ウマ娘プリティーダービー She'll be DAYBREAK   作:ポンドアップル

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守りたいものが、そこにある。


第7.5R 踏み出せ、踏み出せ、心へと

ーー 第.5R 踏み出せ、踏み出せ、心へと ーー

開けっ放しの窓から差し込む温かな日差しが、私をそっと揺り起こす。

「ん......」

腕の中ではまだ彼女がすぅすぅと眠っている。どうやら、あのまま泣き疲れて寝てしまったみたいだ。

(すごい気持ちよさそうに寝てる......最近はよく眠れていなかったみたいね)

好奇心に負けて、私は彼女の頭をそっと撫でる。

ザラザラで、生乾き......彼女の髪は殆ど洗われていないようだった。そしてそんな髪の感触が手のひらに伝わる度、私は思う。

(早く彼女の心を楽にしてあげられてよかった)

ヨアケノカネちゃんをベッドに寝かせ、そっと布団をかけた。

窓の前で私は伸びをする。

そんな時、ふと床に落ちているものが気になった。

「......」

彼女が持っていたその銃は、拳銃のような見た目をしていた。金属製で、持ってみるとずっしりとする。だが、何やらちょっと違った。

「あれ.....これは」

グリップの下にフタのようなものがある。開けてみると......中から単三電池が2本、ぽろぽろと出てきた。

(おもちゃ!? 弾も入ってないし......まぁ、よかった)

彼女があれだけの気迫でおもちゃの銃を向けていた事に納得がいかなかったが、ひとまずは安心し胸を撫で下ろす。

そしてヨアケノカネの方を見ると、彼女は目をこすってベッドから起き上がろうとしている所だった。

「うぅ......ふあぁ~......」

小さくあくびをして、私を見る。

「もうちょっと寝てたい?」

そう聞くと、彼女は半目で首を横に振った。

「もう起きなきゃ......起きないと」

彼女は体に力を入れて起き上がろうとする......しかし、その痩せこけた体ではなかなか難しい。

私はそっと彼女の背中を支えて、そして起こした。

「まだ寝てた方がいいわ。栄養もとっておかないと」

「お薬飲むの?」

ゆっくりとした口調で聞く彼女に、私は答える。

「もし良かったら、私が何か作ってあげるけど......いい?」

すると、彼女はにっこりとして言った。

「うん、お願い」

それに私も笑顔で応え、冷蔵庫を開ける......が、中は殆どスカスカ。賞味期限間近のベーコンパックがいくつかあるだけだった。

その光景を見て、私は彼女に聞く。

「もう食材がないわね......少し時間かかるけど、今から買ってきても大丈夫?」

またにっこりと笑い、彼女は返した。

「いいよ。私は待ってるから」

「ふふ、ありがと」

そして私はコンビニ袋を持って、急いで外に出た。

ーーーーーー

今日の校舎は、なぜか不気味な程に静まり返っている。確かに今日は休みの日だが、いつもならそんな事関係なく騒ぎが辺りを埋め尽くしている所だ。

(なんだか不気味ね......まぁ、いつもの光景の方がよっぽど不気味なんだけど......)

人気のない広場を走って、私は学園から出た。

そして向かった先は商店街。ここならまず買いそろえられる。

......しかし、ここも異様に空いている。確かに人は居るのだが......こんな天気のいい日には普通なら沢山のウマ娘達が闊歩しているだろう。

「いけない、早く買わなくちゃ」

再び走り出して、それから必要なものを買って回った。

ーーーーーー

急いで階段を駆け上った。私を待つ人の為に。

私は彼女の部屋の前でコンビニ袋を持って立っている。

「はぁ......ふぅ」

息を切らしながらも、私は安堵してため息をついた。

その声で気付いたのか扉が開く。

「おかえり、留目さん」

少しよろよろした様子で彼女は私を出迎えた。

「ヨアケノカネちゃん......大丈夫?」

心配してそう声を掛けると、彼女は返す。

「大丈夫です、ウマ娘ですから。もう歩けるまでは良くなりましたよ」

にこりとする彼女を前に......私は呟く。

「次はもっと早く帰ってこないとね。あなたがケガしたら大変だもの」

彼女を支えながら部屋へ入った。

そして部屋に置いてあったカセットコンロをテーブルの上に置き、簡単な料理をする。

こう見えても時間がある時には案外料理をしていたものだ。その腕だけには、自信があった。

見慣れない部屋での料理でも、不思議とほっこりとした空気を感じている。

「ヨアケノカネちゃん、お腹大丈夫? 待てそう?」

よだれを垂らしてこっちを見ている彼女にそう言うと、彼女は傍にあったティッシュを取ってよだれを拭いた。

「いえ......得意ですから」

そして遂に料理は完成した。その......何か野菜炒めに豚肉を入れて卵を流し込んだやつ!

ほかほかのレンチンごはんと一緒に、彼女の前にそれを置く。

「わぁ、すごいおいしそうです! いただきます!」

目を輝かせて、彼女は割りばしを割った。

そしてキレイに一つを切り取って、口に運ぶ。そしてその度笑顔になり、頬に手を当てて耳をぴょこぴょこさせる。

私はただ、そんな彼女をにっこりとして眺めていた。

やがて食べ終わり、ごちそうさまと共に彼女は丁寧に手を合わせる。すると、ふとしてこう言った。

「そうだ、ラジオでも聞きますか?持ってるんですよ」

「オシャレねぇ~、是非そうしましょう」

彼女は枕元にあったラジオを机の上に置いて、ボタンをぽちぽちと押す。

ざあざあと鳴るノイズの向こう側から、次第に音声が聞こえ始めた。

『本日もやってまいりました、悩むウマ娘達のお便りコーナーです。まずはトライトゥウィンさんから。【GIIまで勝ち進むことができましたが、なかなか伸び悩んでいます。トレーナーさんはスピードを重視したトレーニングをしたいと言っているのですが、私はスタミナを上げてさらに長い距離にも手を出していきたいとも思っています。どちらも良いとは思っているのですが、どうしたらいいでしょう?】』

私は横を見て、彼女に聞いた。

「今のあなたなら、どっちが良いと思う?」

すると......彼女は言う。

「トレーナーさんにきちんとお話しして、意見を聞いてみる......かな」

「それもいいわね。大事な事だもの」

そして二人は再びラジオに耳を向ける。

『ーーですね~、結局はそうなると思います。続いて、ペンネーム【松ぼっくり】さんから』

「かわいいペンネームだね~」

『【最近、友達との関係に疲れています。私の事を慕ってくれている人が沢山いるのは良い事なのですが、近頃友達の愚痴や悪口、陰口をよく聞くようになったんです』

その便りに、私は深く共感した。

「あるわね~。友達からそういう事を聞くのって、信頼されているのはいいけど何か複雑」

『【現在分かっている友達が476人いるのですが、その中の466人が陰口を言い、累計57800回程その相談を請け負いました。もう正直、疲れています。どうしたらいいでしょうか?】』

すると、何かに気付いたようにヨアケノカネが突然声を上げる。

「ああっ! これ多分デトネータさんです!」

私は驚き目を丸くしながらも彼女に聞く。

「な、なんでそう思ったの?」

私の目を見ながら、真剣に語る。

「これだけ友達を持っていて、しかもその数をきっちり把握しているのはデトネータさん位しか居ません。それにこの前、彼女と遊んだ時に友達の数を聞いたんです。そしたら『500人弱くらいかな~!』って言ってました。丁度この数と合致します」

私は一瞬疑った......だが、少し考えてデトネータの大親友であり、私の担当である彼女を信じる事にした。

「そうね、私もそう思うわ。だったらしっかり聞いておかないと」

『そうですね~、あまりにもお辛いようだったら信頼できる人に相談するのがいいかもしれませんね。それもできないようだったら......どこかお気に入りの場所にお出かけするのもいいんじゃないでしょうか。明日は日曜日の行楽日和ですし、独りで気付かれないように変装していくとかもあると思います』

すると、彼女は鋭い目で言う。

「場所なら心当たりがあります......あのショッピングモールなら、きっと彼女は行くでしょう」

その言葉に深く頷く。

「彼女も会えなくて心配していたわ。悩みも分かった事ですし、誰にも話せないなら私たちが聞いてスッキリさせてあげましょう!」

そして計画を立てて、明日へと駆けだした。




本作品はpixivにも投稿されています。ご了承ください。

体調不良や仕事の激化などが重なり、今回の章はかなり短めとなってしまいました。少しでも読者様方を待たせたくないと思って、このような形での投稿になってしまった事をお詫びすると共に、次章からは5000文字以上での投稿を約束します。
誠に申し訳ありませんでした。

執筆にはAIのべりすとを使用しております。
生成された文章には加筆・修正を加えて投稿しています。
AI/人力の割合は4/6程です。

感想や良点悪点などございましたら、ぜひコメントお願いします。
参考にさせて頂き、本作品の改善に努めて参ります。

私の小説が、あなたの日常に少しでも彩を加えられたのなら幸いです。
ここまで読んでくれたあなたに幸のあらんことを。

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