混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 今書き溜めは「そろそろ敵も動き出すよね」的な展開になっているグレン×グレンでっす! いろいろ悪の組織もがんばっちゃうぜー!

 それはともかく、VSリュシオンの戦いもそろそろ終わりが見えてきたぜぇええええ!


戦愛白熱編 第四十一話 激突、GF撃墜戦(その4)

祐斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 振るわれる斬撃が、九成君の障壁と魔剣を切り裂いていく。

 

 振われるその猛攻をしのぐ九成君は、しかし防戦一方になっているのが実情だ。

 

 当然だろう。素粒子による圧倒的な砲撃。そこにデュランダルという圧倒的暴力が追加されているのだ。

 

 デュランダルの性能は、間違いなく真に迫る。当人の気質と素質もあってゼノヴィアやストラーダ猊下ほどの切れ味を発揮していないが、それでも圧倒的な攻撃力だ。並みの最上級悪魔なら秒で撃破されているだろう。

 

 そんな攻撃を前に、凌いでいる九成君が凄い。圧倒的な防戦能力は、あの猛攻を前にしても凌ぐことができている。

 

 だが、それでも状況が不利になっている。

 

『……やってくれますね。ありえそうな禁手なのがまた厄介ですよ』

 

『まぁね。こちらも新技の一つ二つは用意するさ』

 

 苦笑いを浮かべる九成君に、リュシオンさんも微笑で応える。

 

聖剣の超錬成(オルランドゥ・デュランダル)。見ての通り、デュランダルを聖剣因子ごと疑似的に作り出す禁手でね』

 

 そう語るリュシオンさんは、デュランダル二刀流という、ある意味で悪夢を実現している。

 

 デュランダルは伝説の聖剣であり、攻撃力に限定すれば魔帝剣グラムや聖王剣コールブランドという、頂点に位置する伝説の剣と並ぶ。反面、両者と異なり更に一手の特殊性が無いため、聖王剣に最強の聖剣という称号は譲っている。

 

 裏を返すと、純粋な剣としての性能なら最強と同等という事だ。十分以上に恐るべき力だろう。

 

 そんな剣戟を、九成君は何とか捌いている。

 

 これは九成君の対応手段である障壁と星魔剣が、無尽蔵に作り直せる点も大きい。

 

 あの神の子に続く者(ディア・ドロローサ)相手に、真っ向から防衛戦を成立させる。これがどれだけの偉業かなんて、このアザゼル杯を見ている者ならすぐわかる。

 

 神クラスすら打倒し、常に成長し続ける傑物。それに防戦に徹しているからとはいえいまだ通用している九成和地も、涙換救済(タイタス・クロウ)の面目躍如といったところだろう。

 

 いや、旧済銀神(エルダー・ゴッド)なんていう大仰な異名が追加されている以上、これぐらいできなければ話にならないといったところか。

 

 とはいえ、このままだとジリ貧か。

 

 そして固有結界外の戦闘も大きく動いている。

 

『……とったぁっ!』

 

『……くぅっ!?』

 

 アニル君の渾身の一撃が、枉法さんの星魔剣を断ち切った。

 

 これで趨勢が確実に傾くだろう。このままいけば、九成君たちの決着がつく前に終わる可能性もある。

 

 それを、九成君も悟ったのだろう。

 

 彼は一呼吸を入れると、禁手を切り替える。

 

 制約成す勝利の銀剣(カリブリヌス・シルバーレット)。九成君の手札における、最大火力といえる切り札だ。

 

 九成君でも連発困難な魔力消耗と引き換えに、絶大極まりない魔力斬撃を放つ対城宝具クラスの魔剣を創造する。絶大な魔力量を誇る九成君だからこその禁手。

 

 リュシオンさんもそれを理解し、迎撃の体勢に切り替える。

 

 互いが互いに向き合い、そして呼吸を整え―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その瞬間、戦闘の趨勢がひっくり返った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和地Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この瞬間を、待っていた!

 

 俺はためらうことなく固有結界を解除。それと同時に、念話で確認済みの対応をとる。

 

「キャスリング!」

 

 その瞬間、俺の視界に映るのは若人の挑戦チームの姿。

 

 それを理解したうえで、俺は躊躇することなく振り返る。もちろん背中は従士にカバーさせたうえでだが。

 

 そしてその方向には、しっかりと見えるGFの姿が。

 

 判断は一瞬。躊躇することなくぶっ放す。

 

「制約成す勝利の銀剣ぉおおおおおおおおっ!!」

 

 放たれた魔力斬撃は、一瞬でGFの片腕を断ち切った。

 

 これがプランB。つまるところ「俺を囮にした俺を本命にする作戦」だ。

 

 囮と本命を王に同時進行させる頭のおかしい作戦だが、あらゆる意味で俺のポテンシャルを前提にした作戦といえる。

 

 まず、自分で言うのもなんだが防御性能が高いこと。事前に準備をしまくった上、隠し玉も複数切った足止めだ。かのリュシオン・オクトーバーであろうと、数十分はしのげると判断された。

 

 次に攻撃手段だ。そもそも根本的な問題として、俺たちのチームで最もGFを打倒できるのは俺の制約成す勝利の銀剣。いくつかの伏せ札もあるにはあるが、圧倒的にこれが一番効果的だ。

 

 そして三つ目が、隠し玉である固有結界そのもの。固有結界によりリュシオンを俺事完全に隔離できるのは大きい。更に固有結界解除に関しても、ある程度は融通を利かせる余地がある。

 

 つまり作戦はこうだ。

 

 プランBに移行し次第、俺は強引にでもリュシオンに接敵し固有結界で隔離。

 

 その間に位置取りを変更し、キャスリングして振り返ればGFが狙える位置取りを誰かが確保。その後、インガ姉ちゃんが星魔剣を弾かれるなり破壊されるなりを演じることで俺に合図を送る。

 

 それに合わせて固有結界を解除してキャスリング。従士を盾にしつつ俺が制約成す勝利の銀剣で一気に仕掛けに行く。

 

 見事にはまり、俺はこうして一撃を当てることに成功。ここまでくれば一気に仕掛ける。

 

 だからこそ、一気に仕掛ける!

 

「速攻で、畳みかける!!」

 

 俺はそう吠え、そして一気にGFに接近する。

 

 従士は後ろの連中の足止めに残しつつ、一瞬で足止めの攻撃を回避し、攻撃端末を引き離した。

 

 そして一呼吸を入れ―

 

「もう一発!」

 

 ―制約成す勝利の銀剣、二発目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「二発目ぇっ!?」

 

 思わず、俺は思いっきり素っ頓狂な声を上げた。

 

 え、二発目? もう二発目!?

 

 九成の魔力量でも、それはちょっと難しいんじゃないか!?

 

 だって、固有結界をさっきまで使ってた後だぞ!? そんな状態で更にもう一発とか、間違いなくガス欠になってるだろ!?

 

「チャージ速度が速すぎるって! あいつ、この試合で死ぬ気!?」

 

「どういうこと? 魔術回路はその性質上、そんな簡単に供給量を増幅できるわけじゃなかったはずよ?」

 

 南空さんもリアスも動揺している。っていうか、俺達だって動揺している。

 

 ただ、動揺してない人も何人かいた。

 

「まさか……そういうことぉ?」

 

 特にリーネスは、別の意味の動揺って感じがしている。

 

「な、何か分かったのリーネス!? 田知……和地は死なない!?」

 

 気が気でない様子で、オトメさんがリーネスの方に振り向いた。

 

 そりゃお母さんだしな。息子が死にそうになってたらそうなるだろ。

 

 顔もちょっと青いし。無謀なことをしてる風に見えるから、そりゃ血の気も引くって。

 

「だ、大丈夫なの!? 武山さんなら無茶はさせないと思うけど……大丈夫!?」

 

「はいはい落ち着いてー。たぶん大丈夫だからね、マァマ?」

 

 と、慌てているオトメさんをリヴァさんが宥めている。

 

 さらりとママ扱いしているけど、こんな調子だからちょっと気が抜けるのがいいところだよなぁ。

 

「そうですね。流石は九成君というか、そう来たかというか……」

 

 ロスヴァイセさんの方は呆れ気味だ。まぁこの辺りは性格の違いが出るよなぁ。

 

 でもロスヴァイセさんが呆れるとなると、多分だけどかなり滅茶苦茶なことしてるんだろうなぁ。

 

 で、答えは?

 

 そんな視線をリーネスに向けてみると、リーネスは苦笑を浮かべた。

 

「簡単に言うと、固有結界は禁手じゃなくて残神の方ってことでしょうねぇ」

 

「どういうことですか?」

 

 アーシアが首を傾げると、リーネスはちょっと肩をすくめる。

 

「推測だけれどぉ、和地が至った聖血の禁手は「魔術回路中心の大幅強化」でしょうねぇ。戦闘中に攻防速が時折強化されていたあたり、魔力生成と魔力放出に特化したと思われるわぁ」

 

 まりょくほうしゅつ?

 

 俺達が首を傾げていると、リーネスは更に小さく頷いた。

 

「要は魔力のジェット噴射。瞬間的に魔力で能力を増強するといったところねぇ」

 

 なるほど、瞬間的にブーストをかけているのか。

 

 で、リーネスはそこで更に指を一本立てる。

 

「そして、その増強された桁違いの魔力量なら固有結界にも対応できる。だから残神で固有結界を作ったのよぉ」

 

「固有結界は確かに強力ですが、燃費の問題もあって粗もあります。だから禁手でまとめて固有結界を得るのではなく、残神で固有結界を会得することを大前提とする禁手にしたという事でしょう」

 

 ロスヴァイセさんが補足するけど、そういう事かぁ。そりゃ呆れる。

 

 っていうか、固有結界になってから魔力放出を使ってた辺り……リュシオンさんも騙すつもりだったな。

 

 最初から固有結界は足止め目的で、解除して油断したところで更に戦術的に畳みかけると。怖いな、あいつ。

 

 それとも、武山さんが思いついたのか? 歴戦のゲームプレイヤー、怖っ。

 

 残神って超高等技能扱いされているんだけど、あいつポンポン作りすぎだろ。というか、思いついてからのあいつは禁手と残神が最初っからワンセット運用するレベルだし。あれ、アザゼル先生が呆れるぐらいの超高等技術なんだけどなぁ。

 

 さっすが先駆者。あいつ、俺のこと笑えないよなぁ。

 

 そしてリヴァさんは、小さく微笑みながら九成を見る。

 

「ふふ、頑張れ男の子。青春の青さってのは勝手に減っていくんだしね♪」

 

 恋するお姉さんの顔だぁ。九成、罪作りな男っ

 

 ただそう思った瞬間、俺の横っ腹に拳が入った。

 

「人のことは言えませんよ、イッセー先輩」

 

 ……相変わらず、俺の心を読むが得意すぎですね小猫様。

 




 本格的に解説を入れつつ、戦いも終盤に突入です。

 和地たちはキャスリングを主眼に置いた作戦を主体にする方針にしておりますが、今回はそれを利用した「足止め役が時間と距離を稼いだ上で、キャスリングでGF撃破ん回す」といったものです。

 これは和地が長時間リュシオンを抑えられる可能性を持っていることと、GFを最も撃破しやすい手札を持っていること。そしてリュシオンが相手チームにとってのそれであることを逆手に取った作戦です。可能なら同様の手段を取らせないため、相手チームの戦車を撃破もしくは引き離しておくとモアベター。

 素直に和地が過労死しかねない作戦ですね。最強戦力と最高防御と王を全部兼ねそろえちゃってるからこそのポジションです。





 そして和地の禁手と残神についての外野解説タイムも入りました。

 まぁ実際のところ「禁手で固有結界を扱える余地を含めて魔術回路を強化」したうえで「残神で疑似的に固有結界を獲得」です。性質としては「王の軍勢」みたく、当人の魔術適性の完全開放ではなく固有結界という形を持った別個の奥の手に近いでしょうか……いや、王の軍勢も一人二人なら未展開で呼び出せるし、そうでもないか?

 そして次回、決戦ラストバトルです。本当は一話にまとめるつもりでしたが、盛り上げるためにあえて二話に分けてみました!
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