ふたご・ざ・ろっく!   作:餡 子太郎

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続きです!(迫真)

ゴールデンウィーク中には出来るだけ多く投稿する予定です!


皆んなでアー写を撮ろう!の巻

 

もう嫌ぁああああ!!ギター辞めます!

 

喜多さんが結束バンドに復帰して翌日、僕とひーちゃんは喜多さんにギターを教えているんですが........。

 

「Fコード難し過ぎるわ!上手く押さえられない!もしかして不良品........?」

 

「まっ、間違いなくギターです........」

 

ご覧の通り、悪戦苦闘してます...。

 

でもまぁ、最初はちゃんと鳴らなくてもそれっぽく弾けたら良いからね(経験談)

それにFコードをマスター出来れば色んなコード弾けるようになる訳だし、練習あるのみだよ!!

 

 

 

〜10分後〜

 

やっぱり無理だわ!ギター辞めます!

 

うわーい、無限ループだー(白目)

 

「で、でも少しずつ上手くなってるよ!もっと自信持って!」

 

「はぁ........、後藤兄妹に昼休みも放課後もスタジオに入って教えて貰ってるのに、弱音ばっか吐いてちゃだめよね...」

 

「い、いえ........」

 

あはは........。無理もないよ、喜多さんはギター始めて日が浅いからね。慣れない事だらけなのは仕方ないよ。

 

「折角リョウ先輩のギターで練習してるのに...」

 

そう言えばそうだったね。確か喜多さんが持ってたベースをリョウちゃんが買い取って、代わりにギター貸して貰ってるんだよね。でもあの時........。

 

『これで私の所持金が底を尽きたので草でも食べて生きていきます』

 

って言ってたけど、本気じゃないよね........?

 

........................うん!後でお弁当作ってあげよう!

 

「あ、そうだ!後藤くん、一回弾いてみてよ!」

 

うぇ!?僕が!?ひーちゃんじゃなくて!?

 

突然の喜多さんからのご要望に僕はビクッと身体が震えてしまう。

 

「弾いても良いけど、ひーちゃんの方が上手だよ?」

 

「あ、私も久しぶりのギター聴いてみたい」

 

まさかひーちゃんまでご依頼とは........、まぁいっか!可愛いひーちゃんと喜多さんの為だもんね!

 

「........んも〜う、仕方ないな〜。気合い入れちゃうよ!」

 

それから僕はギターを持って、何の曲を弾くか考え始める。

 

ん〜、何弾こうかな〜。

 

........よし!これにしよう!弾く曲を決めた僕は、一度目を閉じて、自分のタイミングでギターを弾く。

 

〜〜〜♪ 〜〜〜♪

 

「!」

 

「........!」

 

 

〜〜〜♪ 〜〜〜♪

 

僕はただひたすらリズムに乗りながら、最後までギターを弾き続ける。

 

やっぱり好きな曲でギターを弾くのは楽しい...。

 

血が沸騰するような感じ...、高まる心臓の鼓動...、そして爆上がりするハイテンション........!

 

ジャーン!!

 

「ふぅ........、こんな感じかな?」

 

「凄ーい!!後藤くん上手過ぎ!!」

 

「ひ、久々にテンションが上がった........!」

 

「えへへ♪ありがとうひーちゃん!喜多さん!」

 

演奏を終えたら、ひーちゃんと喜多さんが拍手して、僕の演奏を絶賛してくれた。喜んで貰えて嬉しいなぁ〜!

 

「皆んな〜」

 

すると外から虹夏ちゃんに呼ばれたので、そろそろお店の方に行かないといけない時間になったのだ。

 

「虹夏ちゃんからだね、移動しよっか!」

 

「そうね!あ、そう言えば後藤くんってギターボーカルって言ったわよね?後藤さんは歌わないの?」

 

「わ、私は無理です!歌下手くそだし........」

 

そう言ってひーちゃんはブンブンと首を横に振る。そんなに首振り続けると痛めちゃうからその辺にしなさい!

 

「そ、そう........。なら後藤くんはどうかしら?」

 

「僕は得意な方だよ!それと僕の事は達也でもたっくんいいよ!」

 

ずっと後藤くんとか後藤さんとかじゃあ、ひーちゃんと間違えそうだもんね!

 

それから喜多さんは僕の事を『達也くん』と呼ぶ事になったので、僕達は虹夏ちゃんの元へ向かった。

 

 

 

 

 

「え〜皆さんに今日集まって貰ったのは理由があります!アー写を撮ろう!」

 

虹夏ちゃんに呼ばれた僕達は、虹夏ちゃんの元へ向かうと、既にリョウちゃんが席に座って待っていたので、僕達も席に座ると、虹夏ちゃんがアー写を撮ろうと提案してきた。

 

「?アー写って何ですか?」

 

「アーティスト写真の事だよ。折角五人揃ったし、暇なうちに撮っておこうかと!」

 

虹夏ちゃんに教えて貰うと、僕は首を縦に振る。成る程、アー写ってアーティスト写真の略称なんだ。

 

「あっ、この前のライブの時はどうしたんですか...?」

 

「...っ」

 

ひーちゃんの質問に喜多さんがビクッと身体がはねた。ん?どうしたのかな?

 

「あ〜、前のライブに出る為に撮ったアー写はあるけど、喜多ちゃんが逃げちゃったから........」

 

そう言って虹夏ちゃんは一枚の写真を見せる。其処には虹夏ちゃんとリョウちゃんが写っていた。写っていたんどけど........。

 

左上の喜多さんの写真は何!?証明写真か何か!?

 

こ、こんな酷い写真初めて見た...。これは喜多さんが良い顔しない訳だよね........。

 

「ちなみにスタジオで撮るのはお金が無いから無理!今日は屋外に出て、アー写を撮ろうと思います!」

 

「此処で撮るって事はしないの?」

 

「アー写ってのはバンドの方向性とかメンバーの特徴を一枚で伝える大切なものなんだよ!そして、ライブハウスのサイト告知やフライヤーや雑誌...、どんな媒体で使われても他のバンドに埋もれないようなインパクトがある事が大事!」

 

ほぇ〜、奥が深いんだね〜。

 

「今日の為にバンドグッズだって作って来たよ!」

 

「「予想以上に形から入って来た!?」」

 

そう言って虹夏ちゃんがテーブルに何かを置くと、僕とひーちゃんはツッコミを入れた。用意周到だね虹夏ちゃん........。

 

そしてテーブルに置かれた物を見ると、それは色とりどりの結束バンドだった。

 

........え?もしかしてこれの事!?

 

「物販では500円で売るよ!」

 

「高い!ぼったくり!!」

 

「ちなみにサイン付きは650円」

 

「安い!買います!」

 

「いや喜多さんうちのメンバーだよね!?」

 

喜多さん........。リョウちゃんが大好きなのは分かるけど、何でもかんでも受け入れちゃダメだよ...。将来リョウちゃんに騙されないか心配だよ...。

 

「あ、屋外となると定番どころはこんな感じだね!」

 

そう言って虹夏ちゃんは、ホワイトボードで『金欠バンド(20倍欲しい!)アー写のおすすめ!!』とおすすめスポット?を記入する。

 

いや金欠なのは分かるけど、今使う言葉じゃないでしょ!?

 

ちなみにホワイトボードに書かれている案は

 

・階段

・森、草木前

・海

・公園

・フェンス

 

と記入されている。

 

「あとは何か良さげな壁?」

 

「何ですかそのふわふわしたやつは...」

 

「普通の壁だと、お昼に雑草を食べお腹を壊したリョウにしか見えないけど........」

 

本当に食べたんですか!?

 

ダメだよそんなんじゃ!!やっぱりリョウちゃん用のお弁当作ろう!!(決定事項)

 

「こうゆう退廃的な良さげな壁の前だと、一気に痺れるベースライン弾いちゃいそうなベーシストに見えるでしょ!?」

 

見えないよ!!どう見ても体調悪そうなリョウちゃんの姿だよ!!

 

「よーし!じゃあアー写撮影にれっつごー!」

 

そう言って虹夏ちゃんは手ぶらのまま外へ行こうとする。

 

あれ?楽器持って行かないの?折角皆んな持ってるのに........、あっ(察し)

 

「楽器持って行かないんですか?楽器持ってた方が更にカッコよくてなりそうですけど........」

 

「君達........」

 

「でも絵になるのはギターとベースだけでドラムは可愛そうな事になるんだよ!手に持つのはドラムスティックだけなんだよ!」

 

「でも可愛いと思いますよ?」

 

「じゃあ今日だけ楽器交換してよ!」

 

そう言う事か........。確かに虹夏ちゃんだけ可哀想だよね、ドラマスティック持ってぐすんと鳴いてる虹夏ちゃんのイメージが浮かぶよ...。

 

「あ、あの........。僕ので良かった貸しますよ?」

 

「たっくん、それはダメだよ...。たっくんのギター魂を虹夏ちゃんに売り渡すようなものだよ...」

 

「なんかあたしが悪い事した感じになってるんだけど......。兎に角荷物は置いていく!」

 

と言う事で、虹夏ちゃんの熱い願望により、皆んな荷物を置いてアー写撮影する場所へと向かった。

 

 

 

 

パシャ

 

「う〜ん......。メンバーのキャラは出てるけど、いまいちバンド感が......。バンドっぽさを感じる要素が欲しいな...」

 

取り敢えず僕達は、ひーちゃんが見つけた良さげな壁の前で、撮影をしてみたものの、虹夏ちゃんの言う通り、バンドさを感じる要素が足りていなかった。

 

ん〜、素人の僕にはバンドさを感じる要素ってピンと来ていないんだよね〜...。どうしたらいいのかな〜...?

 

「ならバンドマンのお手本たる存在こと、私の表情を真似してみて」

 

リョウちゃん、その自信は何処から出てくるの?

 

取り敢えず試しに撮影してみる。そして、写真を確認したら、僕も含めて全員の目のハイライトが消えていた。

 

........お通夜だ...。それと怖いよ...。

 

「なんか惜しいのばっかりだなー...。それにしても喜多ちゃんどの写真も可愛いね〜」

 

「そんな事ないですよー、でも私写真には慣れてるんです。よくイソスタ写真にあげているので」

 

そう言って喜多さんはイソスタで投稿したであろう、写真を虹夏ちゃんに見せてる所を、僕も気になったので喜多さんの携帯を覗いてみる。

 

「喜多さんの写真可愛い!」

 

「でしょー?あ、後藤さんも見てみる?」

 

「ウ"ッ」

 

っ!しまった!ひーちゃんの青春コンプレックスが!!

 

(入学式、卒業式...、家族以外と撮った写真はそれだけ........。私が15年間生きてきた証がたったこれだけか........)

 

まずい!ひーちゃんの顔が歪み始めてる!?

 

私が...、私が下北沢のツチノコ......、ノコノコノコ.....

 

「後藤さんが変な事言ってるー!?」

 

「いつもこんなんだよ」

 

「ひーちゃん!ツチノコさんはノコノコなんて言わないよ!」

 

「ツッコむところ其処なの!?」

 

実際ツチノコさんがノコノコノコなんて言わないでしょうが!(逆ギレ)

 

「ほらひーちゃん、だいじょーぶ!もう写真は見せないから、ね?」ナデナデ

 

「あ、た、たっくん...。皆んなの前でそんな........」

 

「良いではないか良いではないか〜♪よしよし♪」ナデナデ

 

「ふへ........」

 

(相変わらずぼっちちゃんの扱いには慣れてるなぁ〜...)

 

(達也くん、それ悪代官が言いそうなセリフ........)

 

よしっ!(現場猫)ひーちゃんの復活を確認!(指差し呼称)

これでまたアー写が撮れるね!

 

「そう言えば、たっくんってイソスタとかトゥイッターってやってる?」

 

「あはは........。僕はSNS関係はやってなくて........」

 

その通り、僕はこう見えてネットに関してあまり詳しくないのだ。最近、色んな人がSNSを通して何かしら投稿してるけど、それで炎上する事があると聞いたので、それを警戒してイソスタとかトゥイッターとかは始めていないなのだ。だってネットって怖い事ばっかりで怖いんだもん!!

 

「そっか...、ぼっちちゃんは?」

 

「あっ、いえ........」

 

「バンド活動していくなら、メンバー個人のSNSあった方が良いと思うし、バンドのSNSも作らなきゃ!」

 

(私がイソスタを........!?ただでさえ根暗なのにバンドやって人気者になろうとしてる拗らせ人間が始めたら........!)

 

「生まれてしまう........、承認欲求モンスター...!」

 

ひーちゃん、声がダダ漏れだよ。それに承認欲求モンスターって、ひーちゃんが怪獣の着ぐるみを着て『いいねくれー!いいねくれー!』って吠えてる感じが想像つくね。........可愛い過ぎでしょひーちゃん!!

 

「あっ、大丈夫です......」

 

「え〜、残念だな〜」

 

「それにしても、アー写どうします?一層の事、アニメのOPみたいにジャンプします?」

 

「あ、私も賛成!絵になるし、皆んなの素が出そうかも!」

 

「有識者は言っていた、OPでジャンプするアニメは神アニメだと......」

 

「リョウちゃんもアニメ見るんだ!」

 

「その反応を察するに、たっくんもか。ふっ、君とは良い酒が飲めそうだ、今夜は飲み明かそうじゃないか」

 

「ふふっ、お酒は二十歳になってからね♪」

 

「こら其処ー!アー写からアニメの話しに切り替えるなー!」

 

おっといけないいけない、今はアー写に集中しなくちゃ!それからアニメのOPでジャンプする案で、試しに撮ってみる事に。

 

ちなみにシャッターはタイム式にしています。じゃないと僕が写らないからね!

 

「それじゃいきますよ〜」

 

シャッターを押してすぐにひーちゃんと虹夏ちゃんの間に入って、虹夏ちゃんの掛け声でジャンプする。そして撮影が終えると、僕はカメラの元へ向かって写真を確認する。

 

「どれどれ〜........っ!?撮り直し!撮り直しでお願いします!」

 

「どうしたのたっくん?そんなに慌てて」

 

ひーちゃん下着見えちゃってるよ!

 

「ひぃ!?ごめんなさいごめんなさい!無価値な物を映してごめんなさい!」

 

「そんな重罪を犯した反応をしなくてもよくない!?」

 

こんなのいけません!見せられないよ!(必死)

 

べっ、別にひーちゃんのお...おパンツ見えちゃった事に意識してないんだからね!!勘違いしないでよね!?(ツンデレ)

 

それから何枚か写真を撮ってみるも、ひーちゃんだけがカメラに目線を合わせようとせず、一人だけ猫背で俯いているので表情が分かりづらかった。う〜ん...、僕的にはもうちょっとひーちゃんが顔を上げてくれれば良いんだけど、これはこれで影のあるバンドマンっぽくて雰囲気あるから十分カッコいいか!

 

「よーし!バンド感に青春っぽさが追加されたね!」

 

「でもたっくんが女装してないのが残念」

 

「仕方ないないですよ、また今度ね?」

 

「虹夏先輩!その写真のデータ貰っていいですか!」

 

「あっ、私も...」

 

「僕も欲しいです!」

 

先程撮った写真を皆んなに送って貰い、僕も改めて写真を確認する。うん!後で写真立てに入れよっと!

 

「よーし!夏にライブ(未定)とデモCD配布(未定)して冬にファーストアルバムリリース(未定)下北沢発祥のエモエモなロックバンドになる予定!」

 

「確定情報が一つもないじゃないよ虹夏ちゃん!」

 

でも夢が多く持つ事は良い事だよ!

 

無事にアー写を撮り終えた僕達は、今日は解散という事で、一度スターリーに戻っては荷物を回収して、帰宅しました。あ、今日はアルバイトのシフトはないのでご心配なく!

 

 

 

〜後藤家・ひとりの部屋〜

 

へへ........、初めて皆んなと撮った写真......。プリンターでポスターにしちゃった......。バンドの活動がずっと続いて......、これからも皆んなと色んな写真撮っていけたらいいな........。

 

「うへ、うへへ........」

 

「ひーちゃん!お夕飯が出来たよ................、きゃああああああああああああああ!!

 

たっくんがご飯が出来たと伝える為に私の部屋にやってくると、少し固まっては、悲鳴を上げてしまった。

 

........うへ?

 

するとドタドタと誰かが駆けつけてくると、お母さんだった。

 

「どうしたの達也!何があったの!?」

 

「ひ、ひーちゃんの........、ひーちゃんの部屋がぁ........」

 

たっくんがそういうと、お母さんは私の部屋の辺りを見たら、一瞬にして顔を青ざめた。何か変な所があるだろうか?

 

「ひとりちゃん........、何その大量のポスターは?」

 

「え?今日撮ったアー写の写真」

 

「だからって部屋全体に貼らなくても良いでしょ!?達也が恐ろくて怯えてるでしょ!?」

 

それからお母さんにポスター残り一枚になるまで引っ剥がされ、没収されました。解せぬ.........。

 

つづく!!




たっくんの弱点 その2
SNSに関しては皆無。

ちなみにたっくんが弾いた曲は仮面ライダー龍騎の『果てなき希望』です。

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