ふたご・ざ・ろっく!   作:餡 子太郎

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あけましておめでとうございます。

今年一発目のふざろです。

よーし、今年も頑張るぞい!

たっくんのキャラ若干崩壊してるのでご注意を。


未確認ライオット!!の巻

 

日差しが厳しい夏の日、遂に迎えた未確認ライオットのライブ審査の日を迎えた。下北沢駅の改札口を出ると、すぐ側には虹夏ちゃんと喜多さんか携帯を片手に待っていた。

 

「皆んなおはよー!」

 

「あっ、おはようございます」

 

「虹夏ちゃん、喜多ちゃんおはよー!」

 

「おはよー........、ってふたりちゃん!?」

 

そう、今日はふーちゃんも一緒に来てました。理由はライブが怖いからずっとトイレから出てこなかったのでふーちゃんが強引に連れてきたんです。訳を話すと虹夏ちゃんは何とも言えない表情をしていた。ごめんね!

 

「あれ、リョウちゃんはまだなの?」

 

「そうなんだよ〜、電話出てみるね」

 

まだ来ていないリョウちゃんを心配して、虹夏ちゃんが電話を掛けると直ぐに出た。

 

「リョウ!何してんの!」

 

『ごめん今起きた』

 

「アホか!こんな時までマイペースかよ!」

 

『まぁ落ち着きたまえワトソンくん、焦ってはいけないよ。車で行くから先行ってて』

 

「誰がワトソンくんだ」

 

電話のやりとりからして、リョウちゃんは今起きたみたいで車で行くみたいだ。確かに車に乗っていけば間に合うかもしれないけど...。

 

「仕方ない、皆んな先行こうか」

 

ひとまずふーちゃんを父さん達が乗る車に預けて、皆んなで電車に乗って新宿駅まで向かう事にした。まさかライブ審査の開催場所が新宿FOLTとは思いもしなかった。しかもオープニングアウトがSICK HACKらしい。大丈夫かなきくりさん...、いつもみたいに酔い潰れていなければいいけど......。

 

そして新宿駅に着いたら人混みの中で機材を運び終えなければならない。これが中々ハードで朝から体力を持っていかれてしまい、疲労困憊状態だ。

 

はっきり言って、地獄です...。

 

「くっ......、夏休みに車の免許取りに行こうかな...」

 

「僕も車の免許欲しいなぁ〜...。虹夏ちゃんはやっぱりAT車?」

 

「そうだね〜、今時MT車取ってる人居ないでしょ?」

 

「達也くんは免許取るならAT?MT?」

 

「僕はMT車だね〜」

 

「「えぇ!?」」

 

何故か僕がMT車免許取りたいって言ったら、虹夏ちゃんと喜多さんが驚いた。そんなに驚く事かな?

 

「チャ、チャレンジャーだねたっくん......」

 

「僕だって男の子だよ?ギアチェンジとかかっこよく切り替えてみたいとか思うよ!」

 

「でもエンスト?とか怖いとは思わないの?」

 

「でもそういうのって慣れだと思うよ?コツさえ掴んじゃえば大丈夫だと思うよ?あと安全運転を心掛ける事と、筆記試験はひっかけ問題に気をつければ問題ないからね」

 

「「たっくん(達也くん)......、男らしい!!」」

 

MT車取るだけで男らしいって何!?

 

別に良いじゃないか!僕がMT車取っても!皆んなAT車だと思ってたのかな........。と思ってたら........。

 

「おはよう諸君、今日は絶好のライブ日和だね」

 

「テメェなんで寝坊した方が優雅に車乗ってんだ!!」

 

なんと一台の車が横を通ると、車の窓からリョウがひょこっと顔を出して挨拶してきた。ちょっと狡いでしょそれ!?

 

「リョウ先輩狡いです!私達も乗せて下さい!!」

 

「悪いな郁代、この車は私の荷物でいっぱいなんだ。という訳で先に行くから遅刻しないでね」

 

「山田ァ!!」

 

「リョウ先輩!!」

 

山田ァ!!待たんかいコラァ!!

 

「たたたたたたっくくくくくくくくんんんっ!おおおおおおちおちおちおちちちちちちちついてててててててててててて」

 

流石の僕もキレてしまい、皆んな叫び声を上げるも、リョウちゃんを乗せた車は去ってしまった。今日のライブ終わったらどうしてくれようか........(ガチギレ)

 

 

 

そして新宿FOLT前に到着した僕達。無事に着いたはいいものの、虹夏ちゃんも喜多さんは暑さによって既にグロッキー状態。僕とひーちゃんもヘトヘト状態で途中自動販売機で買ったお水を一気飲みする始末。

 

それにしてもひーちゃんは凄いよ...。こんな炎天下の日でもいつも着てるジャージを着用してても熱中症にならないんだからね。ちょっと羨ましいよ........。

 

「遅い、皆さんが此処に来るまで30分かかりました」

 

「「................」」ピキピキ

 

「伊知地先輩!気持ちは分かりますが機材を持ち上げてリョウ先輩に目掛けて投げようとしないで下さい!!此処で殺人事件起こしたらまずいですよ!!」

 

「たっくん!お願い!ギターを逆手に持って撲殺しようとしないで!!此処でリョウさん(ベース)を失ったらお終いだよ!!」

 

「ダイジョウブダイジョウブ、コロシハシナイヨー」ハイライトオフ

 

「チョットオシオキスルダケダヨー」ハイライトオフ

 

「「全然説得力ない!!一旦落ち着いて!!」」

 

喜多さんが虹夏ちゃんを、ひーちゃんが僕の背中に抱きついてオシオキ(物理)を阻止しようと、グイグイと引っ張ってリョウちゃんから距離を取っていく。マジでタダで済むと思うなよ山田ァ........(変貌)

 

 

 

 

〜新宿FOLT〜

 

「おはようございまーす!結束バンドでーす!」

 

「あら〜、結束バンドちゃん!久しぶり〜!」

 

新宿FOLTの店長さんである銀ちゃんさんに挨拶すると、ペットボトルのお水を三本ほど抱えていた。様子からするととても忙しそうだった。

 

「ごめんね〜?今ちょっとバタバタしてて〜、また後でゆっくりお話ししましょ〜!」

 

「は、はい!開催場所の店長さんですもんねー!あ、あとお姉ちゃんがよろしくって言ってました」

 

「銀ちゃんさん。何かお手伝いしましょうか?」

 

「ありがとう達也くん!でも心配はご無用よ!皆んなも準備してて頂戴?」

 

「「「「はーい」」」」

 

銀ちゃんさんのお言葉に甘えて僕達は機材の準備に入ろうとした。そしたら銀ちゃんさんの大きな声が聞こえると、僕は気になって銀ちゃんさんの近くに近づく。すると床には大量の紙パックが散らばって酔い潰れたきくりさんが居た。

 

「水買ってきたわよ!お願いだから生き返って〜〜〜!」

 

「業務外で足引っ張ってどうするんですか!?」

 

今日は何の日だと思ってるの!?大事な未確認ライオットの審査の日ですよ!?

 

「〜〜〜ッけっ...、みん...、おは...ッ........〜〜〜ッ」

 

ダメだ!酒やけの所為で何言ってるのか分からない!!

 

「しっかりして下さいよ!!大事なライブの日になんでこんなにお酒飲んでるんですか!?」

 

「...まだ未来のある失敗してもやり直しが効く若者達を見ていたら、飲まずにいられなくなって....。やり直したい...」

 

...............これ、完全に人選ミスでは?

 

そう思ってると、スーツを着たおじ様達が数人入ってくる。もしかして今日の審査員の人達だろうか........。

 

「それにしても普段のライブでは見ないような人もちらほらいますね」

 

「そういえば、達也くんはあんまり詳しくないのよね?主催のお偉いさんとかレーベルの人とかいるからいつもより堅苦しいわよね~。でもあまり意識せずやっちゃいなさいね」

 

「は、はぁ........」

 

「ちなみにあたしも審査員の一人だからね♪身内だからって贔屓なんてしないわよ?そんな事しなくても、結束バンドは客を魅了できるものを持ってると思うからね」

 

「........望む所です!」

 

別に贔屓してほしいなんて頼んではいない。自分達の実力を証明する為に僕達はこの場にいる。覚悟は出来ている、後は本番を迎えるまでだ。

 

 

 

それから僕は皆んなが待っている控え室へ向かっていると、新宿FOLTに入ってくる人達が先程より多くなっていた。色んなバンドが参加するのか、空気がさっきよりぴりついてきた。皆んなこの日の為に頑張ってきたんだ........。もし今日、審査が通れば皆んなの夢が近づくのは間違いない........。

 

ひーちゃんも、ちやほやされる為に........、結束バンドを最高のバンドにする為に........。

 

虹夏ちゃんはスターリーを有名にする為に........。

 

リョウちゃんは自分達の音楽をやる為に........。

 

喜多さんは皆んなで何かをする事が憧れて、此処まで頑張ってきた。

 

僕は、皆んなの夢を叶える為にお手伝いをしてる........。

 

........もし、皆んなの夢が叶ったら僕はどうなるのかな...。これからも皆んな僕を必要と思ってくれるのだろうか...。

 

そもそも、僕の本当の夢ってなんだろうか........?

 

 

「あれ?たっくんさんですか?」

 

「えっ?」

 

一人で考え込んでいると、SIRODESのドラム担当とギター担当の人がペットボトルのお水を持ってやってきた。確か........、長谷川さんと本城さんだっけ?

 

「あっ!おはようございます!」

 

「おはようございますっす!遂に来ましたね〜、この日が」

 

「そうだね〜、お互いベストを尽くそうね!」

 

「そうっすね!たっくんさんは何処行ってたんすか?」

 

「えっ?あぁ........、ちょっと此処の店長さんと話してたんだ。僕は他の皆んなと違ってまだ分からない事だらけだから、少しでもアドバイスをと思って........」

 

「そうだったんすか。そろそろ説明と出演順決めが始まるんで控え室に行きましょう」

 

そうだった、のんびりしてる場合じゃない。僕は慌てて控え室へ向かうと、既にスタッフさんが箱を持っては今日のスケジュールや審査方法等について一通りの説明をしていた。

 

「たっくん遅い!」

 

「ごめんなさい!」

 

当然、虹夏ちゃんに怒られた。ほんとにごめんなさい!!

 

説明の話しを纏めると、全バンド終了後に観客の皆さんに投票して貰い、票数の多いバンドが決勝に出場。その枠は2枠しか決勝に出れないようだ。

 

「では出演順を決めますので、代表者の方はくじを引きに来てください」

 

遂に訪れた順番決め。勿論くじを引くのは、我らが結束バンドのリーダー、虹夏ちゃんだ。

 

「先輩!絶対トリ(7番目)トリ(7番目)!でお願いします!」

 

「それか1番、微妙な順番はやめてよね」

 

「っ!っ!(翻訳:一番最後で!一番最後で!)」

 

「任せろーい!こっちには切り札があるんだから!」

 

やけに自信満々な虹夏ちゃん。切り札とは一体なんだろうか...?すると虹夏ちゃんはくじの入ってる箱を持ったスタッフさんの所ではなく、何故か僕の所へやってきて、両手を握ってきた。

 

「に、虹夏ちゃん........?」

 

「たっくん、あたしに元気をくれぇ!」

 

「元気玉作ろうとしてるの!?」

 

「よしっ!たっくんパワー充電完了!トリはうちのもんじゃあ!!あっーはっはっは!!」

 

そう言って虹夏ちゃんはくじ引きの引く為に列に並び、そして虹夏ちゃんの番がやってくると、ゆっくりとくじ引きの箱に手を入れて、勢いよく箱から手を抜く。

 

「5番!!」バーンッ

 

「私達の夏は終わったよ」

「こんなのあんまりだわ!!」

もうダメだぁ........、おしまいだぁ........

 

たっくぅぅぅん!!ダメだったよぉぉぉ!!

 

悔しかったのか虹夏ちゃんは僕の胸に抱きついて大泣きしてしまった。僕は虹夏ちゃんを泣き止む為にひたすら虹夏ちゃんの頭を撫でて慰めるのだった。

 

 

 

「はい皆んな!時間は戻らないんだから、いつまでも引きずっちゃダメだよ!」

 

「そ、そうね!達也くんの言う通りね!あっ、リハ始まる前にお昼食べます?腹は減っては戦はできぬって言いますし!」

 

「賛成」

 

「そういえばお姉ちゃんが皆んなの分のお弁当作ってきてくれたんだった」

 

「店長さんが!?とっても楽しみ!!」

 

数分後、落ち着きを取り戻した皆んなは、喜多さんの提案で少し早めのお昼ご飯を取る事になった。人数分のお弁当を行き渡って、蓋を開けると、中身はカツ丼だった。お弁当のチョイスがなんだか店長さんらしいと思ってしまったのは内緒です!

 

それから皆んなでお弁当を食べてみる事に。

 

んー........、しょっぱい........。で、でも頑張って作ってくれたんだから........。残さず食べるけど、皆んないい顔してないな........。

 

「美味い!!シェフを呼べ!!」

 

一名を除いて........。喜んでくれてるならそれでヨシッ!

 

 

お昼ご飯を食べ終えた後は、リハーサルが行われてた。どうやら1番から順番でやっていくのではなく、逆からリハーサルが行われるので、僕達の順番が回ってくるのは早かった。皆んな順番にリハーサルを行い、各楽器の調整も問題なく終える事が出来た。中でも凄かったのはひーちゃんだった。リハーサルから飛ばしてるのか、とんでもない高速ピッキングを披露したと思ったら、まさかの武者震いで披露していたのだった。身体の振動で高速ピッキングするなんてある意味流石だよひーちゃん!(褒め言葉)

 

リハーサルが終了して、さっき喜多さんが表を見てきたらお客さんが沢山並んで居たとの報告を受けた。いよいよか........。

 

「あっ、そうだ!前言ってたステッカー作ってきたよ!」

 

そう言って虹夏ちゃんが鞄から取り出したのは、いつぞやのマスコットと結束バンドのロゴのステッカーだった。

 

「じゃあ皆んなの楽器に貼りましょう!きっと一致団結感出ますよ!」

 

「それいいね!はい、ひーちゃんも!」

 

「あっうん........」

 

「却下、そんなよく分からんキャラ貼りたくない」

 

テメェが作ったキャラだろうが

 

「そういえば忘れてた」

 

それからリョウちゃんと喜多さんはボディに、虹夏ちゃんはスネアにステッカーを貼っていく中、ひーちゃんだけは何処に貼るか迷っていた。

 

「ひーちゃん、ヘッドに貼ったら?其処なら誰も貼ってないよ」

 

「あっうん、そうする」

 

言われた通りにひーちゃんはギターのヘッドにマスコットのステッカーを貼りつけた。うん、可愛い!

 

「折角だし、写真撮ってトゥイッターに上げましょ!」

 

そう言って喜多さんが携帯を取り出して、床に皆んなの楽器を置いて撮影する。

 

「遂にライブ審査です!メンバー一致団結、ファンの皆さん応援よろしく!」

 

喜多さんが想いを込めて、携帯のシャッターを押した。

 

 

 

 

 

 

 

 

『全国の10代バンドからまだ見ぬ才能を発掘する未確認ライオット! 今年も3000を超えるバンドが応募してくれたぜ!今日はその中からネット投票の上位30組が審査に進んでいる!この東京会場からファイナルステージに進めるのは2組だけだ!曲は勿論、オーディエンスの盛り上がりも審査対象だ!君たちが次世代バンドの最初の目撃者になるんだ!最後まで楽しんでいってくれ!じゃあオープニングアウトはゲスト、SICK HACK!会場を温めてくれ!』

 

うぇ...、二日酔いなんでエアチケット袋持ちながら歌わせてもらいます...。吐いたらごめん...

 

スタッフさんがフロアを盛り上げてくれたにもかかわらずに、きくりさんの言葉で一部のお客さんがよどめいたり、あははと笑うお客さんも居た。ファンの人とそうじゃない人で反応がはっきり分かれるバンド、SICK HACKのオープニングアウトが行われた。

 

本当にエチケット袋を片手に持って演奏してたので、本当にリバースしてしまうのでは?と心配していたけど、そんな様子は一切なく演奏が終わったのでホッとした。

 

そして遂に審査が始まった。トップバッターのケモノリア、新時代を感じさせる音楽で会場を熱くさせている。続いてつっきーちゃんが率いるSIRODES。先程のケモノリアの演奏とは違って圧倒的な演奏を見せつける。

 

 

一方その頃........。

 

「すっっっっっっっごい盛り上がってますよ!?」

 

「こりゃ場の空気完全に持ってかれたな」

 

楽屋で歓声を聞いてるうちに、皆んなは徐々に不安になっていく。ひーちゃんなんて手に人と書いてそれを口に運んでいる始末だ。

 

「す、すみません...。トイレ行ってきまふ...」

 

「あ、うん!」

 

具合が悪いのか、ひーちゃんはゆっくりのトイレへと向かって行った。

 

........なんか怪しい。

 

「虹夏ちゃん、念の為一緒に着いて行ってあげないかな?」

 

「だね、籠城する可能性あるし」

 

どうやら虹夏ちゃんも同じ考えだったのか、ひーちゃんの後に続くようにトイレへと向かった。

 

「大丈夫かしら、ひとりちゃん」

 

「10分以内に出てこなかったら警備員呼んでくればいい。女子トイレで立てこもりテロ起こしてるって」

 

「審査所じゃないよ!」

 

そんなやりとりをしていると、虹夏ちゃんがひーちゃんの腕を引っ張って戻ってきた。まるで囚われた宇宙人のように...。

 

「あっ、結束バンドちゃん!いい所に!」

 

すると銀ちゃんさんの声が聞こえると、其処には銀ちゃんさんともう一人居た........。

 

「あっ!えっと........、名前........、なんでしたっけ?」

 

「ぽいずん♡やみです!知ってるでしょ!?」

 

「ご、ごめんなさい........。僕だけ名前を言わずに去って行ったので」

 

「それは私がいけなかったわね!ごめんなさい!」

 

「あら知り合いだったの?この方は今日取材で入ってる記者さんなんだけど〜!結束バンドちゃん達の事をねー?とーってもごごご........」

 

「わー!なんでも縛れて便利ですよねって話したんですよね!!」

 

「何してるんですか!?」

 

銀ちゃんさんが説明してる途中で、記者のぽいずん♡やみさんが突然、銀ちゃんさんの首に結束バンドで首を絞めて言葉を遮った。やめなさい!!銀ちゃんさんが死んじゃうから!!

 

「あ、私用事があるんだったー!それではさよならー!」

 

「あっ、待って!」

 

そしてそのままぽいずん♡やみさんは控え室へ出て行ってしまった。一体何しに来たのだろうか........。

 

「んも〜う、ひど〜い!いきなり首絞めるなんて!」

 

「あ、あの人がどうしたんですか?」

 

「あの子、ばんらぼってサイトで貴女達の事を書いてくれてたらしいのよ〜」

 

さ、さっきの人が........?し、信じられない........。

 

「あっ、まだ出番まで時間ありますし、ギリギリまで練習しませんか?」

 

「そうだね、今考えても仕方ないしね!」

 

ひーちゃんが口を開くと、ギリギリまで練習しようと言い出した。確かに今ぽいずん♡やみさんの事を考えてる暇はない。少しでも上手い演奏が出来るようにするには、練習するしかない。皆んなもひーちゃんの提案に賛成し、其々の楽器を手にする。

 

「あっ、あと今日のMCなんですけど........」

 

またひーちゃんが口を開くと、チラッと僕の方を見て提案を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ステージ〜

 

「えー、こんにちは!下北沢から来ました、エゴサがまったく機能してません“結束バンド”です!よろしくお願いします!」

 

僕達の順番が来て、ステージに上がり、喜多さんが挨拶の言葉をかける。するとお客さんから小さな笑いが起きて、早速一曲目に入ろうとすると、喜多さんがひーちゃんにマイクを回す。

 

何故ひーちゃんにマイクを回したのか........、それは先程ひーちゃんからのお願いだった。

 

『わ、私に一言でも良いので言わせて下さい』

 

「あっ、えっと...。私達がこのフェスに出ようと思ったのは、こっ、この5人でバンドする意味を聞かれた事がきっかけでした...。そっ、それから沢山ライブや練習をして、バンドとして力をつけてきました...」

 

声は小さく、身体は震えて、何の話しをしてるのかよく分からないとお客さんの声が漏れる。でも僕達はひーちゃんの言いたい事が理解出来ていた。

 

「結束バンドの結束力........、観てください!!」

 

最後まで言い終えたひーちゃんは、ギターを両手で抱える。

 

そして僕達、結束バンドの一曲目が始まった...。

 

つづく!!





皆様、遂にこの作品の終わりが決まってきましたよ...。

執筆時間があれば今年で完結出来るかもしれません。最後までお付き合いして下さると幸いです。

今年度もよろしくお願いします。
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