ここだけマダラがイザナギに失敗死亡して未来転生、アスマと大親友になった世界(完)   作:EKAWARI

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ばんははろEKAWARIです。
今回はペイン来襲編です。元スレ版より1.3倍増量しました。ついでに絵も描き下ろしました。
次回から第四次忍界大戦始まるよ。


14.木ノ葉襲撃

 

 

 ―――……暁のリーダー一派により木ノ葉が襲われている。

 

 その情報がイタチの烏を通してオレの元に入ってきたのは、第三班と共にかねてから五代目に命じられていた暁への追跡調査任務で、彼らの拠点の一つを捜査していたまさにその最中だった。

 これより少し前にカカシ班を中心とした追撃任務により、暁の構成員であるデイダラが死亡。仕留めたのはサスケだったそうだ。

 その後カカシ班はトビとかいう巫山戯た仮面の男と交戦したが逃げられた、相手の素性はわからなかった、とそう報告を受けている。

 トビな……イタチに知らされたリストにはいない相手であることを考えれば、おそらく補充された要員なのだろうがイタチにはそれが誰か心当たりはあるらしく、五代目と目配せをしていた。

 まあ誰か知らんが、五代目が把握しているというのならいいのだろう。

 そして残るメンバーを突き止めるため、先手を取る為にも奴等のアジトの一つを洗っていた所だったんだが……先を越されたというわけか。

「急ぎ、木ノ葉に戻るぞ!」

「「「はい!」」」

 そう号令をかけて里に戻る。

 幸いにも距離的には、忍びの足で駆ければ一刻もせずに帰郷出来る。

 そうやって戻ってきた故郷で相次ぐ、悲鳴と倒壊。

 見ればフガクが木ノ葉警務部隊を率いて市民の避難誘導と救助を指揮している。

「今こそ我ら木ノ葉警務部隊の誇りを見せる時だ!」

「おお~!!」

 士気は高い。

 元々うちはは誇り高くエリートだという自負がある、それが今は良い方向に働いているのだろう、警務部隊の中でも幹部にあたる連中は、里を暴れ回るペインとやらと数人がかりで立ち回りながら一般人の庇護に努めている。本来の警務部隊としての職務を果たすために。

 それを見て、オレもまた班員に号令をかける。

「キバ!」

「おう!」

「ヒナタ」

「……はい!」

「シノ」

「……ああ」

 嗚呼、三人とも良い顔をするようになった。

 フッ……部下(でし)の成長具合に一瞬口元を綻ばせるも、すぐに顔を引き締め、オレは必要な指示を飛ばす。

「オレ達も今より警務部隊と協力し避難民の救助活動に入る! 避難誘導は警務部隊に任せ、お前達は救助活動に専念し、一人でも多くの住人を救え!! お前達にはオレの鷹をつける、何かあればそれで連絡しろ、今こそその能力を活かせ! 散!!」

 その言葉を合図に脇目も振らず三人は散開する。

 ヒナタの白眼も、シノの蟲達も、キバの嗅覚もどれも救助活動においてこれほど有用なものはない。無理に敵と戦わせるよりも、こちらのほうが余程役に立つことだろう。その能力はある。

 お前達なら大丈夫だと、そう師として信じる。

 これは前世のオレ……うちはマダラだった時にはなかった感覚だ。

 

 かつてオレがうちはマダラという名であった時、この里を襲ったのはオレだった。

 理由はあった。

 柱間の細胞を手に入れる為だ。

 それにどうせ夢の世界に辿り着けば全ての苦悩から開放されるのだ、途中で何人死のうと最早あの時のオレにとって心動かされる理由も無かった。

 此の世は余興だと、そう思うことにしたあの頃のオレにとって愉しみなど、柱間との殺し合いくらいしかなかった。

 何人死のうと最終的には救われるなら、それでいいだろうと……とんだ救世主もいたものだ。

 だが、今のオレにとっては、うちはゴガクにとっては違う。

 ここはオレの故郷だ。

 オレはこの里で育ち、掛け替えのない友と出会い、最初の家族を失い、新たな家族を手に入れた。

 ここはあまりにも、オレの守りたいものが多すぎる。

 夢の世界になんていかずとも、オレの望んだものはここにある。

 だからもうオレは無限月読の夢を見ない。

 強くなりたい。

 前世のオレよりも、更にもっと強く柱間の背を追い抜かせる程に。

 それは何のために?

 決まっている。守るためだ。

 オレは木ノ葉を、オレの故郷を、大切な人たちが帰る場所を守るために強くなる。

 そうあろうと今まで努力してきた。

 チャクラで作られた青い巨人が木ノ葉に舞い降りる。

 須佐能乎(スサノオ)

 万華鏡写輪眼を開眼した極一部のうちはにしか許されぬ絶対防御。かつてオレがうちはマダラであった時、恐怖の象徴でもあったそれを、今度は力なき人々を守るために使う。

「この里はオレが守る……! オレは、木ノ葉のうちはゴガクだ!!」

 

 * * *

 

「……許せ、サスケ」

 ぬるりと赤い血が舞う。

 兄が倒れると同時に消えていく赤い女神を模した巨人。

 伸ばされた手と、光の宿っていない黒い眼。

「に、いさん……?」

 未だ療養中の病んだ身で、須佐能乎と呼ばれる巨人を酷使した末に吐血し、それでもペインの一人を霊剣でもって封印して、敵の前でミスったサスケを庇い倒れた兄の顔は、まるで血が通っていないように白くて、握った手は酷く冷えていた。

「おい、おい、嘘だろ、兄さん、なぁ冗談はやめろよ……イタチ」

 兄は、漸く8年ぶりに故郷に帰ってきたのに、やっとまた会えたのに、弟を庇いその命を落とした。

 そも病身で長時間の須佐能乎の発動自体に無理があったのだ。サスケは未だ窺い知れぬ事であったが、あれは細胞に酷く負担を与える。治療中といえど、未だ病が抜けていない体にトドメを刺すには十分であったのだ。

 イタチはもう言葉を返さない、彼は既に事切れていた。

「あ……あああァァ~~~!!」

 少年の慟哭が響く、その憎悪と絶望を呼び水に少年の……サスケの万華鏡写輪眼が開眼した。

 

 ……って事があったらしい。

 暁による木ノ葉襲撃事件が終わった後に、カカシ他、目撃者を通してオレが聞いた話だ。

 結果論を言うなら、最中に判明しなくて良かったと言える。

 もしも渦中に判明していたなら、オレは何があろうともそのペインとやらを操っていた長門をぶち殺していただろうし、その場合イタチがこうしてモグモグと幸せそうな顔をして、暢気に団子に舌鼓を打つ未来も消えていた事だろう。

 

【挿絵表示】

 

 そう暁による木ノ葉襲撃事件だが、犯人である暁のリーダーは、かつて自来也の弟子だった長門という男だったそうだ。

 奴は世界に痛みと恐怖を植え付けることにより、その痛みでもって平和の実現を望みとしていたとか……なんだか誰かさんを思わせる話だな、主に前世のオレだが。

 そして奴は輪廻眼の持ち主だったそうだ。

(輪廻眼……ね)

 前世のオレ……うちはマダラが、無限月読達成のためにかつて求めたものだ。

 うちはの石碑から読み解くに、輪廻眼とは千手とうちはの力が合わさったときに手に入るだろう、という事で、前世のオレは輪廻眼開眼の為にも柱間の細胞を手に入れようとしていたわけだが……気になるのはその長門とやらが千手でもうちはでもないという点だ。

 赤髪だったという事からおそらくうずまき一族だったのだろうし、うずまきと千手は遠縁じゃああるが……うちはの血も混ざらず、一体どうやって開眼したというのか。

(キナ臭ェな……)

 どうも前々から前世のオレが目指している物に近いことをしようと動いている誰かがいるような気がしてならねェが、まあそれはひとまず置いておこう。

 前途の理由で木ノ葉を襲撃した長門の居場所を突き止めたのは、仙人化を覚えた四代目の砂利……うずまきナルトだった。

 そして奴はどうもその長門とやらを説得しちまったらしい。

 悪戯好きの九尾の人柱力で四代目の倅くらいにしか思ってなかったが、案外やるな。

 その後ナルトの説得により改心した長門は、輪廻天生の術とやらを行使し、自分の命と引き換えに死んだ里人……イタチも含む、を全て蘇らせたのだとか。

 いや、あの時はペインとの戦いで急に死んだ筈の警務部隊の奴らが生き返ったもんだから、何事かと思ったぜ。

 そうして蘇ったイタチだが、本人曰く「以前より調子良いです」との事で、まあ実際顔色は良くなっているし、体力も以前より上がっているようだ。

 ……ひょっとしてこれ、須佐能乎を含め万華鏡写輪眼を行使した際に掛かった負担(リスク)を、輪廻天生で蘇った際に踏み倒したんじゃ……まあオレとしちゃ元気になってくれたんならなんでもいいんだが。健康になってくれる分には文句はねェ。

 だから長門とやらへの怒りや恨みもチャラにしてやる。

 とはいえ、病まで完治したというわけでもねェようだが、体力が上がったんなら回復も早くなる事だろう。イタチが病を克服する日も近い。

 そこで祝い代わりに、イタチが里にいない間に木ノ葉隠れにオープンした茶店の新作団子を土産に、フガクの家へと来たわけだが、新作のきな粉モチモチ団子を頬張り、ニコニコと実に幸せそうだ。

 ……まあ甘味処巡りが趣味だもんなお前。

 普段は冷静で控えめな表情が多いのに、サスケ以外の前でここまで笑顔なのも珍しい。

 イタチの皿が空になる。

 ジッと、オレの手つかずの草餅が乗った皿に物欲しげな視線が降り注ぐ。

「……食うか?」

 嬉しそうに微笑むイタチ。

 しかしそこに待ったの声がかかった。

「こら、イタチ。それ以上間食しない! 御夕飯が入らなくなるでしょ!」

 そういって登場したこの家の女主人は半目でベシンと頭を叩き、甘いものに目が無い息子を叱りつける。イタチはしょんぼりとした。

「まあまあミコト……いいじゃねェか、たまにくらいは」

 とりあえずオレがフォローをいれようとすれば、キッと彼女はオレを睨み言った。

「ゴガクくんもイタチを甘やかさない!」

 ……やべえ、飛び火した。

 その後オレはイタチと二人揃ってミコトに説教を食らうことになったわけだが、それが何時間続いたのかは黙秘する。

 

 続く




幸せそうに団子モグモグするイタチさんと着流し姿のゴガク君が見たかったんや。

因みに今回の話の元スレでの流れ↓(以下コピペ)

二次元好きの匿名さん
ところでこのスレで一度も話題に出てないからよくわからんのだがこの世界のペイン長門による木の葉襲撃ってどんな感じになるんだろ?
あんまりゴガクが活躍しすぎるとナルトの成長イベントや長門との和解絆イベントも消えちまうし
この世界では折角うちは警務部隊が一部のタカ派を除き生き残っているわけだし
ゴガクはスサノオで木の葉の住人を守る立ち回りペイン一体撃破
フガクさん率いる木の葉警務部隊総出でペイン一体撃破し住民の救助避難に陣頭指揮をとるとかそんな感じでいいんだろうか?
当然のように数人くらい犠牲になるけど長門イベントで無事生き返る的な
イタチも療養の身推して参戦してサスケとツーマンセルでペイン一体仕留めるとかどうかな?

二次元好きの匿名さん
それか、イタチから詳しく暁の情報を得られたことで3班と8班で暁の追跡調査を行っていた可能性もありますよね。8班が追跡に集中できるように&暁は基本的なツーマンセルって情報から8班の援護として、合同訓練を行っていた3班が護衛兼援護として同行。
木の葉への帰還が原作よりも早かった場合も白眼や8班の能力は人命救助に向いているから、ペイン討伐よりも救助を優先したのでペインとは戦わなかったって可能性もありそう

二次元好きの匿名さん
おおいいね
調査とかの為に里に遅れて登場木の葉警務部隊と協力し里住民の救助避難最優先
かつてマダラとして九尾を引き連れ里を襲撃した男の生まれ変わりが今度は里を守るためマダラ時代は恐怖の象徴だったろう完全体スサノオでもって里を守るために戦うわけですね
これには柱間もニッコリ
神羅天征による里半壊もスサノオなら防御出来そうな気がするしあくまで救助防衛メインで

二次元好きの匿名さん
この時にうちは警務部隊は九尾事件の時の役立たずの汚名を返上する活躍をみせてまた里の人達に一目置かれるようになって欲しい。直前のイタチの行動もあるし、うちは一族が大分見直されてそう

二次元好きの匿名さん
あっでもこのスレでのサスケの万華鏡どうやって開眼するんだろう···
それこそ、ペイン襲来時に本調子でなかったからイタチが目の前で死んだ位の衝撃がなかったら開眼せんような気がするんですけど···数年ごしにやっと戻ってきた兄を失ったら自分で殺したんじゃなくても大分ダメージ入りそう。原作より大分開眼が遅れるけど、そのかわりにイタチやゴガクっていう万華鏡写輪眼の師匠がいてるし、イタチが永満のこと知ってたからお互いに交換しても良い。ただ、この時にイタチだったらゴガクも一緒に交換しないかって提案しそうだなと思った。

二次元好きの匿名さん
えーとつまりペイン襲撃の際に1度イタチがサスケを庇って目の前で死亡してそれを見てサスケが万華鏡開眼してその後長門の外道輪廻天生の術でイタチが蘇るってこと?
弱った体で無理をしてスサノオを使ったのが決定打になるとか?
確かにそれだとイタチ生存とサスケの万華鏡開眼イベント両方こなせるな……イタチの死を知ったらゴガクが暴走してそのまま長門ぶち殺しにいきそうだからナルトによる長門との和解&外道輪廻天生の術イベント発生しなくなるのでゴガクの知らないところでその辺の話進行しないと駄目そうだけど
永遠の万華鏡写輪眼についてはイタチの原作で語った奪い合いの歴史的にファンが言うようにおめめ交換したら永万になる! なんて可能性は限りなく低い代物なのではないかな……
それで永万になれるんならそもそも奪い合う理由なんてないし情が深いのがうちはの特徴だというんなら試した人一組ぐらいはいたんじゃないかなと思うけどお互いの眼を交換すればOKみたいな文脈は原作では一切見受けられないし
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