吸血鬼上司や魔王様から雑用を頼まれたりするメイドさんの話

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初心者なのでだいたい3~4話くらいまでを目標にしてます。更新はおそらく亀です。


プロローグ

吾輩はメイドである、名前はネイル。

ちなみに種族は半魔族である。

 

 

「あなたの後ろでございます」

 

「貴様は冷血のブラッドネイル!!?」

「アレス君危ない!!」

…現在私はピンチである。街中で複数の相手をしなくてはいけなくなったのだ。

 

 

背身術は私の特技だ。ただひたすら後ろに立つだけの魔術兼体術である。ちなみに私戦闘力はないからびっくりさせるかハッタリくらいにしか使えない…。

師匠は「何の役にも立たん一発芸用の技術じゃ。ガハハハハ!」と言っていた。他には手品とかいろいろ教えてもらったが、私本人はクソ雑魚ボディーなので「後ろを取ったら暗殺できるぜー」といったバイオレンスな発想は考えもしない。なのでとりあえず後ろに立ってハッタリをかまして翻弄し、サポートするのが主な役目だ。もしかしてこれって囮っていうんじゃないかな。

 

普段一緒に行動している吸血鬼の上司からは「サル(人間)の攻撃手段では死なない程度の防御は授けてやろう。」というありがたいお言葉と共に、魔法的なパワーがスーパーなメイド服を貰った。副作用として使った次の日くらいに全身筋肉痛みたいな感じになのはどうにかならないだろうか?「ならない」と言われた、おのれ金髪蝙蝠。

上司は最近「『テンセイシャー』とかいう面白いサルを見つけたんだ。」と自慢してくるが正直よくわからない…。最古参幹部だからなのか倫理観と価値観が違うのだろう。

現状の私は吸血鬼の従者としてもれなくセットで恐れられている。曰く『冷血鬼』だそうだ、誰だか知らないがかっこいい名前だ。主な仕事が清掃、料理、城下町とのコンタクト役、幹部の付き添いである私のどこに冷血要素があるのか…。

 

 

 

 

「くっ!!想像以上に手強いがここで倒すしかない!うおおおおおおおおおおおおおおおおお!星よ唄え!」

勇者アレスくんは私に現実逃避も許してくれないらしい。何だお前…、剣持ってうおー!って叫びながら光るな…ビーム剣を出そうとするな、怖いだろう。

ところで勇者君だが前に会った時より取り巻きの女の子が増えているみたいだ。まあ私から見てもイケメンだとは思うけれど、ちょっとあの修羅場には関わりたくないな。

 

 

 

「あら勇者、そんなに叫んでは間に合いませんよ。」

適当な女の後ろに立ってハッタリをかます。これで下手にビームを撃ってはこれまい。それもこれも上司がサルの観劇が見たいとか言ってはぐれたせいだ、あの金髪美形ハンサム野郎絶対許さねえ…ウソです助けて上司様。

 

「なっ!?リーシャ!卑怯者め!」

ポニテが叫ぶ。

「勇者様!私に構わず…!!」

前のシスター風女がいらんことを言う。お前たぶん私より強いぞ何言ってんだ…。

「アレス君、これじゃあ…」

「くそっ!こうなればみんなで…」

勇者と参謀役の女が何やら喋っている。拙い、このメイド服で防御できるのはせいぜい1~2人までだ…。あいつら全員でかかってくるつもりだとしたら私はボロ雑巾になってしまう。

 

フフフどうやら私はここまでのようですね上司様一生恨みます…等とブツブツ呟いていると夕焼けを黒く覆うほどの大量の蝙蝠の群れが目の前に降ってきて人のカタチになる。手には出店の御菓子やウイスキーや色々である。私の事を忘れて遊び惚けていたらしい上司様だ。ニッコニコだ。

「おお、いつもじゃれ付いてくるサルたちじゃないか…元気だったか?」

満面の笑みである。何で悪意のない煽りってこんなに酷くなるんだろうか…。あー、滅茶苦茶怒ってる…。

「やはり来たか『鮮血魔人』!」

こうして人の勇者と魔王の幹部との死闘が始まるのだ…。

 

 

この後、勇者たちとは魔王が倒されるまでとその後も長い付き合いになるがそれは別の話である。

 

 




主人公
冷血鬼ブラッドネイル
テンセイシャーではない。表情が硬い。営業スマイルは上司&魔王様直伝なので碌なものではない。
雑用係、特技は現実逃避。防御 A (副作用あり) 背身術 S 攻撃 赤子以下

アレス君
勇者
現地人のいいやつ、強い。ビームで山を割ったりする。当然モテる。

上司様
鮮血魔人
傲慢で理不尽、天然入ってる。最古参幹部。魔王軍で一番穏やかな男だと自負している。吸血鬼らしいことは大体できる。テンセイシャーは何人か倒した。

魔王様
実は主人公が死ぬと飯作るやつがいなくなるのに気付いている。不安。

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