狼っぽいのになった…タスケテ   作:富竹14号

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 特に意味の無い不穏な言葉の羅列が作者を襲う。


トリイ!!

 

 

○月ピーマン日 雨

 

 夢を見た、多分昔の夢だ。

 

 どんな夢だったのかは覚えていない、夢ってそういうものだろうと思うけど、珍しいなって思った。

 

 ただ、真っ赤だったのは覚えてる。

 

 地面が真っ赤で、壁も真っ赤で、俺の目に映る全てが真っ赤だったのは、なんとなく覚えてる、それだけは覚えてる。

 

 その光景を思い出すと、不思議と泣きたくなった。

 

 あの夢を思い出そうとすると、何故だがあの赤い狼が頭の中に浮かんでくる。

 

 暫く…赤色は見たくないかもしれない。

 

 

追伸

 

 ナーちゃんにひたすら抱きしめられた、ナーちゃんは涙を流しながら何も思い出さなくていいと言っていた。

 

 思い出さなくていいって、どれのことだろう?

 

 

 

 

○月パプリカ日 晴れ

 

 

 なんか調子が悪い気がする、外に出ようと思えない…こんなに晴れてるのになぁ。

 

 ミナにもキノコン達にも心配されちゃったし、ちょっと今日は大人しくしておこうと思う。

 

 

 

追伸

 

 爪が疼く、何かを裂きたいって震えてる。

 

 明確な目標がいることは分かってる、けど俺にはそれが何なのかが分からない、俺が何を求めているのかが…全く。

 

 おかしい、俺は一昨日辺りまで普通だったのに…なんでやろ?

 

 

 

 

○月トマト日 晴れ

 

 

 呼ばれている気がする、誰かが、何かが俺は呼んでいる…そんな気がする。

 

 その声は、俺を『対』と呼んでいた…対という言葉がどういう意味合いを持つのかを俺は知らないけど、それがなんとなく俺のことなんだってことは分かった。

 

 なんで俺を呼ぶのか、それは分からないけど…俺はそいつの所に行かなきゃならない、例えその先に何があるのだとしても、絶対にそこに行かなきゃならない…そんな気がした。

 

 いや、もしかしたら行く必要すら無いのかもしれない…きっと、俺が呼べば、奴は俺の所に来る、絶対に。

 

 

 

 

 …呼ぶのは…綺麗な満月の日…分かってる…『約束』だもんな。

 

 覚えてる、ちゃんと。

 

 

 

 

 

追伸

 

 

──赤い狼と一人の少年とも少女とも取れる子供の姿が大きな満月を背景に描かれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

○月蓮根日 晴れ

 

 

 俺! 完・全・復・活!!

 

 いやぁ、ここ数日の間は俺らしくもなく辛気臭くなってたけど、それも今日で終わりだ終わり!

 

 というか昨日と一昨日の記憶が曖昧だったから日記読み返してみたけど…なんか自分でも意味分からないこと書いてたなぁって。

 

 いや、一昨日のはなんとなく分かるけど今日のは何? もしかして世に言うところの中二病というやつなのかこれ? ちょっと痛々しいんだけど?

 

 あぁ、そういえば昨日赤い狼に会った、多分呼べば来るっていうのはアイツのことだな、殆ど覚えてないけど。

 

 強いて言うなら対よ対よって言いながらひたすら頬擦りしてきたくらいだな、アイツのしてきたことって。

 

 なんか前会った時に比べて妙に穏やかな雰囲気になってたし、何か良いことでもあったのかなぁって思ったりする。

 

 

 

 あとは…そうだな、その赤い狼とミナの仲が死ぬほど悪いことくらいだな、お互い本気で潰しに掛かってるように見えたし。

 

 赤い狼が俺に頬擦りしてる時に横合いから唐突にこの前の中から吹き飛ばす矢を射ってきたくらいだからな、何故か知らんけど無茶苦茶アイツのことが嫌いらしい、なんでやろね?

 

 赤い狼の方もなんか赤血操術みたいなので攻撃してたし、これもう分かんねぇな。

 

 

 まぁ、そんなこんなで暫く経つと赤い狼は帰っていった、帰り際にしきりに俺の方を振り向いてたのがちょっと気になったな。

 

 

 

追伸

 

 ナーちゃんに涙目でもう大丈夫? と聞かれた、何のことかは分からなかったけど、考えるよりも先に大丈夫と答えていた。

 

 それを聞いたナーちゃんはそう、良かったわと言って俺を抱きしめた…最近凄く抱きしめられる気がする、けど悪い気はしないので良しとする。

 

 

 

 

 

○月里芋日 晴れ

 

 黒い鳥みたいなのに会った。

 

 今日はこの前見た風元素と氷元素の撃ち合いが起きていた場所に行ってみようと思った、暇だったからな。

 

 準備もしていざ行こうと思ったら、ブオンブオンと大きな風切り音を出した白い何かを纏った巨大な黒い鳥が俺目掛けて突っ込んできた、いやぁ…ビックリしたよね本気で。

 

 一度避けても上空で旋回しては何度も何度も突っ込んでくるし、何だったら氷元素の弾丸撃ってくるしで一度地面に叩き落とすまでが本当に大変だった。

 

 因みにどうやって叩き落したかって言われると…流砂爆流としか言いようがない。

 

 アレだよね、本当はハガレンの錬成岩パンチみたいなとか某初代の百手観音的なアレにするつもりだったのに、何故か流砂になったよね。

 

 というか砂って岩元素に入るのな、ビックリだよ。

 

 まぁ、そんなこんなで地面に叩き落したわけだけど…まぁ、ここからも本当に大変だった。

 

 だってこの鳥、地上戦でも無茶苦茶強かったんたもの。

 

 絶対に地上戦やり辛いだろう足の爪で足技みたいなこと平然としてくるし、かと思ったら氷元素纏わせて剣っぽくなった翼を振り回してくるし、何だったら氷元素で周囲一帯凍らせて生命活動停止させようとしてくるし…他にも色々あったけど、とにかく強かったよね、こっちも奥の手を使わされたし。

 

 因みに、前々から奥の手を奥の手って書いといて一切説明が無いってのもアレだから説明しとくと、俺の奥の手は一種の『リミッター解除』だ。

 

 100%より更に上、120とか500%とかの力を引き出す、そういった類のリミッター解除だ。

 

 俺の場合は元素の出力のリミッターを外すもので、これをすると元素関係に於ける全ての能力が向上するし純粋に出来ることが増える。

 

 其々雷元素や岩元素、草元素ごとにリミッターが設けられていて、時と場合によりけりで必要な元素のリミッターを解除したりする、本気で行く場合は全解除したりもする。

 

 因みにこのリミッター解除、時間制限とか特に無いしデメリットも特に無い、強いて言うなら疲れる。

 

 リミッター一個解除の時とかは大して疲れないけど、全解放した時とかはマジで疲れる、ついでに言うなら全解放しなきゃいけないような相手と戦うってことだからもっと疲れる。

 

 

 今回の黒い鳥に対しては一つだけ元素のリミッターを解いた、具体的に言うと雷だ。

 

 因みにだが、普段は青色の雷を放つ俺の雷元素だが、リミッターを解除した時限定で何故か紅い雷元素へと変化する、なんでやろね?

 

 まぁ、そんなこんなでバカスカバカスカと戦ってたんだけど、鳥の翼をへし折った辺りで鳥が逃げようとしてたから、逃すまいと追い打ちを掛けようとしたんたけど…なんか地面から首だけの大きな紅い狼が出てきた。

 

 いや、顔だけって言うより龍みたいや身体した狼なのかな? 日本昔話とかそういうので出てくるタイプのやつ。

 

 それが唐突に地面から飛び出してきて辺り一帯無差別に紅色のブレスみたいなの吐き出してた。

 

 無差別というわけで俺も鳥も狙われたわけだけど、まぁ普通に避けたし当たりもしなかった、狙いも雑だったしな。

 

 それでまぁ、やられたらやり返すのが世の礼儀というわけで、反撃してやろうと紅い大狼に突っ込もうとしたら…何故か稲妻に居るはずのグレート海乱鬼が紅い大狼を蹴り飛ばしてた。

 

 なんか狼もグレート海乱鬼も互いにブチギレてる様な感じがした、正直ちょっと怖い。

 

 しかもこの二体を見てる間に鳥には逃げられた、白けたから二体をそのままにして家に帰った。

 

 因みに、今日はミナは居ない、なんでも行きたいところがあるらしく、朝早くから何処かに飛んでいった。

 

 ミナが居たら、多分もうちょい楽だったかな?

 

 

追伸

 

 帰ってきたミナが俺を見てガビーンって感じにショックを受けていた、かわいい。

 

 若干震えた声で何かあったのって聞かれたから、今日の鳥のことを教えた。

 

 そしたら何処かに飛んでいこうとしていたので、ガシッと掴んで抱き寄せてそのまま寝た。

 

 相変らず気持ちいいなぁって思いました、まる。

 

 

 

 

 

 

 





主人公

 日記でちょくちょく不穏な言葉を垂れ流したやつ、特に意味は無い。

 日記では黒い鳥との戦いを軽い感じで書いているが、実際は割りかし死闘で主人公もそれなりに傷だらけである。

 なお、当の本人は別に本気は出していない模様。


黒い鳥

 仕掛けたらボコボコにやり返された鳥、しかも翼を二度と治らんレベルでへし折られた。


赤い狼

 呼びれたから喜んで来た子、ウキウキしながら来た。

 なんか小難しい口調で喋ってるけど、意訳すると寂しいから一緒に居てとしか言ってない。

 因みに、ナーちゃんの言っていた赤い狼とは別個体。


グレート海乱鬼&紅い大狼

 命オイテケヤァァァァァァァァッ!!!!



ミナ

 稲妻に行っていた子、帰り際に空の上の方に居る雷のバチバチしてた鳥をムシャムシャしてきた。

 
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