ここだけマダラがイザナギに失敗死亡して未来転生、アスマと大親友になった世界(完)   作:EKAWARI

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ばんははろEKAWARIです。
今回は本スレ版から2,8倍くらいに文量増量しました。
というわけで「ここだけマダラがイザナギに失敗死亡して未来転生、アスマと大親友になった世界」最終回です。


17.されど尚、人生は続く

 

 

 さてさて、結論を言うのならばオレ達忍連合軍の勝ちという形で第四次忍界大戦は終結した。

 それまでの間に色々な事があり、色々な事実が判明した。

 まずオビトが十尾の人柱力として六道仙人化したと思ったら、その力を奪いあの黒いのが乗っ取ってこっちが無限月読を発動した。前世のオレの肉体を使ってな。

 そしてオレは前世のオレの目指したものそのものが、あの黒いのに仕組まれた事だったと知った。

 あの黒いのは黒ゼツといい、封印された六道仙人の母親に当たる大筒木カグヤを蘇らせるのが始めから目的だったらしい。

 無限月読もカグヤを復活させる為のものであり、六道仙人が残したうちはの石碑の内容を書き換え、裏から歴史に関与し続け千手とうちはが代々争いあうように仕向けていたとか……つまり前世のオレのあれやこれやの苦難は大体こいつが糸を引いていた事らしい。

 そして、前世のオレがイザナギに失敗して死亡するまさに直前に、オレは条件を満たして輪廻眼を開眼していたそうであり、その眼は後に長門の目に埋め込まれ、更に長門の死後、オビトが自分の左目にはめ込んで使っていたそうで、長門の輪廻眼もオビトの左目にはめ込まれていた輪廻眼も、どちらもうちはマダラの眼だったそうだ。

 オレはイザナギに失敗したあの時、魂と肉体の蘇りには成功していたそうだが、何故か元の肉体には戻ることが出来ず、その魂は未来の木ノ葉隠れの里で別人として赤子に輪廻転生した。それがオレうちはゴガクがマダラと同じ魂を有した理由らしい。

 そうして黒ゼツはマダラの魂なき蘇ったマダラの体を利用する事を思いつき、柱間細胞を埋め込んだり等都合の良いように自分用の改造を施し、自分の素体としてマダラの肉体を使うことにしたそうだ。

 オレが死んだ時からそこまで肉体年齢が衰えていないのは、マダラの肉体が必要な時以外は冷凍保存してたから、らしい。

 故に以降黒ゼツはマダラを名乗りうちはマダラとして無限月読目指して活動し、そんな中神無毘橋破壊任務の際に生き埋めになって地下に落ちてきたオビトを良い拾いものであると、柱間細胞と心臓に呪印札を埋め込み、傀儡にすることにしたのだという。

 オビトが惚れていたリンがカカシの手によって死んだのも、この黒ゼツとやらの画策だったらしい。

 リンを目の前で失ったオビトの絶望はさぞ使い勝手の良い道具だったのだろう。まさにうちはの情の深さと写輪眼の特性を利用された形だ。

 そうして黒ゼツに操られマリオネットとなったオビトだが、カカシにわざと心臓を貫かせる事により呪印札の切除に成功し、ナルトの説得の結果改心し、カグヤの攻撃を受けて灰になり消えた、そうだ。

 輪廻眼を持たんオレはその戦いには残念ながら参加することは出来なかったから、その現場を見てはいないが、その最期を見届けたナルトは「カッコよかったってばよ」とニシシと笑った。

 柱間達歴代火影の穢土転生体もまた無限月読の影響を受けなかったから戦いには参加出来たそうだが、どうもナルトやオビトにサスケ達は一度時空間忍術でカグヤに連れ去られたとのことで、オビトの最期は見ていないと、そう言っていた。

 因みに誰がわざわざ柱間達歴代火影を穢土転生で蘇らせたかといえば、意外なことに大蛇丸だそうだ。

 三忍の1人として知られる大蛇丸に、サスケが後継者として狙われていたのは有名な話である。

 奴は一度はイタチを狙っていたものの、イタチに手も足も出ないと知るなりターゲットをサスケに定めて、あの木ノ葉崩しが起きた中忍試験でもしつこくサスケに言い寄っていたし、浚おうとすらした。

 それらは失敗に終わったが、それぐらいで諦める野郎でもなく、それ以降も何度もサスケにちょっかいをかけていたんだが、あれは去年の事だったか。

 サスケはオレ仕込みの火遁とカカシ仕込みの雷遁によってついに大蛇丸を燃やし尽くし、一度討伐してのけたわけだ。

 が、しぶとさに定評のある大蛇丸は呪印があれば蘇りが可能だったらしく、今回イタチとサスケのツーマンセルによって穢土転生を止めた後、術者だったカブトの末路に思うところがあったらしく、サスケがみたらしアンコの呪印から出てきた大蛇丸に対し「うちはマダラってなんなんだ?」と吐いた疑問に、「その疑問に答えられる人に会いに行きまショ」と自分の腕の封印を解くついでに死神の封印を解いて、柱間達歴代火影を穢土転生で呼び出したんだそうだ。

 因みにイタチはカブトを更生させるためにイザナミを発動したとのことで、片目の視力を失った。その事で、穢土転生は止めたし、片目の視力を失った上にチャクラも底をついた。これ以上足手纏いにはなりたくないからとイタチは後方に下がることにした、というのがサスケの話である。

 その時当然のようにサスケは「兄さんを1人にさせられるか!」とごねて、片目の視力を失ったことに対しても「兄さんがカブトにそこまですることないじゃないか」と責めまくったそうで、イタチは最終的に「わかった、あとでシスイの眼を移植する」と視力を失った眼の方に、イタチが親友からかつて預かっていた眼を入れることを約束させられて、母親であるミコトのいる布陣の方へと後退していったそうだ。

 まあそれでもやっぱりサスケは兄と離れる事にごねたわけだが、「サスケ、母さんを信用出来ないのか?」との言葉で渋々許可を出したという話である。

 そうやって合流したサスケだったが、一度敵の攻勢で死にかけた際に六道仙人に託されたとかで、片目に輪廻眼が宿ってたもんだから、驚かずにはいられなかった。

 そして六道仙人に力を託されたのはサスケだけじゃない、ナルトもだ。

 なんでもこの二人は六道仙人大筒木ハゴロモの息子達、アシュラとインドラ兄弟の転生体……チャクラだけ転生してた、とかとのことであり、前世のオレと柱間もそうだったとか。

 そして輪廻眼はアシュラとインドラのチャクラなくして開眼は不可能だったという。

 その為に黒ゼツはこの二つの血筋を争わせていたのが、千手とうちはの因縁の原因だったとかいう話で……思わず黒ゼツと六道仙人とやらをぶん殴りたくなったのは言うまでもない。

 ともかくも、カグヤを封印したのはナルトとサスケの二人だ。

 六道の力を託された2人は見事、その役目を果たし、黒ゼツごとカグヤを封印した。

 これでもう、アシュラとインドラが争い合うことはないのだろう。

 そうして全てが終わったって事は、穢土転生にして蘇った死者も灰に還る時が来たってことだ。

「ではの、マダラ」

 カラカラと笑いながら、柱間は最期までオレをマダラと呼び続ける。

 だからオレも、前世の友にして仇敵だった男に対して、変わらぬ調子でフンと鼻を鳴らしながら言ってやる。

「だからオレはゴガクだっつってんだろ」

「ガハハハ、不謹慎だが会えて嬉しかったぞ。また会うときがあれば今度は戦友として酒を飲交そうぞ!」

 柱間は爽やかな笑顔を浮かべて塵に帰って行った。

 だが、それでよかったんだろう。

 オレと柱間の間に湿っぽい感情など似合わない。

 マダラはオレだ、だがオレはマダラじゃない。そんなオレにとって柱間は過去の感傷であり、同時に誰より遠い人間だ。酒を飲交すのも、いつかあいつも転生したなら、その時は付き合ってやってもいい。

 オレは生者で、あいつは死者だ。

 ならそんなものでいい。

 そうやって還るべきものはあの世に還り、生き残ったものは互いの健闘を称え、黒幕は封印され、こうしてオレもまた五体満足で第四次忍界大戦は終結した。

 されど尚、人生は続く。

 これからもオレの、うちはゴガクとしての人生は続いていくのだ。

「帰るか、アスマ」

「おう」

 コツンと拳と拳を当てる。

 木ノ葉隠れの忍びとして、親友のアスマと共にオレはこれからもこの世界を生きていく。

 

 

『ここだけマダラがイザナギに失敗死亡して未来転生、アスマと大親友になった世界』

 

 完

 

 

【挿絵表示】

 




今回の元スレ元ネタ↓(以下コピペ)

二次元好きの匿名さん
柱間の細胞咥えたままイザナギを失敗したことが作用したとかなんとか言えばいいよ
魂の蘇りには成功したけど元の体に戻れなかったせいで転生になったとか

二次元好きの匿名さん
これマダラの代わりって誰になるんだろ。ゼツが前のマダラの死体操ってんのかな?

二次元好きの匿名さん
イザナギ失敗した時にアシュラ+インドラ+死にそうっていう条件が揃って開眼して、ゼツさんがそのまま持ち逃げしたはいいけども、柱間さんがあまりにもアレすぎて、機会を伺っていたらいい感じのうちはってことで、オビトがロックオンされたのかな?

二次元好きの匿名さん
このスレって黒ゼツがマダラの身体を借りパクしてマダラエミュしてるって設定だから、柱間細胞とオビト闇堕ちは完遂されてると思う。
ただ、このスレの黒ゼツ君は原作よりも苦労してるのは確か

二次元好きの匿名さん
そんな設定あったな忘れてた…
マダラの身体があってもカグヤ戦を見る限り黒ゼツはマダラのような戦闘センスなさそうだし、そもそもうちは兄弟とか元マダラのゴカクがいる時点で十尾の人柱力まで辿り着くのがかなり苦しいな…
柱間はゴカクがいるし、黒ゼツの扉間への理解度はマダラほどないだろうし味方陣営の隙が原作ほどないんだよな…

二次元好きの匿名さん
そもそもこのスレだったら誰が火影達を穢土転さすんだろう?
大蛇丸が鷹メンバーを助手にして、サスケがした問答みたいにうちはマダラについて聞くとかかな?サスケ里抜けイベントが発生してないからワンチャン大蛇丸がまだ生きてる可能性ありますよね?
それか、巻物を連合のメンバーが見つけていて、強敵の穢土転に対抗するためにあえて穢土転させた??

二次元好きの匿名さん
そこは普通に大蛇丸で良くね?
たとえ里抜けイベントなかったとしてもサスケに執心な大蛇丸がちょっかいかけないわけがないし
ゴガク仕込みの大規模火遁で一端大蛇丸を滅したあとカブトの結末を見た大蛇丸の心変わりイベント発生しアンコの呪印からやっぱり大蛇丸復帰→サスケくんの先に興味があるの→マダラのことについて歴代火影達に話聞きたい→いいわよ私の腕もそろそろ使えるようになりたいしついでだもの
みたいな感じで死神の封印といて適当にゲットした白ゼツさんで火影穢土転みたいな感じでよくね?

 以上です。
 最後までご覧頂き有り難うございました。

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