聖王ちゃんと魔王ちゃんのワルツ   作:3×41

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オージェストン魔法学校にて3

 ◆ ◆ ◆

 

始原歴3214年、地表は死食に覆われ

全ての生命は震え

ある少女が生まれた

少女は魔性に魅入られ、魔界の108の魔神を従え、

長じて魔王となった

 

魔王歴236年、再び死食がおとずれ

ある少女が生まれた

少女は聖性に魅入られ、極聖人と英雄王達を従え、

長じて聖王となった

 

聖王歴26年、聖魔大戦のさなか

魔王と聖王は同時に姿を消した

 

そして聖王歴1856年、三度地表は死食に覆われ

ある少年が生まれた

少年は聖性にも魔性にも魅入られず、特段なんの才能もなかった、凡人だった

ただ魔王と聖王がこの少年を依代として同時に地表に受肉した!!!11

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 サウザンドメイスターが気絶したあと、訓示の挨拶は中断となった。

 その後ケムリは幼女二人とともにサウザンドメイスターの学校長室に呼び出された。

 

「い、行きたくねぇ〜…」

 

 それがケムリの偽らざる心境だったが。

 腹が痛いと言ってもそれなら魔法で治療するといわれるし、

 急用があるというのも無理があった。

 

「し、失礼します。サウザンドメイスター・ダンドリオン」

 

 ケムリはそういってアスティとセスタの二人の幼女を連れて校長室に入室した。

 校長室はそこらかしこに書籍がうずたかくつまれており。

 奥手の窓際にサウザンドメイスターが立っているのが確認できた。

 

「セスティアード様、、少し、、少し幼くなられましたか」

「えぇ、そうですね。じいは息災でしたか?」

「えぇ、えぇ、セスティアード様。千年はなごうございました」

 

 サウザンドメイスターはケムリには関心を示さず。

 そうセスタに話しかけている。

 

「おや? ところでこちらの幼女は? こちら、こ、、、」

 

 サウザンドメイスターがアスティのほうに気がつくと、

 しばしその様子を確認し、次に目を見開いた。 

 

「ホゲエエェェェェ!! ア、、アスタロットオォォォォォ!?」

「よう。久しぶりじゃのうアレクシス」

 

 途端にサウザンドメイスターの身体から魔力がほとばしり、

 ビリビリと空間が揺れ、校長室の窓にヒビが入る。

 続いてサウザンドメイスターがなにやら呪文を詠唱しはじめた。

 

「゛クァドラプルマナズエンチャント゛

 私とてこの千年なにもしてこなかったわけではないぞアスタロット。

 ゛ティターンズ・フォール゛」

 

 サウザンドメイスターが右手を掲げその空間を握りしめて力を込めて振り下ろすようにすると

 次の瞬間校長室の天井を突き抜けて巨大な岩石が降って来た。

 あ、死ぬなこれ。ケムリは一瞬走馬灯が見えた気がした。

 

「まぁ人間ではその程度じゃろう。゛セブンスマナズエンチャント゛゛ソロモンズ・ゲート゛」

 

 アスティが左手を迫り来る巨大な岩石にかざすと、

 平面上に紫の空間がうまれその岩石を吸い込むと歪みながらその場で消失した。

 

「終わりか? アレクシス?」

「アスティ、いけませんわよ。

 じいもそのへんにしなさいな。戦争は終わっているのですから」

「し、しかしセスティアード様…」

「いいですねじい?」

「え、えぇ。わかりました。マイレディ」

 

 サウザンドメイスターは言われて頭を下げた。

 どうなっているんだ?

 サウザンドメイスターは次にケムリのほうを見て

 

「セスティアードさま、ところでこちらの少年は?」

「えぇ、ケムリお兄ちゃんですわ」

「ワシはこのお方のロリ奴隷をやっておる」

「ワタクシはお兄ちゃんのラブドールですわ」

「カ、カハッ、、ラ、ラブ…??」

 

 サウザンドメイスターがケムリのほうを見ながら目を見開き、

 身体から魔力が噴出しはじめた。

 

「えぇかげんにせぇよおまえら。違います。サウザンドメイスターダンドリオン。

 話を聞いてください。お願いします。呪文の詠唱をしないで」

 

 ケムリは今すぐこの魔法学校を退学したかった。

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