資金に余裕ができたフォルモサはアクア団に鋼の輸入を依頼し、これを承諾
2ヶ月に1回鋼が輸入されることとなり毎月2キロずつレールが敷かれることとなる
そしてロンメルはフォルモサに準備政府の設置を布告
フッケン政府側には植民地政府として行政、貿易、治安維持等を行う組織として報告
フッケン政府はこれを承認し、開拓村からフッケン地方紐付きの植民地であるとフッケン政府から世界に発信されたが、これにフッケン軍部が激怒し、フッケン政府以外の国々は冷ややかな目でこの発表を見た
というのもフッケン政府は海外メディアによって廃民政策が露呈しており、小さいながら村ができたから植民成功と大々的に宣伝しても効果は薄かった
内情を知っているアクア団と国民党は自分達の利益の為に黙秘
そしてフッケン軍部は自分達が必死に戦っている裏でこそこそと利権拡大をしていたフッケン政府に怒ったのだ
フッケン軍部はすぐにフォルモサに船を出し
「フッケン軍部のエミヤ少将だ。フォルモサ準備政府にフッケン軍部から戦争協力課税を行う通達に来た」
エミヤ少将は人頭税の他に戦争協力課税として穀物の収穫量の50%を支払えと言ってきた
高圧的かつこちらに何の見返りも無いその提案に苛立ちをロンメル達は覚えたが、ボーキサイト取引が停止してしまうと困るので渋々了承
ただ今回の件が後々大問題となるのだが……それを彼らは知らない
穀物に課税がついたことでロンメルは換金作物を大々的に作ることを決める
森は相変わらず騒がしいが開拓の再開を宣言
とりあえずサトウキビ、綿花、バナナ、カカオの4作物
1作物最低100町の広さが欲しい為に畑の拡張をしなければならず、これが開拓再開宣言に繋がる
で、4年目ともなると色々と職種の割り振りみたいなのができてきた
ウマ娘は主に高等職業及び人間の監督役、運送業に従事
人間はポケモンの監視及び技術労働
人型ポケモンは肉体労働、単純労働
他のポケモンは戦闘及び開拓、農業従事となる
ウマ娘がフォルモサの物流を支えており、三九式輜重車のサスペンションやゴムタイヤ等に改良したフォルモサ式輜重車(積載量1.5t 時速10キロ)でウマ娘が走り回っていた
こうした取り組みの中、ロンメルは戸籍を作ったり、ポケモンを効率よくレベルを上げる方法を模索していた
ゲームとは違い、バトルだけじゃなく経験が有ればレベルが上がる
仕事をすれば上がるし、生きているだけでも上がっていく
ポケモン達も文字を教えたり勉強をしてもレベルが上がったりする
ただバトルが一番効率が良いのでどうしようか考えていると、ふと天啓が降りる
「個で考えるからダメなんだ。集団で鍛えれば良いや」
ということで暇しているうちのマリさんを教官に人型ポケモン達に呼吸を教え、傷薬や元気の欠片を大量に投入し、戦闘担当で待機中のポケモン達にバトルの相手をさせてレベルを上げていく
軍隊式でスパルタながらメキメキとレベルが上がり、1レベルから30レベルまで上げるのに2週間という短期間で上げられた
ワンリキーからゴーリキーへ、ラルトスからキルリア→サーナイトへ、ドッコラーからドテッコツへ、バルキーからサワムラー、エビワラーへ、アサナンだけレベルが足りずに進化しないか、進化してしまえば即戦力である
人の大きさにも近く、人の言葉を喋り、ある程度の労働に従事できる
まさに奴隷である
農業の機械化が困難な現状、奴隷労働力こそ力であり、更なる農地拡張が可能となった
更にポリゴンPを宿した機械生命体の生産ラインも出来上がりつつあり、人種が混沌としてきたが、人種の混沌化による差別の軽減がロンメルの短期目標である為現状はロンメルにとってとても喜ばしい
「働けば働くほど豊かへ! 更なる拡張! 更なる増産!」
この言葉をスローガンに基本物価だけ固定し、あとは自由に売買させる方法を取り、経済を加速させた
「10分の1法! (従事してできる作物、加工物のうち自分の担当の10分の1を自由に扱って良い)」
これにより賃金の他に自分が働いてできた物を僅かながら私物化が可能となり
「自由市の毎週開催、村営小売店の開業!」
と自由の増加を目的とした事を増やしていった
まだ食事に関しては村営の共同食堂だったりするがとにかく自由を増やしていった
そして
「ポケモンバトルの奨励、賞金ありのポケモントーナメント戦、職業別代表戦、3リーダーを倒した実力者によるチャンピオンズカップの開催」
とポケモンバトルに関する大会を総督権限で推奨し
「ウマ娘のレースの開催」
とウマ娘のレースの開催も行うことになった
ポケモン大会は個人戦はベスト16から賞金が、職業別は準優勝と優勝者のチームにボーナス、チャンピオンズカップはベスト4から賞金だが個人戦の5倍高い賞金で競い合うこととなる
ウマ娘のレースは現金の賭けではなく勝利ウマ娘に賞金と勝ったウマ娘に投票した人は食材の詰め合わせが贈られることになった
これにより明確に目標ができたことでポケモンバトルに熱が入る
ロンメルとしても貿易で稼いだポケドルをばらまけるので都合が良い
この自由競争を推進した結果密造酒で稼いだ酒屋、ポケモンを預かってバトルに調整する育て屋、ポケモンを捕まえて売るポケモンハンターが副業として現れ、ポケドルの他に自身が作った酒やジャムが通貨代わりとして流通した
5月となり、追加で移民が増え人口は600人を突破
森への開拓も小規模の抵抗はあるものの前みたいな大規模な反抗はなく、30人に増えた防衛隊や戦闘従事のポケモン達で撃退を続けている
ポケモンだけの統計もとってみたところ今1万体のポケモンが人類に協力している
うち喋れるポケモンが2000体、人型ポケモンは1800体といったところか(200体は人型のタマゴグループに属さないポケモン)
更に研究を続けてきた人型ロボットの生産ラインが整い製造を開始
スパコン以上の演算能力を持った産業ロボットであり、小売店や市場に配備して売買の円滑化を行った
鉄道もようやく10分の1が敷き終わり、順調といったところ
とここで国民党のメイメイよりカロス地方で行われる万国博覧会に行かないかと招待され、ロンメルは他国の技術レベルを調査するため、ウマ娘5名を連れてカロスに旅立った
ミッション26 ホウエン
フッケン政府には内緒で行われたカロス訪問はアクア団と国民党の協力で実現し、アクア団の貿易船でホウエンに渡り、そこから欧州への船に乗り換えることになった
ホウエン地方に到着すると耳としっぽが生えているのが珍しいのか奇妙な目で見られる
「ロンメル総督、前回アクア団と交渉した時もこの様な目で見られていました。ポケモンとのハーフと誤魔化していますが、ハーフでも耳やしっぽがあるのは相当珍しいとのことです」
「なるほど」
現在カイナシティで地理的には長崎に近い場所である
アクア団の支店もあり、貿易でお世話になっているので町を探索しながら支店に向かう
「港、市場、造船所、灯台に宿、鉄道の駅……ポケモンセンターもあるな」
「ポケモンセンターでは手持ちのポケモンを無料で治療するだけでなくポケモントレーナーには食堂や宿泊の複合施設の様です」
「なるほど」
ポケモンセンターを覗くとアニメで見たピンク髪のジョーイさんではなく看護服を着た黒髪の若い女性だった
「いらっしゃいませ。初めての方ですね。トレーナーカードの提示をお願いします!」
「あ、いやトレーナーというわけではなくて……僻地出身のでポケモンセンターが珍しくてよらせてもらいました」
「あら! そうですか! ちなみに場所を伺っても?」
「フォルモサです。フッケン地方の植民地ですね」
「……すみませんピンと来なくて」
「あ、いえいえ」
「よろしければ案内しますが」
「お願いします」
「○○さん、お客様の案内するので受付交代お願いします」
「はいはーい」
「……ジョーイさんで良いのですよね?」
「あ、はい、職業名がジョーイですね」
「ポケモンの治療はどのようにおこなっているのですか?」
「はい、外傷系は傷薬を塗って包帯で巻いたり、体力回復効果のある木の実を食べさせたりしてベッドで安静にしてもらいます」
「機械にモンスターボールごと乗っけることで治療はできないですよね?」
「できませんよ! そんな機械が有れば私達ジョーイは要らなくなってしまいますよ」
「ちなみに普段はどんな仕事を?」
「主に薬や薬用ポケモンフーズの調合、病気のポケモンの診療ですね。バトルで傷ついたのならばある程度簡単に治るのですが、病気だと時間がかかりますし、そのまま亡くなることも多々ありますから」
「なるほど」
「あくまでポケモンの病院とトレーナーのサポート施設ですから」
「ポケモンセンターにはどれぐらいの宿泊能力が?」
「100名は泊める事ができます。食事は5000名までですね。兼業トレーナーが多いので気軽に昼食や夕食に来る方も多いのですよ」
「なるほど……ポケモンセンターの誘致には何が必要とかありますか?」
「そうですね……ポケモン協会の認定が行われ、人口が1万人以上、トレーナーが1000人以上……あとポケモン協会への運営費ですね。その地方から割り当てられた費用を支払わないといけなかったと思いますよ」
「なるほど……となるとフッケン地方のポケモン協会と話し合わないといけないのですね」
「あ、フッケン地方は……新規は難しいと思いますよ」
「それまたどうしてですか?」
「フッケン地方は軍にリソースを注ぎ込んでいるのでポケモンセンターが軍属にされていまして……前線に近い町か大都市にしかポケモンセンターを置かなかったと思います」
「なるほど……フッケンに属している間は無理か」
その後も色々と見ていく
ポケモンセンターの大きさはあれだ大きな学校みたいな感じ
病院としての機能と宿泊施設、食堂、裏には8面のバトルコートまであるためまあ広い
「いかがでしたか?」
「いやー、良い経験ができました」
「良ければ皆さん近くのフレンドリィショップにも寄ってみたらいかがですか?」
「フレンドリィショップですか」
「はい!」
というわけでフレンドリィショップに6人で行ってみると
「いらっしゃいませ」
ゲームだとコンビニみたいだったが、ドラッグストアに近い
モンスターボールだった傷薬だったり毒消し、麻痺直し、眠気覚まし等が色んな種類が売ってある
まだメーカー毎にバラバラらしくゲームみたいに統一されていない
他には飲料水や缶詰め、人用の包帯や薬なんかも売っている
(医療用大麻やヒロポン、鎮痛剤としてモルヒネまで売ってやがる。まだそこら辺よくわかってない感じか?)
モンスターボールは1個1000円(ジャパンだと円で統一されている ポケドルも1ポケドル1円として使うことができる)
1つ100円がアクア団曰く原価らしいので10倍で売られているが大陸だと20倍らしいのでまだ安い方である
(フレンドリィショップは是非とも誘致したいが……とりあえずアクア団に聞いてみるか)
フレンドリィショップの品揃えに感激しながらアクア団の支店に移動する
「こんにちは、フォルモサのロンメル総督です。アクア団のササキ船長やスズミヤ担当にはお世話になっています。支店長は居ますでしょうか?」
「あ! スズミヤから来訪の連絡は受けておりますどうぞこちらに」
応接室にロンメル達は通されると中で初老の男性がソファーに座って居た
「6代目シズクだ。アクア団の幹部をしておる。フォルモサとの貿易はこちらもありがたくてな。総督と一度会いたいと思っていた」
「シズク殿、フォルモサ総督のロンメルです。よろしくお願いします」
「おお、若いと聞いていたが20くらいか?」
「そうですね19になります」
「そうかそうか……ウマ娘という種族は皆美しい種族と聞いておる。いつの間にか増えているともな……そこら辺の秘密はお互いのために聞かないでおこう」
「ありがとうございます」
「今回の訪問はカロスの万博の見学と聞いているが」
「ええ、そうですね。一度フォルモサの技術レベルと比べたく思いましてね」
「塩や肥料、アルミニウムの大量生産ができると聞いているが、やはりアルミニウムはこちらに卸せないか?」
「……ボーキサイトを輸出してくだされば250tの船に満載するくらいならば出せます。総生産量の20%は自由に貿易してよいとフッケン政府と取引しておりますので……ただフッケンの軍部がフォルモサの穀物の50%を税として取り立てると通告がありましてね……反抗したら武力を使うと脅されたりもしましたので渋々従いましたが」
「ホッホッホッなるほど……いやー、フォルモサはアクア団としてはとても魅力的な場所だ。肥料、アルミニウムだけでなくポケモンシルクの生産にも力を入れてもらっていますからな。こちらも鋼を輸出できますし……そうですなぁ船を増やしましょうか。1000t級の輸送船を出してもよろしいかな? 鋼、石炭、粘土、石灰……他になにか必要かな?」
「フレンドリィショップの誘致をしていただきたい。もしくはアクア団系列の小売店、書物も輸入したい」
「フレンドリィショップは人口が少なすぎて誘致は恐らく無理だろう。アクア団のショップで良ければ出そう。どんな物が欲しいかあるかな?」
「香辛料系、調味料類、砂糖、そちらで売っているジュースや魚介類でしょうかあと書物」
「そんなに書物が欲しいか。ジャパンだけでなくシャンハイ地方の書物も卸そう。他に欲しいものはあるかな?」
「漁船を共同で作りたい。漁船を売られても操舵技術が未熟故に造船所の共同出資をしていただきたい」
「まあそれぐらいなら良いだろう」
「ありがとうございます」
その後他愛ない世間話をし、最後は握手をして商談は終わった
アクア団のホテルで数日宿泊した後、欧州行きの船に乗り込んで約2ヶ月の船旅となるのだった