ミッション20 戦争を決着させよ
4月アルミニウム工場が完成間近となり、連立量子コンピューターが稼働を始めたことで研究効率がはね上がった
薬、建材、合金、新物質、反物質等々
特に人工生育槽の改良によるポケモンの知識の刷り込みの研究を急速に行わせた
そんな最中伝書鳩ならぬ伝書ムックルによる緊急伝書が届く
ポケモン軍団による本格攻勢とのこと
規模は前回よりも増え2500体程
「準備不足だぞ!」
ロンメルは叫ぶがポケモン達は待ってくれない
約5キロに渡りポケモン達が一斉に進撃
30キロにわたる空堀と土壁を使って防衛中とのこと
ロンメルは油という油、肥料の製造ラインを転用して準備していた火薬を農作業従事のポケモンや村人達を動員し運び、油の樽や火薬樽、木材等を空堀に向かって投げていく
「点火!!」
そう叫ぶとロンメル側のポケモンや戦っていた人員が土壁から離れ、時限式の爆弾が投げ込まれた
「逃げて伏せろ!!」
油5t、火薬20tが投入された爆発深さ5mの空堀と高さ2mの土壁を全て吹き飛ばし、殺到していたポケモン達の8割を戦闘不能に追い込んだ
凹により爆風はへこみ部分に集中し、爆発のダメージだけでなく破片、石等の物質による殺傷、熱風によるダメージ、崩れた土砂により生き埋めになるポケモンも現れ、500m程離れて地面に伏せていたロンメル達にも衝撃が伝わり、空堀だった場所はキノコ雲が昇っていた
「今だ! 捕まえるだけ捕まえろ!!」
爆心地中心に居たポケモンは原型をとどめていなかったが流石ポケモン……大多数が生きてもがいていた
その際ビリジオンと思わしきポケモンがロンメルをすごい形相で睨みながらも森へ逃げていった
貿易で得た最新式のモンスターボールだけでなく旧式のモンスターボールも全て使った結果
捕まえた数約1500匹、死んでいたポケモンの数約300匹、他は何とか森に逃げていった
ロンメル以外はその凄惨な現場を見て吐いていたり、気が動転してしまっていたがウマ娘達にポケモンの遺体を運ばせる
捕まえたポケモン達は知識の刷り込み実験の実験体にしたり、従順な個体は希望する村人に分け与えた
予想外の大勝利であったが、ロンメルは防衛隊を増強を急ぐのだった
フォルモサ東部の森……セイスイの森
『……糞が糞人間どもが! 森を破壊するだけでは飽きたらず、我等が同胞を大量虐殺するとは!』
セイスイの森のリーダービリジオンは荒れていた
これまでの人間は森の中に入ればすぐに殺す事ができていたが、今回の人間は水のポケモン達を扱い森を燃やし、畑と呼ばれる物に変えてきている
数百年前にも人間の大軍がフォルモサにやって来た時もビリジオン達はポケモンの大軍を率いて海に叩き出した
今回も最初の1500の同胞で撃退できなかったから進化前も集めて2500もの同胞を集めて大攻勢を行ったが、穴と壁に阻まれ上手く侵攻することができなかった
『何をぐずぐずしている!』
『ビリジオン様、迂回した方が良いのでは』
『いや! この壁を乗り越えれば畑と呼ばれる木の実が沢山あると鳥ポケモン達が言っていた。食料の山は目の前ぞ!』
ビリジオンは鼓舞し、フシギバナやベイリーフが蔓を伸ばして足場を作り、トロピウス達が飛んで侵入しようとした矢先空が電撃で覆われた
『裏切り者のコイルどもが!!』
『ピピピ、人間電気食わせてくれる。お前ら倒せば誉めてくれる』
空からの侵入は大量のレアコイル、ジバコイルに防がれて無理な為種爆弾やソーラービームで壁を破壊していく
『糞、想像以上に固い』
てこずっていると壁から樽が投げ込まれる
『ビリジオン様、ベタベタします!』
『けほけほ? 黒い砂?』
樽がどんどん投げ込まれる
人間めこんなもので止まると思うなよ
と思っていると何か黒い塊が投げ込まれた
ビリジオンは嫌な予感がして距離を取った
すると目の前がキラリと光ると大きく吹き飛ばされた
チュドドドーン
『『『ギイヤァァァァ!!』』』
辺りて断末魔や悲鳴が上がる
『痛いよ痛いよ』
『熱い! 熱い!』
『う、うわぁぁぁぁ!!』
辺りは火の海に変わりポケモン達は私の指揮を離れ恐慌状態になり、我先に森に逃げ始めた
『ビリジオン! 俺達をこんな恐ろしいことに巻き込みやがって!! 覚えてろよ!』
『おかぁさ──ーん!!』
『話が違うぞ!! 人間とはこんなにも恐ろしいのか!!』
『誰か助けてくれ』
『水! 水!』
ビリジオンは最初唖然としたが次第にこんな光景を作り出した人間に増悪を募らせる
『に、人間めぇ』
人間のリーダーと思わしき女と目が合う
『必ず殺してやる』
ビリジオンは森へ戻っていた
それからビリジオンは大変だった
侵攻に森の精鋭1500の同胞だけでなく進化前の1000の同胞まで動員しての侵攻に失敗しただけでなく犠牲いくらか、生き残って逃げられた同胞がいくらか居るのか把握する前にビリジオンという森の圧倒的リーダーの大敗に森では自分の種族がリーダーになるべく動きをみせている
特にこれまでも敵対姿勢をみせていたドダイトスと雪原のユキノオーが森に殴り込みを仕掛けてきていた
『ビリジオン様!』
『糞が糞が糞が!!』
セイスイの森はパワーバランスが崩れ群雄割拠となるのだった
大侵攻から数日が経過し、フォルモサではいつもの日常が戻りつつあった
ロンメルは得られた大量のポケモンを使い実験を繰り返す
捕まった1500匹のポケモンのうち1000匹近くを使い潰し(ウマ娘の材料へとリサイクルするが)た結果技マシンと呼ばれるディスクの開発と記憶の削除及び刷り込み、人工生育槽の改良、新種の植物の開発、人造ポケモンの開発に大きく弾みをつけることができた
残ったポケモン達は都合の良い記憶に刷り込みした上で村人に譲渡し、農業で大活躍することとなる
記憶が改ざんされた結果レベルが大幅に低下する副作用はあるが制御できるから良しとする
ウマ娘の素材増加で月の生産量を5から10に増やす
防衛隊の人員増強の為だ
今回の教訓として弾丸は効かなくても火薬は大きくダメージを与えられる事がわかり、肥料だけでなく火薬の生産も開始する
また油を大量に使ったので油不足となり、当面の間油関連の物は制限が加えられることとなる
ミッション21 アルミニウム工場稼働
5月となり今年一期目の米の収穫が終わり、2万石の豊作となった
アクア団の貿易船から石灰、粘土、ガラスの材料、食用油が輸入され、こちらは米とコイキングの塩漬け、味噌を輸出
諸々でだいたい2000万ポケドルの黒字となり、それについでフッケンからも貿易船が到着する
1000t級のジャンク船2隻であり、山積みされたボーキサイト、粘土が特徴であった
移民も50人追加で訪れその中に
「フーハハハ! ここがフォルモサか! 我が知的好奇心を満たすのに相応しい!」
とやたらとテンションの高い人物が混じっていた
「ロンメル総督、約束通りボーキサイト1500tと鉄鉱石300t、石炭200tになります」
「ありがとうございます。これでアルミニウムが作れます」
「ではアルミニウム協定をお願いします」
「はい。ボーキサイトの約7割がアルミニウムになるので今回だと約1050tのアルミニウムになると思います」
「それは素晴らしい! こちらはボーキサイトを供給し続けるので生産量の8割はフッケンに卸す約束をお願いしますね」
「ええ、わかっています。相場よりも3割安く卸せば良いのですよね」
「ええ、それで大丈夫です。あと今回持ってきたこのジャンク船をフォルモサとの貿易専用船にしますので毎月1隻、最低500tのボーキサイトを運びましょう」
「ありがとうございます」
「缶詰めも期待していますよ。今はまだフォルモサの注目度はフッケン政府内で低いですが、我々官僚はその成長力に期待しています」
「ええ、で、今回も米1500tと塩500tの輸出で良いですかな」
「素晴らしい! これでフッケンで餓えている人民を救うことができます! ロンメル総督これからもよろしくお願いしますね」
ちなみにボーキサイトの値段は1t1000ポケドルな為1500tでも150万ポケドルにしかならない
鉄鉱石も1t2000ポケドル、石炭1t1500ポケドルな為合計しても250万ポケドルくらいにしかならない
こっちはフッケン価格とはいえ米2000tの輸出で約1.5億ポケドルの黒字だ
話は変わって布の話となる
「タマンチュラの糸で作った布がこちらになります」
「少し分厚いか? 保温性は凄そうだが」
「この布炎タイプの技以外は効きが悪いですし、このように刃物でも貫通しない丈夫さをもっています」
「お、おお! これは軍が欲しがりそうな逸品じゃないか」
「現在1日1坦程作れるので月産30坦となります。いくらつけます?」
「うむむ、サンプルを持っていってからになるが1坦30万くらいか?」
「ユキハミの糸が他国だと1坦300万で売れますが」
「うちの国は布にそんな値段つけられん。だったら木綿の布を安くても大量に売ってほしい。1坦……50万ポケドルが限界だろう」
「……わかりました。でしたら木綿の布を1坦5万ポケドルで売りましょう」
「それは助かる」
とりあえず貿易の協定が結ばれた
こちらからはアルミニウム、食料、布を売る代わりにフッケン側からはボーキサイト、鉄鉱石、石炭、粘土を輸入する
アルミニウムの転売であちらは儲けられるので良し、色々売れるのでWin-Winの協定となった
こうしてアルミニウム工場が稼働を開始し、連動して缶詰め工場も稼働する
生産及び一次加工が本格化したのだった