ナンジャモと大筒木の居るセラフ部隊   作:たかしクランベリー   

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1・5話 楔と出入り口(短めの番外/BORUTO軸)

 

━━▶︎ DAY??? 18:00

 

木の葉の里、郊外。

暗部組織『根』の廃棄した地下施設にて。

 

PCと向き合うサングラスおじさんの

背後に、人影が寄って来た。

彼は、一切振り向く事はせず、

寄ってくる者に対して声をかける。

 

「やぁ、ジゲン。急にどうした?

『器』を損傷しすぎたのか。」

「あぁ、それもあるが。

カワキ……アイツは中々に良い。」

 

「喜んで貰えたのなら、光栄だ。

後、そこまでカワキの心配をする

必要はない。

アイツはああ見えて俺の自信作だ。

ここには、完璧な医療機器もあるしな。」

 

「助かるよ。アマド。」

 

アマドと呼ばれたサングラスのオジサンは

灰皿にタバコを擦り付け、

空に白煙を噴いた。

 

「気にするな。娘が蘇る為なら、

俺が持ちうる全ての技術で

アンタの望みに尽力する。

例えコードが嫉妬に呑まれて

カワキを死に追い込む真似したら、

俺が緊急コマンドで奴を止める。

ジゲン……アンタの手は煩わせない。」

 

「……私は君と手を組めて本当に良かったよ。」

 

「聞きたい事は、それだけか?」

 

核心をつくように、アマドが言う。

ジゲンという男は、ニヤりとこたえた。

 

「私たち大筒木一族は

楔(カーマ)を与えた適合者……

『器』を少しずつ解凍して

転生する術を持っている。」

 

「あぁ、そうだな。その原理を利用して、

俺の娘を完全復活させてくれるのだろう?」

 

「その通りだ。しかし私自身、興味本位で

周辺の資料を勝手に漁らせて貰った。

どうやら、転生する術を持っているのは

この星の者も同じようだな。

なのに、どうしてクローンというものに

拘っていた?」

 

「その様子だと、深くは読んでないようだな。

答えは簡単だ。

一つは条件が必ず揃わない。

残り2つは発動した時点で大罪の禁術だ。

特に穢土転生はな。」

 

「輪廻眼を介して行う輪廻転生。

砂隠れの里に伝わる秘術であり

禁術の己生転生。

第四次戦争の火種となった穢土転生……か。」

 

「あぁ。俺の人望では

まず実行不可能な術ばかりだ。

だから、自分の持てる技術力で

奮闘してるんだ。」

 

「……なるほど。」

「やってみたいのか?

己生転生のやり方くらいなら、

教えてやっても構わん。

楔(カーマ)と併用すれば、

いずれ大きな保険となる筈だ。」

 

「保険?」

 

「俺はもしもを想定して常に動いている。

もしもカワキが突然死したら……とかな。

その為にジゲン……いいや、イッシキ。

アンタが死後、一定期間だけ

ある場所に魂が保管される術を施した。」

 

「ほう。」

「二代目火影・扉間が遺した術だ。

資料集めの際、

偶然拾った産物に過ぎないがな。」

 

「アマド、君はつくづくマメな男だ。」

 

「勘違いするな。

たまたま利害が一致しただけだ。

もしその場で誰かと居合わせたなら、

楔の付与と己生転生を試してみるといい。

もう一度、転生の機会が訪れるかもしれん。」

 





どうも、たかしクランベリーです。

0話の行為をした大筒木イッシキが
あまりにも謎すぎるので、
それを補填するお話を作りました。

明日からもボチボチ投稿しようと
思いますので、よろしくお願いします。

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