東方黒雲録   作:文才の無い本の虫

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ラブコメ回が書きたかった。
こんなことになるとは・・・後悔はしてる。
ーー嗚呼、描写力が(ry


4「諏訪子との日々」

あの時助けた夫婦の子供が大人になるぐらいの時間が経った。

 

僕は、柏手様として諏訪神社に居候させてもらっている。

 

諏訪神社には神主がいないため仕事を代行している。

 

あんまり仕事はないけどね。

 

そういえば、いつの間にか諏訪神社には(柏手様)の摂社が作られていた。

 

それによってなのか気紛れにと称して困っている人を片っ端から助けていたら、態々遠くから僕に頼み事をしに来る人などもいた。

 

まぁ、助けられるなら助けに行ったけどね。

 

うん。

 

3日に一度ぐらいの頻度で柏手様として呼ばれ、残りは諏訪子と神社でのんびりする。

 

そんな感じで、今の僕の生活はそれなりに充実している。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

朝起きると何時も通り(・・・・・)に諏訪子に抱き着かれている。

 

あー離したくない。(重症)

 

この時間が永遠に続けばいいとさえ思う。

 

あーでもそろそろ起きないと?

 

ん?

 

神社の鳥居の方に強い霊力を感じる。

 

・・・んー諏訪子を起こそう。

 

 

 

「諏訪子、起きてくれ。」

 

 

「・・・あーうー。黒?どうしたの?」

 

 

「鳥居の方から強い霊力を感じる。」

 

 

「・・・。行こう。」

 

 

 

そうして向かった先には、珍しい緑色の髪をした生後半年ほどの赤子が捨てられていた。

 

誰が捨てたのだろうと、諏訪子と国を回ったがこの赤子のことを知っている存在は居なかった。

 

すると諏訪子が僕に提案した。

 

 

 

「ねぇ、黒。何かの縁だ。この子、この神社で引き取って育てよう。祝子ってやつだよ。」

 

 

「うん。僕も手伝うよ。なんたってこの神社の居候の神様だしね。」

 

 

 

そうして僕たちは捨てられていた緑色の赤子を神社で引き取ることにした。

 

赤子には諏訪子が髪の色から翡翠(ヒスイ)と名付けた。

 

子育てはとにかく大変だった。

 

例えば、食事のことで諏訪子が焦ったり。

 

 

 

「どうしよう黒、赤子って何食べるんだっけ?!」

 

 

「多分、生後半年は経ってるはずだから離乳食かな。今から作ってくるよ。」

 

 

 

夜泣きをあやしたり。

 

 

 

「黒、翡翠が泣き出しちゃったどうしよう。」

 

 

「ふぎゃあぁぁー!!」

 

 

「諏訪子かして。うん。よしよし、いいこいいこ。」

 

 

 

諏訪子が歩けるようになった翡翠の相手をして疲れ果てたり。

 

 

「諏訪子、翡翠ただいま。」

 

 

「黒、もう、疲れた。」

 

 

「諏訪子!?ん?」

 

 

「かしわでしゃま、だっこして〜。」

 

 

 

そうして、翡翠はすくすくと育っていき立派な巫女になった。

 

翡翠には才能があり、僕の霊力を使った術はほぼ出来る様に成った。

 

祝子(神職)としても優秀で、僕が代行していた仕事も全て任せられる程だ。

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

ある日の朝。

 

 

 

「黒、久し振りにお出掛けしよう!」

 

 

「柏手様。神社のことは私に任せて諏訪子様と出掛けたらどうですか?」

 

 

 

という訳で諏訪子と少し変装して諏訪の国を歩いてます。

 

僕は何時もの白黒道士服を脱いで白と黒の着物を着て。

 

諏訪子は元の大きさに戻って何時もの帽子を脱いで紫色の着物を着ている。

 

綺麗だなぁ。(重症)

 

 

 

「この国も随分と大きくなったね。」

 

 

「うん。黒や翡翠のおかげだよ。」

 

 

「いや、僕達だけの力じゃないさ。諏訪子の神様としての威光もあるし、住んでいる人々が国を大切にしたからだよ。諏訪子は胸を張っていいと思うよ。」

 

 

「・・・うん。」

 

 

 

僕と諏訪子は手を繋いで歩き出した。

 

諏訪子のいい気分転換になるといいな。

 

それから、市場の露店によってみたり。

 

諏訪子と団子を食べたり。

 

露店に戻って翡翠にお土産を買ったり。

 

諏訪子と神社の鳥居から夕方の国を見下ろした。

 

 

 

「黒、綺麗だね。」

 

 

「うん。綺麗だ。」

 

 

「・・・黒。次はいつ旅に出るの?」

 

 

「・・・。もうしばらくは此処にいようと思ってる。」

 

 

「ねぇ、黒。私がさ、行かないでって言ったらどうする?」

 

 

「・・・。」

 

 

「黒の中で紅とかいう女の遺言が重いのは理解ってる。でも、大好きな黒に側に居て欲しい。私のモノであって欲しい。そう思っちゃうのは駄目なのかな?」

 

 

「諏訪子っ僕は、」

 

 

 

諏訪子が人差し指で僕の唇を抑える。

 

 

 

「黒。きっと、永い永い時を旅すれば何時か黒の中の比重が私に傾く時が来る。だから、私は待つよ。何千年も何万年も。」

 

 

「・・・。」

 

 

「ねぇ、黒。だから、旅が終わったら必ず帰って来てね?」

 

 

 

だから、僕はあの時の様に言う。

 

 

 

ああ、約束する(・・・・・・・)。」

 

 

「本当に?」

 

 

「ああ。もしも僕が約束を破ったら、諏訪子が僕を食べてしまうんだろう?それもいいかなとは思うけど、約束は守らなきゃ母さんに叱られてしまう。」

 

 

「・・・黒。指切り(契約)しよう。

 

――指切りげんまん(諏訪の神の名に於いて)。もし()との約束を違えたら、黒を食べて()のモノにしちゃうよ。」

 

 

「うん。指切り(約束)だ。」

 

 

 

――此処に神との契約は成った。

 

その夜の諏訪子は月に照らされて、とても妖艶だった。

 

 

そうして神とバケモノの夜は更けていく・・・

 

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

 

「諏訪子様、柏手様!!」

 

 

 

翡翠の声で目が覚める。

 

一緒に寝てた諏訪子も起きたようだ。

 

 

 

「翡翠、そんなに慌ててどうしたんだ?」

 

 

「それが、朝境内を掃除していたら足が3本ある烏がこれを・・・。」

 

 

「どれどれ?」

 

 

翡翠から渡されたのは一枚の神の力を感じる手紙。

 

なるほど、神の力を感じたから翡翠は慌ててたのか。

 

僕はその手紙を読み上げる。

 

 

「――諏訪の神、貴方にお互いの信仰を賭けた戦を申し込む。大和の神、八坂神奈子。」

 

 

 

 




諏訪子様、紅(故人)に嫉妬中。
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