ウマ娘プリティーダービー She'll be DAYBREAK 作:ポンドアップル
ーー 第5R 一夜の光 ーー
どうしたらいいか一人立ち尽くしていると、またドアが開く。
「ただいまーお菓子買ってきたよ」
すると、クォークは勢いよく席を立った。
そうして向かった先には、大量の買い物袋を持ったウマ娘がいた。
彼女にクォークが聞く。
「チョコレートは買ってきてくれたか?」
「勿論、ちゃんと50枚あるよ。二人で分け合ってね~」
すると、先ほどクォークに質問をしていたウマ娘が真っ先にその袋を奪った。
彼女は板チョコを一枚取り出し、美味しそうに食べる。
「あーっ! レプトンお前ぇ!!」
怒る彼女を前に、レプトンは我が物顔で立っていた。
「これは私が頼んだものだ、あなたに食べる資格はない」
「うるせぇ分け合う気がないのかよ......おらぁ!」
「ちょ、何をする! この!」
狭い研究室の中で、彼女らは取っ組み合いを始めた。
それを彼女は苦笑いしながら見ている。
「ははー、まったくバカだなぁ......あ、私はライゼンボースって言います。よろしく~」
ボサボサの髪をしたそのウマ娘は、私にそう言って手を振った。
「お邪魔させてもらってます」
すると、彼女は私をまじまじと見た。
「ふ~ん......君、もしかしてトレーナーかな?」
「はい、そうです!」
そう言ってトレーナー免許を見せると、彼女は頷く。
「ほぉ......なるほど、良い目してるじゃん」
「そ、そうですか?」
「うん。良いトレーナーになれると思うよ~」
そう言うと、彼女は荷物を降ろしてため息をついた。
しかし後ろを振り向けば......彼女らがチョコレートを取り合っているのが見える。
「いい加減にしろ! 私は死んでもこれを離さないぞ!」
「諦めが悪いのはお互い様だな、どちらが上か勝負といこうか......ッ!」
それを見ると、ボースは彼女の元へと歩いていく。
「はい、二人とも喧嘩しないの。じゃないと次は買ってこないよ~?」
そう言って二人の頭にチョップを落とすと、二人は彼女に言った。
「すまない、もうしない」
「それだけは.....それだけは勘弁を!」
その様子を見ながら、彼女は楽しげに笑っていた。
「お二人は仲が良いんですね」
「はは、まぁ~ね」
笑顔でそう返すと、彼女は部屋の奥へと帰って行った。
すると、チョコを食べながらクォークが私に言う。
「そうだ、そろそろ帰った方がいいかもしれないぞ」
その言葉に首をかしげると、彼女は続ける。
「一時間後、警備員のローテーションが変わる。もし変更が入ってなければ今日はこの辺に来るはずだ。私たちの仲間だと思われるといろいろ面倒だからな、今のうちだぞ」
それを聞いて、私は焦り始めた。
「そうなんですか! じゃあ私はこの辺で......」
「待て、最後に少しだけ」
足早に去ろうとする私を、彼女は引き留める。
すると、彼女から何やら薬品らしきものを渡された。
「これは......?」
「トレーナーって聞いたからさ、役に立つかなぁと。ウマ娘用の栄養補給剤だ」
「どれくらい栄養が入っているんですか?」
すると彼女は得意げに語る。
「そうだねぇ......瘦せこけたウマ娘も、これを飲めばたちまち元気になるくらいには」
「これ、もっと下さい!!」
私は彼女に頭を下げた。すると、びっくりした様子で彼女は言う。
「......君の担当、何かあったのか?」
「かなりバ体が細くて......トレーニングすらままならない状態なんです」
すると、彼女はスカラを呼んだ。
義足の足音を響かせながら彼女はやってくる。そして、クォークが言った。
「久しぶりの仕事だ。経口摂取型液体栄養剤を6瓶作ってくれ、今すぐがいい。できるか?」
すると、彼女は大喜びで答える。
「はい! 少し待ってて下さいね!」
彼女は嬉しそうに研究室の中へ消えていった。
その様子を見ると、クォークは私に向き直る。
「安心してくれ、彼女の作る薬は安全だ。薬剤師の免許も持っているからね」
少しして、ビニール袋を下げて彼女は戻ってきた。
それを渡して、嬉しそうに言う。
「久しぶりに仕事ができて良かったです。使用法などはラベルに記載されているので、用法・用量を守ってご利用ください!」
「ありがとうございます、お代は......」
言いかけた所で、スカラは微笑む。
「お試しという事で......今回は無料にしてあげます! その代わり、次はお友達も連れてきてくださいね!」
彼女らに感謝し深くお辞儀をして、私は部屋を出た。
......どこか不思議な体験だった。が、この出来事は明日に繋がる。彼女を変える。
期待と薬品を胸に、私は足早にここを歩き去った。
ーーーーーー
翌日。朝練をするヨアケノカネに、私は声を掛けた。
「ヨアケノカネちゃん、ちょっとこっちに」
すると、彼女は私の元に駆け寄ってくる。
不思議そうに私を見つめていた。
「どうしたんですか.....何か悪い事でもしていました?」
心配そうに見上げる彼女に、私は笑いかける。
「そんな事はないわ。渡したいものがあるの」
そう言って、バッグからあの栄養剤を取り出した。
それを渡すと、不思議そうに彼女はそれを見る。
「栄養剤......ですか?」
「昨日、薬局でもらったのよ。少しでも良くなればと思って」
私が言うと、彼女はその蓋を開けた。
中には無色透明の液体が入っている。匂いはなく、ただの水にしか見えない。
「『付属のキャップに入れて飲み、一日一杯を目安に服用すること』......飲んでいい?」
そっと頷くと、彼女はキャップにそれを注いで飲んだ。
そして、顔をしかめる。
「ごめん、苦かった?」
「うん......でも、薬の味には慣れてるから」
そう言って、彼女は瓶を私に返すとまたグラウンドに向かって走り始めた。
そして......彼女が栄養液を飲み始めて一週間が経つ。
筋肉の付きも良くなり、血色もかなり良くなっている。走りにも影響が出始めて、より良いタイムが出るようになってきた。
またデトネータさんが時々遊びに誘ってくれたりしたお陰で、心にも大分落ち着きが出始めている。
走る彼女の横顔にも、段々と自信が出始めた。
「よし、昨日よりも速くなってるよ!」
「本当ですか!?」
そう言ってストップウォッチを見る彼女の目は、光り輝いて見える。
確かにすごいタイムではないし、絶対に勝てるという程でもない。普通だ。
周りから見れば小さな一歩かもしれない。が、私たちにとっては普通こそが大きな一歩であった。
「ヨアケノカネちゃーん! 今日も併走しよー!」
「うん、今日こそは負けない!」
そう言って芝を駆け回る彼女らを見て、私の心は安らいだ。
ーーーーーー
そして、私たちが契約を結んで12日が経った日。トレーナー室の中、ついに決断を下した。
「2月8日、この日にデビュー戦をセットしたわ」
私が言うと、彼女は腹を決めて答える。
「このレース......絶対に勝って見せます」
「デトネータさんもこのレースに出るみたいね、追い越してやりなさい!」
大きくガッツポーズをしながら返す私に、彼女は元気よく言った。
「はい!」
「じゃあ、最後の仕上げと行きましょうか」
そう言うと彼女はトレーナー室から出ていった。私もそれに続く。
(......)
出走表の中にあったある名前が気になったが、私を呼ぶ彼女の声に引かれてそこを後にした。
『ターフアドミラル』
本作品はpixivにも投稿されています。ご了承ください。
ウマ娘プリティーダービー She'll be DAYBREAKをここまでお読みになってくれた皆様、大変お待たせしてしまい申し訳ございませんでした。次話、デビュー戦となります。二人の変革を、ゆっくりと見守って下さい。
本章は少し短めとなりますが、どうかご理解下さい。
執筆にはAIのべりすとを使用しております。
生成された文章には加筆・修正を加えて投稿しています。
AI/人力の割合は4/6程です。
感想や良点悪点などございましたら、ぜひコメントお願いします。
参考にさせて頂き、本作品の改善に努めて参ります。
私の小説が、あなたの日常に少しでも彩を加えられたのなら幸いです。
ここまで読んでくれたあなたに幸のあらんことを。
この後の展開が気になりましたか?
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