混沌世界のプロローグ―好き勝手準備後自滅した神様転生者のせいで全方位魔改造されるけど、おっぱいドラゴンが新たな仲間と共に頑張る話・第二部 作:グレン×グレン
それはそれとして、ハーデスたちもそろそろ動くぜぇ? 題名に偽りないぜぇ?
祐斗Side
一時はどうなる事かと思ったし、作戦も逃げられた者が多いから微妙な結果だけど、何とか乗り切れた。
禍の団が動いている事といい、乱入者だったあの食品による獣は油断できないだろう。というより、最悪の場合は笑えない環境汚染になりかねない。
イッセー君とリアス姉さんが跡形もなく吹き飛ばしてくれたけど、あの鯨は四川風麻婆豆腐で出来ていたみたいだしね。あの刺激物がそのまま海に流れるのは、ちょっと笑えない被害になりそうだ。
とはいえ、一旦帰ってこれたし後のことは後で考えるべきか。
まだ時間は日が沈んだばかりだけど、アザゼル杯の試合もあるしね。そろそろ部室に行って合流した方がいいかな?
そう思った時、携帯に電話が来た。
確認すると、匙君からだ。
「……どうしたんだい?」
僕が電話に出ると、何やら様子がおかしい。
息を呑んでいるというか、戦慄しているというか。
ただ、もし戦闘系のトラブルで呼ぶのなら携帯ということはないだろう。
どこかでそんなレベルの試合があったのだろうか? 特に注目するレベルの試合はなかった気がするけど。
『おい、今すぐ「西遊記」チームと「黒」チームの試合を確認しろ』
その声には、明らかに緊張感がにじみ出ている。
一体何が……いや、そうだ。
確か黒チームと激突しているのは―
『どっちも負けかけてるぞ。ハーデスの息がかかったチームにだ!』
―偉大なる冥府神の従僕チーム。ラツーイカ・レヴィアタンの率いるチームじゃないか。
和地Side
どうやら非常事態というほかないようだ。
俺は試合会場に到達し、思わず目を疑いそうになった。
試合を映像で観戦していたシトリー眷属から、連絡を受けたのが十分ほど前。
そしてそこから俺達が分散。イッセー達が西遊記チームに向かっている間、黒チームの方に俺達が向かってくるまでの時間に、試合は終局へと向かっていた。
西遊記チームはD×Dのサブリーダーでもある、初代孫悟空殿が王を務めるチーム。メンバーは僅か五名ながら、優勝候補の一角と呼ばれる手練れ中の手練れだ。
また黒チームもまた優勝候補。アースガルズと対立していた北欧の巨人達。その王たるスルトが率いる、これまた優勝候補レベルの凄腕揃い。
その優勝候補が、どちらも苦戦を通り越して追い込まれている。そんな連絡が来たわけだ。
既にさらりと確認したが、懸念事項はどちらもハーデスの息がかかっているだろうこと。西遊記チームとかち合っているのは、上級死神であるゼノとやらが率いているチーム。名前は「ブラックサタン・オブ・ダークネス・ドラゴンキング」とかいう長いチーム名だ。何かの嫌味だろうかと勘繰りたくなる。
そして問題は、黒チームの相手。
そいつらは「偉大なる冥府神の従僕」チーム。
そうだ。あのラツーイカ・レヴィアタンが率いる、ハーデスに仕えていると明言しているチームだ。
優勝候補とは言わないレベルだが、それでも三大勢力の手練れが集まったチームを撃破し、そのタイミングで名乗りを上げたことで一躍注目されているチーム。目立ちすぎてデコイではないかと思いたくなるが、なんだかんだで実力者が集まっており、手加減してわざと目立たない試合運びまで出来る辺り、まごうことなく精鋭だろう。
だが、これは流石に予想外すぎる。
優勝候補の一角を相手に、ラツーイカ達は熾烈な戦いを成立させていた。
そして俺達が到着した時、決着はついた。
ラツーイカはボロボロで苦笑いをしている。そしてカバーをしている二人の
だが、その眼前でスルトが消滅の光に包まれ倒れ伏した。
それ以外には誰もいない。そんな、熾烈な戦いの後。
かろうじてフィールドが残っている状態。そんな、今見ただけで壮絶な戦いが起きたのだと分かる状況。
それを見守っていた観客達は、誰もがその光景に目を奪われている。誰一人として、声を上げることができない。
だが、スルトがリタイアの転送を終えた直後。ラツーイカは微笑みながらゆっくりと動く。
伸びた手が、握り締められたその時―
『『『『『『『『『『……うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!』』』』』』』』』』』
―そこが冥界の悪魔領だったこともあり、大歓声が響き渡った。
イッセーSide
俺達が来た時、既に決着はついた後だった。
誰もがボロボロになっているが、「ブラックサタン・オブ・ダークネス・ドラゴンキングチーム」は、半分近くが残っている。
そして相手の西遊記チーム。何人かがリタイアし、最強戦力である哪吒大使も膝をつく中、初代孫悟空の爺さんが倒れ、リタイアした。
『……これが噂の初代孫悟空さんね。最初っから一人じゃ厳しかったかも』
そう、ボロボロだけど爺さんを倒したお姉さんが、面白そうに微笑んでいた。
『……倒しきれなかったか。流石という事か』
『……何者だ、貴様は……っ』
そして哪吒大使は、ボロボロになりながらもまだ立っている男の方に畏怖の表情を浮かべている。
そりゃそうだ。あのチームを相手に、半分近くが残っている。そして、勝っている。
観ている俺も戦慄するけど、これは現実だ。
ハーデスの配下が王を務めるチームが、優勝候補の一角を打倒した。
『な、なんという事でしょう! 突如として多数の新規メンバーを連れた、「ブラックサタン・オブ・ダークネス・ドラゴンキング」チーム! 優勝候補の一角たる、「西遊記」チームを撃破ぁあああ! これまでパッとしなかったチームが、ジャイアントキリングを達成しましたぁあああああ!!』
『『『『『『『『『『『ぉおおおおおおおおおおおっ!!』』』』』』』』』』』
どよめき交じりの大歓声が響くけど、これは笑えない。
だってあのチーム、上級死神が王なんだぜ?
下級死神が兵士のチーム。だけど、そんな彼らの支援を受けた新規メンバーが大暴れし、西遊記チームを激戦の末に撃破した。
正直信じられない。信じられないけど、信じるしかない。
そして何より信じたくない事実。それは、新規メンバーが揃ってある種族だという事だ。
「……あのメンバー、全員、悪魔……?」
リアスが戦慄しながら呟くけど、本当に戦慄するレベルだ。
女王の男と、僧侶二駒の女。そして戦車と騎士を担当している四人。
その新規メンバーが全員揃って、間違いなく悪魔だってことだ。
おいおい。悪魔であれだけの連中が、なんでそろってハーデスの傘下に!?
「……来ていたか、リアス・グレモリー眷属」
と、近くから声がかかる。
振り返れば、そこには見たことのある上級悪魔が一人。
あ、確かバーズ・フールカスだったっけ。
「バーズだったわね。貴方達も見に来ていたの?」
「ええ、リアス嬢。流石に、あれだけの純血悪魔がハーデスの傘下にいるなど無視できませんよ」
と、リアスにバーズは答えている。
どうも考え込んでいるし、奴らにとっても無視できないのか。
「問題は、何故ラツーイカの傘下にしなかったのか。それなら旧魔王派から奴が引き抜いたことにできる分、余計な疑念も抱かずに済むだろうに」
バーズは考え込んでいるけど、確かにそこも妙だな。
と思っていると、足音が響いた。
「……おそらくは、あっちが本命なんだろうよ」
あ、ノア・ベリアルだ。
「来ていたのか、ノア」
「あんたが来てる方が驚きだよ、バーズ。ま、調子乗って油断しないでくれんのは助かるがな」
バーズとちょっと話してから、ノアは勝利したことで映像が流れている、ハーデス陣営のチームを見据えている。
「ラツーイカは、おそらく本命を探る力を少しでも削る為のブラフだ。そして本命が用意できたから、テストを兼ねて試合に出した。……問題は、あれで全部って言いきれないところだな」
……おいおい、勘弁してくれよ。
あいつらが、ハーデスにとっての本命だって?
それだけの力があるのは分かる、分かるけど―
「……なんで、囮も本命も悪魔なのよ……」
―リアスがため息をついていいぐらい、悪魔だらけじゃねえか。
Other side
『ファファファ。初陣はそこそこのようじゃのぉ?』
「ええ。あの西遊記チームが相手なのは都合がいいですし、ラツーイカに送ったメンバーも大暴れをしてくれたようで何よりです」
『超越者クラス二体に魔王クラス
「それはもう。意外とたくさん作れて二十万体、その大半を上級以上にできましたし。ま、壊死が酷いので当分は製造できませんが」
『構わぬ。中級以下はお主が好きに使い潰せばよい。十分だろう?』
「個人的には、もっと時間をかけてみたかったんですけどね? でもまぁ、今後魔王クラスを狙える者達は八体もいますし……動くに足るだけの戦力にはなりましたね?」
『うむ。これだけの戦力があれば、勝の目も十分ある。それならば呼応する者もおるじゃろう』
「私は既に、アースガルズに連なる者達にスカウトをかけております。もっとも、ヘル様は睨まれているので難しいでしょうけど」
『構わぬ。それに数だけあっても意味がない。超越者や主神を相手どるのなら尚更だ』
「了解です。では、私は精鋭を用意する準備に入ります」
『……例の連中か』
「はい。強敵にメンバーが心折れ、チームがリタイアした者達から順番に」
『先も言ったが、儂は死者を素体とする人造惑星も、死者の影法師を呼び出す英霊召喚も好まぬ。貴様に与えた裁量が許す範囲内にとどめておけ』
「承知しております。貴方の機嫌を損ねるのは、私としても御免被りますので」
原作より早い時系列で、リリス・チルドレン投入。さらに別動隊も優勝候補を撃破し、インパクトを増しております今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
ハーデス陣営との決着は、第三部を予定はしております。ですが顔出しはそこそこしておこうと思っているので、こうして本格登場です。
さぁて、今後もいろいろとやっていくぜぇ……?