1「新たな出会い、名付け」
うん。
この子の
まず、棒を倒した。
そしたら僕の前に傷だらけの幼女が落ちてきたと・・・。
意味わからん。
この子が目覚めそうだ。
「うぅ・・・。ひっ。」
あるぇ?
僕なんかした?
あ、僕のことを人間だと思って怯えてるのか。
この小さな妖怪に目を合わせて言う。
「大丈夫。僕は君を傷つけないよ。」
「ほ、んとう?」
「うん、本気だ。諏訪子に誓ったっていい。」
「すわこ?」
「ああ、僕の大切な人だよ。」
「・・・へんな人。」
「・・・うん。まぁ、今はそれでいいや。手当するからじっとしてて。」
「・・・わかった。」
そうしてこの子の手当を再開する。
まあ、諏訪子の時よかマシだな。
手当の刀傷に擦り傷。
骨に異常は無しっと。
後は、何時も通りに母さん謹製の傷薬を塗って包帯を巻く。
「うん。これでよし。」
「ねぇ、なんで助けるの?」
この子が聞いてきた。
「うーん。何でって言われてもね・・・。助けられるから助けた、じゃだめかな?」
「うん。やっぱりへんなひと。」
そう言って彼女は寝てしまった。
――仕舞ってあった材料は腐って無いみたいだし、久しぶりに料理でもするか。
◇◇◇◇
暫くして、料理の匂いに釣られたのかこの子が起きた。
「簡単なものだけど、飯食べる?毒なんか入ってないよ。」
「・・・食べる。」
木の器にお粥モドキをよそって、木の匙と一緒に渡す。
「はい、どうぞ。」
「ん・・・。」
彼女は訝しみながら匙を口に運ぶ。
「!!・・・おいしい。」
「それは良かった。おかわりは有るから好きなだけお食べ。」
「うん。」
彼女は搔き込むようにお粥モドキを食べきると、皿を差し出しておかわりを要求した。
その後、彼女はお粥モドキを計6杯おかわりした。
いろんなことがあったのだろう。
彼女は満腹になったあと、泥のように眠ってしまった。
「ゆっくりお休み。」
◇◇◇◇
――人間に襲われた。
――わたしは何もしてないのに。
――刃物で切られて、転んだりしながらスキマを使って命からがら逃げ出した。
――逃げた先にいたのは黒い髪に水色の目をした気配がチグハグなへんな人間。
――彼はわたしの傷の手当をして、おいしいご飯をくれた。
――なんで助けるのか聞いたら、「助けられるから助けた」といった。
――へんなひとだと思った。
――彼の側は暖かくて、安心できる気がした。
――何となく、父親がいたらこんな感じなのかなと思った。
◇◇◇◇
――黒に大切な人って言われちゃった。
――嬉しいやら恥ずかしいやら。
――黒、適当に選んだ方向が私の居る場所に向いてるなんて運命を感じるね。
◆◆◆◆
うん。
うん?
何か勝手に事態が好転してる気がする?
ま、まあ、この子が起きたら自己紹介をしよう。
色々してて忘れてた。
このまましないでいると、この子からずっとへんなひと呼ばわりされてしまう。
僕に変な趣味は無いっ。
まぁ、妖怪から見たら妖怪を助ける変な人間だからなぁ。
あ、そろそろ起きそうだ。
「・・・うーん。」
「おはよう。」
「・・・おはよう。」
挨拶は返してくれるみたいだ。
「遅くなったけど、僕の名前は
「・・・わたしには名前は無い。」
「それは、すまん。」
「・・・。つけて。」
「え?それは・・・。」
「いいから、名前、つけて。」
彼女が迫って来る。
しょうがない。
「ああ、わかったよ。名前かぁ・・・。」
彼女を見る。
金髪に紫水晶のような瞳。
うーん。
目の色から
苗字は僕の出雲をもじって
「よし、決めた。君は今日から、
「
「あー。気に入らなかった?」
「ううん。気に入った。わたしは今から八雲 紫!よろしく、クロ。」
「ああ、よろしく。紫。」
ゆかりんは娘ポジに落ち着く・・・か?