4月10日 朝
仕事の準備を始める。夢で言われたことも気になりはするが今は目の前の仕事を片付けないといけない。店内の掃除・開店準備・レジ確認等といったところを終わらせておく。終わる頃にはマスターの佐倉さんも店に着いている。
「お、終わってるか。なら上の階のやつも呼んできてくれ、朝飯位は出してやるよ」
雨宮を呼び、ルブラン特製カレーを食べた。
「んじゃ、俺こいつの編入手続きしてくっから、足立は俺が帰ってくるまで店頼むわ」
「ええっと……初日から一人っすか?」
「文句はあるだろうが、仕方ねぇ。それに俺が言うのもアレだが、客は少ねぇ」
「首にされるのも嫌なんでわかりましたよっと……で、何時頃戻りで?」
「こいつの手続きと道の混み具合だからなぁ……手続きが終わったら電話入れっから」
と言って店の電話を指さしていた。
「それじゃこっちは任せておいてくださいよ」
初日から店番任せるなんてすごいことするもんだなぁと僕は思った。
まぁ、適当にやっとけばいいか。
(……店番中……)(……客5名……接客△……仕事○)
昼間に電話が来た。道の混み具合から帰るのが夜中になるだろうからこの時間に客足が無かったら今日は来ないだろうから閉めてもいいそうだ。
自由な時間だ。何の手助けをすればいいか知らないが、頼まれたら断れないタチだ。それに、もしかしたら新しい別のゲームを思いつけるかもしれない。何も考えずテレビに触れてみた。問題なく入れるが……中を覗いたが、霧も発生している訳でもない、着ぐるみが来る前にとっとと出よう。感覚ではあったが、テレビの中は弱くなっているように感じた。もしかしたら向こうのルールはこの東京では薄くなってしまっているのだろう。噂によって不思議な力というものは強くなると言う話を聞いた。あの町の若いヤツらはマヨナカテレビという噂を信じ、実際に決行するものも多かった。その信じるという力によりあの世界はあの土地で力を発したのだろう。
ほかの例もあるらしいが僕は詳しくない。あと手掛かりはこのアプリだ。夢の中の言葉を信じるならここに言葉とかを適当に打ち込めばいいらしい。模範囚に看守から賄賂という形でワードは貰っている。メメントスという言葉を渋谷駅で入れるとダンジョンが出てくる。
ということでやってきました。渋谷駅。
電車を使えばすぐだから都会ってのはいいもんだよ。
さて、早速メメントスっとイセカイナビに打ち込むとヒットしたらしい。案内を始めるそうなのでその案内通りに進んでみる。
久しぶりの感覚だった。場所は違えど僕が根城にしていた禍津稲羽市に感覚は似ていた。あの町の集合意識が生み出していた田舎という劣等感が生み出したであろうあの町に。多分だが、この大都市東京の人間の感情がねじ曲がってこうなっているのだろう。駅の中に入ると変化はあった。服装が変わった。さっきまでは私服だったのだが、刑事時代のスーツになっていた。よく分からないが、中を進んでいくことにした。線路の上を歩くなんて罪に問われることだが、ここがテレビと同じなら大丈夫だろう。
適当に歩いたが、どうにも僕はここで自分の実力をあげるのは不要なようだった。ま、ゲームのラスボスやったんだから当たり前か、と思いながら手の平にあるカードを握りつぶして歩いた。
カードを握りマガツイザナギと唱えてペルソナが相手をボコボコにする。そして金が手に入る。
簡単だった。あのゲームの時は感情任せにガキを潰したいという欲が表になりすぎていたのだ。今の僕なら彼らに勝てるかもなんて思っていると……なにやら声がする。適当な人型とかシャドウの声では無い人の声がする。一応チラッと見てみるが黒い塊の人型がいる。何やら熱心に悪いことをしてそうだったが放っておくことにしよう。僕の頼まれ事の範疇ではなさそうだったから。それより金集めだ。ここでの稼いだ額は遊ぶのに丁度よさそうだ。
(金策中)
まとまった金も手に入ったので帰ることにしよう。
途中で猫っぽいシャドウ?がペルソナ出しながら喋りながら敵から逃げていたので薙刀で風を起こし、出口の方へ飛ばしてやった。ああいうよく分からないのは仲間になるだろう。着ぐるみとか犬コロ枠だろう。
そう思ってメメントスを後にし、ルブランへと戻った。