本当にありがとうございます。
「........え?達也くんもギターヒーローさんだったの?」
「うん、本当はひーちゃんと一緒に伝えようと思ったんだけど、タイミング的に今教えちゃおうかなって」
「................あ、ほんとだ。なんか双子の姉妹設定って感じだわ」
喜多さんが僕に質問してくると、クラスメイトの子が携帯で調べてたら、僕がギターヒーローである事を見つけたようだ。
「あ、貴方........、それ本当なの...?」
「そうです!紛れもない事実なんです!」
「貴方男だったの!?」
「「「「「驚くところ其処!?」」」」」
いやいやいや!今は絶対、『貴方ギターヒーローだったの!?』って言う展開だったよね!?僕が男だって事の方がびっくりしたの!?
「........あ〜、これあれだ。後藤と一緒にやってる動画見てないやつだ」
「た、確かに私がギターヒーローさんの事知ったのは昨日だし...、それにずっと女の子しか出てない動画しか見てなかった...」
「........何か言う事があるんじゃない?」
「ほんっっっっっとにすみませんでした!!」
クラスの子が睨みつけると、記者の人は綺麗な土下座をして謝罪した。いや、別に其処までしなくても........。
「貴女の所為で私達の心はボロボロになった、慰謝料請求する」
「その分、アドバイス貰ったんだからチャラだよ!」
んも〜ん、こんな状況でもマイペースなんだから〜。
「た、達也くん?いつからギターヒーローさんに加入したの?」
「へ?えっと確か........、ひーちゃんがギター始めて一年ぐらい経った時かな?偶々父さんをお部屋掃除してたら、もう一つギター見つけて、ひーちゃんに教えて貰ったのがきっかけだったかな?」
「そ、それで私が収録してる時にたっくんが知っちゃって、一回共演したら結構評判良くて...」
「あー、懐かしいね!あの時のコメント見たら、僕も承認欲求が刺激されたよ!」
「あ、たっくんもそう感じるんだ........、へへっ」
「おーい後藤兄妹、話し終わって無いのに勝手に自分の世界に入るなー」
おっとそうだった!まだ終わって無かったね!店長さんありがとうございます!!
そして、僕はゴホンッと一度咳払いをして、改めて自己紹介をする事に。
「改めてまして!僕が2号こと、後藤達也!」
↑仮◯ラ◯ダー2号の変身ポーズ
「あ、い、1号...、後藤ひとり...」
↑仮◯ラ◯ダー1号の変身ポーズ
「「二人合わせて!ギターヒーロー!!(です...)」」
「おーかっこいい」パチパチパチ
「初代と2号とか渋いね」パチパチパチ
「かっこいいわよ!ひとりちゃん!達也くん!」パチパチパチ
「畜生!あれ見てたらシ◯・仮◯ラ◯ダー見たくなってきた!!」パチパチパチ
「俺忙しすぎて見れなかったんだよなー」パチパチパチ
「ってか妹ちゃん、ポーズが左右反対だよ」パチパチパチ
「おい馬鹿、其処は空気読めよ」パチパチパチ
「あ、あれ........?さっきの雰囲気は何処に行ったの?ってか1号と2号って何...?」
皆んなが褒めてくれてる中、(女子大生のファン1号さんと2号さんも釣られて拍手してくれた)記者さんだけが理解出来なかったみたいだ。
店長さんなんて『あたしが初めて見た仮面ライダーってなんだっけ......』とか言ってたり、PAさんは『私は物心着いた時にはクウガが始まってましたね〜』とか言ってるのが聞こえたり聞こえなかったり...。
「........あ、そろそろ帰らないと」
ファン1号さんが時間を確認したところ、既に外が真っ暗になりそうな時間帯になっていた。
「もうそんな時間か........。今日はもう店じまいだから、別の日にでも話してくれる?」
「「「「「はーい!!」」」」」
そう言ってファンの皆んなが各々帰る支度していると、記者さんが困惑気味で引き止めようとしてした。
「え!?ちょっと!まだ話しは終わってないから帰らないですぅ!」
「おい、さっさと帰れ。じゃないとマジで情報バラすぞ?」←スマホ片手に
「人の心ってもんはないの!?」
「おい、電話」
「はぁ~い♪」
「帰ります!帰りますからそんな意味深な笑みでスマホ持たないで!それじゃさよなら!」
そう言って記者さんは慌ててライブハウスを出て行ってしまった。なんか嵐のような人だったな...。
あれ?結局あの人はなんて名前だったんだ?
「穏便に済んで良かったなぁ」
「超平和的解決ですね〜」
「店長さん、また何かあったら俺らを呼んで下さい。いつでも力になりますよ」
穏便!?明らかに脅したよね!?ってかいつの間にか店長さんとPAさんと仲良くなったの!?
...さてと........。僕は今、ちょっとだけ後悔している。
あれだけ大きい口叩いたの良いものの........。
「これから先何をすればいいのか分かんないや...」
「「「まさか何も考えていなかったの!?」」」
僕が後悔の言葉を口にすると、ひーちゃんと虹夏ちゃん、喜多さんにツッコマれてしまった。うん、ごめんなさい........。
「「達也くんのうっかり屋さん!」」
そう言ってくる女子大生のファン1号さんと2号さん。
「だ、だって!皆んな頑張って練習してきたのに、あれだけ否定されたら怒るに決まってるよ!」
「「「「「後藤のフレンドリーガールめ!流石俺等の推し!」」」」」
「ありがとうっ!!でも僕は男だよっ!!」
でも、本当にどうしたら良いのか分からない...。うわ〜ん!!此処で僕の音楽にわかが発動しちゃう〜!!こうなるんだったらもっと勉強するべきだった〜!!
「........で、話し戻すけど後藤。バンドってさ、グランプリとかオリンピックとかの大会って無いのか?それで優勝すればあのマスゴミを見返せるんじゃね?」
マ、マスゴミ........。言われてみれば確かにそうだね........。あ、確かにそうだねってのは、見返せるって事だからね!決してマスゴミに対してじゃないからね!
「そ、其処の所どうなのリョウちゃん?」
「あるよ」
「「「「「あるの!?」」」」」
僕に質問してきたクラスメイトの子に聞かれて、何も分からない僕がリョウちゃんに聞いてみたところ、大会らしいものがあったらしく、僕達男性陣は驚き叫ぶ。ほんとにあるの!?それからリョウちゃんはスマホを取り出して、あるサイトを僕達に見せる。
「未確認ライオット?」
「ライブ審査とかネット投票とかあって、最終審査はフェス形式で数千人の前で演奏するんだよ」
「すう........、せん........、にん........?」
あ!先にひーちゃんが絶望しちゃった!そりゃライブハウスとか路上ライブとかじゃ比べ物にならないからね!
「伊知地先輩、そのライブ審査とかっていつやるんですか?」
「えっとね........、お、あったあった!デモ審査の〆切が4月だから、それまで曲とかMV作って沢山活動しないとだね」
虹夏ちゃんも自分のスマホを取り出して、未確認ライオットを検索しながら、サイトに書いてあった事を伝えると、やる事が一杯ある事が判明した。じゃあ、この半年は忙しくなりそうだね。
「あー、やってもいいけどさ...。ちゃんとシフトだけは入ってね?」
「いくらでも此処でライブさせてやるって言う展開じゃないんだ...」
まぁそんな都合良く行かないよね........。がっくし。
「だったらうちのシフト増やして沢山ライブすりゃいいじゃん」
「一回三万もするのに無理に決まってるでしょ!?」
「おい後藤!朗報だ!」
するとクラスメイトの子が、驚いた様子で僕に尋ねてきた。何か見つかったのかな?
「この未確認ライオット、優勝賞金が100万だってよ!」
え!?優勝賞金あったの!?あ、グランプリだから優勝賞金はあるよね!無かったら金メダルかな?それじゃあオリンピックだね!
「これ優勝したらライブやりたい放題じゃねぇか!?」
「でも楽曲制作費にも使うから、100万じゃ足りないと思うよ...」
「よしお前等、思う存分此処でライブしろよ。分け前50万で手を打とう」
「たっくんの手作り料理一ヶ月じゃダメ?」
虹夏ちゃん!?僕を出しに使おうとしてない!?しかも一ヶ月って長い!
「ちなみにこの未確認ライオットって、出場するバンドも沢山居るんですよね?今のうちに同年代で今人気のバンドでもチェックしておきましょうよ!」
おっ、それはいいね!そう言って僕達は、店長さんのノートパソコンを借りて、色々と調べていく事に。都内中心に活動中のエレクトロロックバンド『ケモノリア』大阪バンド『なんばガールズ』と言ったバンドが沢山あった。色んなバンドがあるんだねぇ~。
「最近だと新宿FOLTで活動中の『SIDEROS』ってメタルバンドが良く聞くかも」
「新宿FOLTって...、前に行ったきくりさんが活動してる?」
「このギターボーカルの大槻ヨヨコって子がリーダー。結成一年足らずワンマン出来る程の人気みたいだね。でも活動自体は3年前からしてるけど、メンバーをクビにしまくってて、現メンバーでは1年目らしい」
((((絶対に関わりたくない......))))
もしかして、その大槻って人、嫌われてる...?
「...ていうか高確率でライブ映像にいる廣井さん邪魔すぎません?」
尚更FOLTでライブしたくなくなったよ...(遠い目)
「...でも同世代にこれだけ活躍してる人達が居るんですね」
「当面はこの人達が私達の目標って事になるね。でもこっちは曲も知名度も圧倒的に足りない...」
...となると、僕達のオリジナル曲を増やさないといけないし、アルバムとかMVも撮らないといけないね。
「よし!次の曲は最高の一曲を作ろう!その曲をでも審査に送る!」
「あっ、頑張ります...(ちょっとプレッシャー...)」
「まぁ、頑張るわ。作詞作曲には印税が入るみたいだから、タワマン住めるくらいの凄いのを作ってやる」
生々しい話しにするのやめて!?後ひーちゃんに更にプレッシャーかけてる!?
「ならあたしは映像の編集したり、CDジャケット描く!」
「私は広報します!トゥイッターとかイソスタの!」
其々の仕事が決めていく中、僕だけが取り残される事態になってしまった。あ、あの...。僕の仕事は??
「動画と言えば店長、前にスマホで皆んなのライブ撮ってませんでしたっけ?」
「おいこら!やめろ!」
なんと!店長さんが動画を作っていたとは!
「いやっ...、えっ...、そのライブの...、あれ...、光...。照明がイルミネーションみたいで綺麗だなって...」
理由が苦しすぎる!!絶対何か隠してるよ!!それから皆んなで強引に店長さんのスマホを没収して、店長さんが撮った写真を見てみると、確かに写真があったけど、何故か僕とひーちゃんばっかりだった。
「なんでこんなに撮ってるんですか...、ちょっと怖いですよ...」
「なっ、何かあった時の記録用に?」
「理由が見苦しいし、なんで疑問系?」
「「「「「店長!俺達にもその写真送って下さい!」」」」」
やめて!?ほんとに恥ずかしいから!!ってか皆んなまだ帰ってなかったの!?ご両親が心配しない!?
「と、取り敢えず知名度上げたいし、良い感じに編集して動画サイトにアップしよう!」
そう言って虹夏ちゃんは、動画サイトで動画をあげる為に、編集作業に移ろうとした所、僕以外のメンバーが虹夏ちゃんの元へ集まっていく。
「あっ、私は顔見えてないカットオンリーで...。あっ、其処、顔が...」
「あの〜、私の顔って編集できますか?加工アプリに慣れてるから何か素の顔恥ずかしいです...、その顔アップで!」
「ベースイントロなんだから私から始めてよ」
「だーーーっ!!グチグチうるせぇな!!文句あんなら自分でやれーーー!!」
「「「すみません!」」」
虹夏ちゃんがキレた事により、皆んなが萎縮してしまった。全く、皆んな虹夏ちゃんを困らせるからだよ!僕は加工とかそう言うのはよく分からないから口出し出来ないけど、もうちょっと虹夏ちゃんの事考えなくちゃ。
「ってかもう時間がやべぇ!俺もう帰るわ!じゃあな後藤!」
「また明日な!」
「困った事があったらなんか言えよ?力になるからな!」
「一応、他の連中にも声掛けとくわ」
「今日来たマスゴミみたいな奴が居たらセメント袋持ってくるからな!」
「セメント袋は結構だよ!でも皆んなありがとう!帰り道は気をつけてね!」
そう言ってクラスメイトの子達が帰っていくと、『よし出来た!』と虹夏ちゃんの声が上がった。どうやら動画が出来たみたいだね。僕も皆んな所へ行って、作った動画を見る事に。
「........」
「........」
「........」
「........」
「........」
........なんか、微妙だね...。
「客観的に見ると、気づく事ってあるよね...」
「私の声ってあんなに音にかき消されるんですね...」
(こんなに華のないリードギター初めて見た...)
「........これは酷い」
あのリョウちゃんですら酷いって言った...。
「........取り敢えず、今日は此処までにして、明日スタジオ練習しよっか」
「「「「はーい........」」」」
という事で、本日は此処までなので、僕達は解散してひーちゃんと一緒に帰りの電車に乗る為に駅へと向かった。
僕が足りてないのは面白さ......、つまり技術しかない、宝の持ち腐れ状態って事だろうか。という事は........、自分らしさが出し切ってないって事?だとしたら何が足りない?リョウちゃんみたいに自分の世界に入れって事かな......?それとも他のメンバーとは違うインパクトが無いのかな.....。
(........意外と分からないものなんだね)
それから僕は家に帰っても、自分の足りない部分を探ってみたけど、結局見つからなかった。
〜翌日〜
「よし、100回再生した。ぼっち、空いた時間はひたすら動画を再生して広告収入ゲットするんだ」
「アッハイ」
「おバカな事やってないでちゃんとお仕事しなさい!!」
等と、リョウちゃん(と巻き込まれたひーちゃん)がおバカな事をやってたので僕が叱りました。そんな事するよりアルバイトした方が早いでしょう!!
こんな感じで未確認ライオットは大丈夫なのだろうか........。緊張感ってのは無いのかな...。そんな事を思った僕は不安と余裕の無さを感じるのであった。
初めてPAさんの年齢(24歳)を知った...。
てっきり20歳ジャストかと........。
次回、多分ヨヨパイセン出てきます。