には私こそが雲だと申されたそうですが……なるほどその通りだ。
ふわふわ漂ってばかりで上を見ようともせず、下を向いて悦に浸っているから星の輝きの尊さも分からぬのですよ』
『四大貴族の嫡男として、正義の名のもとに私を殺すのか? 朽木とて罪の重さなら本家の者達と変わらんだろうに!』
『正義? 俺のこれはただの私怨だよ。お前が世界の真実を知り、その上で世界を変え祖先の罪を晴らさんとするなら手も貸したがな。
そもそもお前になど興味もない。必死に集めた宝物ももはやなく、ただ吠えるしかできん野良犬の遠吠えなど不快でしかないな』
『そうか……お前が……その口ぶり、自分もまた世界の真実を知っているとでもいうつもりか? それをどうにか出来るとでも?』
『出来るかは分からんがやろうとはしているし、プランも進行中だ。
知っているが故の責任というものもある。
己の腐った性根を正当化する言い訳に罪を重ねてきたのだろう?
さあ、贖罪の時だ。精々滑稽に踊ってくれ。――――――月島、良いぞ』
(月島がブック・オブ・ジ・エンドで滅多斬りにする。
直後痙攣し、しばらく悶えた後息絶える時灘)
9:名無しの転生者
おーおー、煽りよる煽りよる、イッチも言うねえ
10:名無しの転生者
斬ってるけど傷がない……うわ、過去改変で挟み込みまくってんな?
矛盾からの人格崩壊を狙ったのか。えっぐ……
11:OSR
どうせなら封殺火刑にでもしたかったがな、処理がめんどくさいからやめた
まあ、霊圧そのものは隊長格級でこそあったが、涅隊長謹製の隊長格にも効く麻痺&自白剤だぞ
依存性も副作用もない逸品でな、流石に隊長格相手だとそんなに長くは効かんが
12:名無しの転生者
何の目的で作ってたんだよそんなヤク……
というか時灘の死体なんてプレゼントしてどうするつもりだ?
14:OSR
麻痺の方は更木隊長の拘束目的、自白剤は趣味つってたな
末席とは言え四大貴族だし、霊圧も一般的な隊長クラスはあるから使いようはたくさんあるぞ
時灘に捨てるところなしだ、どうせならその細胞の一片まで尸魂界に貢献してもらおう
15:名無しの転生者
ヒェ……
16:名無しの転生者
えっげつなぁ……
17:塵塚
ちなみにねー、結構サクっとやってるように見えるけどかなり危ない橋渡ってるからね?
鬼道とか完現術とかで周りに音とか霊圧とか漏れないようにしたりとか、大変だったよね
そもそもツナマヨを抑え込むのに必死だったから見た目ほど楽々やったわけでもないし
18:OSR
まあ実際隊長クラスとやり合える銀城・月島のサポートに徹したからな
斬魄刀も持ってなかったし三人がかりで抑え込むこと自体はできたよ
19:名無しの転生者
時灘の厄介なのはその頭脳や性根もだけど艶羅鏡典のクソ性能もだからな……
この時点だとまだ手中に納めてはいなかったか
20:OSR
え、あいつそんなんもってたの?
どんな性能だったんだ……まともにやり合わなくて良かった
21:名無しの転生者
艶羅鏡典、解号は『四海啜りて天涯纏い、万象等しく写し削らん』
七緒ちゃんの伊勢家に伝わる八鏡剣みたいに綱彌代家に代々伝わる斬魄刀で、能力は『視認した始解の模倣』
簡単に言うと見た事のある始解をコピーできるチート性能の斬魄刀だな
22:名無しの転生者
威力こそ使い手の霊圧に比例するが、能力は完コピできるからたちが悪い
なお映像で見ただけでもOKらしく、ここでツナマヨの映像庁を取り仕切っているという設定が生きてくるわけだ
ちなみに能力の複数同時発動なんかも可能だぞ。千本桜・侘助・氷輪丸を一度に発動したりできる
作中だとイモ山さんの土鯰なんかもつかってたが、隊長格の霊圧で使うから効果範囲なんかも跳ね上がってる
あとは花太郎の瓢丸なんかも模倣して回復してたっけか
23:OSR
ぶっ壊れでは????
いや手に入れてる辺りで襲撃かけなくて良かった、ワンチャン負ける可能性もあったしな……
24:名無しの転生者
まあ、その超性能と引き換えに使い手の魂魄を削る(治らない)という致命的なデメリットがある
そのせいで歴代当主は使わなかったんだが、ツナマヨは他人を煽るために命を懸ける生粋のクズなので普通にフル活用する
25:塵塚
斬魄刀視点からしてもハイリスクハイリターン能力だよね……先祖もツナマヨみたいなのだったのかなぁ
使い手のメンタルがクソだから能力フル活用できるってのも月島っぽいというか……
あいつの完現術、確か挟んだ過去に応じて自分も挟まれるみたいなデメリットあったよね?
それを銀城以外に興味がないという異常な精神性で踏み倒してる
26:OSR
そういやそんなんだったっけな……ほんと敵に回さないで良かった
しかしまあ……本当に殺意湧くクズでもこう、実際に殺してしまうとキツいものがあるな
ヤツにとどめを刺したのは月島だが、俺も殺意を持って銀城と月島を手引きしたし
これが命の重さって奴なのかね、どうにもスッキリせん
27:名無しの転生者
まあ、そうだな……イッチは実際に殺人に関わったのはツナマヨが初か
嬉々として殺す様にならないだけマシじゃないか、イッチはよくやってるさ
28:塵塚
それでもやらなきゃいけないってのは分かってるでしょ?
辛くなったらネムさんやアウラちゃんに甘えればいいんだよ
イチャつけって訳じゃないけどさ、死神としてはまだぺーぺーの新米なんだから桃真は
辛いときはちゃんと辛いって言わないとさ
29:名無しの転生者
せやな
何度も言ってるが、イッチは命を懸けて必死に頑張ってるのは皆よく分かってる
俺らだって誰かを手にかけた経験がないわけじゃねえし、イッチの苦悩も分かるしさ
スケジュール的には明日の正午あたりにルキア処刑が早まるはずだろ、
今日はもう大人しく休んでしまえ。休める時に休んどかねーと肝心なところでミスすんぞ
30:OSR
……すまんな皆。少しは気が楽になった
そうさせてもらうよ、もうちっと証拠隠滅したらいったん元祖勉強部屋に戻ろう
31:名無しの転生者
そうだぞ、美味いもん食って寝ちまえ
対症療法だが美味いもん食って寝ればマイナスの精神状態をプラスには持ってけるからな
32:名無しの転生者
あ、塵塚ちゃん勿論ネムやアウラに甘えてる所は画像撮ってね、出来れば動画
33:名無しの転生者
むしろ塵塚ちゃんから吹き込んでやってくれ
どうせイッチは自分から甘えるなんて出来ねーだろ
34:OSR
ころすぞ?????????
35:塵塚
まっかせーなさーい!
36:名無しの転生者
いやー様式美様式美
このノリがあってこそのこのスレよな
37:OSR
おうケンカなら買うぞてめーら??????
38:名無しの転生者
甘いぞイッチ、塵塚ちゃんがこちらにいる以上イッチの性癖はこっちに筒抜けだ!
……ま、こんな感じでバカやって気分軽くせんとな。気張れよイッチ、明日が正念場だぞ
39:OSR
おうよ、やったるわい
40:名無しの転生者
しかし尸魂界編ももうじき終わりか……感慨深いねえ
41:OSR
油断は出来ねーけどな……確かアニオリ編とかいくらかあったろうし
42:名無しの転生者
ま、そこはそれだ。イッチはアニオリあんま知らんらしいし俺らも調べておくさ
頑張れよ
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時灘を始末した後、マユリに時灘の死体を渡してから桃真達が勉強部屋まで戻ってくると、勉強部屋の外縁に家が建っていた。
勉強部屋の片隅に立つその平屋の日本家屋は、周囲の景観からすると非常に異彩を放っていた。
近寄って見ればそれなりに大きく、そしてその家屋の中からは数多くの人間と死神の霊圧を感じる。
「……この空間には温泉はあれど家などなかったはずだが……ネムさん達は中にいるようだな。
となると、この家はアウラが建てたものか」
「また器用な奴だな……」
「彼女、完現術の基礎能力だけは僕らをはるかに上回ってるからね。
なるほど、極まった霊子操作能力なら周囲の霊子を集めて建物も作れるって事かい、朽木」
感じる霊圧から危険はないと判断。銀城や月島と話しながらも玄関らしき引き戸を開ければ、丁度奥からアウラが顔を出した所だった。
「桃真さん! 皆さん、桃真さん達が戻られましたよ」
アウラの言葉と共に居間らしき場所の障子が開き、雪崩のように出てくるのは一護・織姫・石田と言った現世組。
そして雀夜と何故かやちる・一角・弓親という十一番隊の面々。
その後ろから剣八が顔を出せば、アウラの来た方からは卯ノ花とネムがやって来た。
予想外の面々に桃真が顔を白黒させていると、手を叩いて出てきた面々を居間に誘導しながら、卯ノ花がにっこりと笑いかけた。
「桃真さん、お疲れでしょうが、今後の打ち合わせもありますのでもう少し辛抱してくださいね?」
有無を言わせぬ威圧感バリバリの微笑みだったという。
「―――なるほど、旅禍の方々と通じて朽木ルキアさんの奪還を目論んでいたと」
「掻い摘んでいえばそうなりますな。先にご説明した通り此度の一件は仕組まれたものです。
その為に八方手を尽くしていたわけですね。浮竹隊長・涅隊長・父上はこちら側ですよ。
京楽隊長も浮竹隊長から協力を要請してもらえるとの事ですが。
……で、皆様は何故ここに? 旅禍の面々はともかく、卯ノ花隊長や更木隊長達にここの所在を明かしてはいないはずですが」
もっともな疑問に対し卯ノ花が答える事には、自分も一枚噛むために探しており、そうしていた所更木一行と合流。その後霊圧探知とおそらくここだろう、と浦原・夜一の現役時代に場所を掴んでいた勉強部屋を訪れたのだという。
説明を聞きながら居間で食事をしていると(食材は卯ノ花が持ち込んだらしい)、剣八が桃真をじろりと睨む。
「……あの、更木隊長?」
「桃真、てめえ、卍解出来るんだってな?」
「出来ますが……斬り合いならしませんよ、命がいくらあっても足りませんし。
この一件が終わってから一護と好きなだけおやりになってください。俺は忙しいんですよ。
平時でさえ十二番隊の実働・書類仕事を仕切っておりますし、研究開発もしています。
俺に粉をかけるより、斬魄刀は直接攻撃系に限る、などという隊の風潮を正すべきでは?
先代は知りませんが、七代目・八代目の斬魄刀は生物系と鬼道系でしょう、卯ノ花隊長?」
「刳屋敷隊長に痣城隊長ですね。そもそも
そもそも護廷十三隊の総隊長とその副官からして鬼道系の極致ともいえる斬魄刀ですね。
……そういえば十一番隊の隊士が救護詰所で暴れるのですよ。部下の躾けがなっていないのではないですか、更木隊長?」
卯ノ花に
その後
当日の打ち合わせをした後十一番隊の面々を引き連れて帰っていった。
その背が見えなくなってから、桃真はため息を吐いてがくりと肩を落とし、一護がその肩に手をかける。
「つ、疲れた……卯ノ花隊長はともかく更木隊長まで来るとは……そう言えば夜一殿は?」
「夜一さんなら周囲の警戒やらで外にいるぜ。あの人も大分疲れてるはずなんだけどな……
疲れてると言えばお前も走り回って疲れてんだろ、休める時には休んどけよ」
「そうだな……今日は色々あって疲れた。すまんが先に休む。アウラ、寝所はどっちだ?」
アウラに案内され居間を出ていく桃真。
それを目で追いながら、銀城は部屋の片隅で座っていたネムに目をやり、顎をしゃくる。
「―――行ってやれ。多分、あいつは自覚してる以上に精神にキてるはずだ。
正直色々と得体は知れねえ奴だが……悪い奴じゃあなさそうだしな。
ここで崩れられても困る、行って膝枕でもしてやれよ」
「……失礼します」
ぽつりと呟いてその場を後にするネムの背を見て苦笑し、銀城は残った面々に視線をやる。
「さて、それじゃ、説明会と行くか。俺達が何をしてたのか気にしてた奴らもいるだろうが……
その前に、昔話をしておくか。俺が尸魂界の連中と関わっていた時期……
その頃、桃真は床の間に敷かれた布団に包まれて寝息を立てていた。
あの後アウラに案内され床に就いた直後、今までの疲れが来たのかすぐさま眠りに落ちる。
それから暫くして目を覚ますと、桃真は両腕に重く、柔らかい何かが絡みついているのを感じた。
寝ぼけた頭で確認しようとして―――硬直する。
右を見る。ネムが眠っていた。左を見る。アウラが眠っていた
両腕を見る。がっちり抱え込まれている。2人の立派なお山が当たっていて変な気分になる。
枕もとを見上げる。具象化した塵塚がひとしきり声を出さずに爆笑した後部屋を出ていった。
このやろう覚えてろよ、と怒りの視線を送り、ため息を吐く。
布団に入った後までは1人だったので、恐らく塵塚辺りの入れ知恵だろう。
起こすのも悪いので天井を見つめながら、極力両腕に当たるお山の感触を頭から追い出しつつも現状を鑑みた。
(概ね原作通りに推移している……藍染一派の動きが分からないのが怖いが。
しかしこの段階で卯ノ花隊長と協力体制を取れたのは良かったな……
懸念事項と言えば雛森副隊長と日番谷隊長か。脱走を俺がキャンセルしてしまったから、
今頃日番谷隊長と市丸隊長がやり合っているはずだ。死ぬことは無いと思うが……
朝になったら様子を見に行かないとな。最悪、雛森副隊長が殺される事態は避けたい。
牢に入れておくよりはこっちで保護したほうが良いだろう……しかし)
目を閉じると浮かぶのは、時灘が苦悶し、絶命した時の顔。
殺すしかない悪党であった。殺意を抱く理由もあった。しかし、命を奪った、殺人を犯したという事には変わりはない。
(分かっていたつもりだった。今まで幾多の虚を斬ってきた。
だが虚を斬るというのは、その罪を濯ぐという事であり、そこに否やは無かった。
直接命を奪ったわけではないと言い訳もできる。
だが俺は間違いなく、己の意志で人の命を奪ったんだ)
胸が締め付けられるような感覚に陥る。
代行消失編で銀城を斬った一護もこんな気持ちだったんだろうか。
一人だけでこれだ、これからの戦いで大勢奪う事になるだろうに、大丈夫なのだろうか?
結論から言えば、やるしかない。かつて宗弦にも言ったはずだ。
外道非道と謗られようと、もっとも血の流れない道を行くと。
「それでもまあ……辛いものは辛いんだが。これが命の重さって奴かねぇ……
こんなカッコ悪い所、ネムさんやアウラには見せられんなぁ。眠っていてよかっ……」
気配を感じ、左右に視線をやる。左右合わせて四つの目が、じっと桃真を見つめていた。
「……あの、ネムさん、アウラ、いつから……?」
「塵塚さんが出ていった辺りからでしょうか」
「同じぐらいの時です……」
「聞かれてた……まあ、そう言う事です。
アウラから聞いているかもしれませんが、俺は先程、銀城達と共に人を殺しました。
綱彌代時灘、映像庁を取り仕切る綱彌代家分家の者で、アウラの父の死の引き金となった男です」
ネムの顔を見て、アウラの顔を見て、最後に天井を見つめ、桃真は苦笑する。
「俺は塵のような男です。
護廷の二字を背負っておきながら、人を手にかけるのがこんなにも恐ろしい。
いつかは来るものと、いずれ手にかけるものと思っていましたが……この様です。
情けない男でしょう? 普段は気を張っておりますが、実の所、俺は塵を固めて何かを成した気になっている、そんな男なのです」
そう言った直後、拘束が解けたかと思えば、ネムの方を向かせられ、抱きしめられた。
更に後ろからはアウラが密着し、先程以上に両側から挟まれて2人の体が押し付けられる。
後頭部と顔面に特に柔らかな感触を感じつつ、桃真は呼吸を確保しネムの方を見た。
「ね、ネム、さん?」
「私には、桃真さんの苦しみが分かりません。
分かりませんが……桃真さんが苦しそうにしているのは辛いです。
男性がそういう時はこうすると良いと塵塚さんや乱菊さんから教わったのですが……
上手くできているでしょうか」
あのサボり魔何ネムさんに吹き込んでんだ! という叫びが喉から出かかるも必死に抑える。
いらん知識を教え込んでいる
そして自分を心配してこうしてくれている。
ここで語気を荒げてはネムを傷付ける事にもなりかねない。
内心に吹き荒れる嵐を必死に抑え込むも、後ろからアウラの言葉が聞こえてくる。
「わ、私も、桃真さんの事が心配で……でも、どうしていいか、よく分からなくて。
銀城さんが『そういう時は抱きしめてやればいいさ』と言っていたので……
塵塚ちゃんからも『アウラちゃんは桃真好みの外見してるし押せば行けるよ!』
と言ってましたので……ネムさんもいらっしゃるので、難しいとは思いますが」
あのプー太郎にナマクラ刀がよぉーっ! アウラに何させてんだぶっ殺す!
という叫びも何とか抑え込み、桃真は深々とため息を吐く。連中は後で始末するとして、
2人の好意を無下にするのも悪い、と、大人しく抱きしめられるままとなる。
するとアウラはさらに身体を押し付け、再び口を開いた。
「……それに、桃真さんとネムさんに助けられてから14年。
私が人として真っ当に育てたのは、あの時お二人と暮らした日々があったからです。
情けないなんてとんでもない。桃真さんが、私を『人間』にしてくれたのですよ。
塵のようなと仰いますが、塵も積もれば山となる、という言葉もあります。
研鑽を重ね少しでも高みを目指そうとするならば、いつか天にも届く山になるでしょう。
辛いときは言って下さい。こうして寄り添う事しかできませんが……
私もネムさんも、桃真さんのお傍に居ます。こういう時ぐらいは甘えていいんですよ?」
「む、ん……確かに、少し気を張りすぎていたかもしれないな……
すまない……今夜ぐらいは、言葉に甘えるとするよ。そして、これからも、かな」
そうして桃真は力を抜くと、2人に体を預け……
「……お望みであれば、お手を付けていただいても構いませんが」
「ん゛っ! げほっ、んん゛っ!!
……その、すいませんネムさん、体力を使い切りかねないので……
それにその、アウラもいますし……」
「……そうですか」
ネムから放られた爆弾が直撃し、大いに咳き込む桃真。
ネムの声にほんの少し残念そうな響きがあったのは気のせいだと思いたい。
そんなことを考えつつも、桃真は再び眠りに落ちた。
なお、この一件は雀夜と塵塚、織姫らによって覗かれており、
翌朝雀夜と織姫の態度がとてもぎこちなかったのだという。
めでたくなしめでたくなし。
まあそんなわけで覚悟キマったとはいえ桃真は桃真ですよ、というお話。
今回特に好き放題したので巣が基本やりたいことをやるがコンセプトなので今後もあんまり変わんないかもしれません。
■解説
・桃真
いくら殺す気だったとしても実際に手にかけたことは無かったので、その重みにそこそこ凹んでいる元一般人。美女二人に挟まれて割とのっぴきならない状態だったけど何とか我慢しました。逆向きだったら危なかった。
・ネム
桃真がつらいのはやだなー、せやこういう時はおっぱいに顔埋めてやるといいって乱菊と塵塚が言ってたぞ! をマジで実行したやつ。桃真の桃真の状態には気づいていたのでちょっと誘ってみたけど状況が悪かった。
・アウラ
最早原作小説版アウラとは大分性格変わってきている20代後半。
桃真に対し親愛以上の感情を抱いてはいるもネムがいるしな……という感じ。
銀城と塵塚に吹き込まれたので添い寝からの抱き着きを実行。
桃真の桃真がえらいことになった一因を担う。状態にまでは気が付かなかった。
・乱菊
戦犯その1。
たぶん今頃は吉良とチャンバラしてた頃合い。
・塵塚
戦犯その2。
アウラの気持ちには気づいているので折に触れそそのかしている。
・銀城
戦犯その3にしてファインプレー。
ここまではアウラの知り合いの完現術者、という認識だったのが、ここで初代死神代行だという事をばらした。時灘を殺ったのも言った。
・卯ノ花隊長
この世界線では完全に桃真サイド。ただし勇音さんは巻き込んでない。
剣ちゃんに睨みをきかせたりした。
・剣ちゃん
今回割と貧乏くじ引いた感じの人。流石にここで卯ノ花さんと斬り合い始めない程度には常識があった。