○月U日 天候不明
六日目、今日も今日とて出口を探してドンブラコ、さぁさぁ張り切って行こう。
んでそうやって張り切って行こうってなって直ぐに変な蛇に遭遇した。
いや、蛇って呼んでいいのかあれ? どっちかと言うとロボットというかドリルというか、モグラ…にしては手足無いもんなぁ。
なんというか、俺達が通ろうとしていた道の目の前を馬鹿みたいな音響かせながら通過していっただけだから、もしかしたら遭遇とも言えないかもしれない。
というかアレ何? 灯火さんも唖然としてたから多分知らないよねアレ…えっ、何あれ?
追伸
結構出口に近づいてきた……と思いたいけど……なんでかな、凄く逆走してる気がしてならない。
なんか光ってたから出口かなと思って近づいてみたらなんか青い結晶みたいなのがあるし、結晶見てるとなんか嫌な予感もするし、
これまともに出れるのかな?
○月V日 天候不明
七日目、今日は逆走日。
後から考えてみたけど、どう考えてもあそこが出口なわけが無いから、一番最初の住処から逆走してみることにした。
んで、逆走してたら色んな荷物背負った女の人が居た、何やら地図を書いていたから捕まえて地図を見せてもらうついでに出口が何処なのかを聞き出した…主に灯火さんが。
より正確に言うなら、灯火さんに俺の言葉を翻訳してもらった、仕方ないじゃん俺言葉話せないんだから。
まぁ、とりあえず俺の言葉を灯火さんに翻訳してもらって、それを女の人に伝えて話してたんだけど……俺こいつ嫌いだ。
なんというか嫌いだ、とにかく嫌いだ、何が嫌いって命を懸けることに若干酔ってるっぽいところが嫌いだ。
ゴホゴホ言ってるし、顔色も悪いしで端的にはよ帰って休めと言ったら神の目がどうたらとか冒険者がどうたらと話にならん。
命を懸けるのも狂気の沙汰を繰り返すのも本人の自由だけど、なんかこいつのソレは俺の思うそれとは違う気がする。
狂気は狂気だけど、そんなことを繰り返す自分に酔ってる気がする、俺の思い違いかもしれないけど。
そういうわけで、話していて不快だったので聞き出した後は適当に一言二言言って女の人から離れた、二度と会いたくない。
追伸
灯火さんに何かあったのかと心配されてしまった。
悩み事があるなら相談に乗るぞと言ってくれたけど、これに関しては悩み云々じゃなくて完全にただの人の好みだから気にしなくて良いと伝えた…そしたら寝かしつけられた、なんでや。
○月W日 天候不明
八日目、アユレディ〜ゴ〜。
とてとてと進んでいると、色んな人が集まってるのが見えた、どうやら拠点らしい。
何かをメモしてる人とか地図と睨みっこしてる人、それとどう考えても爆弾にしか見えないブツを弄くり回している人の姿が目に映った。
試しに盗み聞きしてみると、『シセン』という名前の仲間を探しているらしい……もしかしてあいつか?
単独行動やら何やら聞こえるし、容体がどうのとかも聞こえてくるしでだんだん苛ついてきた…話してる時にもしかしてとは思ってたけど、やっぱり独断行動かあいつ。
………助けるべきかなぁ、あいつはともかくあの人達は良い人っぽいし、俺昨日辺りに見つけちゃったっぽいし、盗み聞きとは言え聞いてしまったからには……ねぇ?
そういうわけだから、昨日会った場所に戻って付近を探してみると案の定というべきかなんというべきか、紫色の泥の近くで希望の花を咲かしてた。
一応確かめてみると普通に生きてたので、とりあえずさっき見つけた冒険者の拠点のすぐ近くに放り投げておいた。
投げた後にうめき声が聞こえた気がしたけど知らない、命があるだけ良しとしなさいな。
追伸
何か最近、上の方で凄い轟音がする、しかもそれが段々と近づいてきてる気がする、なんだろ?
灯火さんも警戒してたし、何も起こらなきゃ良いけど。
○月X日 天候不明
さぁて皆集まってぇ! 出口探しが始まるよぉー!!
というわけで行ってみましょう出口探し、昨日クソボケからカツアゲした地図と所々で何かしてる冒険者と工事現場のおっちゃんみたいな人達を目印にし、グングンと進んでいく。
この前と違って逆走してる感じはしないし、なんとなく外に近づいてるって感じがするし、後もう少しで外に出れそうだぜ!
外に出たら何しようか? ………まぁとりあえずミナと小龍の二人に土下座せねばなるまい…何日くらい空けたのかは忘れたけど、絶対に長期間だったはずだ。
それと灯火さんのことも紹介したい、命の恩人みたいなものだし思い切り自慢したい。
因みに灯火さんに外に出たら何をするか聞いてみたらそもそも外に出る気は無いらしい。
曰くまだ何も終わってない、外に出るのはここで起こるナニかを完全に終わらせてから…だそうだ。
明確な目的がある人を連れて行くわけにもいかないから、だったらそこで一旦お別れだなって話をしたら、またすぐに会えるさと言ってまた頭を撫でられた。
なんていうか…アレだな、やっぱり良い人だよな灯火さんって……兄ちゃんがここに居たら、思い切り自慢したのになぁ…。
……というか音凄いな! 出口に近づいたせいか? さっきからもうずっと地響きみたいな音がずっとな――
追伸
ミナが降ってきた、冗談でも比喩でもなく文字通り降ってきた…上にあったはずの岩盤をぶち抜いて。
いやびっくりしたよね、音がデカくなってしかも近づいてきてると思ったら上からドカーン!! だもんね、誰だってびっくりするのねそりゃ、だって灯火さんもびっくりしてたもん。
いやまぁ、どうやって来たのかは大体予想出来る、というか目の前でドリルみたいなのギュルギュルと回転させられたら嫌でも分かる、しかも色的に岩元素……いや待て、なんか微妙に赤いぞこれ。
○月Y日 晴れ
ミナと小龍に無茶苦茶抱きつかれた、そりゃもうべったりと抱きつかれた、しかも軽く三日間の間ずっと。
住処に帰ってきてからとりあえず小龍とミナには土下座した、土下座するついでに迷子になったことも説明しておいた。
したんだけど、そんなことはどうでもいいと言わんばかりに無言で引っ付かれた、何にも喋らねぇの本当に。
ミナは延々と俺の背中で転がりまくるし、小龍は俺のことを抱き枕にしてくるし、しかも龍形態で。
俺を捕まえるのは良いけど、せめて何か喋ってほしい。
追伸
書き忘れてたから書くけど、灯火さんとはミナが降ってきた地点で別れた。
ミナが抱きついて離れなかったてのもあるけど、地上に続く穴があるならそこを飛んで通ってしまえば俺はそれで帰れるからそこで別れた。
灯火さんは最後につがいを大切にな…と俺に言って走り出していった……つがいってなに?
○月Z日 晴れ
ミナが喋った、水の触手広げてカタコトで『ダッコ』って言ってきた…。
キャァァァァァァァァァァァっ!!? シャベッタァァァァォァァァォッ!!?
主人公
迷子から帰還、その後三日以上ずっと抱き枕にされる。
つがい…もとい番の意味を知らない。
灯火
主人公と別れて直感の赴くままに走り出した、ちょっと寂しいのは秘密である。
ミナ
層岩巨淵の天井ぶち抜いてきた、ついでに喋った。
発声機能を得る際に喋る魚をぶち殺した。