遂にヤツが現れます。
たっくんVSぽいずん♡やみ、ファイッ!
「え〜、今はたっくんがちょっと遅れてまだ来てないですが、ライブの前に見せたいものがありま〜す!」
今日はライブの日、ライブ前にあたしは全身に毛布に包んでやって来た。ちなみにたっくんは学校の居残りで遅れてくる、ライブの時間までに来てくれれば良いけど...。
「じゃーん!寒くなってきたのでバンドパーカーを使ったよ!」
あたしが毛布を包んでた理由の正体は結束バンドのパーカーだった。そして皆んなににパーカーを渡してくると、早速着てみる事に。
「おーいいじゃん」
「デザインも皆んなあわせて違うよ!」
(おぉ......、これは中々......。半袖とは違ってパーカーは全てを包んでくれる...、冬服大好き、最高...)
「ひとりちゃんがカタツムリみたいに!?」
「バカツムリだ!」
「塩かけたら動くかな?」
「死にますよ!?」
そういえば、たっくんパーカー好きだったかな..。聞くの忘れたてたな。
「この前の文化祭ライブからお客さんも少しずつ増えて、ライブするのも楽しくなってきたね!」
「最近はノルマ分、捌ける日もありますしね!おまけに達也くんのクラスの子も来てくれる時もありますから!」
「「「「「いえーーーい!!」」」」」
流石はたっくん......、喜多ちゃんも遂に自分のクラスの人達から誘わなくなってしまう程の影響力を持ってしまったか...。
「ふっ、生ぬるいこわっぱ共め...。そんな悠長な事言ってたらバンド戦国時代は生き抜けんぞ」
「ほぅ...、それはどう言う意味かな?」
「結束バンドのSNSを作って、ぼっちとたっくんのmy new gear...すればすぐ上まで...」
「たっくんにチクって文化祭の時みたいに叱って貰うぞ?」
「すみませんしませんのでそれだけは勘弁して下さい」
たっくんを脅しに使ったら効果覿面、よっぽどたっくんに恐れてしまったようだ...。まぁ、あんな声出されたら皆んな怖いよね...、私もチビりそうになった程だから(衝撃な事実)
(......もし、私とたっくんがギターヒーローの事公にすればネットのファンが...。だけどその人達を満足させられる演奏もライブまではまだ出来ないし、皆んなもそんな事でお客さんが増えても嬉しくない筈...。それに結束バンドが上手くいかなくなる気がするし...。その事はバンドが成功するまで皆んなには絶対に秘密にしよう......)
すると、スターリーの扉が開かれて誰かが入って来た。たっくんが来たのかな?
「こんにちは〜!ばんらぼっていうバンド批評サイトで記事書いてる者ですが、結束バンドの皆さんに取材お願いしたくて〜!」
どうやら招かなざるお客さんだったようだ...。
「あっ、あたしぽいずん♡やみ、14歳で〜す☆」
(((((BBA無理すんな)))))
........なんかたっくんのクラスメイトから凄く言いたそうな圧が出てる...。
「ちなみにアポとか取っていらっしゃいますか〜?」
「ごめんなさ〜い、取ってないですぅ☆」
「今のフリ流すの...!?」ヒソ
「うちじゃ変な人は日常茶番事じゃん...」ヒソ
「ウェ......」
「おい馬鹿、耐えろ」
たっくんのクラスメイトの一人がよく分からない人のフリに耐えられなくなったのか、口を押さえてしまった。その隣でやめろと頭を引っ叩いた。うん、お願いだから耐えて......。これからライブなのに掃除は勘弁して欲しい。
「あっ、そういえばギターの方って少し前に酒瓶で話題になった人ですよね!」
「えっ......」
ちょ、ちょっと待って...?何でこの人知ってるの?
「あたし、とても感動しました!あの土壇場で酒瓶で使うって!」
(あ......、これライブギリギリまで聞かれるやつだ。それで大遅刻してライブ失敗........、そして今度こそ結束バンド脱退........。たっくんが頑張ってる間に私は缶チューハイ片手にネットサーフィン......、そして遂に我慢の限界が来たたっくんが倒れて入院........。そして一生寝たきりで私は独神コース一直線......。
いやだああああああああああああああああああああああ!!」
「うわっ!?どうしましたいきなり!?」
........この人、ひょっとしてバンドの取材じゃなくて、ぼっちちゃんをネタにした記事を書くつもりじゃ........。
「お姉ちゃん、一発かましてやって!」
「ん?........あぁ、それもそうだな...」
あたしが頼んでお姉ちゃんに、謎の記者(名前忘れた)に注意しに行って貰った。それいけ、お姉ちゃん!一発ぶちかましたれ!!
「すみません、うちでの迷惑行為はやめて貰えます?」ゴゴゴ
「ふぇ...、ごめんなさい...」ウリュ...
「!?」ゾゾッ
あのお姉ちゃんが怯んだ!?な、なんて恐ろしい存在なんだ......。
(((((う"お"ぇ"っ"!!)))))
たっくんのクラスメイドもダメだったーー!皆んな口押さえてるもん!!
「セツドアルコウドウオネガイシマスネ...」
お姉ちゃんの役立たず!!んも〜う!たっくん早く来て〜!!
「ごめんなさい!掃除当番で遅れました!」
噂をすればなんとやら!やって来たぞ、我らが救世主が!!
「たっくん!待ってたよ!早速で悪いけどすぐにライブの準備するよ!ほら、ぼっちちゃんも行こう!」
「あ、はい!........ところで、この人は?」
「あ、初めまして〜!あたしは........」
「よぅ後藤!掃除当番ご苦労さん、今日も期待きてるぜ!」
「事情は後で教えてやるから、早く準備行ってこい」
「あ、ありがとう!それじゃあ失礼しますね!」
そう言ってたっくんも移動すると、先程のたっくんのクラスメイトが親指を立てる。ありがとう〜!ほんと助かったよ!!心の中で感謝しながら、私は手を振ってたっくんの後に続いて行った。
(((((天使........)))))
のちに、あたしの事を下北沢の大天使だの、ニジカエルだの変な渾名を付けられるのは別の話し...。
「今日も最高だったぞ後藤!」
「やっぱりギター弾けるのって憧れるよな〜」
「皆んな、今日は来てくれてありがとう!」
今日のライブも無事に終わり、ステージから出てくると、今日来てくれたクラスの子達が待っていた。
「この様子だと、ライブには少し耐性が付いてきたんじゃないのか?」
「うん!これも皆んなが来てくれたお陰だよ!」
「なぁに、気にすんなって!俺達は結束バンド(たっくん専属)のファン(奴隷)だからな!」
「次も絶対に来るからな!」
皆んな........、ありがとう!!
「貴女、ギターヒーローさんですよね!?」
「........え?」
少し離れた所からギターヒーローと叫ぶ女性の声が聞こえると、僕は思わず振り向いてしまう。視線の先には、先程の女性の目の前には、ひーちゃんが居た。
まさか........、一般人にバレた!?
「ギターヒーロー?なんだそりゃ?」
「聞かない名前だな」
「................もしかしてこれか?チャンネル登録者数、八万人...、再生回数も凄いし...、ってこれよく見たら後藤の妹じゃね?」
「は?........あ、ほんとだ。この間の投稿のサムネがピンクジャージ、いつも妹ちゃんの着てる服と一緒だわ」
ま、まずい...!この事は公にはしたくはない!なんとかしないと!
「あ、あの...、ギターヒーローってなんの事ですかね?」
「知らないの!?このギターヒーローさんは超凄腕高校生ギタリストで、それでいて男女問わず学校中の人気者でラインの友達数は1,000人越えで彼氏はバスケ部のエースの超リア充女子なの!」
いやそれまっぴらな大嘘です!10割はひーちゃんの妄想です!!ってかこれひーちゃんに関しては公開処刑でしょ!?もうちょっとひーちゃんの事気にしてあげて!?
「それ気のせいじゃないですか?」
「即答!?」
「そ、そうですよ!その人とこのド陰キャ少女が同一人物に見えますか!?」
容赦なさ過ぎる!?いくらひーちゃんの為とはいえ、もっとオブラートに包んであげて!!
「だよね!たっくん!」
其処で僕に振るの!?
「ごほん........、そうです!特にひーちゃんは目立つような要素は一ミリもありません!なので多分人違いです!それにひーちゃんはギターヒーローさんじゃありません!」
「「「「え?」」」」
「ひーちゃんはマンゴー仮面です!」
「「「「「マンゴー仮面!?」」」」」
「ついでに言うと、僕はマンゴー仮面2号です!」
「「「2号知らない間に誕生してるーーー!?」」」
「そ、そうなんですか........?」
「は、はい!私がマンゴー仮面です!」
「........................やっぱりギターヒーローさんなんですね!」
「「「「本人マンゴー仮面って言ってたよね!?」」」」
「................BBA一回眼科と耳鼻科行ってこいよ」
それは失礼過ぎる!!
「BBAって言われる年じゃないわよ!兎に角、カリスマは一般人とは一味違うし!レモンとパプリカが好きでフラミンゴ飼ってますのね!?」
「誰着玄師の事ですか!?」
「フラミンゴなんて飼ってませんよ!」
「そ、そうですよ........。ちっ、違いますよ...、えへえ........」
((ちょっとは空気読んでよひーちゃーん(ぼっちちゃーん)!!))
ちょっと!何答え合わせしてるの!?ひーちゃんは硬派ギタリストじゃなかったのか!?
「あの〜、ギターヒーローって........?」
「喜多さん、つまりこう言う事さ」スッ
「........まぁひとりちゃんね」
「ぼっちだ」
「ちょっと!もっといい反応してよ!」
すると近くに居たクラスの子が喜多さんにスマホの画面を見せる。するとまぁ当然だなって言ってるかのような反応だった。やっぱり極めつきはピンクジャージだよね........。
「あたし一人盛り上がって何か痛い奴みたいじゃん!あたしが痛いのは格好だけ!?」
「「「「「いや、14歳と名乗ってるのと服装と厨二病ネーム使ってる時点で痛い奴だろ」」」」」
こら!事実だとしても言わないであげてよ!!
「いや驚いてますよ?この大量の虚言には........」
「それはツッコまないであげて!!」
「あ、あがっ........」
「ひーちゃんしっかり!」
もうやめてあげて!ひーちゃんのライフはゼロだよ!
(........良かった、皆んなこの事知ったら気まずい感じになるかもって思ってたけど、何とかなったな...。あれ?そういえばたっくんもギターヒーローって事伝えてあったっけ?)
「と、ところでギターヒーローさん、さっきのライブはなんであんな酷い演奏を...?」
「わ、私すごい人見知りで...、だからバンドだと上手く合わせられなくて...。動画は家で一人かたっくんで弾いてるから...」
「いいんですよ☆天才にだって一つや二つ欠点はあるもんですぅ!」
なんかひーちゃんだけに甘くない?この人........。
「え〜!ひとりちゃんってこんなに凄い子だったの?」
「再生数すごっ!」
あの二人は...、確かひーちゃんのファンのお二人さん。多分動画サイトでギターヒーローの動画を検索しているんだろう。この人達にも後で僕もギターヒーローだって事言っておかないと...。
「これからでかい面、できるから喜びなさい!あんた達はギターヒーローさんの選ばれた古参ファンだから!将来メジャーデビューして事務所の意向で音楽性がガラリと変わり、新規ファンを疎ましく思い、あんなミュージシャンに生憎という名の感情を抱くようになり聴くのは昔のアルバムばかり........、インディーズ時代は良かったと嘆く厄介老害ファンへとなり果てる権利がある!」
「「「「「「「全然嬉しくない........」」」」」」」
凄いマシンガンどころかガトリングトークで言ってるけど、結局言いたい事はなんの事だろうか...?
「横から失礼、もしかしたらそれってメジャーデビューできるかもって事ですか?」
するとクラスの子が手を上げて間に入ってそういうと、他のクラスの子やひーちゃんのファン1号さんと2号さんは喜びを上げる。そんな時にひーちゃんと喜多さんと虹夏ちゃんは顔をたるんでるけど、僕は少し違和感を感じていた...。
それは、この記者の人はひーちゃん以外全く興味がないって事だ。
「待って?結束バンド?何の事?」
「「「「え?」」」」
「................成る程、この人は後藤妹しか興味ないだけであって、他のメンバーは眼中にないって言ってるのか」
「そ、そんな......」
「理解が早くて助かるわ。結束バンドは高校生にしたらレベルはまぁ高いと思うけど、でもよく居る下北のバンドって感じだし」
「......っていうか、ガチじゃないですよね?」
ガチじゃない................?つまり遊びでやってるって言ってるのか................?
けせよ........、とりけせよ................!
「取り消せよ........、今の言葉ぁ!!」
「「「「「!?」」」」」
僕の声にスターリーの中に居る人達が驚いて僕の方へ視線を向けてくる。僕はそんな事をお構いなしに記者の女の人に寄り詰める。
「訂正して下さい!!確かに僕達、結束バンドは結成してやっと半年、まだルーキーでひよっこですよ!でも、貴女の勝手な言い分で遊びでやってるなんて思わないで下さい!!それにひーちゃんは...、ギターヒーローさんは人見知りでありながら、今こうして結束バンドのギタリストとして役目を果たしている!確かにひーちゃんと比べたら僕達はまだまだかもしれない......。でも、それでも皆んなそれぞれの夢に向かって音楽に向き合ってるんだ!!それにひーちゃんは最初から才能なんてありません!3年間、1日最低でも6時間を毎日やってきた努力の結晶!一『才能』という一言で片付けないでください!!」
「...........そうね、あたしもライターの端くれ。文章書いて飯食ってるんだから才能という言葉で彼女の実力を表現したことは恥じるべきだわ。でもね、口だけは達者でも現実はそうはならないわよ。だって客も常連だけだし、宣伝もそんなにやってみたいだし。本気でプロ目指してるバンドに見えないんだもん」
「人の話し聞いてました?僕達は結成して半年、ルーキーだって。音楽の世界なんて知らない事だらけなんですよ?この先の辛さも予想出来てないアマチュアバンドですよ。だったら最初から興味を無くすのでは無く、アドバイスらしい事言ってもいいんじゃないですか?貴女なら沢山のバンドを見て来たのでしょ?仮にも僕達の人生の先輩でしょ?」
「だから!私は14歳!」
「第一、本当に14歳だったら義務教育の真っ只中で働けるわけないでしょうが!!」
「ひぅ!?」
「文句があるならひーちゃん以外の評価をして下さい!第三者の意見を聞かないと分からない時だってあるんです!最後にもう一つ!さっきも言いましたけど、遊びってやってるって事を訂正しなさい!!僕達はお遊びでやってるんじゃないんだよっ!!」
「あ、あたしはギターヒーローさんの事を思って........」
「そんな事聞いてるんじゃない!!返事はYESなのかNOなのか、どっちなんだ!!」
「ひぃぃぃ!!わ、分かった!言う!言うからそんな怖い顔しないで!!........まず、ギターボーカルの貴女」
「は、はい!」
「まだ経験浅いでしょ?」
「は、はい、ギターを始めて半年です」
「半年にしては上出来ね。でもね、今の実力で満足してるようじゃ、プロの世界では通用しないわよ。ただギターを弾きながら楽しく歌ってたらすぐにファンやお客さんは失望するわ。もっと工夫するなり試行錯誤するのもギターボーカルの仕事よ」
「は、はい...。ありがとうございます........」
「次、ドラムの子」
「は、はいっ!」
「あなたが結束バンドのリーダーよね?」
「そ、そうです」
「貴女、責任感が強い所為か、リーダーである事から演奏のバランスを取ろうといる。ドラマーならありがちけどね、だからってそれが貴女の役割なのかしら?上に行きたいのならバランスを取る事と、自分を強く主張することを両立させなさい。そしてバンドメンバー信じなさい。メンバーとの信頼出来ないならすぐに解散まっしぐらよ」
「あ、ありがとうございます!」
「逆にベースの子は自分なりに周りに合わせようとしているのは伝わってきたけどまだまだ甘い。恐らくメンタル的な問題でしょうけど、自信が無いならベースなんて弾くのはやめなさい。自分が気持ち良いだけの演奏は卒業しなさい」
「......はい」
「それに貴女........」
「........」
「........正直、面白みがないわ。ギターも上手いし、メンバーとのバランスを取ろうとしてる。さっきも言ったけど、バンドの中心はドラム。自分でリードするんじゃなくてドラムを信じてあげなさい。かといってこれと言った欠点はないけど、現状に満足しない事。油断したら一気に足を引っ張る事になるわよ。けどまぁ、唯一ギターヒーローさんに着いていけてる部分は褒めてあげる」
「当然です、僕もギターヒーローですからね」
「........は?」
「僕は後藤達也、ひーちゃんの双子の兄であり、ギターヒーロー2号です!!」
〜おまけ(没ネタ)〜
結束バンドの悪口を言ってるマスゴミの近くに居たファン(たっくんの同級生兼専属ファン)
「........おい、聞いたか?」
「あぁ......、お前ら........
焼き討ちにいくぞ」
「奴の身元の知る者は?(セメント袋片手に)」
「お任せください(スマホ片手に)」
「よくやった(ル◯ーシュ似のボイス)」
「貴様には後で褒美を取らせよう(声が完全にギル◯メッシュ)」
「いいか!絶対にあのBBAを後悔させるぞ!」
「当然だ!」
「俺達の推し(たっくん)の為だからな!」
「推し(たっくん)のピンチを見過ごすものかよ!」
「俺達の固い絆を見せてやろうぜ!」
その後、近くに居た店長さん、PAさん、ひーちゃんのファン1号さんと2号さんに止められた。
このまま続けると10,000文字行きそうなので、今回はここまでです。次回はもうちょっとだけ続きます。
次のR-18版は虹夏ちゃん(ヤンデレ)を予定しています。
もしかしたら前回の店長さんの回の続きとして書くかもしれません。
追記
コメントで指摘がありましたので一部修正致しました。