次の作品は調査してから書きます
4月9日 午後
四軒茶屋駅から少し歩いたところにその店はあった。店の看板はOPENとなっているが外から見る限り客は少ない。見覚えのあるような学生と老人2人、老人2人は立ち上がっているから帰る所なのだろう。老人2名が店を後にしたのを確認し、店の戸を開ける。
「どうも〜、こちらがルブランであってます?仕事の応募で来ました」
「あ~、そういやそうだったな。もう少し時間考えておくんだった」
店主が僕を見てそうボヤいている。多分この学生もここに用があるのだろう。さっきの口ぶりからバイト以外の用だろう。
「あはは、何だったらまだ外で待ってますよ」
「いや、いい、面接もついでだ。佐倉惣治郎だ、お前は?」
「僕は足立 透です」
(~~~面接中~~~)
面接は簡単に終わった。警官時代に媚び売りで学んだ珈琲知識が役に立ったからよかった。前歴もあるとも伝えたが「丁度いい」なんて言ってる、あ〜、もしかして僕ってやばいところに応募しちゃったかもしれないな。
「これで大丈夫だな。あんたは1階に空き部屋が一応あるからそこ使え、お前は2階だ」
えぇ……聞いてないよぉ……あの年代のガキと同じ家で過ごさなきゃいけないのぉ……とっとと別の仕事探さないとダメそう……
一通り部屋の準備が終わり、店スペースで座っているとマスターが降りてきた。
「あー、上のやつに、あんたの経験を話してやってくれ。あいつにも事情があるからよ」
「えー、めんどくさいなぁ……いや、冗談ですよ冗談。分かりましたよっと」
断ろうかと思ったがここは心象をよくしておこう、せめて1年は地盤固めをしなければ。
「明日っから仕事やらせるから一通り説明してやるよ、どうせ今日は客も来ねぇだろうし」
マスターから一通り教わった。上の階からドタバタ音がしているが掃除かなにかしているのだろう。
「いやー勉強になりました。ありがとうございます」
「それなら明日っからサポート頼むわ、これで今日は終わりだから自由にしといてくれ」
さて、自由だ。金もまだある、そこの銭湯に行くことにした。刑務所の中では自由に風呂に入れなかったから久しぶりに気持ちよく入れた。でかい風呂でゆっくりと入る事がいいんだよなぁ。
銭湯の後に近くにあったスーパーの半額シールが貼られた弁当を買う。八十稲羽の時によくやったなぁ……。
何故かは分からないが僕は半額弁当を二つ買っていた。まぁ安かったからついでってことで持っていくことにするか。
店に戻り2階へと足を踏み入れる。これじゃ彼とやってる事同じようなもんだなぁ……。
「やぁ、僕は足立、これからお世話になるからよろしくね」