狼っぽいのになった…タスケテ   作:富竹14号

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 別の国を出したいし行かせたかったから大分雑な方法で行った、反省も後悔もしている…だが私は謝らない(キリッ)


オレハクニヲデルゾホタルゥゥゥゥゥゥ!!!!

 

〇月✘日 雨

 

 アカン、『素材置いてけ』がこっちの方にまで来てる。

 

 ミナに引っつかれながら外を出歩いていたら、見覚えのある金色と白色が見えた、俺には分かる…だって多分、俺がこっちに来てから一番最初に出会ったトラウマだから。

 

 どうしよ、流石に今の場所が見つかるとは思えないしこの前みたいなことにはならない自信はあるけど、けどあいつだもんなぁ、特有の嗅覚とかで追ってくるかもとか考えちゃうんだよなぁ〜。

 

 さてさて、どうしたものか。

 

追伸

 

 とりあえず、引っ越す場合はミナを連れて行くことにする、どうせ離れてくれないだろうし今離れたらまた寂しい思いをするのが目に見えてるし、主に俺が。

 

 

 

〇月◎日 晴れ

 

 ミナがまた水の塊を俺に持たせようとしてくる、今度は押し付けてくるんじゃなくて眼の前に差し出す形で。

 

 また前みたいに受け取ってみると、今度は俺の手の中で塊が弾けた、これどういう仕組み?

 

 ミナはミナで今度は落ち込むことなく抱きしめてくるし、あの水の塊本当になんなの?

 

 

追伸

 

 毎回ただ抱きしめられるのもアレだから、抱きしめられた時に抱きしめ返してみた…そしたらなんか………無茶苦茶雷元素放出してぶるぶる震えて何処かに飛んでいった。

 

 何あれ?

 

 

 

◎月◎日 曇

 

 今日は少し危ないことをしてみた、主に俺の命が。

 

 あの妖怪に脅かされ続けるのも正直もう嫌だったから、アイツ等の会話を盗み聞きすることにした。

 

 最近アイツ等こっち側によく来てるしあの二人目立つしで探すのには手間取らなかった。

 

 後は簡単だ、俺のスペック的に多少離れていても鮮明に声を聞き取ることが出来るから適当な位置から会話を盗み聞きするだけ。

 

 まぁ、そうして話を盗み聞きしてみると、どうにも俺を探して調査する様に冒険者協会? って所から依頼が来ているらしい……なんかそういう所から依頼が来るのってますますハンターっぽいんだけど。

 

 んでだ、その後はりーゆぇ? やらモンドやら稲妻やら何か良く分からない単語が出てきた、何の名称だ?

 

 鶏肉のハニーソテー? だとか食い物の名称を白いのが幸せそうに言っていてそれを『素材置いてけ』が呆れたように見ている………………………………………ふざけんな美味そうな名前出してんじゃねぇよ食いたくなるだろうがぁ!

 

 

追伸

 

 因みに、あの二人の名前は金髪が『蛍』で白いのが『パイモン』というらしい、覚えたぞその名前。

 

 

 

〇月☆日 晴れ

 

 今日も引き続き、妖怪『素材置いてけ』改め蛍&パイモンの会話を盗み聞きしようと思う。

 

 あの二人は昨日、俺の住処から大分離れた所で野宿をしていた、それはもう美味そうな飯を作って食いながら。

 

 んで、一度住処に帰ってからあの二人が起きる前にその野宿現場に戻ってきた。

 

 後は昨日と同じ、他愛の無い会話をしている二人の会話を俺が盗み聞きする、ただそれだけ。

 

 今の所は俺に関することは何も言っていない、ヒルチャールがどうだったとかここみ? と呼ばれる人物に会うのが楽しみだ〜とかそんな雑談だけ。

 

 …ところでだ、そのここみという名前にとてつもなく嫌な予感がする…そして俺は基本的にその嫌な予感から逃げ切れたことが一度も無い。

 

 ……どうしよう…凄く逃げたい………けど逃げたら逃げたで状況がもっと悪くなる様な予感がしたから盗み聞きを続けることにした。

 

 そうして隠れて追いかけて暫くすると、あの二人が例の珊瑚の宮殿に入っていくのが見えた。

 

 より正確に言うと、宮殿の中にある建物の外でお偉いさんらしき女の子と会話している、あの人魚姫を和風にしたらこうなるじゃないかって子がここみらしい。

 

 そうして響いてくる例のヤベーやつの声。

 

 物腰は静かで理知的だがそんなの国防仮面とかも同じだった、親友兼恋人(仮)の女の子と林間学校で別の組になった際に憎んでいたはずの敵にこれで会える! ありがとう!! と瞳のハイライトを消して言い放つレベルのヤベーやつだけど普段は物腰静かな大和撫子の体現とか言われてたヤベーやつだったのだ。

 

 それがあの妖怪と話してる、ええい珊瑚の中に入らないようにしてるせいで上手く聞こえない!

 

 あれだ、なんか何処かを指差してるのは見える……………………あれ? あっちの方向俺の住処がある場所なのでは?

 

 ちょっと待って? これリスク度外視で近づかないとヤバイやつなのでは?

 

 そう思って声が聞こえる範囲にまで近づいて、そこから聞こえてきたのは――

 

 

――以前、貴女がえんかのみやを開く際に訪れたあの洞窟に例の白い獣域ハウンドが――

 

 

 その声が聞こえてから、俺はすぐに動いた。

 

 具体的に言うと、適当な洞窟に行って扉を開いて置いてた物全部を回収した、ミナは背中に引っ付いてる。

 

 んで分解出来るだけ分解してリュックに詰め込んで、燃える花と凍る花はそこらへんにぺいっと放り捨ててすぐさま珊瑚の逆方向へ向けてダッシュ!!

 

 いやねぇじゃん、まさかあの場所把握されてるなんて思わないじゃん、あんな分かりづらい場所さも当然の様に認識されてるなんて思わないじゃん。

 

 あぁもう! また住処探しだよこんちくしょう!!

 

 

追伸

 

 次は何処を住処にしようかな〜とか考えてると、ミナに水の触手でちょいちょい突かれて、視線を向けると海の方に触手を向けてた。

 

 流石に海では過ごせないと思ったけど、何かそういう意図では無さそう…どういう意味だろ?

 

 

 

 

〇月♡日 晴れ

 

 昨日ミナがやってたことの意味が分かった、あれ多分海を越えようって意味だ。

 

 なんで分かったかって? 偶然出会ったアーシアにミナが指してたのと同じ方角を指差したら海に行きたいのか? って聞かれて首を横に振ったらりーゆぇに行きたいのか? って言われたからだよ。

 

 りーゆぇの部分で首を傾げたら、こっちの方角に進むとりーゆぇっていう国があることを教えてもらった、となるとモンドも稲妻も国の名前か。

 

 

 アーシア曰く、りーゆぇは『岩神』モラクスこと『岩王帝君』っていう神様が収めていた国らしい、因みにもう死去しているそうだ。

 

 凄く今更だけど、ファンタジー世界なだけあって神様とか居るんだなここ、ビックリだ。

 

 因みに、遠く離れた大陸にあるから、船を使うか『ワープポイント』ってやつを使わないとりーゆぇには行けないらしいんだけど…俺とミナはそもそも浮いてるから関係無いんだよね。

 

 まぁ、そういうわけだからそのりーゆぇって所に明日から行ってみようと思う、ここに居たら何時あの可愛い顔した……した………………………蛍に見つかるか分かったものじゃない。

 

 

 とりあえず、食い物探してたリュックに詰め込みますかね、海の上じゃ何を取れるか分からないし。

 

 あぁそれと、アーシアにお礼も込めてお辞儀すると、『恩返しになったかな?』ってウィンクしながら聞かれたから肯定の意味も込めて深く頷いておいた。

 

 そうかと一言言って、旅の無事を祈ると付け加えてアーシアは歩き去っていった。

 

 その後ろ姿は、何処か誇らしげだった気がする。

 

 

追伸

 

 アーシアが行った後、ミナが水の触手でペチペチと叩いてきた、その後は雷と水元素の触手で俺の背中にへばり付いて動かなくなった…と思ったらまたペチペチと叩いてきた。

 

 なんか不機嫌っぽいし、アーシアのことが気に入らなかったかな? なんで?

 

 

 

〇月♧日 晴れ

 

 りーゆぇに行く前に日記を書いておこうと思う、流石に海の上では書けないし休めないだろうからな。

 

 とりあえず、昨日は集められるだけの肉と野菜を集めて海乱鬼と『ファデュイ』の連中からぶんどった塩で+αで燻製を作った、これで腐ることはない。

 

 それと、ミナがまた変なことになってた、具体的に言うと色とか形とかは別に変わってないけどチロチロと燃えてる箇所がある。

 

 昨日、寝る前に何処かに飛んで行った後に帰ってきてからチロチロと炎っぽいのが見え隠れしていたけど、今日になってその見え隠れしてたのが普通に見えるくらいになってる…本当に何をしに行ってたのお前?

 

 ……まぁ、何でも良いか別に……どうにも、危なそうな類のものじゃなさそうだし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さてと…そろそろ行きますかね。

 

 

 次に日記を書くのは何時になることやら………うん、向こうに着いてからのお楽しみってやつかな?

 

 

 

 

 





主人公

 二箇所くらい住処見つけられた為、璃月に行こうと決意する…なお、別にそんなことしなくても蛍ちゃんに会って色々説明されればそんなことしなくても済むけど、それが分かるのは多分大分後の話。


ミナ

 主人公をペチペチした、この後半ば八つ当たり気味に燃えてる同族をベチンした。


アーシア

 主人公と別れた後に璃月行きの準備を始めた。



 主人公が璃月に行くことを知らないので、三日か五日間の間、ずっと主人公を探してた。


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