2年生編突入です。
ついに来てしまった........、私にとって大事な日........。
私とたっくんは二年に進級して、クラス替えの日がやってきた。今後一年を左右する超重要な日、必死に積み上げた人間関係(笑)を強制的にリセットされ、また一から再構築しなければいけない鬼畜イベント(偏見)陰キャのトラウマ学校イベント第3位!(日本陰キャラ協会調べ)
特にたっくんの同じクラスの子はとても辛いだろう。なんせたっくんと離れ離れになるし、また一緒になれる可能性は大きくない。まぁ私もだけど........。たっくんだって少し寂しいって言っていた。
しかーし!!私は違う!!
1年生の時、人間関係を全く築かなかった私には痛くも痒くもない!!
失うものが何もないからなぁ!!(泣)
「ひーちゃん!!いつまでトイレに居るの!?学校遅刻しちゃうよ!!」
「おねーちゃん早くトイレ行きたい〜!」
あ、此処がトイレだったの忘れてた........。
「〜〜〜♪」
電車に乗って秀華高校へ向かってると、隣に居るたっくんがいつもより嬉しそうな様子で鼻歌を歌っていた。可愛い...。
「...た、たっくん。今日はいつもよりウキウキしてるね」
「もっちろん!もしかしたらひーちゃんと同じクラスになれるかもしれないしね!」
私はそれを望んでいる...(秋◯蓮)
神様仏様達也様、今年こそはたっくんと一緒のクラスになれますように........。
「あ、喜多さんも同じクラスになれるといいね!」
!?き、喜多さん!?ま、まずい........。喜多さんの存在を忘れていた........!仮にたっくんと一緒のクラスだったとしても、喜多さんが居たら、私のクラスは陽キャ集団となってしまう!ただでさえたっくんも陽キャの分類に入るのに、陰キャの私が居たら肩身が狭い!狭いどころか挟まれて煎餅みたいにぺっちゃんこだ!!
「あ、うん........。そうだね........」
お、落ち着け........。落ち着くんだ後藤ひとり、何を今更学校で人気者になりたいとか思ってるんだ。もっと友達が欲しいとか、目立ちたいとな思ってもいない...。べ、別に期待なんてちっともしてないんだからね!
「ところでさ、ひーちゃん」
「え、何........?」
「そのヘアバンドとサングラスとネックレスはいつ買ったの?」
........ヘアバンド?サングラス?ネックレス?
私はたっくんに言われて、身の回りを確認する。頭にはいつ買ったか分からないヘアバンドに丸型のサングラス、そして『アキレス腱ドロス』と書かれたロゴTシャツに謎のネックレス。両腕には大量の結束バンドが大量に付けられていた。
な、なんじゃこりゃああああああああああ!?
なんだこれ!?いつ着たんだこの格好!?こんなのまた去年と同じ事をやってるだけじゃん!?バカー!アホー!いい加減しろ後藤ひとりー!
「ひーちゃん、取り敢えず駅降りたらお着替えしよっか」
「................はい」
それから駅に着いたらトイレに行って、余計な物を外して学校へ向かった。ほんと、身につけた覚えないのにどうして........。
そして学校に着き、下駄箱の入り口には大きな白い看板が設置されていた。恒例のクラス替えの看板だろう。私は手を合わせては摩擦熱で着火しそうなぐらいに擦り付けて拝む。
(たっくんと同じクラスでありますように!たっくんと同じクラスでありますように!たっくんと同じクラスでありますように!たっくんと同じクラスでありま(以下略))
そして私は意を決して、クラスが書かれてる看板を見る。
二年一組
〇〇番 後藤達也
〇〇番 後藤ひとり
しゃああああああああああああああああああああああああああ!!
「わぁ!やったねひーちゃん!一緒のクラスだよ!」
「キィヤアアアアアアアアアアアアアアアア!!!(歓喜の叫び)」
「ちょ、ちょっとひーちゃん!?同じクラスになれたからって、急にブレイクダンスしないで!?」
これが喜ばらずにはいられるかっ!!もう今年は勝ったのも同然!!しかし、その時の私は浮かれてて気が付かなかった。
初日に奇声を上げながらブレイクダンスするやべーピンクというレッテルを貼られる事になるとは........。
「あっ、ひとりちゃん!達也くん!」
「喜多さん!おはよっ!同じクラスなんだねっ!」
「そうなの!同じクラスになれて良かったわ!クラスメイトとしてもよろしくねっ!」
「うんっ!此方こそ!」
「あっ、はい...。よろしくお願いします...」
落ち着きを取り戻した私は、たっくんと共に新しい教室へと入ると、同じクラスだった喜多さんが挨拶しにやってきた。お、おう........。いつになく陽キャオーラが強い気が........。
「おっ、後藤じゃん!!双子揃って同じクラスか!」
「あっ!君も同じクラスなんだねっ!」
すると今度はたっくんのクラスメイトらしき男の子が声を掛けてきた。確かこの子はいつも結束バンドのライブに来てくれてる子だった筈だ。め、面識あるし、接しやすい........よね?
「おうよ!ちなみに元一組の連中も何人か居るぜ?他の連中は悔しがってたけどなっ!」
わ、わぁ........。容易に想像が出来る........。
「喜多さんも居るし、秀華組の結束バンドメンバー揃って、よろしくねっ!」
「おう!喜多さんも妹ちゃんもよろしくな!」
「えぇ、此方こそ!」
「は、はい...」
な、なんていい人なんだ...。こんな私にも声を掛けてくれるなんて........。私の惨めな所もっと見られそうで(手遅れ)少し恥ずかしいけど、同じクラスなのは嬉しいな...。
そう思った私は手をゆっくりと差し伸べると...。
「ん?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
いつの間にか私の周りには、陽キャ軍団に囲まれており、謎の威圧に圧倒されて伸ばした手を引っ込めた。
う、迂闊に近づいたら死ぬ!!これが陽の結界だと言うのか........!
私には友達居ないけど、喜多さんにとっては数ある友人の内の1人だなんて........。今年も大人しくしてよう...、そう思って私は喜多さんの後ろの席に座る。ちなみにたっくんの席は私の左隣です。
「喜多〜、今年も同じクラスじゃん」
すると背後から喜多さんに声を掛けてきた。ま、また友達ッ!?
「腐れ縁だね〜」
「これで5年連続ね〜」
ご、5年!?5年連続で同じクラス!?それ腐れ縁どころか呪いじゃん!
「喜多の顔見飽きたわ、ウチのストーカーすんなし〜」
「も〜、それはこっちのセリフよ〜。真似してるのそっちでしょ!」
や、やめろぉ!!私越しで盛り上がる会話するな!き、気まずい!!怖くて動けない!たっくんに助け呼べない!!
「?喜多さん知り合いなの?」
すると我が天使であるたっくんから声を掛けてくれた。おぉ........、天使よ........。秀華高校の大天使........。
「あぁ、紹介するわね。佐々木次子、さっつーよ!中学から一緒なの!」
「ども〜」
「で、こっちは私の同じバンドの...」
「あ〜、去年の文化祭で伝説を作った妹ちゃんと、大天使の男の娘の後藤兄妹ね」
「「そんな認識されてたの!?」」
な、なんかショック........。いや、落ち込んでる暇はない!折角紹介してくれたんだから、何か会話を...。
「あっ、す、好きなバンドとかは...」
「ごめん、ウチヒップホップしか聴かないんだよね。喜多達がやってる様なバンドは聴かないわ」
面子が良くても話題が合わないと意味がない........。今年もダメかもしれない........。来年頑張ろう........。
........いや、まだ諦めるには早い!まだ自己紹介があるじゃないか!!自己紹介の定番ネタは自分の名前いじり、欠点ネタは出身地や出身校!
『あだ名はぼっちで〜す!名前の通りリアルぼっちなのだ!なははッ!(此処で笑いが起きる予定)』
『地元は神奈川でありまあす!中学の人が居ない高校がよかったのでなんと、通学に2時間もかけてるのだ!毎朝寝不足で学校にするんじゃなかったって思ってまーす!(此処で笑いが起きる予定)』
『欠点は人の目を見れないことあって必ずつけちゃう事!ってそこ笑うな〜〜〜!(此処で笑いが起きる予定)』
いけるッ!!これならウケは間違いなしだッ!!
「喜多郁代です!喜多ちゃんって呼んでください♪趣味はイソスタなので、映えスポットに行く事があったら私も誘ってね!もちろん皆んな知ってると思うけど、結束バンドってバンドでボーカルしてます!動画サイトにMVあげてるから皆んな見てね!」
さ、流石は喜多さん...。私には出てこないネタをポンポンと出てくるなんて........。
「ちなみに後ろの後藤ひとりちゃんがリードギターで、隣の後藤達也くんはギターボーカル2号です!二人ともすっごく上手だから、一度は生で観ないと損よ〜」
き、喜多さん........!貴女という人は........!
(場はあっためておいたわよ!)(`・ω・´)b
な、なんて頼もしい後ろ姿...!このチャンス、活かさなくては!!そして私の順番が回ってきた。
「あっ、ご、後藤ひとりです...。あだ名はぼっちです。と、隣にのたっく........、達也くんとは双子の妹です........。な、名前の通りリアルぼっちです........へっ、あっ、しゅ、出身は神奈川です...。中学の人が居ない高校が良かったので2時間掛けて通学してます。まっ、毎日寝不足でこの学校にしなきゃ良かったってこ、後悔してます...」
シーン........
あれ?何か思ってたのと違う........。
「」←頭を抱えてるたっくん
あ、たっくんが頭を抱えてうつ伏せになってる........。な、なんとかしないと!!
「け、欠点は人の目を見れない事あってつける事です...。ってそっそこ笑うな..。あ、えっと........。シバくぞ!!」
「「何言ってるの!?」」
やばい!声量ミスった!?しかも全然盛り上がってないし...、こうなったら一発芸を!
「モ、モノボケやります!武田信玄の軍配!!」
「「そんな下らない事する為に持ってきたんじゃないでしょ!?」」
結果的に私の自己紹介は失敗に終わり、たっくんと喜多さんは酷く落ち込んでいた。
「ひとりちゃん...。後でコミュニケーションについて勉強しましょうね...」
「アッハイ...」
さっきまであんなに頼もしかった後ろ姿が怖い...。
「佐々木次子で〜す。ヒップホップやってます、よろしく〜」
後ろで佐々木さんの自己紹介が全く耳に入らず、早く高校を中退したいという欲が増した。
そしてたっくんの順番が回り、クラスの皆んなが待ってましたと、期待な眼差しでたっくんを見ていた。何故だ........。
「初めましての人は初めまして!去年同じクラスの人は久しぶり!1年1組だった後藤達也です!趣味は家事をしたり、ギター弾いたりしてます!喜多さんと同じく、結束バンドというバンドでギターボーカルやってます!良かったら一度、ライブに観に来てください!」
「よろしくー!」
「後藤くんと同じクラスだー!」
「古参ファンとして応援するぞー!!」
なんか喜多さんのと比べてリアクションの格差が酷くない??
そして放課後、私は誰一人と話せなかった........。休み時間ではたっくんや喜多さんの周りにはクラスの子が色んな話題を持ちかけていて、とても楽しそうに話していたが、私には着いていけずにいて、蚊帳の外状態だった。
折角喜多さんがあんなにお膳立てしてくれたのに........。何やってんだろ私........。
「あ、そうだ後藤」
「ひぃ!?さっささささん!?」
「ん?どうしたの佐々木さん」
帰る支度してたら、後ろから佐々木さんが声を掛けてくると、変な声を出してしまうが、隣に居たたっくんも反応する。
「あ、それだと二人が反応するのか。まぁいいや、さっき言い忘れたけど、去年の文化祭のギターかっこよかったよ。特に後藤妹が印象的だったから、覚えてたんだよね〜」
「そうだったんだ!ありがとう!」
「そう言う事、そんじゃね〜。学校頑張って来なよ〜」
そう言って佐々木さんは手を振って帰ってしまった。あっ、あれ?意外といい人...?
「あ、そうだ!ひーちゃん、さっきクラスのグループチャット作ったみたいだから、一緒に入ろうよ!」
そう言って携帯を取り出したたっくん。それからたっくんの指示に従って、クラスのグループチャットに参加した。
「あっ...、へへっ」
今までこんな事は無かったのに、もしかしたらこのクラスでは、少しは楽しい思い出が作れるかも........。そんな僅かな希望が生まれた。
〜おまけ〜
「山田リョウです!東大目指して頑張ります!!」
「嘘吐くな山田ァ!」
「いや、お前の成績だと何処の大学も行けないぞ」
「まじか...」
ちなみにこの回では、原作だと軽音部に風評被害が出てますが、この作品では風評被害は出ておりません。
それと山田、誕生日おめでとう
( ・ω・)つバースデーケーキ