ミッション12 解放主義?
ロンメルは解放主義の男達を研究所に集め、人数分の椅子を用意して話を聞く
「改めまして村長から総督になったロンメルです。解放主義の皆さんよろしくお願いします」
「あ、あの我々は解放主義者では」
「あ、大丈夫です。ここは本国ではないので」
男達は目を合わせると頷き
「代表のオルテガ……解放主義者だ」
「無学で申し訳ないが解放主義について教えてくれるかい?」
「解放主義……と言っているがポケモンとの戦争に富を集中するのではなく疲弊した民のために保障や産業育成をするべきという思考です。祖国は軍が頂点にいるため軟弱思想と言われ差別か逮捕されてしまいます。ただ商人や役人の間ではこの思想が根強く……我々はいってしまえばスケープゴートです」
「なるほど危険思想かと思ったが全うな考えで安心しました……皆さんの職業を聞いても?」
「私は教師を、他は商人だったり労働者です」
「なるほどなるほど……ヌルフフフ……読み書き計算は?」
「全員一通りできます」
「なるほど素晴らしい。現在のフォルモサ開拓団の状況を説明しましょう」
ロンメルは黒板に書いていく
「現在あなた達にやって貰いたい仕事は色々あります。塩・真水工場のメンテナンス、繊維工場、家畜の世話、田畑での仕事、教員、肥料工場、建築業への従事、鉱山労働、ポロック工場等々色々な仕事があります。現在通貨が足りていないので物資の配給制をしています。住居も無償提供をしています」
ここまで良いかと聞くと質問があがる
「このまま貧富の差がない完全配給制でいくのか、それとも貨幣を流通させていくのか?」
という質問に
「国に資金が貯まれば配給制から配当制に切り替えていこうと思うよ」
「最終的な起業は可能か?」
「可能だね。ただ当面の間は禁止するよ。生産能力や人的資源の最大効率化をするためにね」
「内政重視なのかそれとも拡張重視なのか」
「生産能力を上げるために更なる拡張は必須。ただ拡張の矢面に立つのはポケモンであり、人は内政に注力する」
その他村でのルール等を教えると納得したらしい
「オルテガ達も当面の間はこの島式の再教育を受けて欲しい。労働はそれからだ」
「再教育とは?」
「体作りと機械類の操作方法、効率の良い農業の方法、ポケモン学等を学んで欲しい……どれも私が作った物だか勉強になると思う」
「食料生産などは大丈夫なのですか?」
「ポケモン達が労働力になるから大丈夫だ」
「……なるほどわかりました。思考や言論は自由でしょうか」
「ああ勿論だ」
「それは良かった」
オルテガとロンメルは握手をして解放主義の人々との会話は終わった
訓練が始まり、マラソン、集団行動、勉強、波紋や呼吸法、チャクラ操作など幅広く教えながら生活の改善を続ける
とりあえず他の人員は家の建築を進める
2週間かけて家の数を何とかすると今度は衣類が不足する
衣類の機械を改良して布織りの効率を良くして対応する
ドタバタ対処しながら時間が進んでいく
移民達が来て2ヶ月が経過し7月となる
移民達やスズミヤに村の大きな建物を聞かれた
ウマ娘のクローン工場なのだが刺激が大きいとして秘密にしてきたが公開することにした
「凄い……機械でいっぱいだ」
「何の施設なのですか?」
「この施設はウマ娘製造工場……ウマ娘を産み出す工場だ」
「「「ウマ娘製造工場!?」」」
「人工的に人を作っているというのですか!」
「あぁ、私の科学力なら可能でね」
「もしかして村にいるウマ娘達は……全てここから!?」
「そうだよ。ここから産み出された。ウマ娘は人類愛であるが種族が違う。言葉も喋るし、文字の読み書きもできる。ただウマ娘はウマ娘の男性が産まれないという特性がある。人と交わることもできるし、そうすると人間の男女とウマ娘が産まれるし、遺伝子的欠点が無ければ単為生殖……単体でも増えることが可能だ」
「人造生命体ということですか?」
「うーん、大雑把に言えば私のクローンだ(遺伝子情報的には違うが)」
「クローン……未来のテクノロジーですな」
「君達からすれば未来のテクノロジーを私はゴロゴロ知っている。勿論知らないことも多いが……生活を豊かにするためならば惜し気もなく投入しよう。ただ未来技術は危険もある。例えば塩と水を精製している工場から作る石鹸の素の副産物の塩素ガスは人体に多大な影響が出る為取り扱いは細心の注意が必要だし、研究所内にある発電装置も莫大なエネルギーを産み出すが取り扱いを間違えればこのフォルモサの島1つを消し飛ばす爆弾に生まれ変わる」
「恐ろしいですな……」
「まぁ恐ろしい代わりに人類の生活を楽にしてくれるからさ。このクローン技術だってウマ娘を産まれさせるだけでなく手足が欠損した場合に再生させることが可能だよ。病気になった臓器の取り替えも可能」
「それは……不老不死が可能なのでは?」
「そこまで便利ではないけどね。命を永らえさせることは可能だよ」
「ロンメル村長、この技術はアクア団に売ることは」
「無理だね。理解するのに人類はあと100年は必要だしエラーが出たときに対応できないでしょ。このクローン装置でも20体に1体の確率でエラーが発生するし」
「……そうですか」
「軍もメタモンやポケモンを使った人造人間計画があると噂を聞くが……うーむ」
「まぁ皆が一緒に生活しているウマ娘達は悪い人居た?」
「「「いません」」」
「皆親切で優しいです」
「時に怒りますが危ない時や訓練時に厳しくしないといけない場面のみですね」
「でしょ? ……まぁクローン云々による人工種族だけど仲良くしてくれや。彼女達もれっきとした人類だからさ」
そうロンメルは締めたが、聞き捨てならない言葉があった
軍による人造人間計画
ポケモンとのハーフが考えられるがうちのウマ娘も材料となったポケモンの性質が遺伝することがある
ロンメルはポケモン因子と呼んでるがそこら辺を解き明かせばポリゴンが作れるのではないかと考えていたり
まぁクローンウマ娘を作っているロンメルにフッケンの軍を批判するつもりは無いが
「アクア団的にはどうなのですか?」
「自然の理から逸脱するのを良しとしない者もおりますが私は別に……学会でもポケモンから人間が作られたという派閥や人とポケモンは別種派閥、人の愚かさを見て神はポケモンを作ったという学説まであり私はそこら辺は各個人の自由だと思っておりますし……」
「なるほど。あと新生児の人工生育はどうなのでしょう?」
「良いんじゃないですか? 開拓中に子供の世話は親達にも負担ですし、ある程度大きくなればその負担も減りますし」
「こっちとしても刷り込み教育ができるのが人工生育中のみの関係上とか色々ありますし」
大人組は色々考えるが、15歳未満の子達は研究所の近未来感に
「スゲー!」
「カッケー!」
と興奮気味
科学館に初めて来た子供の如く楽しんでいた
ミッション13 ポケモンバトルを推奨しよう
食事の改善及びトレーニングによってある程度基礎体力ができたのとモンスターボールを自作できるようになったところで移民組にポケモンを捕まえて貰うことにした
クローン技術によって生成された豚によって必要性が激減したウリムー、増え続けているマリル、ブイゼル、ヤドン、ハスボー、ミズゴロウ、ワニノコ、電線で電気を食べているコイル、最近住みだしたエレキッド、害獣組(シキジカ、オドシシ、パモ、ピカチュウ、ラッタ)、オリーブ畑のミニーブ、向日葵畑のヒマナッツ、なぜか増えていたハネッコ、海岸のタマタマ、クラブ、キャモメ等が初捕獲のポケモンとしては狙い目だろう
草、電気、水がやたらと多いが仕方がない
炎は火山地帯はまだ安全圏とは言い難く、未開拓地に行かせるわけにもいかないので生存圏で完結させる
捕獲禁止ポケモンも存在する
ミツハニー、ユキハミ、バニプッチ、コイキング、ヒメグマ、ビードルの6匹は産業的理由か危険度的な理由で禁止とした
本当にごく僅かだがモグリュー、ナックラー、ウパー、スバメ、カラナクシの目撃情報もあり、生態系の変化でポケモンの種類に変化が訪れている
とりあえず各自大人やウマ娘付き添いでポケモンをゲットしていく
3日間で初めてのポケモンの捕獲が全員終わり、これでポケモントレーナーと一応なる
で、娯楽の少ないこの島でポケモンバトルと捕獲、育成は唯一の娯楽であり必然的にポケモンバトルが至る所で行われた
で、アクア団のスズミヤの提案でジムみたいなのを作ってはどうかと提案を受けた
「ジムですか」
「はい、バッチを与えることで強さの指標にもなりますし、強ければ開拓地外の遠征も可能になるのではないでしょうか」
「うむ……ジムじゃないですが少し考えていることがあります」
「何でしょう?」
「今主要な水、草、電気を主要に扱うリーダーを任命し、3人に勝てば1人前、1人前だけのポケモン大会を開いたりすれば盛り上がりそうと」
「ジムと何が違うのですか?」
「スズミヤの話を聞くにジムはポケモンを強くしたり、基礎を学ばせる所ですが、ここだと学校がその役割を持ちますし、ポケモントレーナー一本で生活はできません。彼ら彼女らは労働力だからです。あくまでも娯楽の延長線上でしかないのです」
「なるほど……島の発展が第一でしたね」
「はい、ただ自衛の為に強ければ強いほど良いのは変わりありませんので……スズミヤ、せっかくですし水タイプのリーダーをやってはくれませんか? 貿易時以外は暇でしょ?」
「わかりました。引き受けましょう」
他のリーダーも決まる
電気はアオギリ、草タイプリーダーには最初の入植者の女性であるサクライが務めることになった
将来村が発展して幾つもに別れたらジムを作れば良く、それまでは各タイプのエキスパートにジムリーダー代わりをさせれば良いとした
アオギリとサクライは実力で選ばれただけであり、そのタイプに深い知識があるわけではないのだが……
とりあえず形となったのだった