読者の皆様、明けましておめでとうございます。
何故か2024年を超え、気付けば1月も終わりそうになっていますね。クズ特有の言い訳としては──
スランプと言えば軽々しい言葉になりますが、執筆時間の欠如とプロットの整合性確保が投稿の遅れている主な原因となります。いやマジで遅れてすみません(スライディング土下座)
単純に受験勉強とかがね……そこはどうしてもね……
失踪だけはする気はないので、どうか亀の歩みの本作を今年もよろしくお願いします。
……ボクが表立ってマイクパフォーマンスをするのは、もはや懐かしい情報テロ以来になるか。
軽く息を吐いて、見渡しのよい展望台から地上を見下ろす。そこには組織の置き土産、巨大ロボの破壊痕が色濃く見える。
思い返せば、イナが捕まえた魔法少女とお話していた頃からか。何故だかボクは、無性に苛立っていた。
「お、巨大ロボが動きを止めた。
「そうじゃないと困るのはボクらだよ……今からあのガラクタ君には、大仕事をしてもらうんだから」
あの巨大ロボ──図面から知ってるノアが言う分には、動作確認でもバカみたいな出力の代わりに燃費がそこそこ悪いらしい。
十五分の初動が終わった後、三十分のインターバルを挟んで再出力……今度は数時間動き回るとか。
そんな面倒なもの、ボクらが素直に相手する必要はない。まぁこの池袋みたいに日本中を壊されても困るし、どうにか処分する必要はあるが……
「それで私……あっいや、何でもないです……」
「餅は餅屋、どうせ踊らせるなら相手はデカい方が良いでしょ。まぁ別に、スパイちゃんは後ろで立ってれば良いよ」
スパイちゃん、矛先向けられたくないからって露骨にボクから目ぇ逸らしたな……まぁ良いや。
情報テロから続いて様々な角度で叩かれている魔法少女協会、巨大ロボの処分は奴らを主体に任せよう。
だって、アレが出てきて困っているのは全員同じだもんな? 今まさに背中を刺そうとしてくる世間の皆様の為にというのは可哀想だが、まぁ頑張ってくれ。
「さてと……前置きが長くなったね、始めようか」
そういえば、何故先程から苛立っていたのか。それは恐らく──
これからする事が、単純に気に入らないから。
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協会のスパイ、
そもそも逃走を企てても、今度は何をされるか……質問にすぐ答えたのも、自分が死にたくないから。
そう、死にたくない。割り振られるタスクは正反対だが、音無霞加の行動原理は自己保身が第一だ。
『長い物に巻かれろとは言うし、私もそれ自体は否定はしないけれどさ。それで一番痛い目を見るのは音無ちゃんだよ?』
『音無ちゃんって自分が良ければそれで良いタイプだよね〜、協調性がないっていうか』
『付き合いも悪いしねー、やっぱり魔法少女サマは私らなんて眼中にないんでしょ』
……友人、友人の皮を被っただけの他人、その他人の友達。心配も嘲笑も綯い交ぜになって、少女の頭の中で苛立つ思いだけが一人歩いて行く。
少女は魔法少女なんて本当はなりたくなかった。でも力がある以上は、期待された以上は嫌でもやらないといけなかっただけ。
少女の親は、魔法少女の正の部分しか見ていなかった。どれだけ死線を潜っても、笑顔で反吐が出る綺麗な絵空事を垂れ流すだけ。
そうして音無霞加は、周囲に流されるままに死の淵まで来てしまった。利用されてる間は大丈夫? 相手は枷も倫理もないテロリストだ、ただの気紛れで死ぬような場所に身を置くのはあり得ない。
「なんで……これも私が悪いって言うの? なら、もう、全部……」
現状を呪うようなその呟きは、何処にも届かない。少女が持つ魔法少女の力の源……その結晶が、黒く濁ったのも、誰も気付かない。
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『アテンションッ、プッリーズ☆ ボク自身が放送に出るのは久々だねえ、どうもお茶の間の皆さん、度々世間を賑わせている【
馬鹿みたいなテンションの生放送が、動きを止めた電車の放送スピーカーから垂れ流されている最中。
その電車の内部、座席を向かい合うように座った人影がある。
「あは〜、随分と面白いことをするねえ?」
今の池袋の惨状を作り出した主犯の一人……組織の第一席、リューズは苦笑した。
──天災の
ノアの嗜好はどちらかと言えば刹那主義だ。面白ければ何でも良い愉快犯とも言う。組織に属していたのも、アングラな研究が出来るからという理由だ。
ついぞその研究が至る目的を、リューズが聞くことは無かったが……この放送を口火に、三度目のテロが始まるのならば。
『まぁこの放送を見ている方々もね、池袋の惨状くらいはご存知じゃ〜ないですかねえ! 情報社会は怖いねえ、
必ず、こちらに致命打を突きつけに来る。
「まぁ私の試練にさしたる影響はないが……君のところは大変じゃないかな、大垣クン?」
「……うわぁ」
対面から名指しで煽られた協会の魔法少女……大垣は、これから起きることを察して顔を歪めた。
表立った協会としては、いくら嫌でも災害級の巨大ロボットを相手する必要がある。お世辞にも、主力級の戦力がないとしてもだ。
当然、暗部としてもあんな物を野放しにするわけにはいかない……一番の理想論は、『天災』が勝手に片付けてくれることだったが。
『あの玩具はな・ん・とぉ……
……子供が一生懸命、机の上に並べた無数のドミノがあるとしよう。
想像するだけなら、子供の努力が積み重なった微笑ましい場面かもしれない。
だが、もしそこに悪戯好きの子供がいたとして──
思うままにドミノを蹴り飛ばしたら、どうなる?
答えは単純……全て、何もかも壊れるのみ。
『ははっ、え、なになに!? みんなゲストが気になるのかぁ〜。尺稼ぎくらいさせろや仕方ないなぁ。
所属は協会の魔法少女とやらで、でも魔法少女狩りとワル〜いことで遊んでて?
放送スピーカーの音が割れんばかりの嘲笑をバックに、ドス黒い気配を剥き出しにした怪物がステージに上がる。
それは、同じ協会の魔法少女であった大垣がかろうじて以前の面影を感じた。
リューズは目を逸らさずに、何かが始まる予感に身を震わせた。
『まぁ別にゲストだろうと扱いは雛壇、MCはボクなんだけどさぁ……彼女、面白いことになっちゃった★
まぁ大変だよねえ。いくら玩具でも、あんなの大きなもの簡単には作れないもんねえ?
それこそスポンサーが
……結局、ナナシ達『天災』は何がしたいのか。
一欠片、確かにそこにある真実の中に、
魔法少女への不信、ひいては政府の欺瞞に怒りを募らせ暴走した民衆……『魔法少女狩り』
既に信頼は地の底、だけれど血路を拓かねば自分達の未来はない、魔法少女たち……『協会』
『さぁて……始めようか、ボクらの
この争いはそもそも、協会の魔法少女が持つ異能への畏怖と、上層部である政府の杜撰な対処が発端だ。
それなら──火消しと犯人探しは否が応でも、血眼になってでも、血が流れても……行われるだろう?
ナナシ
・愉快犯(台本提供→テンプ)
・久々のマイクパフォーマンス
・協会だけでなく全方位を刺してる
イナ(&テンプ)
・配信での裏方担当
・テンプ<いや我の出番は!?
・イナ<そろそろ貰えるんじゃない?
ノア
・何かと便利なノアえ○ん
・巨大ロボの動きを予測している
・掲示板に入り浸りながら別口でナナシと会話している為、状況を知らないスレ民達は混乱中
スパイちゃん/音無霞加/???
・気弱な協会産魔法少女
・突然の闇堕ち
・いやなんでこうなった????
リューズ
・別に計画に支障はない
・最高傑作が玩具扱いされて叩かれるのだけ嫌
・政府との癒着がバレてーら
大垣/???
・いつも被害甚大協会の魔法少女
・正直巨大ロボが出た時点で貧乏くじ確定
・どうすんだこれ……(内心頭を抱える)