盲目少女、ゴーストタイプに何故か異様に好かれる。
尚、本人は自覚なしの模様。

ポケモンを愛でたりポケモンに愛される女の子っていいよね…






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どこ地方の話とか考えちゃだめです。
練習で作ってみたやつの供養です。細かいことは何も考えずにつくったので突っ込みどころ満載です。頭空っぽにして読んでください。


お化けに好かれる盲目少女

 

私は生まれつき目が見えない。そう、所謂盲目というやつだ。最初こそ生活を行うのに苦労したが両親のサポートや慣れもあり、9歳の頃には一人で生活出来るくらいにまで成長した。

 

 

さて、そんな私が今どこにいるのかと言うと平たく言えば森林である。途中に看板等もあったのだろうが盲目の私には読み取れなかった。目が見えないクセにとても不用心だなー、と進みながら思った。

言ってしまえば軽く迷子なのである。そもそも特に目的地も決めずに家を出たので計画性のなさが露呈してしまう。

 

 

森林ということでやっぱり舗装されていない道もあるわけで、そんな道を杖をつきながら歩いていると当然バランスを崩してつまずいてしまうわけで……

 

 

「わっ!?」

 

 

身体が浮遊感に襲われ、足が地面から離れる。盛大にこけてしまう、そう思った時突然身体は何かに支えられる。

 

 

「あ、ありがと…ゴースト。助かったよ」

 

 

「ゴッゴース!」

 

 

ゴーストの浮遊している掌に身体が支えられ、こけて地面と衝突することはなかった。お礼としてゴーストの頭を撫でてやるとうれしそうな鳴き声が聞こえた。表情が分からないので実際喜んでいるかは分からないがゴーストとは付き合いが長いので声だけで結構わかる。

 

 

「でもまたモンスターボールから勝手に出てきたの?勝手に出てきたらダメっていつも言ってるでしょ」

 

 

「ゴース……」

 

 

これはゴーストの悪い癖(?)だ。いつも注意しているのだがいつまでたっても直してくれない。近くで他のポケモンの気配がした時にゴーストは勝手に出てきて一人で撃退してしまう。私はもっとトレーナーらしくバトルがしてみたいのだが。

 

 

「!ゴース!」

 

 

「わっ?なになに!?どうしたの?こっち?こっちに何かあるの?」

 

 

突然ゴーストが手で私の肩を押す。どこかに誘導しているようだけど今までこんなことはなかったので驚いた。

 

 

「わっ、わかったから押さないでってば!あっ、こら!ゴースト!」

 

 

相変わらずゴーストは私の言うことを聞いてくれない。しまいには両腕を掴まれて無理矢理連れていかれてしまった。

 

 

「あっ、ちょっ…!あ~~~~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は、はっ…!止まった…?何ここ?ここに来たかったの?」

 

 

「ゴースゴース!」

 

 

「あっまた勝手に!」

 

 

ゴーストが止まったと思うとゴーストはまた勝手にふよふよとどこかへ行ってしまった。少し焦っているようにも見えたが一体なにをしにいったのだろう。

 

 

「それにしてもここは…?」

 

 

周りを確認するために杖で地面を軽く叩く。杖から出た音が反響し、私の耳に情報を伝える。

 

 

「建物……?こんなところに…?」

 

 

目の前にあったのは森林には似つかわしくない洋館のような大きな建物だった。

 

 

「なんだろこの建物?誰かいるのかな……?」

 

 

疑問に思いながらもゴーストを追いかけるため洋館の中へ入ることを決意する。ゴーストはふよふよと漂いながら上空へと浮いていったがもしや窓らしきところから入っていったのではないだろうか。

 

人様の家に勝手に入り込むポケモンを所有しているトレーナー………犯罪では?

 

 

「はやく連れ戻さないとー!?」

 

 

ゴーストを連れ戻すためノックしてドアからその洋館入ろうとするが、

 

 

「あれ?ドアがない?開けっ放し??」

 

 

「す、すみませーん!私のゴーストがこの家に入り込んでしまったみたいでー!」

 

 

声を出して居住者に呼び掛けて見るが返事がない。ただの屍のようだ。

いやそんなことを言っている状況ではない。まさかゴーストが何かした……?

 

 

「ゴ、ゴースト~!」

 

 

何をしているんだあのポケモンは!と思わず口悪く言ってしまいそうだったがここは押さえる。

 

 

「は、はやく連れ戻さないと…!!」

 

 

建物に慌てて入ると、ぞあっと何かが背中を通った気がした。そして感じる違和感。

 

 

「ひっ、な、何!?ん?あれ…?ドアがある?」

 

 

後ろを向いて手を伸ばしてみると確かにそこにはドアがあった。しかも閉まっている。

 

 

「あれ…?開かない………?」

 

 

いくらドアノブを回して見ても全く開かず、手応えを感じない。仕方ないのでとりあえずここに住んでいる人を探そう。

 

 

「だっ…誰かいませんかー…」

 

 

周り静まり帰ったままだった。その静寂がさらに恐怖を倍増させる。

 

 

「ゴ、ゴースト……?いないの…?」

 

 

ゴーストはいつもは周りでずっとついているのに今はその影すらない。

 

 

「うぅ…そんなぁ……」

 

 

仕方ないので一人で進もうとするが、なんか怖い。目が見えていないので人間が感じる暗闇へと恐怖というものはないのになぜか恐怖感が背中にずっとついてくる。

 

 

「今度こそ許さないからねゴースト…!」

 

 

カサッ

 

 

「じゃっぴぃ!!?」

 

 

自分の前方から聞こえた何かが移動している音。その音は微かでとても小さな音で目が見えていない自分だからこそ聞こえる音。いつもなら周りの状況を把握する材料だが今の状況から考えるとただ恐怖を倍増させただけである。

 

 

カサッカサッ…

 

 

地面を這うように移動している音なので常に浮遊しているゴーストではない。前方にいる何かは私に向かってゆっくりと進んでくる。

杖を叩いて音を反響させるとその何かの輪郭が伝わってくる。

ピカチュウのような耳が二つあり、何か布のようなものを被っていてちょうどピカチュウくらいのサイズの生物だった。

 

 

つまり!ここから導き出される結論は……

 

 

 

 

 

布を被ったピカチュウ!

 

 

 

 

 

「なんだ~…ピカチュウか……なら安心……」

 

 

ホッと胸を撫で下ろした瞬間、自分の腰に何かが巻き付けられる。

 

 

「へっ……?わっ!?」

 

 

巻き付けられたことを認識した時には体はぐいっと前に引っ張られ、バランスを崩して四つん這いになってしまった。

 

 

「いったぁ……あっ!ちょっと勝手に…!」

 

 

自分を転倒させた生物は背中に背負っているリュックサックを触手(?)のようなもので勝手に漁って中身を外に出していく。

起き上がろうとするとリュックサックから球体がひとつ出てきた。

リュックサックを漁る生物はそれに気付くと触手でそれを掴みとる。

 

 

「あっ、ちょっと!返して!」

 

 

球体の正体はモンスターボール。家を出るとき両親から貰ったモンスターボールであった。

まあ、ゴーストが片っ端から周りのポケモンを追い払ってしまうため今まで使う機会がなかったけど。

 

 

「この…返して!」

 

 

やられたい放題だったのを一矢報いるためそのポケモン(?)が持つモンスターボールを奪い取ろうとするが直前にモンスターボールがポイっと真上に投げられる音し、空振りに終わる。

 

 

「えっ」

 

 

真上に投げられたボールは再びそのポケモンに頭に命中し、バシュゥゥとモンスターボールが開く音がしたと思うとポケモンはモンスターボールに入っていってしまったのか途端に音が消え、姿を消した。

 

 

「へっ?ど、どういうこと…?」

 

 

どういう状況か全くもって分からない。整理するとあのポケモンは自分からモンスターボールの中に入っていったということになるけど……。

やっぱり分からない。ポケモンが自分からモンスターボールに入るなんてそんなことあるのだろうか……。

 

 

カチッ!

 

 

「ひゃあっ!」

 

 

この音はポケモンをゲットした時になる音だけどまさかホントに?

転倒した時に手から離れてしまった杖をもう一度手に取りでそのモンスターボールをつついてみると……

 

 

ポンッ

 

 

「へぁっ!?」

 

 

モンスターボールが開いて中から先ほどのポケモンが出現した。そして鳴き声を発しながら飛び付いてきた。

 

 

「キュキュッ!」

 

 

「わっ、なになに!?」

 

 

そのポケモンはこちらに飛び付くと甘えるように身体を擦り付けたり、腕のような触手のような器官を私の身体に巻き付けたりしてくる。

このポケモンとは初めて会ったはずなのに何故かとても懐かれているようだ。

少しだけ不気味に思ったが甘えてくる様子が愛おしく思えてきて、私も頭を撫でて応える。

 

 

「あっそうだ。図鑑図鑑…」

 

 

リュックサックからポケモン図鑑を出すとポケモンをスキャンする。すると音声でそのポケモンの説明がされる。

 

 

『ミミッキュ。ばけのかわポケモン。

常に布をかぶって生活している。布の中のミミッキュの正体を見たものは、謎の病に苦しむと信じられており、絶対に見てはならないと言われている。大人しい寂しがり屋だけどボロ切れの中身を見ようとすると激しく嫌がり抵抗する。』

 

 

「へぇー…ミミッキュって言うんだ…!それにしてもぼろ切れの中身を見てはいけない、か」

 

 

「だとしたらあなたはラッキーだね!だって私は目が見えないからさ!」

 

 

「キュキュッ!」

 

 

「なんか色々あったけど…とにかくこれからよろしくねミミッキュ!」

 

 

そう言うとミミッキュは嬉しそうに声をあげる。身体に飛び付いてきたとき少し気になったのでミミッキュを抱っこしてみるとあまり力を入れなくても持ち上がった。

ミミッキュを抱き抱えたまま立ち上がるとまだ重症なことが何も解決していないことに気付く。

 

 

「あっ!ゴーストのこと完全に忘れてた!」

 

 

そうだそうだ、私はそのためにここに入ってきたんだった。ゴーストは上に行ってたから二階とか三階があるんだろうけどどこにあるんだろう。音を反響させれば建物の構造は分かるが慣れない場所はどうしても移動に時間がかかってしまう。

 

 

「日が暮れる前にポケモンセンターに行けるかなぁ…」

 

 

少し呟くと建物の奥から聞き覚えのあるポケモンの音が聞こえてきた。

 

 

「ゴース!ゴース!」

 

 

「あっ!ゴースト!今までどこで何してきたの!?探してたんだよ!?」

 

 

ゴーストの音が聞こえ、さらにその声が聞こえるとゴーストが目の前にいることがわかった。

今日こそはガツンと言ってやろうかと思ったがゴーストの声を聞くとあまり穏やかな感じではないらしい。

 

 

「ゴース!ゴース!」

 

 

「なに…?そんなに何かがヤバいの?わっ、ちょっと!また押さないでってば!急ぐから!自分のペースで行かせてよぉ!」

 

 

「ゴース!」

 

 

「キュッキュッ!」

 

 

 

 

ゴーストに引き摺られるようにして案内された場所はこの洋館の二階の一角の部屋だった。そこから聞こえたのはゴーストやミミッキュとは違う別のポケモンの音。

だがしかし、その音はあまり強くなく、むしろ消えかかっている。

 

 

『ムウマ。よなきポケモン。

真夜中、人を驚かせては怖がる心を集めて自分のエネルギーにしている』

 

 

「ムウマ…!なんでこんなに弱ってるの…?ゴーストが何かしたの?」

 

 

「ゴッ!?ゴース!ゴース!」

 

 

「違うの?じゃあなんでだろう…?」

 

 

野生ポケモンにとにかく喧嘩を吹っ掛けるゴーストが何かしたのではないかと疑ってみたがゴーストの反応を聞く限り違うようだ。

 

 

「じゃあなんでだろう?もしかしてお腹すいてる?今オボンの実しか持ってないけど……食べる?」

 

 

「ムッ!ムウ!」

 

 

ぐったりしているムウマにオボンの実を差し出してみると目を輝かせてオボンの実に飛び付いて口に含んだ。モグモグと美味しそうに食べている音を聞く限り喜んでくれたようだ。

 

 

「ふふっ、美味しい?」

 

 

「ムウ!」

 

 

「でもなんでこんなところで弱ってたんだろ…?というかそもそもここはどういう建物なんだろ。誰かいる様子もなかったし…ムウマは弱ってたし…ドアは勝手に閉まったし……」

 

 

「ムウ!」

 

 

「わっ、ふふっ!ちょっとムウマ、くすぐったいよ!」

 

 

ムウマは私の頬に自分の頬をすりすりとしてくる。ミミッキュも同じようなこともしてたから何か意味があるのかな。

 

 

「ゴ、ゴース!?」

 

 

「ん?どうしたのゴースト。そんな慌てて」

 

 

「ゴッ…!グググ…!!」

 

 

ゴーストが何故か聞いたこともない声を発した。そんなことが目の前で起こっている合間にもムウマはより一層甘えてくる。

 

 

「あっそうだ!モンスターボール…!」

 

 

「ムウ!」

 

 

リュックサックからモンスターボールを取り出すとムウマもそれに呼応して声をあげる。

これは同意してくれたってことでいいのかな?

そう思ってボールをムウマの前に出すとムウマは自分からモンスターボールに当たって中へと入る。するとすぐにモンスターボールはカチッと音が鳴った。

そしてモンスターボールの中心のボタンを押すとムウマがモンスターボールの中から出現した。

 

 

「ムウ!」

 

 

「うん!これからよろしく!ムウマ!」

 

 

 

 

 

こうして洋館で起きた問題は全て解決した。私はゴースト、ミミッキュ、ムウマと一緒に洋館から出る。洋館のドアは既に開いており、簡単に出ることができた。

 

 

「今思えばゴーストはムウマを助けるために私をここに連れてきたの?」

 

 

「ゴースゴース!」

 

 

「やっぱりそうなの?流石、やっぱりやさしいねゴーストは」

 

 

「ゴッゴース!」

 

 

ゴーストの頭を軽く撫でてやるとゴーストは嬉しそうに喜んだ。

 

 

「キュッ…!キュ……!」

 

 

「わっ!もうミミッキュったらいきなり巻き付くのやめてよ~」

 

 

それを見ていたであろうミミッキュは突然私の腰に黒い爪を巻き付けた。ミミッキュなりの愛情表現だと嬉しいけど突然やってくるのはびっくりするからやめてほしい。

 

 

「ム~!ムッ!」

 

 

「ふふっ、ムウマもくすぐったいよ~」

 

 

ムウマも私の首元に顔を埋めてグリグリと擦り付けてくる。ムウマの顔は掌に収まるくらい小さいので私もムウマの顔や頭を撫でてあげる。

 

 

私は目が見えないけど人やポケモンには感情によって聞こえる音が違う。このときの皆の音は全員が嬉しそうな音でこっちも嬉しくなってくる。

 

 

ゴーストに加えてミミッキュとムウマが仲間に加わって明日からの日常がさらに楽しく、彩りがついてゆく。

たとえ目が見えずともポケモンたちは変わらず接してくれる。これほど嬉しいことはこの世界において他にないだろう。

 




·ゴースト
主人公ちゃんが子供の頃にどこからともなく現れてすんなり捕獲される。主人公ちゃんが危険だと判断するとモンスターボールから主人公ちゃんを守るため勝手に出てくる。
急に現れて懐いてるミミッキュやムウマを見てちょっと嫉妬している。世話焼きな性格。


·ミミッキュ
半分一目惚れみたいな出会い方で主人公ちゃんからモンスターボールを強奪し、自分から捕まえられる。シャドークローとかに使う伸縮自在の黒い爪の部分を主人公ちゃんの腰とかによく巻き付けてくる。多分愛情表現。寂しがり屋で独占欲強め。因みに勝手にモンスターボールから出てくる。


·ムウマ
空腹で動けないところを主人公ちゃんに救われ、自分からゲットされる。主人公ちゃんのほっぺによく自分の頬をすりすりしてくる。甘えん坊でよく甘えてくる。因みにモンスターボールから勝手に出てくる。


·主人公ちゃん
主人公。目が見えない盲目であるが、代わりに聴覚が発達し、ポケモンや人間ごとに聞こえる音を判別出来る。杖で地面を叩けば周りの様子が分かる。
ゴーストタイプのポケモンに異常に好かれる体質を持っている。本人には自覚がないので「ポケモンはみんなこんな感じなのかな」という思い込みをしている。
因みに両親に旅に出ると伝えたところ死ぬ程反対された。実際、どこかも分からず歩いているので結構やばい。


·森の洋館
ポケモンによくある謎の建物。めっちゃ好き。
あとで主人公ちゃんが別の人にその建物について聞いてみたがそんな「そんな建物あったけ?」と意味深な反応された。

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