ふたご・ざ・ろっく!   作:餡 子太郎

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今年最後のふざろです。


女子高生感を求めて...の巻

 

「今日の練習終わり!お疲れ様〜!」

 

「「「お疲れ様で〜す!」」」

 

日が経つにつれて、段々と気温が高くなっていき、薄着を着る人が見かけるようになってきた日に、僕達は今日の練習を終えて帰ろうとしてました。時刻は15時30分、今から帰ると大体18時になってしまうのでなるべく早く帰らなくてはいけないのです。夜道は危ないからね!

 

「あっ、伊地知先輩!良いカフェ見つけたんですけど、この後...」

 

「リョウ!明日貸した漫画絶対持ってきてよね!」

 

「分かってるって、じゃ」

 

「売ってないよね!?」

 

「何処まで信用無いんだ虹夏........」

 

「あはは........、それじゃあ僕達も帰るね!」

 

「あっさよならです...」

 

「あっ、ぼっちちゃんたっくんばいばい!」

 

虹夏ちゃんが手を振って送り迎えして貰うと、

 

「女子高生感が足りない...」

 

「「「え?」」」

 

喜多さんがよく分からない事を言い出した。女子高生感が足りない........?何の事だろうか?

 

「き、喜多さん...?どうしました?」

 

「毎日学校、練習、バイトの繰り返し!偶には女子高生ぽい事もしましょうよ〜〜!きらきらきららしくないですか!?」

 

「え、でもこの前遊園地行ったじゃん」

 

「あれは実質現実逃避じゃないですか!偶には練習終わりに皆んなで意味もない街歩きとかしたいんですよ!」

 

「でも喜多さん、練習が終わる時間帯って夕方だよ?帰る時間には日は暮れてるし、街歩きなんて危ないよ」

 

「達也くんは真面目過ぎなのよ!良い事だけど!でも息抜きって大事だとは思わない!?夢に向かって頑張る為には人並みの青春を犠牲にしなきゃいけないんですか!?この一瞬プライスレス!」

 

「え〜、でも疲れてるし...。てか皆んな行きたい?」

 

「いや全く」

「あっ私も........」

「出来ればお夕飯の準備を手伝いたいなぁ〜って........」

 

「つまらなくないんですか皆さんは!?」

 

う〜ん........。でも今から街歩くって言っても何処に行くのさ?ライブハウスの周辺?それとも駅の近く?

 

「え〜んやだやだっ!街歩きましょうよ〜!」

 

そう言って喜多さんは赤ちゃんのようにゴロゴロと転がりながら駄々こね始めてしまった。喜多さん床ばっちぃからやめなさい!

 

「まーた郁代の面倒くさい発作が始まった...。たっくん何とかして」

 

「何とかしてって言われても........」

 

「私のイソスタ最近全然更新出来てないからいいねが貰えてないんですよ〜!!」

 

「そっちが本音!?」

 

「だろうと思ったよ!!」

 

結局は喜多さんも承認欲求に飢えてたんじゃないか!ひーちゃん程じゃないけど喜多さんを着実に承認欲求モンスターになりかけてるよ!?

 

「ん〜、じゃあちょっとだけ適当にぶらつく?」

 

「ライブ審査に向けて結束力を高める為にも遊びは必要ですよ!ねっひとりちゃん!」

 

「アッハイ」

 

別に遊ぶ以外にも結束力高められる事はあると思うんだけどなぁ........。

 

「という事で!下北詳しそうなリョウ先輩!案内お願いします!」

 

「なんで私がやらんといけないんだ........」

 

喜多さんがリョウちゃんの腕に抱きついて案内役を頼んでみるけど、肝心のリョウちゃんは嫌そうな顔をしていた。確かにリョウちゃん、下北沢の事なら知ってそうだけど、案内役とか向いてるのかな........。

 

「私ハンドメイドアクセとか、レトロな雑貨屋さんに行きたいんですけど、おすすめのショップあったら連れてって欲しいですぅ〜」

 

「分かった」

 

なんか喜多さん若干あざといような感じでリョウちゃんに聞いてみると、リョウちゃんは携帯を操作して、喜多さんに携帯の画面を見せた。

 

16:00 古着屋

16:30 古着屋

17:00 古着屋

17:30 休憩

18:00 古着屋

18:30 古着屋

19:00 古着屋

 

リョウ「じゃあこのプランで行こう」

 

「「リクエストガン無視!!」」

 

喜多さんのリクエストを無視してリョウちゃんの計画で下北沢を歩く事になりました。........今思ったけど、別に今日じゃなくても良かったのでは?

 

 

 

 

「リョウ散歩〜」

 

「in下北沢〜!」

 

「なんか変な番組が始まった...」

 

そして僕達はライブハウスを出て、リョウちゃんを先頭に下北沢を歩いています。ちなみに僕達が歩いてる道は、僕とひーちゃんが通った事のない道なので色んなお店があって、内心テンションが上がってます!

 

「下北沢は音楽、演劇、アート、サブカルチャーの発信地。店も個人経営が殆どだから自分好みの店に出会えると思う」

 

「若者多いですけど渋谷とかとは違ったタイプの人達ですよね」

 

「有名バンドを輩出したライブハウスも沢山あるし、バンドマンにとっても憧れの街」

 

「サブカル好きなら一度は住んでみたい場所かもね」

 

ほえ〜、流石下北沢出身の方達だ。とても詳しい........。

 

「........ひとりちゃん?大丈夫?さっきから達也くんの背中にべったりだけど」

 

「いっ、いつもライブハウスと駅の間を往復してるだけなので...」

 

そう、ひーちゃんはずっと僕の背中を盾にして歩いていたんです。一年以上来てるからもう慣れたのかと思ったら、同じ街でも知らない所へ行くにはまだ早かったようです。僕もこれを機に下北沢の事知ろうかな........。

 

「だからって()()で歩いてる訳じゃないんだから慣れなよ........」

 

「ぷっ、虹夏ナイスギャグ」

 

「狙って言った訳じゃないから!!」

 

そんな楽しい会話を続けながら下北沢を歩いていたら、僕達が到着したのはおしゃれな喫茶店でした。そして僕達は其々ケーキを頼むと、喜多さんは満足そうに写真を収めていく。

 

「おしゃれな店内、かわいい店員さん。そして美味しそうなケーキ!テンション上がるわ〜!」

 

喜多さんから太陽のような光が放っているような感じしたので、喜多さん自身は満足してる様子だった。良かった〜、機嫌が直ったみたいで良かったよ!

 

「ん〜、このケーキ美味しいねひーちゃん!」

 

「あっうん........(フォークとナイフってどっちで持つんだっけ...)」

 

「(早く古着見に行きたい)」モグモグ

 

「伊知地先輩!二人がおしゃれな雰囲気が台無しにします!!」

 

「今に始まった事じゃないでしょ。ね?たっくん」

 

「僕に擦りつけるのはやめてくれないかな!?」

 

 

 

ケーキを食べ終わった後、リョウちゃんの行きつけの古着屋さんへ到着しました。

 

「私、古着って上手く着こなせる気がしないんですよね」

 

「センス問われるよね〜、たっくんは古着は着たりするの?」

 

「ないかな〜、お洋服はユ〇クロとかそんな所で買うから」

 

なので少しだけ興味があったりして...。という事で早速古着屋さんへ入っては古着を皆んなで探してみる事に。

 

「抜け感だすつもりが普通に小汚い感じになるし、全身古着でコーデする必要ない。新品の中に一着入れるといいアクセントになる」

 

リョウちゃんは一着のお花の柄のお洋服を手に取って虹夏ちゃんに差し出す。

 

「今日の虹夏と郁代は下無地だし、なんでも合わせやすそう。これとかどう?」

 

「試着してみる!」

 

「郁代はこれ」

 

「ありがとうございます!」

 

リョウちゃんの選んでくれた古着を持って試着室へ向かって、虹夏ちゃんと喜多さんが試しに着てみる事に。

 

「おぉー!中々良いかも!」

 

「流石ですリョウ先輩!」

 

「とっても可愛いよ!二人共!」

 

「うむ、我ながら良い出来だ」

 

虹夏ちゃんと喜多さんが着替え終えると、二人共大絶賛してリョウちゃんも満足そうな表情を見せていた。

 

「じゃあ今度はこれ行ってみようか」

 

今度はまた別の服を用意すると、あれよこれよと色んな服を着せようとしていた。それが30分も続き、表情は変わらないものの、リョウちゃんは無邪気に古着を選んでいた。普段もこれぐらい積極的だったら可愛いのになぁ〜........。

 

「ひとりちゃんも着替え終わった?」

 

今度はひーちゃんの古着姿のお披露目........、なんですけどちょっとだけ心配する...。ひーちゃん僕はと違って同じ服しか着ないからお洋服選びにはちょっと........。

 

そして試着室のカーテンを開かれると........。

 

「け、結構かっこよくできました........。ど、どうですか........」

 

黒いキャップ帽子に虎さんの絵柄のシャツの上に上着を羽織って登場したひーちゃんの姿はまさに古着キメラと思いました。一着一着は普通なのになんで全部合わせたらこんな事になるんだろうか........。

 

「ひーちゃん........、目に病気でもある?」

 

「えっ、ないです。視力2.0です...」

 

「なんで視力そんなに良いのにこんな闇鍋コーデが出来るのやら........」

 

「ただのセンスの問題」

 

リョウちゃん、ひーちゃんの心を抉るような事言っちゃダメだよ...。と言う事でひーちゃんの試着したお洋服は喜多さんによって脱がされて元のジャージに姿に戻りした。

 

「よし、ラストたっくん。君に決めた!」

 

「僕はポ〇モンじゃないよ!」

 

でも僕もちょっと着てみたいお洋服があったか試着するんだけどね!という事で僕も試着室に入って着替える事に。

 

 

〜5分後〜

 

「お待たせ〜」

 

「おっ、着替え終わったみたいだね」

 

虹夏ちゃんの言葉が聞こえたので、僕は試着室のカーテンを開ける。

 

「じゃ〜ん!どうかな?こういうの一度着てみたかったんだ!」

 

 

 

【挿絵表示】

 

↑※あくまでイメージです。

 

 

「きゃ〜〜〜〜♡♡♡達也くん似合ってるわよ〜〜〜♡♡♡♡♡」パシャパシャパシャ

 

「喜多ちゃん落ち着いて!気持ちは分かるけど写真撮り過ぎ!!」

 

「うむ、私ほどじゃないけど良いセンスだ」

 

「え、リョウが選んだんじゃないの?」

 

「いや全く」

 

「じゃあ達也くん自身が決めたの!?もう天晴れよ!!将来ファッション誌に掲載されたら絶対に買うわ!!」

 

「や、やめてよ恥ずかしい...///それよりひーちゃん、さっきから反応が無い........」

 

「........ワガショウガイニイッペンノクイナシ」ガクッ

 

「尊死したか........。で、それ買う?」

 

何事も無かったかのようにスルーしないで!?でも折角だし買っちゃうけど!!

 

「........あれ?よく見たらリョウちゃんさっき着てたお洋服は?」

 

僕はリョウちゃんの服装をよく見てみると、練習してた時に着てたお洋服が変わっていた。もしかして買っちゃったのかな?

 

「これに一目惚れしたからさっきまで着てた服売って買った」

 

錬金術!?等価交換しちゃったよ!?よく買い取ってくれたね!?

 

 

 

 

それから古着屋さんで先程のお洋服を購入して、そのまま下北沢を歩く事になった僕達。するとリョウちゃんがある提案してした。

 

「あっ、そうだ。音楽好きなら誰もが心躍る穴場スポットがもう一つあった」

 

「穴場!音楽バーですか!?行きたいです!」

 

流石リョウちゃん!音楽に関しては右に出る者はいないね!と言う事で僕達は再びリョウちゃんを先頭に目的地へと歩く。

 

そして到着したのが........。

 

「HARD・OPP」

 

「ふざけてるんですか!?」

 

よくCMで見るチェーン店でした........。でも其処も音楽関係は取り扱ってるもんね...。

 

「何を言うか!此処には現行品から生産終了した中古楽器や機材まで稀に値の張る物が激安で売られている事があるのだ!!気分は正に徳川埋蔵金探検隊!」

 

「意味が分かりません!」

 

「それだけではなく、ジャンク品を買い取って自分好みに改造するのも良し!部品の為に買うのも良し!ネタで買うのも良し!月イチ都内HARD・OPP巡りも最高に楽しい........。あっ、これ友達には内緒だよ」

 

「言いませんよこんな情報!」

 

「まぁまぁ、取り敢えず入ってみよ?」

 

「........達也くんが其処まで言うなら」

 

と言う事で僕達は早速店内へ入ってみる事に。実は僕も行ってみたかったからとてもワクワクしてるんだよね!

 

 

 

そして数分後........。

 

「リョウ見て!スピードコブラがこんな値段で売ってる!!」

「ぐふふ...、今日はツイてるな〜。これだから河童海老煎並みにやめられない止まらないなぁ...」

「たっくん見て!!高くて手が出せなかったエフェクターがこんなに安いよ!!」

「あ、それ前に欲しがってたやつだよね!誕生日プレゼントそれが良いって言ってたぐらいだもんね!」

 

皆んな楽しんでるー!?

 

案の定、皆んな楽しんでました。喜多さんはどうも会話に入らないみたいでずっと黙ったままでした。う〜ん、何か会話出来るネタはないかな〜........。

 

「あ、そうだ。たっくんにはオススメの場所があるんだ」

 

「え?」

 

突然リョウちゃんが僕のオススメの場所があると言うと、僕の腕を引っ張ってある場所へ向かう。そして訪れた場所は、おもちゃコーナーだった。

 

「えっと........、これはどういう........っ!?」

 

「ふっふっふ........、どうやら気がついたようだな」

 

僕は疑問に思ってリョウちゃんに聞こうとしたら、僕はある商品に目をつけた。そしてリョウちゃんもそれに気がついて悪い笑顔を作る。

 

「そ、そんな........。こんな所に........!?」

 

「そうっ!此処はHARD・OPP!!音楽だけではなく、こう言ったおもちゃも取り扱っている!しかも通販サイトしか買えない物まで置いてあるのだ!!」

 

「か、カ◯トゼ◯ターが........、この安さ........!?しかもver2.0って........!」

 

ほ、欲しい〜〜〜〜〜!!!!凄く欲しいよぉ〜〜〜〜〜!!!!

 

「どうする旦那?どれも良いやつだろぉ?早く買わないと値段も上がっちゃうし、誰かに買われちゃうよぉ?」

 

「わァ........ァ........」

 

「旦那もこういうの好きだろぉ?一つぐらい持って置きたいって思うだろぉ?普段手に入らない物が今目の前にある、そしてこの価格!我慢するのも良いけど、買うって決めた時にいつの間にか誰かに買われたら、それはそれは悲しくならないかぁ?」

 

「あう........」

 

「いけない!達也くんが泣きそうだわ!伊知地先輩にSOSを!」

 

リョウちゃんが意地悪してくるよぉ........。確かに欲しいけど、持って帰るのが大変だし........。うぅ〜........、欲しいよぉ〜!でもそれだとお小遣いが〜!

 

更にリョウちゃんの煽りの言葉に僕の心にグサグサと刺さる中、喜多さんが救援を呼んでくれたお陰か、虹夏ちゃんが駆けつけてリョウちゃんにアームロックをお見舞いし、虹夏ちゃんと相談した結果、僕が欲しかった物は保留する事になりました。

 

 

 

 

〜数分後〜

 

「このクレープ絶品ですね!さっきの肉巻きも美味しかったですけど、やっぱりTVで紹介されてる物は一味違いますね〜」

 

「そ、そうだね〜(情報を食べてるよ...)」

 

HARD・OPPを出て、皆んなでクレープを食べながら帰路に向かう中、喜多さんは先程よりもテンションが上がって元の喜多さんに戻ったのは良いものの、僕は未だにC◯Mの事に引き摺っていた。

 

「........カ⚪︎トゼ⚪︎ター」

 

「買えば良かったのに」

 

「お前と一緒にするな」ベシッ

 

またリョウちゃんが余計な事を言うと、虹夏ちゃんはすかさずリョウちゃんの頭にチャップする。駅へ向かって歩いていると、ギターを持ってる二人組を発見した。もしかしたら路上ライブをやってるのだろう。

 

「やっぱライブハウスで聴くのとは違った良さがあるよね〜」

 

「そうですね〜」

 

「この小さい街のあちこちで毎夜夢溢れる若者が音楽鳴らしてるのて、なんだか良いよね」

 

「あっはい」

 

「僕も分かるよ、その気持ち」

 

それから僕達はすっかり二人組の路上ライブの演奏に夢中になり、気がつけば日はすっかり暮れてしまっていた。

 

未確認ライオットの審査まであとわずか........。

 

僕達の勝負の日が近づきつつあった........。

 

つづく!!





ちなみに自分はCSMのファイズギア(ver1.0)を三万で購入しました。

人生初のCSM、心が躍るな!(パラド)

それでは皆さん、良いお年を!!
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